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このページは、私が気になった中国に関するニュースを個人的にまとめたものです。

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更新日:
 2011年1月9日





















◎ルノー産業スパイ、中国に情報流出か(2011年1月7日、読売新聞)
 【パリ=林路郎】フランスのメディアが6日伝えたところによると、仏自動車大手ルノー社は、日産自動車と共同開発中の電気自動車に関する技術を社外に漏えいした疑いがあるとして、経営陣1人を含む幹部社員3人を無期限の停職処分とした。
 電気自動車の最新技術をめぐる産業スパイ事件と見られ、ルノー社は法的措置を講じる方向だ。フィガロ紙は、ルノー社および仏当局が中国に流出情報が渡った可能性について調査していると報じた。
 内部告発を受け、同社が約5か月にわたって調査を進めていた。3人のうち1人が電気自動車の電池やモーターの開発にかかわっていたとされ、電池やモーターに関する極秘情報が漏れた可能性がある。
 電気自動車部門で世界的リーダーの地位を目指すルノー・日産両社が電気自動車開発に投じた費用は40億ユーロ(約4400億円)に達するという。ルノー社は今年半ばに、電気自動車2モデルを新たに発売する予定になっている。
 エリック・ベッソン産業担当相は、「経済戦争という表現が今回は当てはまる」と事態の深刻さを強調。産業界に「企業秘密の保護強化を求める」と呼びかけ、ルノー社の株式の約15%を保有する仏政府としても事件への対応に乗り出す方針を表明した。

◎中国好景気でマカオのカジノ収入が過去最高(2011年1月4日、読売新聞)
 【香港=槙野健】ロイター通信などは3日、マカオの2010年のカジノ収入が前年比約58%増の約235億ドル(約1兆9100億円)で、過去最高を記録したと伝えた。
 好景気を維持する中国本土からの観光客がカジノで費やす金額が増えたためとみられる。
 マカオは歳入の約7割をカジノに依存しており、06年には、カジノ収入が米ラスベガスを抜いて世界一となった。

◎中国の汚職事件、7年間で24万件(2010年12月30日、読売新聞)
 中国国務院(政府)新聞弁公室は29日、国内で横行する汚職や腐敗の摘発状況などをまとめた初の白書を発表し、検察当局が2003~09年に各地で立件した汚職事件は計24万件以上に達したことを明らかにした。
 白書では、05~09年に土地使用権や鉱山採掘権などに絡む贈収賄事件が計6万9200件以上となり、総額は計165億9000万元(約1990億8000万円)に上るとするデータも公表した。
 胡錦濤政権は来年7月の共産党創設90周年に向けて、国民の不満が強い汚職の摘発を強化する姿勢をアピールしている。

◎中国での賄賂、総額2075億円、05~09年(2010年12月30日、朝日新聞)
 【北京=峯村健司】中国国務院(政府)は29日、腐敗の摘発などについてまとめた初めての白書「中国の反腐敗と清潔な政治の建設」を発表した。それによると、2005年から09年までの間、土地売却や鉱山開発などの商取引に絡む汚職事件を6万9200件以上摘発。賄賂の総額は約166億元(約2075億円)に達した。
 中国では地方を中心に腐敗が深刻化しており、国民の間で不満が根強い。危機感を抱く共産党は28日の政治局会議で、来年7月の党創立90年へ向けて党員の腐敗取り締まりや綱紀粛正を徹底することを決めている。白書を通じて党や政府の汚職事件への取り組みをアピールする狙いがあるとみられる。
 白書によると、03年から09年までに全国の検察が立件した全汚職事件は24万件を超えた。また、政府の世論調査で「政府の腐敗防止の取り組みに満足している」と答えた人が03年には51.9%だったが、10年には70.6%に上昇したことも記された。

◎花王、中国におむつ工場、50億円投資、12年始動(2010年12月29日、朝日新聞)
 花王は28日、中国安徽省の省都・合肥市に家庭用品の工場を新設し、2012年に始動させると発表した。中国での工場建設は1993年から稼働し、洗剤などを製造している上海工場以来。紙おむつや生理用品などの紙加工製品を生産する。投資額は約50億円。すでに約12万5千平方メートルの用地を確保した。

◎食用キノコ 9割が「蛍光増白剤」で汚染?小学生の調査に当局大慌て(2010年12月25日、スポーツニッポン)
 北京で販売されている食用キノコの9割が漂白剤に汚染されていた―。中国紙が小学生の男子児童(11)による調査結果を報じ、慌てた市当局が「100パーセント近くが安全」と反論する騒ぎがあった。市民の間では「小学生を信じる」との声が圧倒的で、食の安全をめぐる当局への不信感を浮き彫りにしている。
 児童は「食用キノコの一部が漂白剤に汚染されている」という中国紙の報道の真偽を確かめようと、7月にシメジやエノキタケなど16種類のキノコを購入。両親の紹介で大学の研究員らと協力して調べたところ、9割から、食品への添加が禁じられている「蛍光増白剤」が検出された。
 調査結果は11月末、北京紙が大きく報じ、キノコの買い控えが発生。これを受け、北京市の食品安全管理当局が今月初旬、スーパーなどで売られていた132個のキノコを緊急調査し「97.-73%が合格だった」とメディアを通じて公表した。
 しかし、インターネット調査では「児童を信じる」との回答者が約1100人と圧倒的多数を占め「当局を信じる」と答えたのはわずか8人。中国で食の安全をめぐる問題が相次ぐ中、当局への不信感の根強さをうかがわせた。

◎中国:模倣ガンダム?成都の遊園地「オリジナル」と強弁(2010年12月20日、毎日新聞)
 人気アニメ「機動戦士ガンダム」のガンダムにそっくりなロボットの巨大立像が中国四川省成都市の遊園地に登場した。本物と違ってなぜか金色だが、姿形は酷似。著作権侵害の疑いがあり、ガンダムの版権を管理する日本の会社は18日までに調査を始めたが、遊園地は「模倣ではなくオリジナル」と強弁している。
 成都市郊外の遊園地「国色天郷楽園」で、像は高さ15メートルほど。金属枠にナイロン布を張ってつくられ、既にほぼ完成している。夜間は内側からライトアップして像を光らせるようになっており、園によるとクリスマスに向けて半年前から建設を進めていた。
 顔つきや体格、細部もガンダムそっくりで、昨年と今年、東京・お台場や静岡市に登場した高さ18メートルのガンダム像をほうふつとさせる。ガンダムは中国でも一部で高い人気があり、インターネット上で「模倣ではないか」と批判が出ている。
 広報担当者は取材に「ガンダムのまねではなく自分たちでデザインを考えた」と主張しているが、ホームページにはガンダムを指す「高達」と明示されたロボットのイラストも掲載されている。ガンダムの版権を管理する創通(東京)は「事実関係を調査中」としている。
 北京市郊外の遊園地「石景山遊楽園」でも3年前、ミッキーマウスなどに似た着ぐるみが登場、米娯楽・メディア大手ウォルト・ディズニーが著作権侵害を訴え出たと報じられた。

◎中国のレアアース輸出、11年も数量枠減、さらに増税(2010年12月20日、朝日新聞)
 【北京=吉岡桂子】中国政府が近く、2011年のレアアースの輸出数量枠を発表する見通しだ。ネオジムなど一部については11年1月から輸出税率を引き上げ、国外への流出を減らそうとしている。日本への荷動きは正常化してきたものの、11年も輸出枠の減少は避けられない見通し。米国など中国外での生産が本格化しそうなのは12年からで、それを待つ11年は、日本企業にとって調達が最も厳しい1年になりそうだ。
 レアアースの輸出枠は08年分は08年1月2日、09年分は前年12月26日、10年分は前年12月31日に中国商務省が正式に発表した。同省は11年について「市場の需給をみながら検討中。できるだけ早く発表する」(姚堅報道官)方針。その量は「(10年よりも)減るが、その幅は大きくない」(陳健同省次官)としている。10年の輸出枠は前年より4割少ない3万トンだったが、実際には9月までに3.2万トンを輸出。そのうち半分が日本向け、19%が米国向けだった。市場関係者の間では、11年の輸出枠は3万トン弱ではないか、とみられている。
 ただ、何度かに分けて発表されることが多く、今年は7月に入って下半期の大幅な削減が判明。日本企業は11年についても全容が判明する時期がいつになるか気をもんでいる。
 中国政府は11年1月1日から一部のレアアースの輸出税を引き上げる。輸出の抑制を狙ってここ数年続いている動きだ。日本の経済産業省などによると、ハイブリッド車の高性能モーターに使うネオジム、塩化ランタンをそれぞれ15%から25%に、レアアース元素を1割以上含む鉄合金を20%から25%に引き上げるなど数品目の課税を強化する。ただ「レアアース全部の品目ではなく、大きな懸念はない」(大畠章宏経済産業相)としている。
 中国政府は環境や資源の保護を理由に、採掘、生産から輸出までの管理を一段と強める方針。レアアースの規制を本格化させた06年に新たな採掘許可証の交付をとりやめ、今年9月からは企業の統合を加速させている。備蓄も近く始める。
 中国はレアアースを用いた製品の生産が自国で増えていることから、資源の枯渇への危機意識を強めている。世界の3割の埋蔵量なのに、安値で輸出することで9割の生産を担っている現状を変えようとしており、「他国の新たな開発を希望する」(姚報道官)という。

◎「自分は負け組」、中国、党・政府幹部の45%が自認(2010年12月6日、産経新聞)
 【北京=川越一】特権階級として一般庶民からの反発が少なくない中国の政府幹部らエリート層の約5割が、自らを「弱勢群体(社会的弱者層)」と受け止めていることが、6日までに明らかになり、中国メディアは「社会の進歩」と揶揄している。
 共産党機関紙、人民日報系の雑誌「人民論壇」がこのほど、党や政府の幹部280人、知識人213人、企業のホワイトカラー325人を対象にアンケートを実施。中でも党・政府幹部の45.1%が「弱勢群体」を自認しているとの調査結果が注目を集めている。
 「弱勢群体」は貧困層や失業者、農民工(出稼ぎ労働者)らの総称。特権を欲しいままにしているとの印象が強い党・政府幹部とは無縁の言葉に見えるが、組織内の地位や職務などの格差が“負け組”意識を生んでいる。
 近年、法制化が進み、インターネットが普及するにつれ、世論の監視が厳しくなっている。問責制度が厳格化され、圧力が増していることも、エリート層の心理に影響を及ぼしている。
 6日付の中国紙、新京報は「時事評論」のコーナーで、「10年前、地方幹部は政府に逆らう“ならず者”を随意に拘束し罰金を科せたが、今、公民権を犯せば、逆に処罰される」と指摘。党・政府幹部の意識の変化を「悪いことではない。特権が弱化し、社会が進歩していることを示している」と分析している。

◎中国で住民千人が病院に抗議、警官隊と衝突(2010年12月6日、読売新聞)
 【香港=槙野健】6日付香港紙・星島日報などによると、中国江蘇省張家港市で5日、市内の病院の患者への対応に抗議する住民約千人が警官隊と衝突、一部住民が負傷した。
 病院は11月28日、風邪と診断した男児(5)に点滴を受けさせたところ容体が急変、まもなく死亡した。この病院では11月19日にも男性患者が点滴を受けた直後に死亡したといい、男児の両親は、地元メディアを通じて病院に説明を求めていた。
 両親が5日に病院で行った追悼式に住民も参加、投石で病院の窓を壊すなどして暴れた。
 病院側は小児科の責任者を一時停職にし、男児が死亡した経緯を調べている。

◎中国で薬物密輸罪、日本人の男に執行猶予つき死刑判決(2010年11月29日、朝日新聞)
 【瀋陽=西村大輔】中国瀋陽市中級人民法院は29日、薬物密輸罪に問われた日本人の男(29)に対し、執行猶予2年の死刑判決を言い渡した。日中関係筋が明らかにした。
 執行猶予付きの死刑判決は、一定期間、服役態度に問題がなければ無期懲役などに減刑されることもある。
 男は今年2月、瀋陽の国際空港で、成田行きの便に搭乗しようとした際、覚せい剤約1キロを所持していた。
 中国当局は薬物犯罪に神経をとがらせており、今年4月、日本人4人に対して日中国交正常化以来初めて死刑を執行するなど、最近では外国人にも例外なく厳しい姿勢で臨んでいる。

◎レアアース工場、壁に「空母となる」、中国・内モンゴル(2010年11月24日、朝日新聞)
 日本への輸入が滞っている中国のレアアース(希土類)の産地に朝日新聞記者が入った。
北京から空路1時間余。内モンゴル自治区の包頭(パオトウ)市は、江西、広東両省など中国南部と並ぶ有数の産地だ。「レアアースの郷(さと)」とも呼ばれている。
 「レアアース企業の先兵として、レアアースの空母となり、富を築き、国家に報いよう」。市内の鉄鋼メーカー、包頭鋼鉄の横にあるレアアース工場の壁には赤ペンキでこう書かれている。
 工場のわきには、レアアースが混じる廃液をためた池があった。いずれ資源化しようとためてあるようだが、国営新華社通信などによると、これがしみ出し、地下水を汚染しているという。池の水面は近くの村の土地より高く、放射性物質が含まれているとの指摘もある。
 近くに住む任さん(42)は「地下水が汚染されている。金持ちから順番に引っ越していった」と話した。任さんも年末までに政府が用意した住宅に移る予定という。
 包頭市中心部から約170キロ北上し、レアアースが眠る鉱山の町、白雲鄂博に着いた。乾いた土に強い風。風力発電の風車が回る。
 レアアースハイテク技術産業開発区やレアアース公園、レアアース国際ホテル。包頭市は特産物の名を冠する施設で目白押しだった。この鉱山の町も、レアアース大通り、レアアース広場住宅、レアアース鉱区銭湯、と同じ調子だ。
 にぎわいから離れて鉱区を探し、工場への道をたずねた。「レアアースがほしいなら人を紹介するよ。一見(いちげん)さんは無理だよ」。バイクにまたがった厳さんは言った。
 中国政府が手を焼く「密輸」は健在らしい。規制をかければ抜け道を探す。厳さんによれば、二つある近くの工場のうち一つは環境への対応が不十分として今年6月、生産停止を迫られたという。
 中国政府は乱立する採掘業者や加工業者を整理・再編し、国内での管理強化を急いでいる。国内業者が密輸出しては安売りに走り、価格を統制できないできたからだ。
 「中東に石油有り、中国にレアアース有り」。この言葉を残したのはトウ小平(トウは登におおざと)氏。そのトウ氏が始めた改革開放策のもと私営企業が乱立し、レアアース産業の「悪性競争」が続くようになったという。
 「中国の管理が乱れていたころ、ある国は安い値段で大量に買っていった。その国には大量の備蓄がある」。温家宝(ウェン・チアパオ)首相は欧州での演説で、名指しを避けたものの、日本などを念頭にこう述べた。
 足元をみられ、日本や米国などに価格の主導権を握られたまま、輸出を続けた悔しさをにじませたものとみられる。
 レアアース規制の出発点はここにある。携帯電話に電気自動車。中国自身もレアアース部品を使う製品を作り始めた。資源を戦略的に使う動きは増し、尖閣事件に絡む「禁輸」は解けても、昔に戻りそうにない。

◎竹製足場に引火?拘束は無資格溶接工ら8人に、53人死亡の上海ビル火災(2010年11月16日、産経新聞)
 【上海=河崎真澄】中国上海市の中心部にある28階建て教員向け高層住宅で15日午後に大規模な火災が発生した。上海市当局の16日夕の会見によると、53人の死亡が確認されたほか70人以上が負傷し病院で手当てを受けている。死傷者に日本人は含まれていない。
 出火原因として消防当局は、高層住宅の10階部分で外壁の改修工事に使用した溶接の火花が、付近の竹製の足場などに引火して燃え広がったとの見方を示している。公安当局は無資格の溶接工ら容疑者8人の身柄を拘束したと発表した。
 この住宅は教員向けに1990年代に建設された3棟のうちの1棟で、約150世帯が入居していた。
 上海紙、東方早報(電子版)などによると、約1カ月前に始まった改修工事では、作業員がたばこの吸い殻を投げ捨てるなど防災面で問題があり、住民が管理会社に改善を訴えていたが無視されたという。中国では高層ビルの作業現場でも竹製の足場が多用されており、同紙などは今回も竹が火勢を強める要因になったとの見方を伝えている。
 また上海市には地上60メートル以上の高層ビルが約7千棟あるが、高層階に放水が届く消防車の数が少なく、消火活動の初動の遅れが指摘されている。防災や安全管理のずさんさと相まって複合的な原因が、大惨事を引き起こしたとみられる。

◎上海の高層ビル火災の死者53人に、負傷者は70人以上、関係者4人拘束(2010年11月16日、産経新聞)
 【北京=矢板明夫】中国上海市の中心部にある28階建ての教員向け高層住宅で15日午後に発生した火災により、16日午前までに53人が死亡した。70人以上が負傷し、病院で手当てを受けている。中国中央テレビによると、地元当局は、違法な溶接工事が出火原因だとして関係者4人を拘束、取り調べている。
 地元の東方早報(電子版)などによると、リフォーム工事は約1カ月前から始まった。一部の住民は当初から、「作業員がたばこの吸い殻を投げ捨てたり、可燃性建築資材が積み上げられたりしており、防災面に問題がある」とビル管理会社に訴えたが、無視され続けたという。
 火災発生から鎮火まで5時間以上もかかり、救出作業が難航したことについては、消防局の設備不足を指摘する声もある。火災発生直後、約70台の消防車が駆け付けたが、水が高層に届かない消防車もあったという。
 瀋陽市消防局の陳軍高級工程師は中国メディアに対し、「今の中国各地の消防局の装備には限界があり、50メートル以上のビルの火災になると対応が難しい。ビル内部に備えてあるはずの消防設備も、いざというときには使いにくいという現実もある」と述べ、中国の消防システムは都市建設の速さに追い付いていないことを指摘した。

◎地上の資材から出火? 上海の高層住宅火災で本格捜査始まる(2010年11月16日、産経新聞)
 中国上海市中心部にある28階建て教員向け高層住宅で42人が死亡した大規模火災で、上海市当局は16日、火元の特定を進めるとともに出火原因や延焼の拡大を阻止できなかった要因などについて本格的な捜査を開始した。
 中国の一部メディアは、高層住宅周辺の地上に置かれた資材から出火、外壁工事などのために組まれた足場伝いに燃え広がったとの目撃情報を報道。一方で初期段階で15階から20階付近が最も激しく燃えていたとの目撃証言もあり、当局は慎重に調べを進めているもようだ。
 孟建柱国務委員兼公安相が、陣頭指揮を執るため上海入りする予定。高層ビルが林立する中国最大の経済都市、上海で発生した大惨事への対応に中央政府も神経をとがらせている。
 高層住宅には150余りの世帯が入居。退職した高齢者も多数住んでいた。

◎上海で高層住宅火災、42人死亡、鎮火に5時間(2010年11月16日、産経新聞)
 中国上海市中心部にある28階建ての教員向け高層住宅で15日午後、火災が発生し、中国メディアによると、42人が死亡した。火の回りが早く消火活動は難航し、住宅の大部分が焼け、鎮火に約5時間かかった。
 上海の日本総領事館によると、死傷者に日本人がいるとの情報は入っていない。
 中国の通信社、中国新聞社などによると、1990年代に建設された住宅で、15階から20階付近が最も激しく燃えた。さらに上下の階でも火勢が強まり、断続的に炎が上がって、住宅全体が煙に包まれた。約70台の消防車が出動し、救出活動にヘリコプターも投入した。
 住宅には退職した高齢の教員も多く住んでいる。現場付近は数百メートル離れた場所から交通が規制され、帰宅ラッシュの時間に重なったため、渋滞が発生。やじ馬も集まり、混乱した。

◎「中国最大規模」レアアース泥棒御用、被害3600万円(2010年11月12日、朝日新聞)
 【北京=林望】中国国営新華社のニュースサイトは10日、中国内モンゴル自治区の警察当局がこのほど、地元企業が保有するレアアース(希土類)300トン余りを盗んだ疑いで容疑者8人を逮捕したと報じた。被害金額は300万元(約3600万円)を超え、レアアース窃盗事件としては「中国最大規模」。近年、レアアースの価格が高騰し、同様の事件が相次いでいるという。
 被害に遭ったのは、「レアアースの都」と言われる包頭市にある「包鋼稀土高科技股●有限公司(●はにんべんに分)」。同自治区のレアアース資源を独占的に管理販売し、戦略的な備蓄の機能も担っているという。
 当局の調べでは、鉄鉱石の精製会社の経営者が「包鋼」社の従業員らと結託し、レアアースを100回以上にわたって盗み出し、同自治区内の別のレアアース製錬会社に売っていた。
 同市内では10月末にも、重機を使ってレアアースを盗んだ5人組が逮捕されるなど窃盗事件が続発。新華社は、政府が効率の悪い生産企業を統廃合したため生産量が落ち、値段が高騰していることが背景にあるとしている。

◎英国、中国のイチャモン受け付けず、ケシの花めぐる“歴史摩擦”(2010年11月11日、産経新聞)
 訪中しているキャメロン英首相ら英政府代表団が、胸に赤いポピー(ケシ)の花を付けていることに、中国側が「その花は不適切。アヘン戦争を思わせる」とクレームを付けた。アヘンの原料となるケシが、清朝が英軍に敗れたアヘン戦争(1840~42年)を連想させるためだ。10日付英各紙が報じた。
 ポピーは第一次世界大戦の戦死兵への敬意を示すため、英国では11日の休戦記念日を中心に身に着けるのが習わし。同じ花をめぐり、異なる記憶が摩擦を生んだ形だが、英側はクレームを受け付けず、公式行事を続けた。
 第一次大戦での英国の戦死者は90万人ともいわれる。英政府当局者は「ポピーの花はわれわれにとって大変重要な意味があり、身に着け続けると(中国側に)伝えた」と話した。

◎人民元基準値、2日連続で最高値更新(2010年11月11日、読売新聞)
 【ソウル=幸内康】中国人民銀行(中央銀行)は11日、人民元相場の基準値を1ドル=6.6242元に設定した。
 前日の基準値に比べて0.31%の元高・ドル安で、2005年7月以来の最高値を2日連続で更新した。
 11日午後に韓国・ソウルで開催される主要20か国・地域(G20)首脳会議(サミット)を前に、人民元高を容認する姿勢を示し、各国からの圧力をかわすねらいがあるとみられる。

◎アジア大会:広州の地下鉄巡り混乱、一時無料で乗客殺到(2010年11月9日、毎日新聞)
 【広州・芳賀竜也】12日から広州アジア大会が始まる当地で、市内を網羅する地下鉄(1~8号線)を巡り、混乱が相次いだ。広州市は当初、道路の渋滞緩和を目的に、今月1日から平日の地下鉄運賃を無料化。ところが市民が地下鉄に殺到し、終日ラッシュアワー状態になった。このため、市当局は8日から有料へ戻す羽目になった。市民から批判が集まるかと思いきや、現地では市の判断に称賛の声が上がっている。
 人口約1000万の広州は車社会で、大会期間中は交通渋滞が心配されていた。そのため、08年北京五輪と同様、今月1日からナンバーの末尾が奇数か偶数かによる通行規制を実施。その代替措置として、平日の地下鉄と路線バスなど公共交通機関を、12月中旬まで無料化するとした。五輪などで大会関係者に公共交通機関を無料で利用してもらうケースはあるが、市民にまで適用範囲を広げるのは異例。「大盤振る舞いの英断」のはずだった。
 ところが、無料化スタートと同時に乗客が殺到。地元紙によると、6割の電車で車両定員を超え、通勤ラッシュの乗車は30分待ち。ピークの3日には乗客数は784万人を記録し、これまでの“国内記録”とされる上海万博中の754万8000人(10月22日)を上回った。「無料期間」の1~5日で計3877万人が乗車したという。
 翌6日の土曜日に有料になると、乗客は激減。同日、市当局は「安全確保に問題がある」として一転、平日の無料化を撤回した。市民には「交通手当」として1家族150元(約1800円)を支給することも表明した。
その結果、有料に戻した8日は、無料化初日より361万人少ない420万人と乗客が大幅に減った。
 広州の日刊紙、新快報は8日付の解説記事で「市政府は『朝令暮改』と言われるリスクを背負ってまで、庶民たちの意向をくんでくれた。自分のメンツをつぶされることに遠慮しない、素晴らしい決断だ」とたたえている。

◎中国の環境対策が裏目、電力供給制限で自家発電が急増、軽油不足深刻に(2010年11月8日、産経新聞)
 【北京=矢板明夫】中国各地のガソリンスタンドが深刻な軽油不足に陥っている。ただしガソリンは十分にある。どうしてこんな現象が起きたのか。各地方政府が環境保護に向け電力供給を制限した結果、企業が軽油を燃料とする自家用発電機を使用するようになったためのようだ。
 中国紙、京華時報によると、江蘇省南京市や浙江省杭州市などでは、給油を待つトラックの長蛇の列が数キロにもおよび、1回の給油は100元(約1200円)まで、と制限するスタンドも現れた。
 中国商業連合石油流通委員会のまとめによると、11月6日までに中国南部では、2千以上のガソリンスタンドが軽油の販売を停止した。北京、大連など北部でも深刻な軽油不足に陥り、多くのスタンドは販売制限などの対策を取り始めた。トラックを使えなくなったため、営業中止に追い込まれた運輸会社も少なくないという。
 大手石油企業、中国石油化工の幹部は中国メディアの取材に対し、「各地方政府が工場への電力供給を制限したことにより、企業が軽油を燃料とする自家用発電機を使用するようなったことが原因」と分析している。
 今年は、環境保護対策を含む第11次5カ年計画(2006~10)の最後の年に当たる。電気使用量を中央政府が規定した目標以内に抑えなければ、地方指導者は管理責任を問われることもあることから、年末が近づくにつれ、各地方政府は電力供給量を極端に減らすようになった。
 浙江省温州市では、住民生活と直結しない製造業の工場に対する電力提供を5日に1回、8時間のみに制限したと報道されている。
 各企業は生産を継続するため、相次いで自家用発電機を購入し、それに伴って軽油の需要が急増したわけだ。自家発電の量は統計に表れないことから、いわば使い放題。しかも、自家発電は発電所で電力を生産するよりも効率が悪いといわれる。地方政府が省エネ目標を達成するために、自家発電で環境にさらに重い負担をかけているのが実態だ。

◎中国、反日デモ取り締まり強化通達、政府批判に発展警戒(2010年10月25日、朝日新聞)
 【重慶=峯村健司】中国各地の反日デモをめぐり、中国公安省が四川省成都などで16日に最初のデモが起きた直後、「デモは違法行為であり厳格に取り締まるように」とする内部通達を各地方政府や大学当局に出していたことがわかった。広がる格差や腐敗問題に不満を持つ市民らがデモに参加し、政府批判に変わりかねないとの危機感を抱いたとみられる。
 複数の中国筋が明らかにした。16日のデモについては地元当局が承認しており、国営の新華社通信も報道していた。だが、一部が暴徒化して日系スーパーの店舗や日本メーカー製の車両を破壊するなどしたため、強硬姿勢に転換したとみられる。
 中国筋によると、公安省は16日夜、全国の大学当局に対し、学生らを自由に外出させないように指示をした。デモの参加者の多くが大学生だったため、翌17日の日曜日にデモが起きるのを未然に防ぐ狙いがあったとされる。
 さらに、17日には各地の公安当局に対して、反日デモについて「違法行為だ」と明示し、店や車両の破壊などの違法行為があった場合は粛々と処罰するように定めた内部通達を出した。当局はこれを受けてデモ規制を強化。各地でデモ予告が出ていた23、24日の週末もデモの集合場所とされた広場や日本総領事館前に大量の治安部隊を投入、多くの都市でデモの発生を抑え込んだ。
 中国政府がデモに厳しい姿勢を取り始めた背景には、対日関係に改善の機運が出ていることに加え、深刻化する就職難や物価高騰などに不満を持つ市民が反日デモに乗じて抗議活動をし、反政府運動に発展することへの警戒があったという。一部のデモには、中国政府が「邪教」と断じた気功集団の「法輪功」が関与しているとの情報が公安当局に入り、危機感が強まった。
 ただ、当局はネットの掲示板などにあるデモの呼びかけを削除するなどの予防措置も取っているが、散発的なデモは抑え切れていない。特に地方の中小都市の場合は、武装警察などの治安部隊の人数が十分ではなく、統制できないケースが続いている。このため、中国政府関係者からは「これ以上広がれば社会不安につながりかねない」と警戒の声が出ている。

◎「腐敗反対」「住宅高騰抑制しろ」中国反日デモに政府批判も(2010年10月24日、産経新聞)
 中国の甘粛省蘭州市と陝西省宝鶏市で24日、それぞれ数百~1000人規模の反日デモがあり、若者らが「釣魚島(尖閣諸島)を守れ」「日本製品ボイコット」などと叫んで市内を行進した。両市ともインターネットで事前にデモが呼び掛けられていた。
 宝鶏のデモでは参加者が反日スローガンを叫ぶ一方で「官僚腐敗に反対」「住宅価格高騰を抑制しろ」などと政府批判の横断幕も掲げており、中国で深刻化している収入格差の拡大や汚職への不満が強いことをあらためて裏付けた。
 ネットで24日の反日デモが呼び掛けられていたのは蘭州、宝鶏のほか江蘇省南京市、湖南省長沙市、湖北省武漢市など。中国当局は反日デモが拡大すれば政府批判や社会不安が広がるのは必至とみて、呼び掛けがあった都市や北京の日本大使館、各地の日本総領事館周辺で引き続き警備を強化していた。

◎中国・蘭州で反日デモ、1時間で解散させられる(2010年10月24日、朝日新聞)
 【北京=古谷浩一】中国甘粛省蘭州で24日午前、日本への抗議デモがあった。住民の目撃情報によると、100人以上の若者らが市中心部の東方紅広場から「日本製品ボイコット」などと書いた日の丸を手に行進を始めたが、1時間ほどで治安当局に解散させられた。また、陝西省宝鶏市でも多数の若者が反日デモを行ったという。
 23日には四川省徳陽で反日デモが起きていた。中国当局はデモを封じ込めようと厳戒態勢で臨んでおり、インターネット上で呼びかけがあった江蘇省南京などでは24日夕までデモ発生は伝えられていない。

◎出産の半数が帝王切開、病院が収入増狙いか? 脅される妊婦も、中国上海(2010年10月22日、産経新聞)
 【上海=河崎真澄】中国の上海市では、産婦人科での出産の約54%が帝王切開であることが、保健所の調べで分かった。上海紙、新聞晨報によると、世界保健機関(WHO)が推奨する帝王切開での出産率15%を大きく上回っており、中国全体でも飛び抜けて高い比率だという。
 上海市で極端に帝王切開が多い背景には、出産費用が自然分娩(ぶんべん)に比べて約2倍かかるため、収入増を当て込んだ病院側の「ビジネス姿勢」があるとみられている。中国婦人子供保健協会では、「上海の一部の病院は巧みに妊婦を帝王切開に誘導して、妊婦に決断させている」と指摘する。
 上海市内の産婦人科で出産経験のある女性は「分娩直前になって産婦人科医から『あなたは骨盤が小さいので自然分娩は困難だ。自然分娩だと激しい痛みから逃れられない』と脅された」と、今では不本意な様子。
 多くの産婦人科は慢性的な人不足で、出産日時や産気づいてから赤ちゃんが出てくるまでの時間の読めない自然分娩は、商売上、効率が悪いと考えているフシがあるという。

◎反日デモ、当初は当局承認、ネットで勢い拡大、統制失う(2010年10月22日、朝日新聞)
 【北京=峯村健司】中国四川省成都など3都市で起きた16日の反日デモについて、地元政府当局が事前に承認していたことがわかった。中国政府関係者が明らかにした。だが、インターネットなどで広がったデモの勢いは当局の想定を超え、承認していない都市にも飛び火するなど統制を失ったという。
 中国では、デモは事前に地元当局に申請して承認を受ける必要があり、3都市では今回、数日前に承認されていたという。成都でのデモは、申請したのは100人前後の大学生らだったという。
 申請を認めた背景には、デモを通じて日本への不満を表明する狙いがあったという。中国政府は尖閣諸島沖の漁船衝突事件で悪化した日中関係の修復に動き始めていたが、前原誠司外相は尖閣諸島の領有権について「1ミリとも譲る気持ちはない」などと発言。16日には日本で中国大使館を包囲しようという反中デモの計画もあり、中国側には「日本側に改善の姿勢が見られない」と映ったという。
 だが、いったん火がついた反日デモはインターネットや携帯電話を通じて拡大。成都では参加者が1万人以上に膨れあがり、店のガラスを割るなどの破壊行為に発展したため、取り締まりに乗り出した。
 また、17日以降に起きた四川省綿陽や湖北省武漢などのデモは、事前に認められていなかったという。この関係者は「想定外だった」といい、中国メディアは一切報じていない。また、別の中国政府関係者も「ここまで広がるとは思わなかった」と明かしている。

◎北京市中心部の地下鉄駅付近で爆発、通行人1人けが(2010年10月21日、朝日新聞)
 【北京=峯村健司】中国の新華社通信によると、北京市中心部の地下鉄環状線の「東直門」駅付近で21日午後3時(日本時間同4時)すぎ、爆発があり、近くを通り掛かった米国人1人が足に軽いけがをした。治安当局が一帯を封鎖し、爆発原因などを調べている。北京の日本大使館によると、日本人が負傷したとの情報はないという。
 爆発を目撃した男性が朝日新聞に語ったところでは、現場は商業ビルが立ち並ぶ繁華街の大通りに面した新聞スタンドの裏の植え込み。爆発で土や草が吹き飛び、歩道を歩いていた男性にぶつかったという。現場から十数メートル離れたビルの中にいた女性は「ドンという激しい爆発音を耳にした。外に出ると白い煙が高く立ちこめていた」と話した。
 夜になっても周囲には警戒線が張られ、警察官らの現場検証が続いた。多数の見物人らが集まっており、一部では混乱も起きている。

◎「レアアースの密輸が横行」、中国で報道(2010年10月12日、朝日新聞)
 【北京=吉岡桂子】中国でレアアース(希土類)の密輸が横行している。厳格な通関検査は「密輸対策」ともとれる記事を中国メディアが相次いで伝えている。尖閣諸島沖の中国漁船衝突事件以降、日本への輸出が滞っている問題で、日本は通関手続きの改善を求めている。
 「毎年2万トン以上が密輸されている」。雑誌『瞭望』(10月11日号)が政府や企業関係者の話として報じた。
 9日付中国経営報電子版によると、2009年は正常な輸出枠が5万トンで、密輸は2万トンだったという。レアアースの国際価格が上昇するなかで、中国政府は環境保護などを理由に輸出を制限。輸出枠を減らされた企業が密輸に走っている、と指摘した。
 また、第一財経日報電子版も9月末、「米国への密輸が最も多い」とする企業関係者の話を伝えた。
 尖閣事件後に発生した日本へのレアアースの「禁輸」問題については、「中国が資源を外交のかけひきに使った」として欧米でも批判が出た。相次ぐ「密輸報道」は、国際社会の疑念や日本が問題視する通関の厳格化に対する「反論」ともとれそうだ。

◎中国で食中毒、1人死亡42人入院、許容量数百倍の亜硝酸塩(2010年10月11日、産経新聞)
 新華社電によると、中国四川省の衛生当局は11日、同省カンゼ・チベット族自治州瀘定県のホテルで8日に食中毒が発生、1人が死亡、42人が入院して手当てを受けたことを明らかにした。患者らが食べた朝食から許容量の数百倍の亜硝酸塩が検出され、警察は調理師が食品添加物の亜硝酸塩を塩と間違えたとみて調べている。
 衛生当局によると、ホテルの朝食に出されためん類などの食品から、最高で1キロ当たり11・3グラムの亜硝酸塩が検出された。中国国内では、許容量は1キロ当たり20~50ミリグラム以下などの基準があるという。朝食だったため患者らの食事の量が少なかったが、昼食や夕食だったら被害がさらに拡大したとの指摘も出ている。

◎中国長者番付、トップは資産1兆円、飲料大手創業者(2010年10月4日、朝日新聞)
 【北京=吉岡桂子】中国の民間調査機関「胡潤百富」が発表した2010年の中国の長者番付によると、首位は「飲料大王」と呼ばれる宋慶後・杭州娃哈哈(ワハハ)会長(65)一家で、推定資産は800億元(約1兆円)だった。6年前に1人だけだった100億元(1200億円)を上回る資産家は、200人に膨らんだ。
 宋氏は20年足らずで同社を中国最大級の飲料会社に育てた実質的な創業者。妻や娘とともに同社の株式を大量に保有する。
 数年前に仏食品大手ダノンとワハハの商標権をめぐって対立。09年に合弁を解消するまで、「中国は外資を引き込む政策を改めるべきだ」と、外国企業へ攻撃的な発言を繰り返し、民族意識が旺盛な企業家としても知られる。
 番付の対象とした10億元以上の資産家は1363人で、平均年齢は51歳。不動産や鉱業を営む人が多いという。09年の長者番付首位だった電池・自動車メーカー比亜迪汽車(BYD)の王伝福総裁は今年、今回公表となった5位以内に入らなかった。

◎中国の梅毒患者、10年で4倍に、「予防教育が不足していた」と衛生省(2010年10月2日、産経新聞)
 中国衛生省は21日、梅毒の患者数が10年間で4倍に急増しているとして、エイズとともに感染拡大防止を図る2020年までの10年計画を発表した。
 梅毒の感染例は1999年に約8万件だったが、09年に約32万7千件に達した。衛生省は「感染予防教育が不足していた」とし、青少年らを対象に梅毒予防の啓発活動を展開する。

◎三菱化学、LiB負極材を中国で生産(2010年10月1日、化学工業日報)
 三菱化学は30日、リチウムイオン2次電池(LiB)用負極材を中国で生産すると発表した。10月に現地製造販売会社を設立、約20億円を投資し年産能力4000トンの設備を建設する。2012年3月から営業運転を開始する。新会社の名称は青島雅能都化成(仮称)。山東省青島市平度市に置く。資本金は9230万元(約12億円)で、三菱化学の100%出資。新会社は、三菱化学が出資している球形化黒鉛製造合弁会社である青島菱達化成との隣接地に設立され、原料から製品負極材まで一貫した製造体制が整う。三菱化学の負極材製造設備は坂出事業所にあり、現有3000トンに加え、10年12月と11年5月に完成する2度の増強で7000トンになる。今回の中国設備の完成で、12年3月には1万1000トンに達することになる。15年までに3万5000トンに増強する計画。

◎中国4都市で反日デモ、当局厳戒、破壊行為なし(2010年9月19日、読売新聞)
 【北京=関泰晴】満州事変の発端となった1931年の柳条湖事件から79年の18日、中国本土では、尖閣諸島(中国名・釣魚島)沖の日本領海内で起きた中国漁船衝突事件をめぐって、北京、上海、広東省深セン、遼寧省瀋陽の少なくとも四つの大都市で対日抗議行動があった。(深センの「セン」は土へんに「川」)
 これほど大規模な反日デモは2005年以来。民衆の暴走を恐れる共産党政権は全国で厳戒態勢を敷き、同日夜現在、日本の公館などへの破壊行為は確認されていない。
 北京の日本大使館前には、道路を封鎖して「抗議区域」が設置され、終日、若者らのグループが「日本は釣魚島から出て行け」などと反日スローガンを叫んだ。

◎北京で100人、反日デモ、漁船衝突事件に抗議(2010年9月18日、読売新聞)
 【北京=大木聖馬、上海=加藤隆則】満州事変の発端となった1931年の柳条湖事件から79年の18日、北京の日本大使館や上海、瀋陽の総領事館前のほか、広東省深セン市内などでも、公安当局による厳戒態勢の中、尖閣諸島(中国名・釣魚島)沖の日本領海内で起きた中国漁船衝突事件をめぐる抗議行動が行われた。
 公安車両20台以上が配置された日本大使館近くには、午前9時(日本時間同10時)ごろ、「くたばれ、日本」などと書かれたプラカードをもつ若者3人が到着。その後集まって来た約50人が「(漁船の)船長を返せ」「日本製品ボイコット」などと気勢をあげた。手製の日本国旗を踏みにじる者もいた。続いて約100人がデモ行進を始めた。行進は正午(同午後1時)ごろ、公安当局に解散させられた。

◎中国、デモ拡大警戒、柳条湖事件79周年、ネットも規制(2010年9月18日、朝日新聞)
 満州事変勃発(ぼっぱつ)のきっかけとなった柳条湖事件の79周年にあたる18日、北京の日本大使館や上海などの総領事館の周辺では、尖閣諸島沖で起きた中国の漁船と海上保安庁巡視船の衝突事件への抗議活動があった。中国当局は周辺を厳重に警備し、デモの拡大を封じる態勢を取っている。
 日本大使館前には同日午前、100人近くが集結。事件で逮捕された中国人船長の早期解放や尖閣諸島に対する中国の領有権、日本製品の不買運動を訴えるシュプレヒコールをあげたあと、警官らに囲まれながら市内でデモ行進を行った。上海総領事館前では、二十数人が「船長を早く帰せ」などと書いた横断幕を掲げ、数人が警察に連行された。広東省深セン(センは土へんに川)では100人余りがデモ行進し、遼寧省瀋陽の総領事館前でも数人が抗議活動をした。
 ただ、中国当局は2005年に起きた大規模な反日デモの再発を阻止するため、日本大使館や各総領事館を前夜から厳重に警戒。18日午前には大使館の周辺道路に100台を超える警備車両を配置し、05年に北京でのデモの出発点となった中関村にも多数の人員と車両が配置された。
 上海の日本総領事館前の道路は朝から通行止めにされ、デモ発生時に道路を封鎖するためのコンテナも数多く運び込まれた。上海万博の日本関連施設の警備も強化した。
 中国当局は、反日デモが統制不能になることを警戒。国内メディアに対し、国営新華社通信の配信以外の報道を規制し、ネット上の主要な反日サイトも検索できないようにされている。

◎中国、ダニ感染症死者33人(2010年9月12日、毎日新聞)
 中国メディアは11日、ダニが原因とみられる感染症のため山東省で11人、江蘇省で4人が死亡したと伝えた。河南省では既に18人の死亡が報告されており、3省だけで死者は計33人となった。
 発熱とともに白血球や血小板の減少を伴うのが特徴で、山東省では08年から報告されているという。具体的な原因は不明で、衛生省が河南省などに専門家を派遣して調べている。

◎ダニに刺され18人死亡、特徴は発熱や血小板減少、中国河南省(2010年9月9日、産経新聞)
 9日付の中国紙、新京報などによると、河南省衛生庁は8日、2007年5月から今月8日にかけ、ダニに刺された557人が発病し、18人が死亡したと発表した。発熱や血小板減少などが特徴で、ダニが何らかの病原を媒介したとみられる。衛生当局が病因を調査している。
 同様の症例は安徽省など各地で報告されているが、北京ではここ十数年、報告されていないという。

◎富士フイルム、中国で化粧品のネット通販開始(2010年9月6日、産経新聞)
 富士フイルムは6日、美白・エイジングケア用化粧品「ASTALIFT(アスタリフト)」シリーズを中国で販売すると発表した。20~30代の富裕層の若者をターゲットに現地通販サイトなどでプロモーション活動を行う。
 中国での輸入・販売は富士フイルムの100%出資子会社の富士フイルム中国が担当。16日から中国最大の通販サイト「淘宝商城(タオバオ・モール)」での販売を始めるほか、自社の通販サイトも立ち上げて販売を拡大する。
 また、香港地域では対面販売の店舗を9月中に開設。年末には第2号店を出し、現地だけでなく、観光客の需要も喚起して世界でアスタリフトブランドの浸透を図る。
 富士フイルムはフィルム事業で培ったナノテクノロジー技術などを生かし、4年前に化粧品事業に参入した。海外での販売は中国が初めてで、今後は肌質が似ているアジアを中心に海外展開を検討している。

◎中国、北極の資源に狙い、開発準備着々と(2010年9月4日、読売新聞)
 【北京=大木聖馬】中国が北極の開発に向け、着々と準備を進めている。
 中国は北極に眠る資源を将来の成長戦略の要ととらえており、獲得競争に向け足がかりを築く狙いだ。
 新華社通信によると、中国の北極科学調査チームが8月31日、北極圏での約40日にわたる調査を終えた。調査は4回目で、発表によると、アラスカ沖のボーフォート海やベーリング海など130か所あまりで海氷データを収集し生態系を調べた。ただし北極における中国の最大の関心は資源開発であり、並行して資源探査も行った模様だ。
 北極の海底にある原油や天然ガスは世界全体の埋蔵量の4分の1を占めるとされ、金やウランなどの鉱物資源も多い。中国は北極と南極の資源を「21世紀後半から22世紀にかけての経済成長を支える重要資源」(中国筋)と位置づけており、中国海軍の尹卓・少将は中国メディアに「中国が北極海開発の一角を占めるのは当然だ」と明言している。

◎中国で「有田焼」の名称使えないわけは?(2010年8月31日、読売新聞)
 佐賀県は30日、中国で「有田焼」が商標登録され、有田焼の名称が使えない状況になっていることを明らかにした。
 県などは9月30日~10月6日、上海万博にあわせた物産展を現地の百貨店で開催するが、苦肉の策として「日本有田産」「ARITA-CERAMICS(セラミックス)-JAPAN」と表すことにした。
 県流通課によると物産展は、上海梅龍鎮伊勢丹で開催。有田焼のほか、ノリ、ようかん、酒類、飲料などの12企業が出店する。中国では以前に「佐賀」の地名などが登録されていたこともあるため、県は6月、日本の特許庁にあたる中国商標局ホームページを調べた。
 その結果、福建省の住民が、2002年11月に家庭用食器やコップ、陶器などに有田焼の名称を使うことを出願し、04年11月から10年間の期限で商標登録していたという。
 県は、出展する有田焼商社6社と協議し、有田焼という言葉は使わずに産地を表示したり、英語で表記したりすることにした。今後、有田町や業界団体との間で、不服申し立てなどを検討する。県流通課は「中国では当面、知恵を絞ってPRしていくしかない」と困惑している。

◎中国土石流:砂防ダム手抜き工事疑惑など人災批判(2010年8月24日、毎日新聞)
 【北京・浦松丈二】中国甘粛省甘南チベット族自治州舟曲県で1800人近い死者・行方不明者を出した土石流災害は、現場に設けられていた砂防ダムの手抜き工事疑惑など人災批判が出ている。温家宝首相は21、22の両日、再び被災地を訪れ、科学的な計画を立案して復興を進めるよう指示し、人災批判の高まりを警戒している模様だ。
 23日付の中国紙、中国経済時報(電子版)は被災地の現場ルポを掲載。同省地質災害応急センターの黎志恒主任が「砂防ダム7基が土石流を遮った。3基は破壊されたが、一定の効果はあった」と記者に説明したことを紹介し、その上で詳細に反論した。
 同紙記者は、土石流で破壊された砂防ダムは少なくとも説明の2倍の6基あり、壊れたダムを調べると、セメントは外側だけで内側が小石や砂だったことを確認。「手抜き工事だ」と憤る被災者の声を伝えている。
 中国国内メディアが大規模災害で当局批判を大きく報じるのは極めて異例だ。9万人近い死者・行方不明者を出した四川大地震(08年5月)でも、遺族らが小中学校や病院の手抜き工事を指摘したが、中国主要メディアは黙殺した。
 23日付の香港英字紙、サウスチャイナ・モーニング・ポストも被災地を調査した中国科学院の陳寧生教授の分析として、砂防ダムは土石流を防ぐための強度が不足していたと報じた。国内メディアはこの分析を詳しく報じていないが、温首相ら政府首脳には報告されている模様だ。
 被災地を再訪した温首相は被災者の救援活動と危険住宅の撤去など2次災害を防ぐよう指示した上で「さらに複雑で重大な任務は、科学的な計画と合理的な配置の上に立派な郷土を再建することだ」と強調。砂防ダムなどの防災施設が合理的に造られていなかったことを示唆した。

◎中国:死刑適用罪名55種類に削減へ、刑法改正案を審議(2010年8月24日、毎日新聞)
 【北京・成沢健一】中国の全国人民代表大会(全人代、国会に相当)常務委員会は23日、死刑適用罪名を68種類から13種類削減することなどを盛り込んだ刑法改正案の審議に入った。「死刑執行件数が世界で最も多い」との国際的な批判をかわす狙いがあるとみられるが、削減対象の罪名は現在でも死刑が執行されるケースは極めて少ないとの指摘もあり、影響は限定的なものになりそうだ。
 新華社通信などによると、削減対象となるのは密輸や偽造など経済犯罪が中心で、窃盗、文化財盗掘も対象から外す方針。国民の不満が大きい汚職や麻薬関連の犯罪は死刑適用対象から除外されない。常務委法制工作員会の責任者は「中国の刑罰は運用面で死刑偏重という問題が存在している。一部の経済犯罪は死刑を適用しなくても、社会の安定に悪影響を及ぼすことはない」と話した。
 また、改正案では75歳以上の高齢者に死刑を適用せず、有期懲役の上限を現行の20年から25年に引き上げる。執行猶予付きの死刑判決についても、殺人や強盗などの暴力犯罪は2年後に無期または20年の懲役に減刑した後は、再度の減刑を認めないとしている。中国メディアは、79年に制定された現行刑法で死刑の適用罪名が削減されるのは初めてで、07年から続く死刑制度改革の進展と伝えている。
 改正案では新たに酒酔いや暴走による危険運転、意図的な給与未払い、臓器売買なども刑法犯として処罰対象とすることを盛り込んだ。飲酒運転はこれまで道路交通安全法の取り締まり対象となっていたが、拘留や罰金などの軽い刑しか定められていなかった。具体的な刑罰は明らかにされていないが、罪状によっては懲役刑が科される。
 一方、給与未払いによる労働者と経営者のトラブルは全国で相次いでおり、悪質な給与未払いを刑法犯として扱うことで、労働者の権利を守る狙いがあるとみられる。改正案では、支払い能力がありながら財産移転や逃避などで労働報酬を支払わなかった場合、3年以下の懲役とし、結果が重大な場合は3年以上7年以下の懲役としている。
 臓器売買について改正案は5年以下の懲役とし、罪状が重大な場合は5年以上の懲役と規定している。本人や親族の同意を得ずに臓器を摘出する行為も処罰対象とした。07年に施行した臓器移植条例は臓器売買を禁止しているが、ドナー不足からその後も臓器売買が広がっており、臓器売買仲介に絡み日本人が摘発されたケースもあった。

◎中国移動が2年連続トップ、中国国有企業の利益総額(2010年8月22日、産経新聞)
 21日付の中国紙、新京報によると中国政府の国有資産監督管理委員会は20日、大手国有企業108社の2009年度の経営状況を発表、利益総額は携帯電話最大手の中国移動通信が1484億元(約1兆9千億円)でトップだった。
 中国では携帯電話市場の急速な拡大が続いており、08年度も中国移動が1458億元で首位だった。
 09年度の2~4位は国有石油大手の中国石油天然ガス、中国石油化工、中国海洋石油、5位は石炭最大手の神華集団でいずれも資源・エネルギー関連企業。上位5社で全体の利益総額の56%を占めた。

◎中朝国境の鴨緑江氾濫、4人死亡、6万人避難(2010年8月22日、読売新聞)
 【丹東(中国遼寧省)=比嘉清太】中朝国境地帯で19日から21日にかけて大雨が降り、21日、国境を流れる鴨緑江が氾濫した。新華社電によると、遼寧省丹東では市民約6万4000人が避難し、対岸の北朝鮮・新義州一帯でも農地が冠水。北朝鮮での食料不足に拍車がかかる恐れや、北朝鮮が進めている国境地帯での投資計画に影響が及ぶ可能性がある。
 丹東では住宅230棟が倒壊、土石流で4人が死亡した。地元住民によると鴨緑江沿いの道路が水没し、数十キロにわたり封鎖されたほか、電気や通信が止まった。
 朝鮮通信によると、新義州一帯でも、21日の300ミリを超す雨で、鴨緑江の水があふれ、「住宅と公共建物、農耕地が全面的に浸水した」という。
 鴨緑江に浮かぶ威化島も21日午前、ほぼ水没した。北朝鮮は島で中国の協力を得て投資計画を進めており、ホテルや工業団地をつくる構想とされるが、「計画停滞につながりかねない」(中朝関係筋)との指摘が出ている。

◎中国:北朝鮮「謝罪」で幕引き、不明機墜落(2010年8月20日、毎日新聞)
 【北京・浦松丈二】中国遼寧省撫順県の国籍不明機墜落事故は、国営・新華社通信が19日、北朝鮮軍用機の故障によるもので、北朝鮮が謝罪したと報じ、発生から3日で事実上、幕が引かれた。中国が情報開示に踏み切り、事故処理を急ぐ背景には、朝鮮半島情勢の緊張を高めたくないという思惑がありそうだ。
 事故が起きた17日に平壌を訪れていた中国の武大偉朝鮮半島問題特別代表は20日、訪中した加藤紘一・自民党元幹事長に「訓練中の事故で墜落したとみられる。中国側の巻き添えはなかった」と語った。
 朝鮮半島情勢は、今年3月の韓国哨戒艦沈没事件や対抗措置である米韓合同演習、さらに演習に対する北朝鮮や中国の反発もあり緊張が高まっている。一方、墜落現場は北朝鮮国境から約200キロと近く、事故直後から「偵察」「脱北」などと憶測を招いた。
 中国国防大学の韓旭東教授は20日付の中国紙・環球時報に寄稿し、「墜落事件を騒ぎ立て、北東アジアの軍事情勢をさらに悪化させるべきではない。調査結果を適切に公表することは有益だ」と訴えた。
 中国側が情報開示に踏み切った背景には中国の国内事情もありそうだ。ネット上には墜落機の写真や目撃情報が流れ、国籍不明機の侵入を許した中国軍の防空能力を問題視する意見が相次いだからだ。
 これに対し、韓教授は「北朝鮮機は最新鋭機ではなかった。防空レーダーで判別できるため、作戦命令を出すような緊迫した状況ではなかったと推測できる」と釈明している。
 だが、新華社通信は墜落した北朝鮮機と中国管制当局のやりとりの有無など重要な情報を報じていない。中国のネット上には「北朝鮮要人が乗っていた」などと未確認情報が流れ、なお疑問が残されている。

◎パナソニック:上海のプラズマパネル工場、生産能力5倍に(2010年8月20日、毎日新聞)
 パナソニックは20日、中国・上海のプラズマテレビ向けパネル工場の生産能力(42型換算)を12年度から、現在の約5倍にあたる月産12万台(42型換算)に引き上げると発表した。兵庫県尼崎市のプラズマパネル工場から生産設備の一部を移す。経済成長が続き、薄型テレビの需要増が見込める中国での現地生産体制を強化し、シェア(市場占有率)獲得競争で優位に立つことを目指す。
 パナソニックのプラズマパネル生産拠点は上海と尼崎にあるが、上海工場で需要を賄いきれず、不足分を日本から輸出していた。今回の生産設備移設で輸送コスト削減できるほか、中国での現地生産比率を高めることで円高に伴う為替リスクも軽減できるとしている。中国で今月から発売した3D(三次元)テレビ用パネルも12年度以降、上海で生産する予定。
 尼崎工場は、上海移設分のプラズマパネル生産設備の代わりに太陽電池の生産ラインを置く方向で検討している。

◎中国、50カ国以上で資源獲得、米国防総省の年次報告(2010年8月20日、産経新聞)
 中国が、原油などの天然資源を世界中から幅広く獲得するため、50カ国以上でエネルギープロジェクトに投資したり、開発にかかわっていることが19日までに分かった。米国防総省が、中国の軍事動向に関する年次報告書の中で明らかにした。
 報告書は「エネルギー自給は既に中国にとって選択肢ではない」と指摘し、2015年までに原油の3分の2を輸入するようになると予測。中国がペルシャ湾、中央アジア、アフリカ、北米で原油の獲得を続けるとしている。
 また08年には80%以上がマラッカ海峡を通る海上輸送だったが、カザフスタンやミャンマーなどからの陸上パイプライン建設を行い、リスク分散を積極的に進めることが中国のエネルギー戦略だと分析している。

◎中国のプラズマパネル生産5倍に、パナソニック(2010年8月20日、読売新聞)
 パナソニックが、中国・上海市にあるプラズマテレビ用パネルの生産拠点を一新し、2012年度の生産能力(42型換算)を現在の月2.5万台から約5倍の12万台に引き上げることが19日わかった。
 近く世界最大のテレビ市場となるのが確実とみられる中国で、低コストの生産体制を築き、薄型テレビで世界的な勝ち残りを目指す。
 パナソニックのプラズマパネルの生産拠点は、兵庫県尼崎市と上海市の2か所だが、上海のパネル生産開始は02年と古く、建屋を新設する。
 中国市場向けのプラズマパネルは現在、上海での生産分だけでは足らず、不足分を日本から輸出している。現地生産なら輸送費や関税などがかからず、生産コストは約3割下がる見込みだ。

◎レアアース輸出枠削減、見直しを中国側に要請(2010年8月19日、読売新聞)
 【北京=幸内康】経済産業省の近藤洋介政務官は19日、北京市内で記者会見し、パソコンや携帯電話などの生産に必要なレアアース(希土類)の輸出枠を中国が削減したことに対し、中国商務省に早期改善を求めたことを明らかにした。
 近藤政務官は知的財産権保護官民合同訪中代表団の政府代表として、18日に商務省の崇泉・国際貿易交渉副代表と会談。その際、「世界の産業に大きな影響を及ぼす」と懸念を伝えた。崇副代表は、枠削減の理由を「環境保護の観点から行った」などと説明した。
 今月28日に北京で開かれる日中ハイレベル経済対話で主要議題になる見込みだ。

◎自殺相次ぐ中国の「富士康」が防止訴える集会、各地で6万人参加(2010年8月19日、産経新聞)
 19日付の香港各紙によると、中国・深●(=土へんに川)の工場などで工員の自殺が相次いでいる台湾系電子機器メーカー富士康集団は18日夕、工員計約6万人が参加して自殺防止を訴える集会を中国各地の工場で同時に開いた。
 集会は約2時間。参加者は「命を大切にしよう」などと叫んで行進した。
 また、同社はこの日、現在約45万人の深●(=土へんに川)工場の工員を三十数万人まで減らし、中国の別の地域で1年以内に計40万人を新規採用する計画を明らかにした。中国全土で約90万人の工員を、120万~130万人まで増やすという。
 富士康の深●(=土へんに川)工場では、今年に入ってから5月末までに13件の自殺・自殺未遂が発生。江蘇省昆山の工場でも今月、1人が自殺している。

◎「i PED」「ハイフォーン」、ユルすぎる駅前ビル、コピー品野放し(2010年8月19日、スポーツニッポン)
 世界的人気の米アップルの携帯電話「i PHONE(アイフォーン)4」や情報端末「i Pad(アイパッド)」のコピー商品が、中国南部の経済特区、深センで野放しになっている。本物に比べ圧倒的な低価格が人気で、電気店はどこも活況。知的財産権保護を求める声などどこ吹く風だ。
 経済の改革・開放路線の先駆都市である深センの玄関口、深セン駅。駅前ビルの中の電器店に「i PHONE4G」が並んでいた。i PHONE4そっくり。画面はやや粗いが「機能は本物とほぼ同じ」と店員。1台890元(約1万1000円)で、隣接する香港で売っている本物の約5分の1だ。毎日20台ほど売れるという。
 別の店ではi Padによく似た「i PED」が店頭に。こちらの価格も本物の約4分の1。機能はかなり劣るが、月に100台以上売れるという。店員は「本物は高いからね」と悪びれる様子はない。i PHONEならぬ「ハイフォーン」「タッチフォン」などといった商品も並んでいた。
 深センは、北京や上海などと比べて取り締まりが緩いとみられ、有名メーカーの携帯電話やカメラ、DVDなどのコピー商品が普段から大量に出回っている。今はアップル社製品のヒットに抜け目なく便乗している形だ。

◎米の軍事報告に中国強く反発「客観的事実無視」(2010年8月18日、読売新聞)
 【北京=佐伯聡士】米国防総省が16日公表した「中国の軍事力と安全保障の進展に関する年次報告書」について、中国国防省の耿雁生・報道官は18日、「客観的事実を無視し、中国の正常な国防と軍隊の建設を非難するものだ」として断固反対する姿勢を表明した。
 同報道官はその上で、「報告は(米中)両軍関係の改善と発展に不利となる」とし、米国側に対し、関係改善に向け良好な雰囲気と条件を造り出すよう求めた。

◎9600万円収賄の中国・天津幹部に猶予付き死刑判決(2010年8月13日、産経新聞)
 新華社電によると、中国遼寧省瀋陽市の中級人民法院(地裁)は13日、職権を乱用し総額755万元(約9600万円)相当のわいろを受け取ったとして、収賄罪などに問われた天津市浜海新区管理委員会元主任の皮黔生被告に執行猶予付きの死刑判決を言い渡した。
 浜海新区は中国政府が重点的に開発を進めている経済開発区の一つ。皮被告は浜海新区管理委員会主任などを務めていた1995年から2005年にかけ、便宜を図った見返りにわいろを受け取ったほか、国有資産に多額の損害をもたらした。
 中国の執行猶予付き死刑判決は、猶予期間中に問題がなければ、無期懲役などに減刑される。

◎中国土石流、7年前に「特大級」災害を警告(2010年8月13日、読売新聞)
 【北京=大木聖馬】中国甘粛省甘南チベット族自治州舟曲県で8日に起きた土石流の発生現場が、中国地質環境監測院が2003年にまとめた報告書の中で、「土石流や地滑りなどの地質災害が起きやすい危険地域」に指定されていたことがわかった。
 12日付の中国紙・南方週末が伝えた。地元政府はこの7年間に開発を優先し、対策を講じてこなかったとみられる。
 同院は国土資源省直属で、地質災害を調査、観測する専門機関。報告書では、今回の土石流が発生した同県三眼村と羅家峪村を、甘粛省内で140か所ある地質災害の危険場所の一つにそれぞれ指定。さらに、峰と谷の高度差が1000メートルを超え、多くの住民の生命を危険にさらす「特大級」の災害が起こりかねないと警告し、「関係部門は絶対に警戒を緩めることはできず、早期に危険個所を修復し、土石流発生を予防すべき」としていた。
 しかし、南方週末紙が入手した別の調査報告書は、今回の土石流に関して、「山の開発や道路整備が一定程度、地質災害に影響を与えた」と指摘していた。
 同院のまとめでは、中国全国には地質災害の危険場所が20万か所あり、そのうち1万6000か所が大規模災害になりかねないという。

◎中国、化繊など18業種の旧式設備に廃棄命令(2010年8月12日、化学工業日報)
 【上海支局】中国工業情報化部による国内2000社強への旧式設備閉鎖命令は、製鉄、非鉄、ガラス、カーバイド、化学繊維など18業種と広範囲にわたる従来以上に大掛かりな取り組みとなった。中国では現5カ年計画に入って、とくに設備能力過剰が著しい業種について、小規模設備の閉鎖や大型企業への生産集中といった構造改革を促してきた。今回は「省エネルギーと排出削減、気候変動への対応は特色ある新しい工業化の道筋に必須」(工業情報化部)として従来以上に環境対策を前面に打ち出している。9月までと定めた期限とともに、応じない企業には融資や許認可の面で対抗措置を用意するなど、取り組みを徹底していく構えだ。中国は、現5カ年計画中に国内総生産(GDP)1単位当たりのエネルギー消費量を20%、汚染物質排出量を10%それぞれ削減する目標を掲げ取り組みを進めている。09年には国務院常務会議が20年のGDP1単位当たりのCO2排出量を、05年比40~45%減とする数値目標を決定した。

◎中国で相次ぐ洪水、今春以降のべ2億人被災(2010年8月12日、読売新聞)
 【北京=大木聖馬】新華社通信によると、中国北西部甘粛省で発生した土石流による死者は11日、1117人に達した。
 洪水は南部や東北地方でも相次ぎ、今春以降、被災者はのべ2億人に上っている。災害による社会不安を防ぐため、共産党政権は対策に躍起となっている。
 新華社通信によると、中国南部では4月から6月にかけて14回の豪雨が発生。7月以降も長江流域の湖北、安徽省など広範囲で2週間以上の降雨が続いた。降水量100~200ミリに達した地域は計約28万平方キロ・メートルで、日本の面積の約4分の3に及ぶ。
 東北部の吉林省では、7月下旬から大雨が続き、約40か所のダムで水位が上限を超え、洪水などで85人以上が死亡。山東省では今月8日以降、降水量が302ミリに達した地域もあり、約220万人が被災した。
 中国民政省のまとめでは、今月6日までに洪水による死者は1454人。甘粛省での土石流の死者と合わせると、2500人以上が死亡したことになる。経済損失は約2752億元(約3兆4600億円)と推計され、中国の2009年の国内総生産(GDP)の0.8%に匹敵する。
 蘭州大学大気科学院の王式功・副院長は中国メディアに対し、大雨が続く異常気象の原因として、〈1〉6月以降、赤道付近の太平洋の海水温度が上昇、〈2〉亜熱帯高気圧が不安定化――したことなどを挙げ、「地球温暖化とも関連している」と分析している。
 温家宝首相は、湖北、吉林、甘粛省など、各被災地を視察して迅速な対応をアピール。被災した5省・自治区に対して1億9500万元(約25億円)の災害支援金を支給し、民心安定に努めている。

◎中国土石流の死者1117人に、甘粛省、不明は627人(2010年8月12日、朝日新聞)
 【北京=古谷浩一】中国新華社通信によると、甘粛省甘南チベット族自治州舟曲県で起きた大規模な土石流災害で、現地当局は11日、死者が1117人、行方不明者が627人になったことを明らかにした。政府は全力で救援活動をするよう指示しているが、11日朝には生存者発見の可能性が大きく低下するとされる発生から72時間が過ぎた。行方不明者の多くが遺体として収容されているとみられ、死者数はさらに増える恐れがある。
 11日までに救出された人も1243人に上るが、被災地は大量の土石流が住宅などをのみ込んだ状態で、生存者の捜索は難航している模様だ。
 死者が千人を超えるのは、4月に青海省で起きた大地震で2698人が死亡、270人が行方不明になった事態に続くものだ。同通信によると11日までに治療を受けた負傷者は567人。入院措置がとられた重傷者は64人に上る。事態を重視する中国共産党は10日に最高指導部である政治局常務委員会議を開催し、救援活動の徹底やインフラ設備の復旧を急ぐといった方針を定めていた。
 11日に北京で開かれた水利省などによる記者会見によると、被災者は4万7千人。約2万人の住民が緊急避難生活を強いられており、テント7千張り、寝袋5千個、発電機230台、ろうそく10万本など大量の援助物資が現地に送り込まれている。
 伝染病の発生なども懸念されており、約800人の衛生救援隊が被災地に入り、消毒作業を展開。地元当局は11日の記者会見で、問題の発生は報告されていないとしている。

◎危険物混入罪、男を起訴、ギョーザ中毒で中国当局(2010年8月11日、産経新聞)
 中国製ギョーザ中毒事件で、中国河北省の石家荘市人民検察院は10日、製造元の食品会社の元臨時従業員で、3月に拘束された呂月庭容疑者(36)を危険物質混入罪で同市中級人民法院に起訴した。中国公安省が同日、日本政府に連絡した。
 同罪は毒物投棄などで他人に重傷を負わせたり死亡させたりする行為に適用される。中国の刑法によると、罰則は10年以上の有期懲役、無期懲役、または死刑と規定される重罪。公安省は起訴事実の詳細を伝えてきていないが、警察庁は「日本の被害も犯罪事実に含まれていると理解している」としている。
 事件は平成18年12月から19年1月にかけ、石家荘市の「天洋食品」が製造した冷凍ギョーザを食べた千葉と兵庫両県の3家族計10人が中毒になった。商品から有機リン系殺虫剤メタミドホスが検出され、中国でも被害者が出た。
 公安省が3月に呂被告を拘束し4月に逮捕。同省はこれまで警察庁に、同被告の供述や現場の状況から、同被告が18年10~12月に3回にわたり、保存庫で注射器を使い出荷前のギョーザにメタミドホスを混入させたとみていると伝達。
 公安省の説明では、呂被告は5(1993)年から臨時従業員として同社に勤務したが、正社員になりたいなどの希望がかなわず不満を抱いたことが動機になったという。
 身柄拘束直後に警察庁は、中国人が国外で犯した犯罪として「代理処罰」の要請も検討。ただ、中国が日本に配慮し日本の殺人未遂罪と同等かそれ以上の厳罰の危険物質混入罪を適用する姿勢を示し「処罰水準に関する日本の希望は事実上満たされる」(警察庁幹部)として要請を見送った。
 今年4月に公安省幹部が来日、7月には警察庁幹部が訪中するなどして情報交換や協議を重ねてきた。

◎中国土石流、死者337人に、救出作業は難航(2010年8月10日、読売新聞)
 【北京=大木聖馬】中国北西部の甘粛省甘南チベット族自治州舟曲県で起きた大規模な土石流による死者数は、9日、土砂の下などから新たに200人の遺体が見つかり、337人に達した。
 なお1148人が行方不明だ。現地では、軍兵士らによる行方不明者の救出に向けた活動が続いているが、厚く堆積した泥や道路の冠水に阻まれ、作業は難航している。
 新華社通信などによると、同県には各地から軍や武装警察、消防隊員ら数千人が集結。倒壊した建物などを中心に大規模な捜索、救出活動を展開している。しかし、息絶えて見つかる人がほとんどで、発生から48時間が過ぎ、救出活動は厳しさを増している。現地にはテントや薬品などの救援物資も一部届き始めたが、食料品や水が依然不足し、被災者は厳しい避難生活を強いられている。
 8日に現地入りした温家宝首相は9日午前も被災地を回り、物資輸送が円滑に進むよう道路復旧などを指示した。甘粛省政府が土石流の犠牲者1人につき家族に8000元(約10万円)の支給を決めるなど、少数民族地域の被災者の不満を事前に摘む対策も打ち出された。同県を流れる白竜江にできた土砂崩れダムは、軍が9日、爆破作業などを行った結果、水位が約50センチまで下がり、決壊の危険はひとまず遠のいた。

◎中国:赤ちゃんの胸膨らむ 粉ミルクに女性ホルモン残留?(2010年8月9日、毎日新聞)
 【北京・成沢健一】中国で山東省の大手乳製品メーカーの粉ミルクを飲んだ赤ちゃんに胸が膨らみ始め、女性ホルモンが成人並みの数値を示す事例が相次いで報告されている。乳がよく出るように乳牛に注射したホルモンが粉ミルクに残留していた可能性が指摘されており、被害の拡大が懸念されている。
 9日付の中国紙「第一財経日報」などによると、湖北省武漢市の生後4~15カ月の女児3人に乳房の膨らみと女性ホルモンの異常が確認されたほか、江西、山東、広東の各省でも1人ずつ同様の症状の乳児が見つかった。広東省の事例は生後3カ月の男児だった。
 メーカーは「製品にホルモンは添加していない」との声明を発表したが、武漢市の女児の母親には見舞金を支払う意向を示したと同紙は伝えている。
 中国では08年に乳製品へのメラミン混入で乳幼児約30万人に健康被害が出た。ホルモンについては粉ミルクの品質検査項目に含まれていないという。

◎粉ミルクに女性ホルモン?中国で乳児の胸膨らむ(2010年8月9日、読売新聞)
 【北京=佐伯聡士】中国で、山東省の大手乳製品メーカーの粉ミルクを飲んだ赤ちゃんに、胸が膨らむなどの異常が見られることがわかり、粉ミルクに女性ホルモンが混入していた疑惑が浮かんでいる。
 専門家らは、乳がよく出るように乳牛に注射したホルモンが粉ミルクに残留していた可能性があるとの見方を示しており、乳幼児約30万人に健康被害が出たメラミン混入事件(2008年)以来の汚染ミルク問題に発展するとの懸念も出てきた。
 9日付の中国紙「第一財経日報」などによると、湖北省武漢市在住の生後4~15か月の女児3人の乳房が膨らみ始めた。病院で検査した結果、女性ホルモンが成人並の数値を示した。江西、山東、広東の各省でも、同じような症状の赤ちゃんが見つかったという。
 いずれの赤ちゃんも、同じ山東省のメーカーの粉ミルクを飲んでいたが、メーカー側は7日、「製品にホルモンなどは添加していない」とする声明を発表、関連を否定している。だが、専門家によると、中国の粉ミルクの品質基準の検査項目にはホルモンが含まれておらず、監督体制の死角になっているという。

◎脆弱な岩盤、豪雨で一気に崩壊か、中国の土石流(2010年8月9日、読売新聞)
 【北京=大木聖馬】中国甘粛省甘南チベット族自治州舟曲県で8日に発生した土石流は、同県の脆弱な地盤の山間部に集中豪雨が突然降り、発生したと見られている。
 開発優先で防災対策が十分にとられず、被害が拡大したとの指摘もある。
 新華社通信によると、国土資源省の専門家らは、付近の地盤はもともと弱く、さらに2008年5月の四川大地震で劣化が進んだと見ており、そこへ7日夜、90ミリ以上の集中豪雨が降り、地盤が一気に崩れたと分析している。昨年末から今年前半に続いた干ばつも、地盤の風化を進ませた可能性があるという。
 舟曲県では四川大地震の際も63か所の山崩れが発生し、15人が死亡するなど土砂災害による被害が目立った。
 一方、鉱山資源の開発や水力発電所、鉄道建設が優先される中、防災対策が遅れている面は否めない。
 同地域は鉄や金、アンチモンなどの鉱物資源が豊富だ。中国紙・光明日報は、新たな金鉱や炭鉱の開発がもろい地盤に影響を与え、土砂災害の危険性を増幅していると指摘した。

◎中国で大規模土石流、127人死亡4万人避難(2010年8月9日、読売新聞)
 【北京=大木聖馬】新華社通信によると、中国北西部の甘粛省甘南チベット族自治州舟曲県で8日午前0時(日本時間同午前1時)ごろ、幅500メートル、長さ5キロ・メートルにわたる大規模な土石流が大雨で発生し、少なくとも127人が死亡、1294人が行方不明となっている。
 住民約4万5000人が避難した。同県を流れる河川・白竜江では、土砂が川をせき止めて「土砂崩れダム」ができ、決壊の恐れが強まっている。
 舟曲県は甘粛省の省都・蘭州から南に約280キロ・メートル離れた山岳地帯に位置し、人口約13万4700人のうち、約33%はチベット族。今年4月の青海省地震もチベット族自治州で発生した。少数民族地域での相次ぐ被災を重視する胡錦濤政権は、温家宝首相が8日に現地入りし、救援作業の指揮を執っている。
 しかし、土砂が厚さ4メートル近くまで堆積したり、中心部の主要道路が冠水したりして重機の投入は遅れており、救援活動は難航している模様だ。
 同県東北部の山間地帯で7日午後11時ごろから40分間以上にわたって激しい雨が降り、各地で小規模な土砂崩れが発生した後、8日午前0時ごろに大規模な土石流が発生。複数の集落をのみこみ、同午前1時ごろには白竜江で土砂がたまり、川をせき止め始めたという。ダムの下流では、川の流れが4分の1の量に減っており、人民解放軍などが爆破準備を進めている。
 現地の天気予報によると、白竜江の上流地域では10~11日に、再び大雨になるという。

◎ダムの放水怠った幹部を免職に、中国吉林省(2010年8月4日、産経新聞)
 4日の新華社電によると、中国吉林省樺甸市はダムの放水を適切に行わず洪水被害を拡大させたとして、同市常山鎮の鎮長ら鎮政府幹部3人を免職にした。
 同市は7月28日に豪雨に見舞われたが、常山鎮にあるダムの放水が遅れたために、ダムが決壊。ダム下流の地域に大きな被害が出た。
 吉林省では7月下旬から大雨が続き、3日までに74人が死亡、71人が行方不明となっている。

◎中国、高速鉄道輸出に積極的、「先輩」日本は複雑(2010年8月4日、朝日新聞)
 【北京=古谷浩一】中国が「高速鉄道」の輸出にアクセルを踏み始めた。政府主導で積極的な売り込みを展開。対象国との経済貿易関係の拡大を狙う。アジア周辺国との関係では、政治的な影響力の増大につなげる戦略的な動きとも受け止められている。
 「中国の鉄道は、海外進出戦略の実施を加速する。関係企業を積極的に組織し、国外の鉄道プロジェクトの輸出市場を開拓。国際的に高速鉄道の技術を分かち合いたい」
 中国鉄道省の何華武総工程師は7月末、北京での記者会見で、政府が主導して鉄道技術を輸出する姿勢を訴えた。
 同省は米国、ロシア、ブラジル、サウジアラビアなどとの鉄道建設協力の調整チームを立ち上げたことを明らかにする。「数十カ国が自国の鉄道プロジェクトへの我が国の参加を希望している」(王志国・鉄道次官)といい、トルコやベネズエラの高速鉄道建設計画に中国企業が関与を始めているとされる。
 政府をあげての後押し姿勢は鮮明で、アルゼンチンのフェルナンデス大統領が7月に訪中し、胡錦濤(フー・チンタオ)国家主席と会談した後、両国は100億ドルに上る鉄道関係の合意文書に調印したと伝えられた。
 中国は2000年以降、高速鉄道の建設を重視してきた。日本の新幹線「はやて」を基に製造された車両などが導入されたが、鉄道省は「海外技術に基づく自主開発」との位置づけだ。
 高速鉄道の輸出推進の狙いについて、商務省国際貿易経済協力研究院の梅新育研究員は「『メード・イン・チャイナ』が貿易相手国の国家インフラになることで、中国製品がさらに浸透する。中国ブランドの印象も向上する」などと中国紙に利点を強調する。
 費用面での競争力の強さは無視できない。ベトナム国会は6月、ハノイ―ホーチミン(約1600キロ)の高速鉄道建設計画案を否決した。同案は日本の新幹線方式を採用する見通しだったが、560億ドルといわれる投資額に「負担が大きい」との反対が出たためだ。中国の高速鉄道なら、「費用は新幹線の半分」(中国紙)とされる。
 海外進出を強める背景には、政治的な狙いも指摘される。鉄道省は7月、雲南省から国境を接するミャンマー(ビルマ)やラオスにそれぞれ国際高速鉄道を建設する計画を明らかにした。詳細は不明だが、自由貿易協定(FTA)の実施が始まった東南アジア諸国との輸送能力の拡大を目指すもの。実現すれば、両国における中国の政治的な存在感が一層高まることは間違いない。
 中国の専門家の中には、(1)中国北部からロシアへ(2)中国西部からカザフスタン経由で中央アジア諸国へ(3)中国南部からベトナム経由で東南アジア諸国へ、との三つの国際高速鉄道の建設の必要性を訴える論調も出てきている。

・価格競争力、中国にかなわず
 中国の高速鉄道の一部は日本の新幹線技術をもとに導入された経緯があり、中国にとって日本は先輩格。その中国が積極的な鉄道輸出を進め、日本と競合し始めていることに、日本の鉄道関係者は複雑な心境だ。
 7月に告示されたブラジルの高速鉄道計画。ルラ大統領が2016年のリオデジャネイロ五輪までの開通を目指す国家プロジェクトだ。リオ―サンパウロ間のエコノミークラスの料金を一番安く設定出来る事業者が落札するとの見方が地元で飛び交う。
 日本は価格競争力では中国にかなわない。運行や建設まで受注者が担うなどリスクが高い案件ともいわれ、日本の企業連合は採算を慎重に見極めている。
 ブラジルを含めて、中国は政府首脳によるトップセールスなど国家あげての融資などで受注獲得に貪欲(どんよく)だ。経済協力開発機構(OECD)非加盟で国際ルールの縛りを受けにくいことも営業活動の自由度を高めている。前原誠司国交相も米国やベトナムに直接出向いてトップセールスを重ねているが、国交省幹部は「中国の影は常につきまとう。対抗手段を真剣に考えないといけない」と危機感を募らせている。(澄川卓也、サンパウロ=平山亜理)

・中国の高速鉄道
 2020年までに1万6千キロの高速鉄道網を整備する計画。日本の新幹線網(2千キロ強)の8倍近い。08年8月の北京五輪開催直前には北京―天津(約115キロ)を最高時速350キロで結ぶ高速鉄道の運転を開始。09年12月には武漢―広州(1069キロ)が開業した。12年には北京―上海(1318キロ)が開業予定。日本やドイツなど外国企業が技術移転している。

◎中国、有害物質ドラム缶の回収進む、5年前の失敗教訓(2010年8月2日、毎日新聞)
 【瀋陽=西村大輔】中国・吉林省吉林市の化学工場で7月下旬、有害な化学物質などが入ったドラム缶が洪水の影響で近くの松花江に大量に流れ出した事故で、地元政府は2日までに、流出した7138本のうち7071本を回収した。黒竜江省では少量の汚染が観測されたとして、依然警戒が続いている。
 これまでの調べでは、豪雨に見舞われた7月27日夜に、同川の支流沿いにあった2企業の倉庫が洪水で押し流され、流出したドラム缶の約半数の3662本に有害な化学物質が入っていた。
 温家宝(ウェン・チアパオ)首相の指示で、吉林省、黒竜江省の当局は軍を含め1万2千人を動員して各地で回収作業を展開。事故発覚後、すぐに記者会見を開き、詳細に状況を説明した。当局は2005年の工場爆発による有毒物質の流出事故では、情報隠しなどで厳しい批判を受けただけに、今回の対応は早かった。
 松花江の下流にあたり、ロシア国境地帯を流れるアムール川には、事故当時の水は今月中旬に到達する。このため、ロシア・ハバロフスク地方当局は警戒を緩めていない。中国側に対し、アムール川流域住民の健康に影響があるかどうかを含めた詳しい説明を求めつつ、24時間態勢で水質検査を続けている。
 吉林省では05年11月に化学工場で爆発事故が起き、大量の有害物質が松花江に流出。当局が1週間以上も事態を公表せず被害を拡大させたほか、ロシア側流域でも基準値をはるかに超える有害物質が検出され、国際問題化した。

◎東南ア、中国から武器調達の動き、中国も影響力強化狙う(2010年8月2日、朝日新聞)
 【シンガポール=塚本和人】東南アジアで中国から武器を調達する動きが広がりつつある。経済成長が続く東南アジアの新興国は国防力の拡充を図っており、経済的な結びつきが先行する中国と、安全保障面でも関係強化に動き出したかたちだ。中国にも戦略的重要性が増す東南アジアを自国の安全保障戦略に組み込む思惑が透けてみえる。
 インドネシアのプルノモ国防相は5月末、同国を訪問した中国人民解放軍幹部と会談。プルノモ氏は朝日新聞の取材に対し、中国から短距離対艦誘導ミサイル「C-802」を購入する考えを明らかにした。同氏によれば、中国以外からもオファーがあったが、インドネシアが製造する軍服や軍靴などの軍用品を中国軍に売り込みたい意向もあって中国との取引を進める方針をとったという。さらに、インドネシア側はこのミサイルを国内で中国側と共同生産することも期待している。
 東南アジアの地域大国インドネシアは、冷戦時代には「反共のとりで」として米国と蜜月関係にあったが、1999年の東ティモール騒乱にインドネシア国軍が関与したとして米国は軍事援助を凍結。その間に兵器の老朽化が進み、中国が急接近した。
 マレーシアも最近、中国製の携行式地対空ミサイル「FN-6」を購入するなど建国以来初の中国からの武器輸入に踏み切った。ザヒド国防相は地元メディアに「急成長している中国の国防技術を評価すべきだ」と述べ、今後は中国が有力な兵器調達先の一つになるとの考えを示した。
 インドネシアとマレーシアは国内に中国系住民(華人)を抱え、中国との関係強化は多数派の非華人住民の反発を呼びかねない。それでも中国に接近する背景には、近年の中国台頭で変化した経済事情がある。両国は金融危機後の景気浮揚を中国との貿易拡大などで乗り切ろうとしており、「中国の成長が東南アジアの成長につながる」(インドネシア外交筋)とするほど関係が強まっている。
 東南アジア諸国は、南シナ海での中国海軍の存在感の高まりや、それぞれ周辺国との二国間の安全保障上の問題を抱え、経済発展に伴って国防力の増強に力を入れ始めた。
 中国からの武器調達には、欧米と比べて安価で、配備・使用にあたっての制約が少ないなどのメリットに加え、取引を通じて中国との包括的な関係を強める狙いもある。南シナ海・南沙(スプラトリー)諸島の領有権を巡って中国との対立を抱えるマレーシアが中国から武器を調達するのは、対立を前面に出すよりも対中関係を強化・安定させる方が得策、との現実的な考えからだ。
 東南アジアの後発国にも中国の影響力は強まっている。カンボジアは6月に中国から257台の軍用車両の支援を受け、東ティモールも6月に中国製の沿岸警備艇2隻を調達した。軍事政権のミャンマー(ビルマ)とは90年代から軍事的な関係が続く。
 中国にとっては、中東産原油を積んだ船が通るマラッカ海峡と南シナ海は自国エネルギー供給の生命線。周辺沿岸国との関係強化は最優先課題だ。シンガポールのシンクタンク、東南アジア研究所のイアン・ストーリー特別研究員は「中国による東南アジアへの武器売却収益はまだわずか。それでも売却や支援に熱心なのは、軍事的結びつきを通じて影響力を増大させたいという政治的な理由からだろう」と指摘する。
 こうした動きに、米国や南シナ海の領有権をめぐって中国と対立するベトナムなどは警戒を強めている。オーストラリアのニューサウスウェールズ大学のアンドリュー・タン准教授は「米国の懸念は、中国が武器取引を通じて同地域に影響力を強め、米国や日本が維持してきた優越的な役割が脅かされることだ」と分析する。

◎エア・リキード、南京の液晶パネル工場に高純度ガス供給(2010年7月30日、化学工業日報)
 エア・リキードは南京中電熊猫液晶顕示科技術有限公司が建設を進めている第6世代の液晶パネル工場向けに各種高純度キャリアガスを供給する長期契約を結んだ。エア・リキードはこの契約に基づき、日産230トン超の窒素を生産する新設備を建設する。エア・リキードは南京中電熊猫液晶顕示科技術がシャープの亀山工場(三重県亀山市)の第6世代の生産設備を買い取り、液晶パネルを生産する工場に窒素、酸素、水素、アルゴン、ヘリウムの高純度ガスを供給する。窒素を日産230トン以上生産する設備は、2011年7月に稼働を始める予定。南京中電熊猫液晶顕示科技術は南京市と南京中電熊猫信息産業集団有限公司が設立した。建設している新工場は、南京市が液晶関連産業の育成を目指す「南京液晶バレー」と呼ぶ地区に建設されており、投資額は138億元(約15億ドル)。

◎ウイグル族記者に懲役15年、中国当局の暴動対応批判で(2010年7月27日、産経新聞)
 中国新疆ウイグル自治区に住むウイグル族の新聞記者で、昨年7月のウルムチ暴動で当局の対応を批判したとされるジャーナリスト、ガイラット・ニヤズ氏(51)が23日、ウルムチの裁判所で国家安全危害罪により懲役15年の実刑判決を受けたことが27日、分かった。知人が明らかにした。
 米政府系放送局のラジオ自由アジアなどによると、ガイラット氏は暴動後に外国メディアの取材を受け、コメントしたことが罪に問われたという。
 ガイラット氏は昨年10月に拘束された当時、新疆経済報の記者で、ウイグル族のウェブサイト「ウイグルオンライン」の管理も担当していた。
 ウルムチ暴動はウイグル族による抗議が発端となった大暴動で、約200人が死亡した。

◎薬物がらみか、また日本人3人拘束、死刑執行以降8人目(2010年7月25日、朝日新聞)
 【北京=西村大輔、広州=小林哲】中国広東省珠海で17日、薬物がらみの容疑で日本人の男3人が警察当局に拘束された。日中関係筋が24日に明らかにした。今年4月、麻薬密輸罪で有罪となった日本人4人に対し、1972年の日中国交正常化以降初めて死刑が執行されたが、それ以降に薬物がらみで拘束された日本人はこれで8人になる。
 関係筋によると、3人の男は40~60歳代で、珠海市内のホテルで拘束された。具体的な容疑や薬物の量などは明らかになっていないが、空港などで偶然見つかったケースと違い、警察当局が内偵を進めて拘束に踏み切ったとみられている。
 5月には青島の空港で覚せい剤約2.5キロを日本に持ち出そうとした男が麻薬密輸容疑で拘束され、6月には瀋陽で暴力団関係者とみられる日本人の男4人が麻薬所持容疑などで拘束された。中国では麻薬や覚せい剤50グラム以上の密輸や販売などで死刑の可能性があるなど、日本より薬物犯罪に格段と厳しいが、手を染める日本人は後を絶たない。

◎中国洪水被害拡大、死者700人超建設10年の橋も崩壊危機、脆弱な工法再び明るみに(2010年7月24日、産経新聞)
 【北京=川越一】4月以降、中国中南部を中心に大きな被害を出している豪雨による死者が、24日までに700人を突破した。水害対策を担当する水利省の劉寧次官が記者会見し明らかにしたもので、倒壊した家屋も64万戸を超えた。中国メディアによると、建造してわずか10年の橋も崩壊し始めている。災害のたびに浮上する脆弱(ぜいじやく)な工法が、今回も露呈した形だ。
 問題の橋は浙江省常山市にある。約1千万元(約1億3千万円)をかけて建設され、2000年から使用を開始。地元政府から「優れた建造物」として表彰された。同市では過去10年、大規模な洪水は記録されていないにもかかわらず、今年4月、支柱が崩れ始めていることが発覚した。
 劉次官よると、豪雨被害は、中国中南部を中心に27の省・自治区・直轄市に拡大している。今月21日の時点で、死者は701人、行方不明者は347人。被災者は1億1300万人にのぼっている、中国紙国際情報紙、環球時報(英語版)によると、橋に亀裂が見つかって以来、常山市の地域住民の間に不安が広がっているという。
 建設当時、基礎工事に最新技術を用いなかったことで、耐久性が下がったとの指摘がある。設計関係者は同紙に対し、「市政府は当時豊かではなかったので、簡単で工期が短い工法で橋の基礎を作った」と認めている。
 今月下旬に入って、豪雨の被害は東北部にも拡大しており、遼寧省では家屋5200棟が倒壊した。

◎スペイン国債440億円分、中国が購入(2010年7月13日、読売新聞)
 【ロンドン=是枝智】世界最大の外貨準備を持つ中国が先週、スペインの10年物国債を最大4億ユーロ(約440億円)購入したと、英紙フィナンシャル・タイムズ(電子版)が12日伝えた。
 スペインは財政悪化が懸念されているが、中国がスペイン国債を大量取得したことで、市場に買い安心感が広がりそうだ。
 同紙によると、先週行われたスペインの新発国債(発行額60億ユーロ)の入札で、約3分の2を外国人投資家が購入した。特に、アジア勢は約14%を取得しており、そのほぼ半分を中国の国家外貨管理局が買い取ったとしている。
 スペイン国債(10年物)の流通利回りは、4月中旬までは年3.8%前後だった。しかし、ギリシャ危機の深刻化とともに上昇を続け、6月半ばには4.9%台をつけた。現在は4.5%台で取引されている。

◎中国人の個人観光ビザ、発給ペースが倍増(2010年7月10日、読売新聞)
 日本を訪れる中国人観光客を増やすため、政府が今月1日から要件を緩和した個人観光ビザの中国国内での申請・発給件数が、先月に比べて倍のペースで急増していることが9日、明らかになった。
 約半分は、経済発展の著しい上海の総領事館で発給されている。外務省は「日本は近場の旅行先として人気が高まっており、今後も中国全土で発給が増えるだろう」としている。
 個人観光ビザは、中国にある7か所の日本の在外公館が、旅行会社を通じて申請を受け付け、発給する。土日を除いた8日までの発給数は1679件となった。特に8日は1日だけで過去最多の377件に達し、緩和前の6月の1日平均182件から倍増した。
 ビザの申請件数も、同期間で2068件と、緩和前のほぼ2倍となった。
 地域別では、トップの上海総領事館での発給が855件、北京の日本大使館が739件、広州総領事館が85件だった。

◎メラミン基準値の500倍超、中国で粉ミルク(2010年7月10日、読売新聞)
 【北京=佐伯聡士】中国西北部の甘粛省で、有害物質メラミンが混入した粉ミルクが発見された。
 検査当局などが調べを進めたところ、製造した青海省の工場が河北省の業者から購入した粉ミルクの原料38トンに、基準値の500倍を超えるメラミンが混入していたことが明らかになった。9日付の中国各紙が伝えた。
 2008年、メラミン入り粉ミルクを飲んだ乳幼児ら約30万人に健康被害が出て重大な社会問題になった後、政府は監督を強化してきたが、地方で徹底されていない実態が裏付けられた。
 10日付中国紙によると、青海省の公安当局は工場長ら責任者3人と、原料を工場に供給した男を拘束し、流通ルートなどを詳しく調べている。
 一方、吉林省でも6月下旬、メラミン入り粉ミルクが発見された。過去に、廃棄処分になった粉ミルクが横流しされた可能性も指摘されている。

◎中国政府、グーグルの免許を更新(2010年7月9日、読売新聞)
 【北京=幸内康】インターネット検索最大手の米グーグルは9日、中国政府から中国でのネット事業者としての国内免許の更新を受けたと発表した。
 グーグルの事業者免許は6月末に期限を迎え、グーグルが更新を申請していた。
 グーグルは今年1月、中国本土からの組織的なサイバー攻撃や中国政府による検索結果の自主検閲強要を不満として、中国からの撤退検討を発表した。3月に自主検閲をしない香港版に中国版から自動転送する方式に切り替えたが、中国政府は「道理のないやり方」と激しく批判するなど、両者の対立が続いていた。
 ただ、グーグルは6月、香港版での検索サービスに入るかどうかは利用者が選択する方式に変更している。中国政府は6月末の期限を過ぎても「審査中」として判断を保留してきたが、グーグル側の対応を評価したことに加え、自主検閲に対して批判が強い国際的な世論にも配慮し、更新を決めたとの見方もある。
 グーグルは公式ブログに「中国の利用者に検索サービスと製品を継続して提供することを楽しみにしている」とのコメントを掲載した。

◎「前金制」の病院(2010年7月8日、産経新聞)
 数カ月前の話だが、中国人の友人の母親が自宅で夕食中に倒れ、救急車で北京市内の病院に運ばれ、緊急手術することになった。
 その病院は「前金制」に徹しており、注射や点滴を受ける際、友人はまず医者からもらった伝票を持って会計窓口に走らなければならず、「支払い済み」のハンコがないと医師は絶対に薬を使わなかったという。
 手術は成功し母親は順調に回復しているが、「あの日、現金を持っていなかったら病院は何もしてくれなかっただろう」と話す友人には、病院に不満はあっても感謝の気持ちはない。
 病院側にも言い分はあった。せっかく治療を施した病人が病室から夜逃げし、手術代と薬代を回収できないケースが全国で多発しており、その対策だという。
 中国では医療保険制度が不完全で、農村からの出稼ぎ労働者たちは、ちょっとした手術でも自分の年収を超えてしまうような医療費を支払えないのが実態だ。病院の「前金制」は、経済的に恵まれない人たちから治療を受ける権利を奪う残酷なやり方とも言える。
 以前取材した20歳前後の湖南省出身の農民工から、「小さな病気なら仕事を休んで寝て治すが、大きな病気になったら運命だと思ってあきらめる」と、当然のように言われてショックを受けたことがあった。
 北京五輪や上海万博など世界の注目を集める華やかなイベントが開かれる一方、病気を治すという基本的な人権も保障されていない弱者が多くいる。それが今日の中国だ。

◎シャープ、中国での液晶生産プロ“第8世代”めぐり攻防(2010年7月8日、日刊工業新聞)
 中国政府による第8世代クラスの液晶生産プロジェクトの認可が遅れる中、現地ではシャープの劣勢が伝えられている。すでに中国企業の3プロジェクトに認可が下りており、残り2―3枠を5プロジェクトが争う。シャープは今後どのように巻き返すのか、それとも次善の策を練るのか。2011年には中国が液晶テレビで世界最大市場に躍り出ることは確実なだけに、シャープにとって最重要エリアであることに変わりはない。
 第8世代クラスのプロジェクトで候補となっているのは、シャープのほか韓国のサムスン電子やLGディスプレイ、台湾のフォックスコングループ(富士康科技)など5社。国家発展改革委員会が認可に向けて各プロジェクトを評価しているが、水面下では中国政府と各メーカーの間で激しい条件闘争が展開されている。

◎中国の軍事費は公表の1.5倍 軍幹部が初めて認める(2010年7月8日、産経新聞)
 中国人民解放軍の幹部が昨年秋にまとめた内部報告書で、中国の2010年度の「軍事費」は、公表の「国防費」5321億元(約6兆9千億円)の約1・5倍に上る7880億元と明記していることが分かった。中国筋が8日、明らかにした。また報告書は「軍事費」が10年後にほぼ倍増、20年後には3倍増となると予測している。
 中国の軍事予算については兵器開発費などが含まれておらず、公表額より多いと国外からたびたび指摘されてきたが、中国軍幹部がこれを認めていることが明らかになったのは初めて。軍内には、「国防費」とは異なる「軍事費」の概念があることが裏付けられた。どちらも世界では米国に次いで2位の規模。軍事費には、国防費に算入されない兵器開発費や一部の兵器購入費が含まれているとみられる。

◎地表温度最高で68.3度!猛暑でバスが自然発火(2010年7月7日、スポーツニッポン)
 7日付の中国紙、北京青年報によると、北京市内で6日朝、バス停に停車したバスのエンジン部分が猛暑のため自然発火し、全焼した。乗客乗員は逃げて無事だった。オイル管からしみ出した油が引火したのが原因という。
 中国メディアによると、北京市ではここ数日猛暑が続いており、6日は多くの地区で気温が41度前後に達した。地表温度は最高で68.3度を記録した場所もあるという。
 また、北京市は6日、7月から労働者に対する高温下での屋外作業手当を、月当たり60元(約770円)以上から2倍の120元以上に引き上げると発表した。

◎中国豪雨、被災4000万人超、死者・不明465人(2010年7月3日、産経新聞)
 中国民政省は3日までに、南部で6月中旬から月末にかけ降り続いた豪雨のため貴州、江西、福建など9省と広西チワン族自治区、重慶市で計4400万人余りが被災し、266人が死亡、199人が行方不明になっていると発表した。
 倒壊と損壊を合わせた被災家屋は107万軒に上り、直接の経済損失は645億元(約8350億円)を超えたという。
 被害が大きかった貴州省では6月28日、安順市郊外の山崩れで99人が生き埋めとなった。国営新華社通信によると、2日までに18人の遺体が見つかったが、残り81人は不明のまま。死者・不明者のうち48人が15歳以下の子供、22人が60歳以上だった。

◎兵士のネット利用、休日や自宅でも禁止、中国軍が新規則(2010年7月3日、朝日新聞)
 【香港=小林哲】香港の英字紙サウスチャイナ・モーニングポストによると、中国の人民解放軍が6月中旬、兵士によるブログやチャットなどネット利用の制限を強化する規則を新たに導入した。従来は規制がなかった休日や自宅での個人的な使用も禁止する内容とされ、ネットを利用する兵士が増え、軍事情報の漏洩(ろうえい)が後を絶たないためという。
 複数の軍関係者が同紙に証言した。元軍幹部によると、数年前に中国が同国初の空母を建設するという機密情報がネットに流出。複数の軍幹部が、空母建設に関するネット上の討論に参加していたことも発覚し、情報管理が問題になった。これまでも勤務中に海外サイトへのアクセスなどを禁じる規則はあったが、入隊前から個人ブログを持つ若い兵士が増えるなど、新たな規制が課題になっていた。
 新規則は、個人で運営するホームページやブログ、チャットなどを利用した情報発信を勤務外や休日であっても禁止し、個人ブログなどは直ちに消去処分にする。過去にネットに投稿された軍関連の重要な文書や写真なども削除する方針。
 ただ、同紙は、欧米の軍隊はネット利用を条件付きで認めているとして、「ネット世代の若い兵士を規制するのは不可能」「すぐに規則をかいくぐる兵士がでる」といった専門家の見方を紹介した。

◎中国向けビザ要件緩和スタート、観光庁長官が瀋陽でPR(2010年7月1日、朝日新聞)
 【瀋陽=西村大輔】政府は1日から、中国人向けに個人観光査証(ビザ)を発給する条件を大幅に緩和した。対象を富裕層から中間層まで拡大し、海外旅行ブームの中国から大勢の観光客を呼び込む狙いだ。溝畑宏・観光庁長官は同日午前、中国・瀋陽で会見し、中国メディアに日本の魅力を熱心に売り込んだ。
 溝畑長官は新たな条件でのビザ申請第1号となる40代の女性に記念品を贈呈。「観光は日本の成長戦略の一つで、中国は最重視している国。多くの中国人に日本を訪れてもらいたい」とアピールした。日中合弁の一汽トヨタ自動車販売も、トヨタ車の購入者の中から抽選で1万人を日本旅行に招待するキャンペーンを打ち出した。
 中国人向け個人観光ビザの発給は昨年7月から始まり、年収25万元(約340万円)以上が条件の一つだった。新しい条件は年収6万元(約80万円)以上かクレジットカードのゴールドカードの所有など。この結果、対象世帯も1600万と、約10倍に増えると期待されている。
 申請先も従来の北京、上海、広州のほか、瀋陽、大連、青島、重慶の4公館にも広げる。今年度は中国大陸(香港、マカオ、台湾を除く)から、昨年度より8割多い180万人の団体・個人旅行客をみこむ。
 政府は、2019年に09年実績の4倍近い2500万人の外国人観光客の誘致を目指す。

◎豪雨で山崩れ、107人が生き埋め、中国南西部(2010年6月29日、読売新聞)
 【北京=佐伯聡士】新華社電などによると、中国南西部の貴州省関嶺県で28日午後、豪雨により山崩れが発生し、38世帯107人が土砂の中で生き埋めになった。
 前夜から降り始めた雨は約200ミリに達し、周辺の地盤が緩んでいたとみられる。

◎トヨタ広州工場が操業再開(2010年6月28日、産経新聞)
 トヨタ自動車は28日、中国の広州工場が同日から通常操業を再開したことを明らかにした。現地従業員のストライキで生産停止していた系列の大手部品会社デンソーが通常操業に戻り、部品を調達できるようになったため。
 トヨタは広州工場で「カムリ」などを生産。22日から計4日間操業を停止し、計4700台の生産に影響が出た。「生産台数を挽回する方法をこれから検討する」(広報部)としている。

◎押収した違法コピー商品、8割は中国から、米当局発表(2010年6月27日、朝日新聞)
 【ワシントン=勝田敏彦】米税関・国境警備局が2009会計年度(08年10月~09年9月)に押収した2億6070万ドル(約236億円)相当の違法コピー商品などのうち、79%(金額ベース)が中国からだった。米ホワイトハウスがこのほど発表した「知的財産権保護の新戦略」で分かった。
 押収物では靴や家電製品などが多かった。中国では米国製の映画やソフトウエアの違法コピーも多く出回っているとされる。米政府は違法コピー商品を販売するインターネット・ウェブサイトの取り締まりなどを関係各国と協力して強化する方針だ。

◎「朝鮮戦争は北の侵攻」中国紙が異例の報道(2010年6月25日、読売新聞)
 【瀋陽=比嘉清太】中国国営新華社通信系列の国際問題専門紙「国際先駆導報」最新号(24日発売)は、「1950年6月25日、(北)朝鮮軍が38度線を越えて進撃を始めた」と報じた。
 歴史的に、朝鮮戦争を「米韓による侵略戦争」と位置づけてきた経緯がある中国で、政府系メディアが「朝鮮戦争は北朝鮮軍の侵攻で始まった」との立場を伝えるのは異例だ。
 共産党機関紙・人民日報系の「環球時報」紙(18日付、電子版)も、朝鮮戦争勃発(ぼっぱつ)時の状況について「(ソ連の)スターリンは(北朝鮮の)金日成の(武力統一)計画に同意した」とする研究者の見解を伝えた。
 韓国の海軍哨戒艦沈没事件を念頭に、「中国が全面的に北朝鮮擁護の立場に立っているわけではないとのメッセージでは」(外交筋)との見方も出ている。
 ただ、同戦争に人民志願軍を派遣して北朝鮮とともに戦った中国は、公式には「北朝鮮の侵攻」を認めていない。中国外務省の秦剛副報道局長は24日の記者会見で、この問題での明確な回答を避けた。

◎偽ATMまで出現、パスワード盗む、北京中心部(2010年6月22日、読売新聞)
 【北京=大木聖馬】中国紙・京華時報は21日、偽の現金自動預け払い機(ATM)が北京市内に設置され、被害があったと報じた。
 携帯電話やブランド品などの偽物にとどまらず、偽ATMも登場したとして、市民もあきれている。
 同紙などによると、中国で盗作を意味する「山寨(さんさい)」版ATMが設置されたのは北京市中心部の街中で、香港の銀行の物を装ったATMは、カードの挿入口、操作ボタンなど本物そっくり。15日にキャッシュカードで現金を引き出そうとした利用者がパスワードを入力すると、「一時サービス停止」と表示され、後日、口座から5000元(約6万6500円)を引き出されたと気づき、警察に通報した。
 警察は20日、容疑者を拘束したが、この容疑者は偽ATMを使ってカード情報や入力したパスワードを盗み取っていたとみられる。

◎トヨタ広州工場が停止、部品会社のストで(2010年6月22日、産経新聞)
 トヨタ自動車は22日、同日朝から中国広東省広州市の完成車組立工場の稼働を停止していることを明らかにした。デンソーの子会社「電装(広州南沙)有限公司」の工場で21日に待遇改善を求めるストライキが発生し、部品の供給が止まったため。広州の工場はトヨタにとって、中国で2番目に大きい製造拠点で、ストが長引けば販売面に影響が出る可能性もある。
 トヨタの広州の工場では、中国での主力車のカムリや小型車のヤリス(日本名ヴィッツ)などを生産している。
 デンソーの部品工場では、トヨタなどの完成車工場に燃料噴射装置を供給。21日にストが始まった影響で、同日午前から稼働が止まっていた。デンソーは賃上げに応じるかは明らかにしていないが、トヨタは「明日以降の操業は、今後の状況をみて判断する」としている。

◎人民元、対ドル基準値0.43%上げ、05年以降最高値(2010年6月22日、朝日新聞)
 【北京=琴寄辰男】中国の中央銀行である中国人民銀行は22日午前、人民元対ドル相場の基準値を、前日の基準値より0.43%元高ドル安の1ドル=6.7980元に設定した。人民元相場の弾力化の初日となった前日の銀行間取引の終値1ドル=6.7976元とほぼ同水準。前日の取引で2005年7月の為替制度改革以降の最高値を更新する水準まで元高ドル安を容認したのに続き、取引の目安として毎朝発表する基準値でも、人民元相場の段階的な上昇を認める姿勢を明確にした。
 基準値としては、05年7月の為替制度改革以降の最高値となり、前日の基準値からの上昇率としても改革後で最も高くなった。人民銀は今後、人民元相場の動きを、「基準値の上下0.5%」と定められた1日の取引での許容変動幅の範囲内で市場に委ねたうえで、翌日の基準値設定でも前日の相場上昇を追認していく方針とみられる。
 市場では「今後は、相場をある程度市場の動きに任せ、基準値設定も合わせていくのだろう」(上海の邦銀為替担当者)とみている。銀行間取引では、取引開始直後に一時1ドル=6.7900元まで元高ドル安が進み、前日つけた為替制度改革以降の最高値を更新したが、正午(日本時間午後1時)時点では1ドル=6.8100元前後と、基準値よりも元安ドル高に振れている。
 人民銀が人民元相場の弾力化を高める意向を示す声明を出した後、最初の取引日となった21日は、対ドル相場の基準値を先週末と同じ1ドル=6.8275元に設定。だが、その後の銀行間取引で対ドル相場は大きく元高ドル安が進んだ。ただ、人民銀の意向を反映するとされる基準値が先週末から据え置かれたため、市場では、人民元切り上げに対する人民銀の姿勢をはかりかねた取引参加者から戸惑いの声が出ていた。

◎死者・不明者200人超す、中国南部の豪雨(2010年6月20日、産経新聞)
 中国の通信社、中国新聞社電によると、中国南部で13日から続いている豪雨による死者は20日までに132人となり、行方不明者も86人に上った。
 被災地域は湖南、福建、江西、貴州などの8省と広西チワン族自治区南部で、被災者は1003万人。最も豪雨が激しかった江西省南昌では20日午前8時までの24時間の雨量は329ミリに達したという。

◎中国スト拡大、トヨタ工場が停止、日産関連でも初(2010年6月19日、産経新聞)
 中国での日系自動車部品メーカーでのストライキがさらに拡大している。トヨタ自動車は18日、系列部品メーカーのストの影響で部品が調達できなくなり、天津市にある完成車工場の操業を停止した。
 同市内にあるグループの豊田合成の工場で17日からストが起きた。内外装の樹脂製品を製造しているが、物流部門の従業員約40人が賃上げを要求し、製造部門の一部従業員も加わった。労使協議が行われているが、18日も操業ストップしている。豊田合成では別の部品工場でも15日にストが起きていた。完成車工場の停止は、ホンダに続き、トヨタで2社目。
 また、日本プラスト(静岡県富士宮市)は18日、日産自動車やホンダにハンドルなどを供給している中国広東省中山市の工場で17日から、ストが続いていることを明らかにした。
 現地では一部で生産が停止し、労使間で賃上げ交渉を行っているという。日産関連の部品メーカーでストが確認されたのは初めてだが、完成車工場への影響は今のところ出ていない。
 ホンダ系の自動車部品メーカー、高尾金属工業(滋賀県甲賀市)でも、同社などが出資する湖北省武漢市の部品工場で17日から18日にかけてストが起きた。車体の骨格などを製造し、市内にあるホンダの完成車工場に納入している。

◎中国、人民元の上昇容認へ、対ドル相場固定を解除の意向(2010年6月19日、朝日新聞)
 【北京=琴寄辰男】中国の中央銀行にあたる中国人民銀行は19日、「人民元為替レートの弾力性を強める」とする声明を発表した。人民元相場のドルへの固定を解除し、再び人民元を上昇させていく意思を示すものだ。カナダで26日に開かれるG20首脳会議を目前に、為替制度の改革への積極性を示した。
 週明けの21日以降、為替介入によって2008年夏から続けてきた1ドル=6.83元前後での相場固定を解除。対ドル相場の緩やかな上昇を再び容認していくものとみられる。為替制度そのものは変更しないので、人民元の対ドル相場の上昇ペースは今後も人民銀が握る。最大でも毎朝、人民銀が公表する基準値の0.5%に制限される。
 人民銀は声明で「世界経済は着実に回復し、中国経済の回復傾向の基礎もしっかりとしたものになっており、経済運営は平穏に向かっている。人民元為替レートの形成メカニズムの改革をさらに進める必要がある」と強調した。
 中国政府は今回の声明を機に、08年の金融危機で先送りしていた国内の産業構造の転換に本腰を入れる方針とみられる。輸出依存型の経済から徐々に脱却し、産業の高度化を図り、内需主導型への転換を進めていくとみられる。
 中国では人民元相場を固定するために続けてきた「元売りドル買い介入」で、中国国内に人民元がだぶつき、インフレ圧力や不動産バブルが発生。物価上昇を抑えて景気回復を息の長いものにするため、人民元の上昇再開は避けられないものになっていた。
 ただ、ギリシャの財政危機をきっかけとする欧州での財政不安、ユーロ安進行で世界経済の先行きには不透明感が出ていることから、為替制度改革に前向きな姿勢を強調しつつも、人民元の対ドル相場を一度に数%切り上げる方法は避け、人民元相場の上昇ペースについては、世界経済の先行きや輸出の動向を見極めながら決める、との判断に至ったものとみられる。
 中国は05年7月の為替制度改革で、人民元対ドル相場を約2%切り上げ、その後も緩やかな上昇を容認していた。だが、金融危機の深刻化から自国の輸出産業を守るため、08年夏から相場を事実上固定した。自国通貨が安いと、輸出品を割安な価格で他国に売り込める。
 しかし、中国製品を大量に輸入する米国にとっては、人為的な為替の固定は、自国産業の収益を悪化させ、貿易赤字の拡大にもつながる。米議会は「人民元の対ドル相場が不当に安く抑えられているせいで、米国企業の競争力がそがれ、米国内での失業増を招いている」と、中国に対して人民元切り上げを求めていた。今回の声明には、6月下旬にカナダ・トロントで開かれるG20サミットを前に、米国の要求をかわす狙いもあるとみられる。

◎トヨタ天津工場が一時停止、系列でスト、21日にも再開(2010年6月19日、朝日新聞)
 トヨタ自動車は、中国の系列部品メーカーがストライキで操業を停止した影響で、天津市にある車の組み立て工場の操業を18日に停止したことを明らかにした。ただ、部品メーカーのストは19日に終息したため、21日にも生産を再開する見通しだ。
 ストが起きたのはトヨタ系有力部品メーカー、豊田合成の子会社「天津豊田合成」。17日からのストライキで、小型車「カローラ」や高級車「クラウン」向けの内外装の樹脂部品の供給が止まった。
 豊田合成によると、19日午後に賃金の2割アップや諸手当の増額で労使が合意。20日は休日だが、トヨタへの部品供給を急ぐため、稼働し、同日中にもトヨタへの供給を再開する方針だ。
 トヨタの天津工場は、2009年に約38万台を生産したトヨタの中国最大の生産拠点。ストの影響で18日に第1から第3までの3工場すべてが操業を停止。トヨタは「21日から生産を再開したい」(広報)としている。

◎中国原発広がる懸念、放射線物質漏れ、香港など「隠蔽か」(2010年6月16日、産経新聞)
 【上海=河崎真澄】中国の原子力発電所をめぐる安全性の確保や情報公開の在り方に対し、内外で懸念が広がっている。広東省深●(土へんに川)市の原発で5月23日に起きた放射性物質漏れ事故が3週間以上たって香港側で確認され、中国側はその後やっと「外部への影響はない」とする声明を出すなどお粗末な対応に終始しているからだ。「隠蔽(いんぺい)工作ではないか」との批判も起きている。
 中国では現在11基の原発が稼働し、26基が建設中。今回は香港の報道で原発事故が明るみに出たが、中国の内陸部で今後、原発事故があってもどこまで公正に情報が伝わり、的確に対処されるか疑念が残る。
 香港のニュースサイト鳳凰(ほうおう)網などは16日、事故が起きた大亜湾原発(発電能力98万4千キロワット)を管轄する中国広東核電集団が、「燃料棒に微少なひびが入った可能性があるが、放射性物質は外部から完全に隔離され、外部にはいかなる影響もない」と発表したと伝えた。国際原子力機関(IAEA)の原子力事案には当たらず、公表の義務はなかったと突っぱねている。
 同原発から電力供給を受けている香港の中華電力も同様の理由で、「事故隠蔽ではない」と反論した。
 今回の事故は14日に香港メディアが「大亜湾原発で重大な事故が発生した」と報じて問題となり、香港政府保安局が中華電力に確認を求めたところ、15日になって中華電力が事故の事実を確認した。その後、ようやく中国側も“弁解”の声明を出す騒ぎとなった。
 だが、情報公開の不透明さも手伝って、深●市や同原発から数十キロしか離れていない香港で住民らの不安をあおる結果になった。同原発は中華電力など香港資本も25%出資して1994年9月に設立、70%は香港側に売電されている。
 中国では稼働中の11基の原発の発電能力が合計で約900万キロワット。さらに電力需要急増に対応し湖北、江西や河南など、内陸部も含め同約2950万キロワット、26基もの原発が建設中だ。今回の隠蔽疑惑に加え、原発関連の人材不足や、過去には手抜き工事や発注をめぐる巨額贈収賄事件も摘発されている。

◎「我が子のように接せ」、温首相50人と座談会、労働争議ガス抜き図る(2010年6月16日、産経新聞)
 【北京=川越一】中国各地で賃上げを求めるストライキが発生する中、温家宝首相は、北京市内の地下鉄工事現場を慰問し、農民工(出稼ぎ労働者)約50人と座談会を開いた。過酷な労働条件や低賃金に不満をくすぶらせる全国の農民工に向けて生活改善を約束することで、労働争議の飛び火を防ぐ狙いがうかがえる。
 中国国営新華社通信などによると、温首相は16日の端午節を2日後に控えた14日、北京市内の児童福祉施設や市場などを慰問した足で、休日返上で働く農民工との座談会に臨んだ。
 出席したのは建築業や製造業、サービス業に従事する若い世代の農民工。温首相は、農民工を中国の産業の「主力軍」「社会の財産」と持ち上げ、都市にとけ込み、社会から尊重されるべきだと主張した。
 28歳の農民工が「会社が用意する住居や飲食などの生活条件は悪くないが、仕事はきつく、生活は単調だ。だから、きれいな服を着て、ゆったりと暮らす都市の人々がうらやましい」と訴えると、温首相は農民工の生活改善に賛同。企業に余暇の充実を求め、農民工には読書や技術の習得にいそしむよう助言した。
 そのうえで、「政府や社会の各界はわが子に接するように若い農民工に接するべきだ」と述べ、次世代の主要な労働力となる若年層に、特別な配慮を示した。
 中国の人口統計学者の推定では、2050年には中国国民の4人に1人が65歳以上となる見通しで、労働人口の老齢化や労働力不足が懸念されている。
 賃上げを求める労働争議の拡大は、安価な労働力に頼ってきた「世界の工場」の屋台骨を揺るがしかねない。若年労働者の不満に理解の姿勢を示すことで、事態の沈静化を図った形だ。

◎中国、賃上げ要求スト拡大、政権は後押し(2010年6月16日、読売新聞)
 【北京=関泰晴】中国の外資工場で賃上げ要求を掲げた労働争議が多発している。
 共産党政権が輸出依存から、内需拡大への経済転換を目指し、労働者の賃上げ要求を黙認していることが背景にある。争議拡大は「世界の工場」と呼ばれた中国の姿を一変する可能性をはらんでいる。
 温家宝首相は14日、北京での視察で民工(出稼ぎ労働者)と面会し、「民工は社会の財産。社会全体で尊重されるべきだ」と述べ、外資工場での賃上げや待遇改善に理解を示した。
 中国ではホンダ部品工場が30%、自殺者が相次いだ台湾系電子工場が60%の賃上げを約束したことが刺激となり、争議は広がる一方。香港の人権団体などによると、広東省や江蘇省などの沿海部を中心に5月以降、20件以上のストが起きた。
 中国は低賃金労働で外資を誘致し、コンピューターや携帯電話の生産を担ってきた。賃金上昇は労働コストを高め、輸出競争力の低下につながりかねない。さらなるインフレを招く可能性もはらんでいる。
 それでも、政権が争議を黙認するのは、消費主導の成長実現には、低賃金に甘んじてきた民工の所得向上が必要とみるためだ。中国紙記者は「外資工場でのストは共産党政権の狙いに合致する」と解説する。
 また、若者の権利意識が強まる中、賃上げで「ガス抜き」を図る狙いもある。1980年代以降に生まれた世代は、2億人を超える民工の6割を占める。親の世代と違って教育水準も高く、権利意識も強い。
 共産党政権は、2008年施行の労働契約法で賃金改定に際して企業に労組との協議を義務化し、労働者に一定の賃上げ要求の権利を認めた。現在、合法化された労組は、共産党指導下の労組全国組織・中華全国総工会(組合員数2億2600万人)だけだが、外資工場では「自主労組」を組織し、集団交渉に臨む動きが目立つ。
 一方、政権は外資工場のストが国営企業に波及することに警戒を強めている。香港メディアによると、河南省の国営繊維工場で今月上旬までに5000人が賃上げなどを求めて2週間ストを続けた際、地元当局は多数の警察官を投入し、強制排除した。参加者の一部はホンダ部品工場のストの写真を掲げ、「彼らには認められたのに、なんで我々はだめなんだ」と訴えたという。
 当局が恐れるのはストの常態化で、賃金や待遇に対する不満が政府批判に発展し、社会不安につながることだ。中国当局者は「当局の思惑を超えるストの拡大は許されない。標的は外資工場に絞られているようだ」と指摘する。

◎中国の検閲問題、グーグル、WTOに提訴の準備(2010年6月12日、朝日新聞)
 【ニューヨーク=山川一基】米インターネット検索最大手グーグルに対する中国の検閲問題で、グーグルが欧米当局と協力して世界貿易機関(WTO)へ提訴する準備を進めていることが11日、明らかになった。検閲自由な貿易を阻害すると主張している。ロイター通信が伝えた。
 グーグルは今年3月、中国政府が検索を制限する検閲をしているとの理由から、中国本土での検索事業を停止。香港に拠点を移している。
 同社幹部はワシントンで開かれた討論会で、検索結果が制限されると、中国に本拠を置く検索サイト「百度(バイドゥ)」などとの競争で不利になるとして、「検閲は貿易障壁に当たると確信している」と主張。米通商代表部や国務省、商務省、欧州当局と提訴に向けた協議をしていることを明らかにした。
 ネット検閲問題が米中間で改めて摩擦を引き起こす可能性が出てきた。ただ、これまでWTOでネット検閲が取り上げられたことはなく、提訴しても問題解決には数年かかる可能性があるという。米国ではクリントン国務長官が、ネット規制は基本的人権を侵害すると発言している。

◎上海、珠海で工場スト、「富士康」が飛び火(2010年6月10日、産経新聞)
 香港の人権団体、中国人権民主化運動ニュースセンターによると、中国・上海市と広東省珠海市の外資系電子工場で9日から10日にかけ、工員計数千人がストライキに突入した。
 工員の相次ぐ自殺を受けて大幅昇給した広東省深●(=土へんに川)市の台湾系電子機器メーカー富士康集団と同水準の賃上げを求めており、飛び火した形。
 同センターによると、上海の工場は台湾資本で約5千人が勤務。9日から千人余りがストに突入し、10日は約2千人に増えた。また米国系の珠海の工場では10日から、約3万人のうち千人余りがストを開始した。
 いずれも、連続自殺を受け基本給を2・2倍の2千元(約2万7千円)に引き上げた富士康並みの昇給を求めている。

◎グーグル、中国への圧力要請、米欧各国に(2010年6月10日、産経新聞)
 米インターネット検索大手グーグルは9日、中国が行っているネット検閲が貿易障壁になっているとして米国や欧州連合(EU)加盟国に対して中国に圧力をかけるように要請していることを明らかにした。米メディアが伝えた。
 グーグルの法務責任者がブリュッセルで報道関係者に対し、中国のネット検閲について「人権問題であると同時に貿易障壁だ」と述べた。米国、フランス、ドイツなどが中国への働きかけについて前向きな反応を示したという。
 グーグルは、中国政府から要請された検閲をこれ以上受け入れられないとして、3月に中国本土から撤退し拠点を香港に移した。

◎中国工場スト拡大、台湾系工場で警官隊と衝突(2010年6月8日、産経新聞)
 【上海=河崎真澄】中国の江蘇省昆山市にある台湾系機械部品工場で7日、賃金制度の見直しなどを求めてストを行った従業員ら約2千人と警官隊数百人が衝突し、従業員約50人が負傷した。8日、香港紙などが伝えた。同市には台湾系企業が3千社あまり進出している。当局では近隣工場への波及や同市に隣接する上海市で開催中の上海万博への影響を懸念し、ストが起きた工場の周辺に1千人以上の警官隊を投入して警戒にあたっている。
 従業員の自殺が相次いだ広東省深●(土へんに川)市の台湾系大手電子機器メーカー、富士康で半年間に2倍の賃上げが決まったことなどが影響したとみられる。同時に、中台関係をめぐる政治力の“逆転現象”が起きているとの見方から、台湾系企業の中国人従業員や労組が、低賃金労働を変えさせる機会ととらえている可能性がある。
 ストが起きた台湾系工場は、米国に本社を置く台湾系のKOKが1993年に設立した書元機械。従業員側は手当て支給などを要求、生産ラインはほぼストップ状態にある。
 また、香港からの報道によると、広東省仏山市でホンダの中国国内の完成車工場向けに部品を供給している地場資本のメーカー、豊富汽配の工場で、従業員ら約250人が7日からストに入った。
 さらに、同省恵州市の韓国系電子機器工場でも従業員約2千人が7日からスト。多数の従業員が周辺の道路を封鎖、警官隊とにらみ合っているという。深●市の台湾系電子機器メーカー、美律電子でも6日から7日にかけて数千人のストが発生した。湖北省随州市では紡績工場で大量解雇に対する抗議行動が起きたという。
 中国では年内にも、「同一労働、同一賃金」といった計画経済時代への逆戻りのような賃金体系を経営側に求める「賃金法」が成立するとの見通しもある。
 これを見越して、労組側がストを巻き起こしたとの指摘もあり、「事態がエスカレートすれば、ベトナムなどへの工場移転も検討せざるを得ない」(日系機械メーカー幹部)と懸念する声が出始めている。

◎ストの工員と警官隊が衝突、50人負傷、中国・上海近郊(2010年6月8日、産経新聞)
 香港の人権団体、中国人権民主化運動情報センターによると、中国上海市近郊の江蘇省昆山市にある台湾系機械部品工場で7日、工員約2千人が待遇改善を訴えてストライキに突入、警官隊数百人と衝突し、工員50人以上が負傷した。
 ストは8日も続いており、上海万博への影響を防ぐため警官隊が工場周辺を警戒している。
 中国では、工員の自殺が相次いだ台湾系大手電子機器メーカー富士康集団や大規模ストが起きたホンダの部品工場で大幅賃上げを実施しており、その余波とみられるストが続発している。

◎広東省でスト続発(2010年6月7日、産経新聞)
 香港の人権団体、中国人権民主化運動ニュースセンターは7日、中国広東省恵州市と深●(=土へんに川)市の電子機器工場でストライキやデモが起きていると伝えた。
 同省では、工員の自殺が相次いだ台湾系大手電子機器メーカー富士康集団や、大規模ストが起きたホンダの部品工場で大幅賃上げを実施しており、その余波とみられる。
 同センターによると、恵州の韓国系電子機器工場では工員2千人余りが7日からストに突入。低賃金や長時間労働の改善を訴えている。また6日には深●(=土へんに川)の工場でも、賃上げを求める多数の工員が周辺の道路を封鎖、警官隊と乱闘になった。

◎「言論の自由は保障」、ネット政策の正当性訴え、中国初のインターネット白書(2010年6月8日、産経新聞)
 中国国務院新聞弁公室は8日、中国のインターネット状況に関する白書を初めて発表した。「法に基づく管理」や「安全確保」を強調する内容で、ネット検閲やサイバー攻撃などに対する国際的な批判をかわす狙いがうかがえる。
 中国は世界最大3億8千万人超のインターネット利用者を抱える。白書では、インターネットを、経済の発展や科学技術の進歩、社会サービスの加速を促すうえで不可欠な存在と位置づけ、今後5年間で、ネット普及率を45%まで引き上げることを目標に掲げた。
 そのうえで、ネット利用者の3分の1を占める未成年者の健全な成長のために、検閲をはじめとする規制が必要だと強調。国民のネット上での「言論の自由」は保障されているとし、ネット政策の正当性を訴えている。

◎1億人がネットで買い物、中国、取引額は48兆円(2010年6月8日、産経新聞)
 中国国務院(政府)が8日発表した初の「中国インターネット状況」白書によると、中国のオンラインショッピングの利用者は既に1億人を超え、2009年の電子商取引額は3兆6千億元(約48兆円)に上った。
 今年に入り、楽天が中国のネット検索大手「百度(バイドゥ)」と仮想商店街事業の合弁会社を設立。日本のネット通販大手、ヤフーも中国のネット販売最大手「淘宝(タオバオ)」と業務提携するなど巨大市場を狙った連携が活発化している。白書は「ネット販売の拡大は速い」としており、今後もさらに市場が膨らむ見込みだ。
 白書によると、中国のネット広告市場の規模は過去5年間に年平均約30%のペースで拡大し、09年は200億元を突破。09年のオンラインゲームの市場規模も前年比39.5%増の258億元に達した。

◎ホンダ中国部品工場で乱闘、スト続行巡り従業員ら数百人(2010年6月1日、産経新聞)
 【上海=河崎真澄】中国紙、財経新聞(電子版)によると、従業員のストに揺れる広東省仏山市のホンダ系自動車部品メーカー、本田自動車部品製造で5月31日、経営側を支持してスト回避に動いた労働組合員と、スト続行を主張する従業員の合わせて数百人が工場内で乱闘となり、7、8人の従業員が負傷した。
 通常業務に復帰しようとした組合員が、スト続行を主張する従業員をビデオで撮影したところ、従業員側が「労組は労働者の代表ではないのか」「中国人ではなく日本人(経営側)の肩を持つのか」などと抗議して顔に殴りかかって、流血の騒ぎになったという。
 その後、数十人の地元警察が出動して、工場周辺の道路を封鎖したが、同紙によると、警察当局は乱闘や負傷者の確認を避けた。経営側は労組側に対し、スト参加者への責任は一切追及しないと表明していた。
 この部品工場では変速機を生産しているが、5月17日からのストで部品供給が止まり、ホンダの中国の完成車4工場が相次ぎ操業停止に追い込まれていた。部品工場では賃上げなどの条件に同意した労働組合員らが職場に復帰し、31日に生産を一部再開していた。

◎「レナウン、強いデザイン力」提携の中国・山東の邱会長(2010年5月30日、朝日新聞)
 【済寧(中国山東省)=琴寄辰男】経営再建中のアパレル大手のレナウンと資本業務提携を結んだ中国繊維大手、山東如意科技集団の邱亜夫会長が29日、朝日新聞の単独インタビューに応じた。財務、市場開拓など四つのプロジェクトチームを双方が立ち上げ、すでに3回の会合を重ねていることを明らかにし、レナウンの今後5年間の新経営計画を6月末までに策定する方針を示した。「シンプルライフ」などレナウンブランドを中国市場で展開する具体策などを盛り込む。
 邱氏がメディアの単独取材を受けるのは、提携発表後初めて。
 如意はレナウン株の4割を保有して傘下に置く見通し。邱氏はレナウンとの提携を検討し始めた時期を「昨年11月」とし、約半年で合意に至った理由について、高級衣料品の戦略などで「両社が一致する点や補い合う点が多かったからだ」と強調した。「我々は生地の技術でリードしており、レナウンは強力なデザイン力と流行をとらえる力を持っている」と述べ、繊維メーカーから総合衣料品グループへの飛躍を目指す如意にとって、レナウンの商品企画力が欠かせないとの見方を示した。
 レナウン再建の課題については「多すぎるブランドの整理」と「中国市場の開拓」などを挙げた。レナウンブランドの中国展開に関しては「すでに全国規模の企業集団と接触しており、一度に100店規模で出店することも可能」と話し、強力に後押しする姿勢を強調した。そのうえで「レナウン側が数百人規模の人員削減が必要と言ってきたこともあったが、私は『必要ない』と言った。中国市場開拓には多くの人材が欠かせないからだ」とも語り、さらなる人員削減は不要との考えを示した。
 また、邱氏は「レナウンの大株主は変わり続け、その多くが短期的な利益を求める投資ファンドだった」と指摘。今回の提携は「兄弟のような関係で、両社双方の発展に有利」と述べ、長期的な戦略に基づくものと強調した。
 レナウンの現在の筆頭株主である金融投資会社ネオラインホールディングスとの関係については、邱氏が提携発表後にネオライン側と接触したことを明らかにしたうえで、「全面的に我々を支持していると思う」と話した。

◎中国が北朝鮮向け支援を制限か、「核融合に成功」報道後(2010年5月30日、朝日新聞)
 【瀋陽=西村大輔】北朝鮮メディアが今月12日に「核融合反応に成功」と報道した直後から、中国当局が北朝鮮向けの支援物資の運搬を一部停止し、経済協力プロジェクトの凍結も検討している模様だと、中朝関係筋が明らかにした。金正日(キム・ジョンイル)総書記の訪中直後に新たな核開発を誇示するような動きを見せた北朝鮮に中国側は強い不快感を抱いているとみられ、独自の制裁措置をとっている可能性がある。
 関係筋によると、中朝国境地帯の各地の貿易拠点で、定期的に北朝鮮に搬出されるコメやトウモロコシなどの穀物や化学肥料、医薬品、工作機械などの支援物資を積んだトラックの流れが、今月中旬から停止、または大幅に減少しているという。
 また、昨年10月の温家宝(ウェン・チアパオ)首相訪朝の際などに合意した経済協力プロジェクトのうち、中朝国境の鴨緑江に新たに建設する橋などを除く多くの計画の凍結が、中国政府内で検討されているという。
 北朝鮮の朝鮮労働党機関紙「労働新聞」は12日、核融合反応に成功したとし、目的を「安全な新エネルギーを得るため」と伝えた。だが、核融合反応は高度な技術と巨額の費用が必要で、国内向けのプロパガンダに過ぎないとの見方が根強い。
 また、北朝鮮の関与が指摘されている韓国哨戒艦沈没をめぐり国際社会の風当たりが厳しくなる中、核技術の水準の高さを誇示して米韓を牽制(けんせい)しているとの見方もある。
 だが、今月上旬に金総書記が訪中し、胡錦濤(フー・チンタオ)国家主席との首脳会談で「朝鮮半島の非核化の目標を実現するために努力する」「6者協議を推進するために積極的に努力する」と確認したばかり。その直後の「核融合反応成功」との報道に、朝鮮半島の安定を最も重視する中国側は強い不満を抱いているとされる。
 核実験などをめぐり国際社会から経済制裁を受けている北朝鮮にとって、中国は最大の援助国。中国から供給される大量の食糧や資源などの支援物資は、北朝鮮の生命線とされる。哨戒艦沈没事件を受けて韓国が南北交流・交易の原則中断を決めるなど、韓国の支援・協力も期待できない状況になっており、そのうえ中国の支援が細れば、北朝鮮は一層厳しい経済運営を迫られることになる。

◎日本人駐在員との給与格差「50倍」やり玉、中国ホンダ系工場スト(2010年5月29日、産経新聞)
 中国広東省仏山にあるホンダ系の自動車部品工場で賃上げを求めて従業員らが行っているストライキで28日、中国人従業員らが日本から派遣された駐在員との「50倍」という給与格差問題をやり玉に挙げ、経営側を突き上げていることが分かった。
 江西省の衛星テレビなどが同日伝えたところによると、ストが起きている「本田自動車部品製造」の女性従業員が手取りで月額平均約1千元(約1万3500円)なのに対し、駐在する日本人技術者は同5万元。従業員らは経営側に日本人の給与を公表するよう迫ったという。
 中国では年内にも「同一労働同一賃金」を柱とする「賃金法」の成立が見込まれており、中国人従業員らはこうした法整備をにらみながら労使交渉を進めているものとみられる。
 部品工場のストには1千人以上が参加。経営側は約350元(約4700円)の賃上げを提示したものの、従業員側は拒否した。賃金の倍増となる1800~2000元への引き上げを求めており、交渉は難航しているようだ。
 工場からの部品供給がストップしたため、中国国内に4カ所あるホンダの完成車工場も操業停止に追い込まれる深刻な事態となっている。
 ホンダは28日、中国国内の工場について月内の稼働を断念したことを明らかにした。31日に再交渉し、6月1日から稼働できるかどうか判断する。広東省広州の輸出専用工場に関しては31日、変速機の在庫がある50台だけ生産。関係者は「部品工場の復旧が最優先だが、並行して部品供給を検討中だ」と述べ、日本からの変速機輸送を検討する方針を示した。
 生産停止の影響について「在庫があるため当面、問題はない」としているが、事態が想定以上長引いて生産計画に波及すれば悪影響が出る可能性も否めない。4月の四輪車の生産実績によると、中国でのホンダの生産は前年4月を28・7%上回る5万8814台で、4月としては過去最高だった。それでも、1~4月が前年比4割増という好調な販売状況に追いつかず、ホンダは中国での増産方針を発表したばかりだった。
 現地事情に詳しい関係者は「中国政府が労働者の権益保護に力を入れる一方、経済発展と一人っ子政策の結果、労働者にとって“売り手市場”になっている」と指摘する。
 ホンダに限らず、中国に進出している企業にとって、労使トラブルや労務コストの増大は頭痛のタネとなりそうだ。(上海 河崎真澄、高橋寛次)

◎深せんの工場でまた自殺未遂、25歳男性が手首切る(2010年5月28日、産経新聞)
 28日付の香港紙、明報などによると、工員の飛び降り自殺が相次いでいる中国広東省深●(=土へんに川)市の台湾系大手電子機器メーカー、富士康集団(フォックスコン)工場で27日早朝、25歳の男性工員が手首を切って自殺を図った。病院に運ばれ命に別条はないという。
 この工場で今年に入り、2件の未遂を含む13件目の自殺・自殺未遂で、飛び降り以外では初めて。新華社電によると働き始めてわずか2カ月余りだった。

◎中国携帯メーカーで相次ぐ若者の自殺、軍隊式管理のストレス? 一人っ子世代のひずみ?(2010年5月27日、産経新聞)
 【上海=河崎真澄】27日付の中国紙、東方早報などによると、広東省深●(=土へんに川)の携帯電話機メーカー、富士康(フォックスコン)で26日深夜、従業員男性(23)が建物から転落し、死亡が確認された。転落死した同社の従業員は、今年に入って10人に達し、いずれも自殺と地元警察は断定した。同社は米アップルなど有力企業から製品の生産を受託する典型的な輸出型企業で、中国の成長を支える現場での相次ぐ自殺に、社会矛盾や一人っ子世代の心理的なゆがみを指摘する声が広がっている。
 10人はいずれも20歳前後で、10人目の転落死は、富士康の親会社でEMS(電子機器の受託製造サービス)世界最大手、台湾の鴻海精密工業の郭台銘会長が、深●の工場で初めて記者会見した26日の深夜に起きた。
 郭会長は会見で、今年に入って25日までに死亡した9人の遺族に哀悼の意を示す一方で、「40万人以上いる従業員の割合からみて9人の死亡は多くない」「9人はいずれも入社半年以内で、仕事上のストレスが原因だったとはいえない」などと述べた。
 富士康では昨年7月にもアップルから受注した携帯電話機「iPHONE(アイフォーン)」の次世代製品のサンプル紛失の嫌疑をかけられた当時25歳の従業員が飛び降り自殺する事件が起きたほか、死亡者とは別に、従業員2人が転落で重傷を負っている。
 中国や香港のメディアは、富士康が製品や技術の秘密保持を徹底するあまり、軍隊式といわれる厳しい人事管理を敷き、ストレスを受けた若い従業員が死に追いやられたのではないか、と経営姿勢を追及している。27日付の文匯報によると、中国の公安省などはこのほど、同社に対する合同調査を開始した。
 40万人の工場従業員のほとんどは深●以外の地方出身で、中学や高校卒業後に採用され、工場に近接する寮などで暮らしている。地元紙は、「戸籍問題をたてに農村出身者が差別される中国都市部の社会矛盾に直面したのではないか」との専門家の見方を伝えた。
 富士康の従業員は1980年以降に生まれた一人っ子政策世代ばかり。「4人の祖父母と両親に甘やかされて貧困を知らず、努力もしなかった中国の若者は、現実の企業社会のルールに適応できない」といった中国の製造業全体が抱える問題に対する関係者の指摘もある。

◎ホンダ、中国4工場がストで停止、部品供給中断(2010年5月27日、産経新聞)
 ホンダは27日、中国広東省仏山市にある部品工場で、中国人従業員の賃上げを求めるストライキが起き、生産が停止している、と発表した。部品供給が止まった同国内の四つの完成車工場も操業停止に追い込まれた。
 操業が止まった工場では日本向けの生産はしていないため、日本国内への影響はないという。ホンダは争議収拾に向けて労使で「前向きに話し合っている」としているが、生産再開のめどは立っていない。
 ストライキは17日、仏山市の変速機を製造する工場で発生。労使協議を行ったが、賃上げ額で折り合わず、21日夜から操業が止まった。
 変速機の供給先で、主力車「アコード」などを製造している同省広州市の二つの工場が24日に停止、26日には湖北省武漢市の工場と、広州市の輸出車専用工場も操業ができなくなった。

◎レナウン、中国企業の傘下に、数十億円出資受ける方針(2010年5月23日、朝日新聞)
 経営再建中の大手アパレルメーカーのレナウンに対し、中国の繊維大手、山東如意集団(山東省)が出資を検討していることが22日、わかった。出資金額は数十億円とみられ、株式の3分の1超を取得して筆頭株主になり、グループ傘下に入れる方針だ。成長著しい中国企業が豊富な資金力で日本企業を傘下に収める例が増えており、こうした動きが加速しそうだ。
 関係者によると、レナウンが山東如意を引受先として数十億円の第三者割当増資をする予定で、近く発表する。山東如意は現在、レナウン株の約25%を持つネオラインホールディングスを抜いて筆頭株主になる見通し。経営の重要事項の拒否権を持てる3分の1超の株式を握り、事実上傘下に入れるとみられる。
 山東如意は中国内で10位以内に入る大手の総合繊維メーカー。レナウンを傘下に入れることで、大きな売り上げが期待できる日本市場での販売に本格的に乗り出す。また、レナウンが展開している紳士服の「ダーバン」といった高級ブランドなどを取り込む狙いがあるとみられる。
 レナウンは1990年代まで国内最大手のアパレルメーカーだったが、バブル崩壊後の景気低迷や安売り店との競争激化で売り上げが減って業績が悪化した。現在も国内上位だが、業績低迷は続いており、2010年2月期連結決算の売上高は前期比17.3%減の1290億円で、純損益も109億円の赤字だった。
 希望退職の募集や資産売却、経費削減を進めてきたが、経営再建ははかどっていない。このため、各国への輸出や巨大な中国市場で利益をあげ、豊富な資金を持つ中国企業の傘下に入ることで、資金繰りを確かにして抜本的な再建を進めるのが得策と判断したとみられる。
 中国企業が日本企業の株式を取得する例は中国経済の成長にともない、この2、3年増えている。有名企業では、スポーツウエアのフェニックスや家電量販店のラオックス、ゴルフクラブの本間ゴルフなどが中国企業の傘下に入った。

◎中国の大富豪、108億円の罰金・資産没収判決(2010年5月19日、読売新聞)
 【北京=大木聖馬】新華社電によると、北京市第2中級人民法院(地裁)は18日、インサイダー取引や贈賄罪などで起訴された中国の家電販売大手「国美電器」創業者の黄光裕被告(41)に懲役14年と罰金6億元(約81億円)、2億元(約27億円)の財産没収の判決を言い渡した。
 黄被告は中国の富豪番付で3回、トップになったことがある大富豪。司法当局は、格差拡大が深刻化する中で不正に荒稼ぎする「問題富豪」を厳しく罰して見せしめとする狙いがあるようだ。
 判決などによると、黄被告は2007年、自身が大株主の会社の株を他人に買わせて、株価が上がると売り抜けるなどして、約3億元(約41億円)の違法な収益を上げた。

◎中国で大雨被害86人死亡、広東など10省、市で(2010年5月17日、産経新聞)
 【上海=河崎真澄】中国中南部で今月5日から続く大雨の被害で、広東省や重慶市など10の省レベル行政区で17日までに計86人が死亡、少なくとも16人が行方不明になっている。
 華僑向け通信社、中国新聞社電によると、被害が報告されているのは安徽、福建、江西、湖北、湖南、広東、貴州、四川の8省と広西チワン族自治区、中央直轄の重慶市。各地で洪水が発生して住宅など建物が流されたり、暴風やひょうの被害が出たりしている。
 水害による倒壊家屋は8万戸を超え、被災者は1039万人に上ったとの情報もある。広東、湖南、浙江などで被害が大きいが、なかでも広東省広州市では7日から14日まで1週間に3回の豪雨に見舞われ、降水量は440ミリに達した。
 この降水量は年間平均の4分の1に相当し、1908年に広州市で気象観測が始まって以来の記録となった。広州日報(電子版)によると、広東省全体の被害額はすでに10億元(約135億円)を超えている。
 被災地では合わせて40万ヘクタール以上の農地が水害に遭っており、養豚業も打撃を受けた。農産物や豚肉の価格高騰が懸念されている。

◎「のろわれている」?中国携帯メーカー、20歳前後の7人次々転落死(2010年5月17日、産経新聞)
 【上海=河崎真澄】中国広東省の携帯電話機メーカー「富士康」で、今年1月から今月14日までに7人もの従業員が高所から転落して死亡し、地元メディアなどが経営側の管理を問題視する動きを強めている。
 今月11日に死亡した6人目まで警察はいずれも自殺を図ったとみていたが、14日に死亡した7人目の男性従業員(21)の転落現場では血が付いた短刀が見つかり、遺体には切り傷があった。
 富士康は受託生産型のメーカーだが、昨年7月には米アップルの「i PHONE(アイフォーン)」次世代機のサンプルを紛失したとして、秘密漏洩(ろうえい)を疑われた男性従業員(25)が飛び降り自殺している。今年に入って死亡した7人はいずれも20歳前後。富士康では高僧を招いて法要を行った。
 一方で地元紙やネット上では「従業員管理に問題があるのではないか」「のろわれている」といった批判や中傷が渦巻いている。死亡した7人以外に、転落して重傷を負った若い従業員も今年に入って2人いる。

◎ギョーザ中毒事件は「司法手続き中」、中国当局(2010年5月14日、産経新聞)
 中国公安省の武和平報道官は14日、中国製ギョーザ中毒事件の現在の捜査状況について「司法手続きの最中だ」と述べた。逮捕された容疑者の起訴の見通しや、日本の捜査幹部の訪中時期については明言しなかった。同日行われた記者会見の後、記者団の質問に答えた。
 また武報道官は記者会見で、中国で学校や幼稚園が襲われる事件が相次いでいることについて、防犯対策の強化のほか、社会の各層で起きているもめ事を洗い出し、解決していく必要性を訴えた。

◎本末転倒、中国が「松阪牛」の商標登録却下(2010年5月13日、読売新聞)
 特許庁の地域団体商標(地域ブランド)に認められている「松阪牛」に似た商標が中国で登録されている問題で、三重県松阪市は12日、対抗策として中国政府に申請していた「松阪牛」「松阪肉」の商標登録が却下されたと発表した。
 既に類似の商標が登録されていることなどが理由で、同市は「納得できない」として中国側に再審を申し立てた。
 同市は2006年5月、地域ブランド名が無断使用されないよう、民間企業の現地法人を通じ、商標登録を申請。しかし、その後、四川省の飲食店が01年9月、牛の顔と「松阪」の文字を組み合わせたマークを商標登録申請し、認められていたことが判明した。
 却下通知は4月28日、中国の審査当局から現地法人に届き、「既に登録されているマークに似ている」と理由を説明。四川省のケースを根拠に、中国での飲食店看板には使えないと伝えてきたという。
 これに対し、市は「松阪牛連絡協議会」の会合で経緯を説明し、再審の申し立てを決めた。同協議会長の山中光茂市長は「松阪牛のような国際ブランドの保護育成に対し、国も積極的に関与するべきだ」と話した。

◎表面化する中国の冤罪、殺人で服役、“被害者”現れ、あっさり釈放(2010年5月11日、産経新聞)
 【北京=矢板明夫】中国中部の河南省で9日、13年前に起きた殺人事件で殺されたと断定された男性が突然姿を現し、犯人として服役中の男性が釈放される出来事があった。警察当局による自白の強要が生んだ冤罪(えんざい)事件で、中国メディアは一斉に警察と司法当局のずさんさを批判している。
 国営新華社通信などによると、1999年5月、同省柘城県の村の井戸から腐乱した首なし遺体が発見され、地元警察当局は、一年半前に行方不明となった近くに住む男性と断定。失踪直前に男性と殴り合いをしたところを目撃された同村の趙作海さんを、殺人犯として逮捕した。拷問が伴う厳しい取調べを受けた趙さんは罪を認める供述をし、2002年に死刑判決を受けた後、懲役29年に減刑された。
 ところが今年4月末、死亡したとされた男性が突然村に戻ってきた。「けんかで趙さんを傷つけてしまい、報復されるのが怖くなり、村を抜け出し、そのまま10年以上も別の町で出稼ぎをしていた」という。
 河南省高級人民法院(高裁)は9日、趙さんの無罪を宣告して釈放したが、事件後に趙さんと離婚した妻はすでに別の男性と結婚、趙さんには帰る家がないという。
 湖北省では05年、妻を殺害したとして11年間服役した男性が、妻が現れたために釈放された事件があった。河北省では1995年、殺人事件の犯人として処刑された男性が、10年後、真犯人が犯行を自供したため、冤罪であることが判明した事件もある。
 ある中国人学者は冤罪事件について「警察の拷問は以前からあった。ネットの普及や報道規制の弱体化で、こうした事件が表に出てくるようになっただけだ」と話している。

◎中国:貿易黒字、4月は1550億円(2010年5月10日、毎日新聞)
 中国税関総署が10日発表した4月の貿易統計によると、貿易収支は16億8000万ドル(約1550億円)の黒字だった。前年同月に比べ87.0%減ったが、2カ月ぶりの黒字となった。再び黒字となったことで、人民元切り上げのタイミングにも影響を与えそうだ。
 輸出は30.5%増の1199億2000万ドル、輸入は49.7%増の1182億4000万ドルだった。米経済の回復などで輸出が安定的に増加している一方で、輸入増加の勢いが3月よりも鈍ってきたことが黒字化の原因。
 1~4月の累計では、輸出は家電や繊維製品などが伸びて29.2%増の4360億5000万ドル、輸入は原油や鉄鉱石、自動車などが増えて60.1%増の4199億4000万ドルだった。貿易黒字は78.6%減の161億1000万ドルとなった。
 1~4月の欧州連合(EU)との貿易総額は34.6%増加。対米は25.0%増、対日も37.5%増えた。対日貿易赤字は前年同期の約3.5倍に膨らんだ。

◎中国人が肉、卵をバカ食い? 経済発展の影響で消費拡大(2010年5月10日、産経新聞)
 国連食糧農業機関(FAO)は10日、人口増加や中国やインドなど新興国の経済発展による食生活の変化を受け、過去約20年間でアジア地域での肉や卵、牛乳などの畜産物の消費が急拡大しているとの報告書を発表した。
 FAOは、中国やインド、ブラジルなど新興国の国民の生活水準が向上し、先進国並みに食生活が豊かになっていると分析。畜産業が急速に拡大する一方、環境への配慮や食の安全対策などが遅れているとして、将来の需要増を見据え、酪農分野への技術支援や投資の増強が世界的な課題になっていると訴えた。
 報告書によると、東アジアと東南アジアの2005年の肉消費量は1人当たり年間約48.2キロで、1980年の約12.8キロに比べ約3.8倍。特に中国の伸び率が顕著で、肉、牛乳、卵のいずれも約4~10倍に増加した。

◎やっぱり中国人は並ばなかった!割り込み祭り(2010年5月1日、Rocket News24)
 5月1日から華々しく開催されている上海万博。世界中のパビリオンが公開され、特に目立っている中国パビリオンは1時間以上並ぶのは当然の大盛況となっている。今回の上海万博、世界中に中国の素晴らしさを伝えるには、北京オリンピック以上の絶好のチャンスといえるかもしれない。
 しかし中国人観光客たちの行動は「素晴らしい」とはいえない。中国人観光客がルールを守って行列に並ばずに、柵を乗り越えて割り込みしてくるのである。「中国人は列に並ばないし列を作らない」と言われているが、正直なところ、ここまで酷いとは思わなかった。記者は割り込みの瞬間を激写した。
 記者(私)は少なくとも、香港パビリオンとインドパビリオンで割り込みする中国人観光客が、スタッフや他の観光客とトラブルなっていたのを目撃した。他のパビリオンでも割り込みは当たり前。売店でもうしろから札を出して前の人より早く買おうとしてくる始末。
 私だけでなく多数の人たちが並んでいるというのに、どんどん柵を乗り越えて割り込みをしてくる中国人観光客。一人が割り込みをすると、「なんだ割り込みしていいあるね!!」と思ったのか、他の中国人観光客たちもどんどん割り込みをしてくるようになり、そこから悪循環が発生。他の観光客に注意されてもキョトンとしている。どうやら、どうして注意されているのかわからないらしい。
 柵を乗り越えた先が最後尾だというのならば百歩譲って許すとしよう。しかし、乗り越えた先のうしろには、私を含め、多くの人たちが並んでいるのである。教育の問題なのか、文化の問題なのか、人間性の問題なのか……、わからない。
 人気のパビリオンともなれば、1~2時間かけて並んでいる人もいるのだ。割り込みは自分の常識かもしれないが、他人(他国)からすると非常識な行為でしかない。こんな当然の事を言うのもおかしいが、割り込み行為は決してやらないでほしいものである。せっかく素晴らしい中国パビリオンを作っても、中国人一人一人が素晴らしい常識を持たない限り、他国の人々は中国に失望するだけである。
 最後に誤解がないようにフォローしておくが、上海万博の中国人スタッフたちは非常に親切に、観光客に対して中国語と英語で対応してくれる。上海万博でわからないことや困ったことがあれば、安心して相談するといいだろう。

◎農民2千人、警官と衝突、中国、11人けが(2010年5月1日、産経新聞)
 香港の人権団体、中国人権民主化運動ニュースセンターによると、中国黒竜江省富錦市の農村で4月29日から今月1日にかけ、土地をめぐるトラブルから農具で武装した農民約2千人と警官ら約3千人が衝突し、双方合わせて11人が負傷。1日昼時点でにらみ合いが続いている。
 同センターによると、1994年に中国との協議で韓国がこの村の農地を借り上げたが、97年に手放した後は富錦市政府の関連企業が所有することになり、農民らが不満を募らせていたという。
 農民らが29日夜、線路をふさいで地元の鉄道が不通になり、警官が出動。くわで殴られた警官が重傷を負い、警察車両5台が損壊したほか、農民10人も負傷した。鉄道は1日昼に復旧したが、農民約200人を警官が包囲しているという。

◎念願の開幕式に江沢民氏の姿なく、憶測呼ぶ(2010年5月1日、産経新聞)
 【上海=河崎真澄】中国の江沢民前国家主席(83)が1日開幕した上海万博の一連の式典に姿を現さず、健康不安説や胡錦濤国家主席との確執の深刻化などさまざまな憶測を呼んでいる。
 江氏は2008年8月の北京五輪の開会式に出席したほか、昨年10月の建国60周年軍事パレードの際には胡主席の横に立ち、健在ぶりをアピールしていた。
 今年になってから公式の場に姿を見せたとの報道はないが、香港各紙は江氏が先月4日に、旧英国租界の建物が残る上海の黄浦江沿いの観光名所、外灘(バンド)を視察したと報じていた。江氏は退任後、上海に居を構えているという。
 上海市トップの共産党委員会書記から党総書記に抜擢(ばってき)されて国家主席に上り詰めた江氏は、在任中から上海への万博誘致に指導的役割を果たした。総書記退任直後の02年12月に上海での万博開催が決定したこともあり、江氏の悲願だった万博の開幕では、公の場に姿を現すとみられていた。
 だが、北京五輪の開幕式を上回る10万発以上の花火を打ち上げて、サルコジ仏大統領など20カ国の国家元首らを迎えた4月30日夜の華やかな開幕式典や、184日間の会期がスタートした1日の開園式などで、江氏登場の報道はなかった。
 上海の外交団の中には「高齢の江氏の健康状態に昨年秋以降、異変があった可能性がある」と指摘する声もある。
 一方、開幕式典は胡氏が「開幕宣言」を行うなど、中央主導の色彩が濃かった。江氏は今でも“上海閥”の実力者とみられているが、06年に上海市幹部が汚職で相次ぎ摘発されるなど打撃を受けていた。開幕式典では、上海市トップの兪正声・党委書記や韓正・上海市長らも目立たず、胡氏が権力の掌握を確実にした可能性もある。

◎中国で相次ぐ児童襲撃、格差への不満はけ口か(2010年4月30日、読売新聞)
 【北京=佐伯聡士】中国南部・広東省の小学校で28日、校内に侵入した男が刃物で児童や教師を襲撃し、計16人を負傷させる事件が発生したのに続き、29日にも東部・江蘇省の幼稚園で園児らが襲われ、計32人が負傷する惨事があった。
 経済発展に伴う所得格差の拡大で、失業者や出稼ぎ労働者らの間で膨らむ不満の矛先が、児童ら弱者に向かっているものとみられる。
 新華社電などによると、広東省の事件の犯人は、別の小学校の男性教諭(33)。教室で児童らを襲った後、校舎屋上で自殺を試みたが警官らに取り押さえられた。4年前から病気で学校を休んでいたという。
 江蘇省では、ナイフを持った47歳の無職の男が幼稚園の教室で園児らに襲いかかり、園児29人を含む32人が負傷した。園児5人は重傷。男は9年前に保険会社を解雇され、マルチ商法に手を染めていたという。3月にも福建省の小学校で、小学生が男に襲われ、13人が死傷する事件があり、死刑が28日に執行されたばかり。

◎毒ギョーザ事件容疑者「梱包の外から注射」、犯行の手口初めて判明、日本側の証拠と合致(2010年4月30日、産経新聞)
 有機リン系の農薬「メタミドホス」による中国製冷凍ギョーザ中毒事件で、危険物質混入容疑で逮捕された「天洋食品」元臨時従業員、呂月庭容疑者(36)が中国公安省に「(農薬は)冷凍ギョーザが梱包(こんぽう)された段ボール箱の外から、注射して混入した」と供述していることが29日、日本の警察関係者への取材で分かった。日本側の捜査結果と合致するため、警察庁などでは供述の信憑(しんぴょう)性は極めて高いとみている。犯行の具体的手口が明らかになったのは初めて。
 供述内容は今月21、22の両日開かれた情報交換会議で、中国側から警察庁に伝えられた。
 警察関係者によると、呂容疑者は中国公安省の調べに、「(天洋食品の)工場の冷凍庫に侵入し、袋入りの冷凍ギョーザが梱包された段ボール箱の外から、注射器を横向きにして針を刺して注入した」と供述。注入量については「(3日間にわけて)3回やった。(1回あたり)20ccほどだったと思う」と説明した。
 平成20年1月に兵庫県で中毒を起こしたギョーザと同じ製造月日で、大阪府枚方市のスーパーにいったん配送され、「袋がべたべたする」として回収された未開封ギョーザ6袋については、袋の表面からメタミドホスが検出されている。
 このうち1つの袋だけが、表と裏に注射針の貫通したとみられる直径約1ミリの穴が開いていたことが明らかになっている。6袋は、同じ段ボール箱に入れられて日本に輸出され、店舗に配送されていた。
 有機リン系の農薬「メタミドホス」による中国製冷凍ギョーザ中毒事件で、危険物質混入容疑で逮捕された「天洋食品」元臨時従業員、呂月庭容疑者(36)が中国公安省に「(農薬は)冷凍ギョーザが梱包(こんぽう)された段ボール箱の外から、注射して混入した」と供述していることが29日、日本の警察関係者への取材で分かった。日本側の捜査結果と合致するため、警察庁などでは供述の信憑(しんぴょう)性は極めて高いとみている。犯行の具体的手口が明らかになったのは初めて。
 供述内容は今月21、22の両日開かれた情報交換会議で、中国側から警察庁に伝えられた。
 警察関係者によると、呂容疑者は中国公安省の調べに、「(天洋食品の)工場の冷凍庫に侵入し、袋入りの冷凍ギョーザが梱包された段ボール箱の外から、注射器を横向きにして針を刺して注入した」と供述。注入量については「(3日間にわけて)3回やった。(1回あたり)20ccほどだったと思う」と説明した。
 平成20年1月に兵庫県で中毒を起こしたギョーザと同じ製造月日で、大阪府枚方市のスーパーにいったん配送され、「袋がべたべたする」として回収された未開封ギョーザ6袋については、袋の表面からメタミドホスが検出されている。
 このうち1つの袋だけが、表と裏に注射針の貫通したとみられる直径約1ミリの穴が開いていたことが明らかになっている。6袋は、同じ段ボール箱に入れられて日本に輸出され、店舗に配送されていた。

◎毒ギョーザ、容疑者「段ボール箱の外から注射」(2010年4月30日、読売新聞)
 千葉県と兵庫県の3家族10人が被害に遭った中国製冷凍ギョーザ中毒事件で、逮捕された製造元「天洋食品」(中国河北省)の元臨時従業員・呂月庭容疑者(36)が中国公安省の調べに対し、「冷凍ギョーザを梱包したした段ボール箱の外側から殺虫剤を注射した」と供述していることがわかった。
 同省が今月21、22日、日本の警察庁で開いた情報交換会議で、同庁に伝えた。
 兵庫県の家族が中毒になったギョーザは、製造した当日に段ボール箱に詰められ、出荷までの約1か月間、工場内の冷凍庫で保管されていた。呂容疑者はこの冷凍庫内に入り込み、注射器で段ボール箱の外から、有機リン系殺虫剤メタミドホスを注入したとみられ、日本側の捜査でもギョーザの袋に小さな穴が開いていたことが確認されている。
 日本側は近く、混入経路の詳しい確認などのため、中国に捜査幹部を派遣する。

◎中国で狙われる子供、江蘇省で園児ら31人刺傷、権力者や金持ちへの復讐?(2010年4月29日、産経新聞)
 【北京=矢板明夫】中国国営新華社通信などによると、中国江蘇省泰州市泰興の幼稚園で29日午前、刃物を持った無職の男(47)が園児らを次々と襲い、32人が負傷し、うち2人が重体という。上海万博開幕を控えた中国では最近、社会に不満をもつ暴徒が学校や幼稚園を襲撃し児童を大量殺傷する事件が相次いで起きている。
 報道によると、男は29日午前9時40分ごろに幼稚園に侵入し、刃物で児童29人、教員ら3人を次々と刺したあと、警備員らに取り押さえられた。園児らはほとんどが4歳児。男は2001年に勤めていた保険会社を解雇され、その後、違法なマルチ商法を行っていたという。
 この事件の前日の28日には、広東省湛江市の小学校で、休職中の同校教師の男(33)が刃物で児童と教師を襲い、19人にけがを負わせた事件が発生した。男は、病気を理由に休職を求めてきた学校側に不満をもっていたという。
 また、3月23日にも福建省の南平市で、診療所を開こうとして失敗した医師の男が自宅近くの小学校の児童を襲い、8人が死亡、5人がけがをした事件が発生。この小学校は裕福な家の子弟が通っていることで知られ、「金持ちと社会に報復したい」というのが男の動機だったと中国メディアは報じている。
 一連の事件に共通していることは、犯行に及んだ男たちはいずれも一定の教育を受けているが、さまざまな理由で社会の競争に敗れ、自分の生きる価値を見失っていたことだ。
 ある中国の社会問題専門家は「社会の急激な変化についていけず、失意した男たちが不公平感の極端なはけ口として、このような凶悪事件を起こしている。権力者や金持ちに対抗する力がないため、子供たち弱者を狙った」と説明する。
 一人っ子政策を実施している中国では、子供を失った親の悲しみがメディアに大きく取り上げられるため、こうした事件が社会に与えるインパクトは強く、「最後に社会の注目を集めたい」といった犯罪者心理も指摘されている。

◎真夜曲盗作なら厳罰、中国駐日大使が示唆(2010年4月28日、朝日新聞)
 上海万博のPRソングがシンガー・ソングライター岡本真夜(36)のヒット曲「そのままの君でいて」の盗作とされた疑惑について、中国駐日大使が盗作なら厳しく対処する方針を示唆した。程永華駐日大使が27日、盗作疑惑に触れ「中国は著作権保護に真剣で、関係部署が調べている。もし(盗作が)はっきりすれば、厳しい姿勢で臨まなければならない」と話した。
 岡本側は事実上、盗作を認めた万博事務局側の依頼で同曲の使用を許可したが、PRソングの作曲者、繆森(ボク・シン)氏側は「下心のある者が(岡本さんの)似ている曲を用いて、大衆の評判を誤った方向に導いた」と否定し続けている。
 繆森氏の声明に対し、岡本の所属レコード会社、日本クラウン側は猛反発。同曲も収録した5月26日発売のベスト盤「MY FAVORITES」プロデューサーの白石元哉氏は「あれは、ちょっと正直ありえない発言ですね。音楽人が著作権を守るのは基本的な考え方。ちゃんと襟を正していただきたい」とした。

◎岡本真夜レコード会社、疑惑の作曲家に「襟正せ」(2010年4月28日、スポーツニッポン)
 上海万博の公式PRソングが岡本真夜(36)の楽曲の盗作と疑われている問題で27日、原曲の発売元の徳間ジャパンなどは「あそこまでそのままカバーされているものはない」とする見解を発表した。
 岡本が現在所属する日本クラウンとの連名によるコメント。「音楽はそもそも少なからずいろんな方に影響を受ける」としながら「あそこまでAメロ、Bメロ、サビとそのままカバーされているものはない」と盗作が濃厚とみられることを指摘。PR曲の作曲家・繆森氏に対し「ちゃんと襟を正していただきたい」と断じている。
 同曲をめぐっては岡本の所属事務所が19日、万博事務局から楽曲使用申請があったと発表していたが、繆氏が盗作を否定する声明を出していた。

◎「まねして悪い?のお国柄」、日本企業の5割超が「中国に知財侵害」(2010年4月21日、産経新聞)
 上海万博のPRソングの盗用騒ぎなど、中国の知的財産権に対する意識が依然として低いことが露呈する中、日本企業の商標を中国企業が無断でまねるなどの知的財産権侵害が相次いでいることが、経済産業省の調査で分かった。回答企業の半数以上が「侵害を受けた」と回答。「SQNY」など社名を一部改変したり、模倣したラベルと商品を別々の工場で製造して組み立てるなど、模倣の手口の巧妙化も指摘されている。(大坪玲央)
 調査は、平成21年12月~22年2月、製造業中心に日本企業262社を対象に実施。回答した138社のうち、19年度は71社、20年度は73社とそれぞれ5割超が「中国に知的財産権を侵害された」と回答した。侵害の内容としては、両年度とも「商標権の侵害」が約8割を占めた。
 中国企業に運動靴のラインを模倣されるなどの被害に遭っているアシックス(神戸市)の知的財産チームは「被害は年々増えている。中国政府に対策を求めたいが、積極的に動いてもらえないため再犯も多い」と当局の姿勢に不満を漏らす。ほぼ同じデザインのブランドのロゴを使われているミズノ(大阪市)も「『まねして何が悪い』という国柄。経済が発展してもこのままでは一流国になれない」と批判する。
 こうした状況を受け、中国での摘発件数も、19年度の2868件から20年度の3153件へと増加。ただ、今回の調査で「処罰されたか不明」と回答した企業が3、4割に上り、再発防止に結びついているかは微妙だ。
 手口の巧妙化も目立つ。摘発されても罪が軽くなるように、そのまま日本の社名をつけずに「SQNY」の電池や「SHARK」のマイクなど、一部改変した社名を表記した商品も出回った。日中は普通の民家やマンションで適法に商売している業者が、夜間にひそかに模倣品を製造したり、模倣した日本企業のラベルと商品の本体部分を別々の工場で製造して後から組み立てて販売するなど、さまざまな“摘発逃れ”も行われているという。
 経済産業省模倣品対策・通商室では「中国は知的財産権侵害の取り締まりが不徹底なことが多い。日本の中小企業は特に被害に遭いやすいので、各種知的財産権の登録をする必要がある」と注意を呼びかけている。

◎容疑者は待遇不満で工場と係争中(2010年4月20日、産経新聞)
 中国製ギョーザ事件でギョーザに殺虫剤を混入したとして逮捕された中国人、呂月庭容疑者(35)は勤め先の製造元「天洋食品」(河北省石家荘市)の待遇が不満として地元の労働争議仲裁委員会に訴え、係争中だったことが20日までに分かった。中国誌「財経」最新号(12日付)が報じた。
 天洋食品は労働条件が過酷で、労使間で争議が多発していた。
 呂容疑者は1993年から臨時従業員として勤務していたが、工場側が医療や年金の保険費用を払っていないと訴えていた。また争議が理由で解雇された。
 国有企業の天洋食品は、完全週休2日制で社会保障制度が完備した管理職、保障はあるが月30日勤務する正規従業員、何の保障もない臨時従業員との間で待遇格差が大きく、従業員の不満が強かったという。

◎中国の刑事捜査局長が異動、ギョーザ事件の責任者(2010年4月17日、産経新聞)
 中国公安省で中国製ギョーザ中毒事件の捜査指揮に当たってきた杜航偉刑事捜査局長が陝西省西安市公安局の局長に転任したことが17日、分かった。
 公安省は3月16日に中国人容疑者を拘束しており、2年以上にわたる捜査が一段落したことを受けての異動とみられる。
 杜局長は2008年1月に事件が発覚した直後から一貫して捜査を指揮していた。3月末の西安市人民代表大会(議会)で異動が正式に決まった。後任は不明。
 事件では、容疑者の拘束、逮捕を受けて中国の捜査員が日本側との協議のため近く訪日する。

◎「中国は被害者論」崩れ当局に不信、毒ギョーザ(2010年4月11日、読売新聞)
 中国製冷凍ギョーザ中毒事件は、中国当局が3月、国内での犯罪だったことを自ら認める異例の展開となった。
 「日本が悪者で中国は被害者」という中国世論の基本構図が突如崩れ、市民の間では当局への疑念も生じ始めている。

・毒ギョーザ事件は日本が悪いのではなかったのか
 北京南西300キロの河北省・石家荘市。ギョーザを製造した天洋食品の近所で商店を経営する男性は、元臨時従業員が逮捕されたことを聞いて憤った。
 男性は、「殺虫剤混入が中国で発生した可能性は極めて小さい」という中国警察の発表を信じてきた。「説明はウソだったのか」と今は怒りの矛先を当局に向けている。
 「日本悪玉―中国被害者論」は、歴史問題を強調する中国では、ほとんど自明の理、あるいは物事の前提のように語られる。ギョーザ事件が発覚した2008年当時、中国では、責任の押しつけを伴う激しい対日批判が噴出した。日本の世論も反発、「ギョーザ」は、食の安全という範囲を超え、感情がぶつかりあう日中対決の象徴になった。
 それが、一転して、「中国人の犯行」である。「ずっと日本が悪いと思っていたのに」(飲食店従業員)という驚きに当局不信が交じる。日本の主張に「負けた」ことについて、ある女性は「日本に落ち度はなくても、無用な騒動を広げ、有力企業の天洋食品をつぶした」と話した。
 一方、日中バトルの“主戦場”となったネットでは、「日本人の真剣に調査する本能と専門的な手法は世界でも有名だ」と日本の警察への称賛も出ている。一方で中国の警察は、「証拠を示して反論することもできない」と批判され、面目丸つぶれだ。「食の安全では日本が上だ。日本に学べ」との評価さえ出ている。
 中国紙のある記者は「中国当局は、最初に『日本が悪い』と言って政治問題化してしまった。中国人に特有の面目を保つ方法だったが、非科学的で話にならなかった」と批判している。
 もっとも、事件発覚から2年以上が過ぎ、中国では全体的に「毒ギョーザ」に対する関心は高くはなく、政府批判の声も大きなうねりにはなっていない。世論の反発を恐れる中国当局が事件の風化を待っていた可能性も十分ある。(河北省石家荘で、関泰晴)

◎女性500人との関係日記、妻に突き出され、中国の元課長を摘発、「目標は800人」(2010年4月11日、産経新聞)
 【上海=河崎真澄】中国安徽省で女性500人以上との関係を記録した日記やビデオ類の存在が発覚した安慶市の元課長(47)が摘発されて大きなスキャンダルになっている。河南省の大河報がこのほど伝えたところによると、日ごろの行動を怪しんだこの元課長の妻が日記など証拠をみつけ、当局に突き出したという。
 元課長は日記に2003年から500人以上の異なる女性との関係を日時やようすなどを書いた上、「600~800人めざす」との目標も掲げていた。買春など違法行為があったとみられるほか、費用捻出方法として、10万元(約130万円)の賄賂を1年で稼ぐ必要がある、といったとんでもない記述もあった。
 元課長は市の開発事業などを担当していた立場を利用し、不動産事業にからんで地元業者に“性的サービス”の提供なども賄賂として要求していたようだ。
 中国では3月にも、広西チワン族自治区で、女性との不倫関係や受け取った賄賂を記録した日記がインターネット上に出回った同自治区政府の元課長(53)が収賄容疑で逮捕されている。いずれもネット上で「腐敗役人の典型だ」などと、激しい批判が渦巻いている。

◎中国、6年ぶりの貿易赤字、景気回復、輸入増える(2010年4月10日、朝日新聞)
 【北京=琴寄辰男】中国税関総署が10日発表した3月の貿易統計によると、貿易収支が72億ドル(約6700億円)の赤字となった。単月の赤字は2004年4月以来、約6年ぶり。
 中国国内景気の順調な回復などで、輸入額が前年同月比66%増の1194億ドルと大幅に伸びたことが大きな理由。輸出額は同24.3%増の1121億ドルで、大きな伸びを記録した前月(45.7%増)からは勢いが弱まった。貿易収支の赤字傾向が今後も続くとの見方は少ないが、中国政府幹部からは、3月中から単月の貿易赤字見通しを示す発言が相次いでおり、米国からの人民元切り上げ要求を牽制(けんせい)する材料になっていた。
 一方、中国の輸入額が膨らんだのは国際的な資源価格の上昇が背景にある。

◎ギョーザ事件、急転直下の容疑者逮捕でも依然残るナゾ(2010年4月10日、産経新聞)
 一時は“迷宮入り”もささやかれた中国製冷凍ギョーザ中毒事件が、急転直下の動きを見せた。発生から約2年2カ月が経過した3月下旬、中国の公安当局がギョーザを製造していた食品会社の元臨時従業員の男の身柄を拘束したからだ。中国の公安当局は、日本のマスコミを対象とした異例の記者会見まで開いて「全面解決」を強調。だが、中国側の発表情報にはこれまでの捜査結果とは矛盾する内容も多く含まれる。事件に残された謎と早期の幕引きを図ろうとする中国の思惑は-。(加藤達也)

・不意打ちの“解決”
 「ギョーザ中毒事件で、天洋食品で臨時従業員として働いていた男の身柄を拘束した」
 中国外務省アジア局の担当者から北京の日本大使館にこうした情報がもたらされたのは、3月26日金曜日の午後11時半ごろのことだった。
 中国の公安当局に身柄を拘束(後に逮捕)されたのは、ギョーザ製造元の食品会社「天洋食品」の元臨時従業員、呂月庭容疑者(36)。
 「身柄拘束」の情報は、中国国営の「新華社」電として瞬く間に日本中を駆け巡ったが、この後、事件をめぐる情報については日本の警察当局による検証もマスコミによる論評もままならず、情報の主導権は終始中国側に握られた。
 中国での勤務経験がある警察OBが言う。
 「引っかかるのは情報の出し方だ。なぜ、新華社報道と同時に、深夜に日本側に知らせてきたのか」
 そこには、中国のある意図が見て取れるという。
 「一報を金曜の深夜に伝えたのは、日本の役所が閉庁になる土日を挟むことでマスコミの国内取材がやりにくくなり、報道される情報量を極小化しようとしたのではないか」というのだ。
 外務省、警察庁など日本側では、日付が変わるころになっても公式の確定情報は発表されておらず、警察庁では担当幹部が情報の収集と確認に追われていた。取材対応した警察庁幹部の1人は「拘束は完全な不意打ち。今年1月まで、公式非公式をあわせて20回以上開いてきた情報交換でもまったく知らされていなかった」と話し、容疑者の氏名、年齢や出身地などごくわずかな情報を繰り返し口にするのがやっとだった。
 日本の警察や外務省が広報発表する前に、「身柄拘束」の一報を配信した中国国営の「新華社」とは、一体どのような組織なのだろうか。
 新華社は日本の内閣にあたる中国の国務院に直属する国家機関で、本来的には日本など自由主義国の報道機関とは異なる。
 発信される情報は「中国の政府や党の公式見解がニュース仕立てにされたもので、中国が各国世論に直接伝えたいメッセージ」(日本の外務省筋)なのだという。
 金曜日の深夜11時半に新華社が伝えてきたビッグニュース。日本の報道機関は色めき立った。しかし、締め切りまでほとんど時間がなかった新聞は結局、ニュースの主要部分について中国側から伝えられる初期情報をほとんどそのまま報道することになった。

・中国発表への疑念
 この事件の情報発信について、中国側の対応は異例ずくめだった。
 「身柄拘束」の一報から2日後の28日には、ギョーザ事件の捜査を担当している中国公安省の杜航偉刑事捜査局長らが、日本のマスコミを対象に異例ともいえる記者会見を開き、詳細な捜査情報を明らかにした。
 中国側発表によると、犯行は呂容疑者が1人で実行。呂容疑者は天洋食品の待遇に不満を訴え、一緒に働いていた妻が産休を取った際にはもらえると思っていたボーナスがもらえず、不満が高まったと動機を供述した。
 呂容疑者がギョーザに混入したとされるメタミドホスは、2007年7月と8月、同食品工場の清掃担当部門から盗み、同じころ、医療機関が廃棄した注射器を、針がついたまま入手。
 同年10月1日、メタミドホスを入れた注射器を持って、ギョーザが保管されている冷凍庫に侵入。注射器でギョーザに注入した-とされる。
 だが、この発表には疑問が残る。
 1つは、ギョーザの“袋の穴”の問題だ。
 兵庫県で被害を出したギョーザの袋とトレー、大阪府で回収されたギョーザの袋にはそれぞれ0・2ミリ~1.5ミリ大の穴が発見されている。
 一方で、千葉県で被害を出した袋は完全に密封されており、穴や傷は発見されていない。
 「手口が違う。犯行手順の違いを意味する可能性があり、本当に単独犯なのか、違和感が大きい」
 日本の捜査関係者は、こう指摘する。
 疑問の2つめは、日本でギョーザから検出された農薬は、メタミドホスだけでなく、有機リン系のジクロルボスも検出されていたが、中国側の説明には、この「第2の農薬」についてまったく触れられていないことだ。
 ジクロルボスが付着したギョーザは、07年6月3日に天洋食品で製造、同月8日に中国・天津港から日本に向けて出荷されている。
 07年11月に福島県喜多方市で販売され、異臭がするとして回収されたギョーザから、事件発覚後に実施した検査で検出された。
 ジクロルボスが付着した製品の製造時期は、メタミドホスの混入時期と約4カ月の開きがある。
 警察庁幹部は「呂容疑者の犯行であるならば、呂容疑者がいつ、どのようにしてジクロルボスを入手し、どのようにしてギョーザに混入したのか、明確にしなければならない」と話す。
 疑問点は、まだある。
 呂容疑者は犯行に用いた注射器を犯行後、「下水道に捨てた」と供述。そして中国捜査当局は今年3月21日、呂容疑者の供述通り発見、押収したという。
 発見時には、注射器は泥に埋まっていた。捜査関係者がこんな指摘をする。
 「捜査の初期に農薬の専門家から話を聞いたが、メタミドホスは、水溶性が高い。下水道の中で長期間、泥まみれになっていたのであれば雨水や雪解け水、泥水で成分が洗い流され、検出されない可能性が高いのではないだろうか」

・なぜ、急展開?
 中国公安省の発表によれば、呂容疑者は当初から一貫して「重要な捜査対象者」とみられていた。
 だが、身柄拘束まで2年以上もの長期を要したのは、決定的な証拠がなかったからだという。
 難航する捜査を急展開させたのは、呂容疑者の妻の話だった。
 呂容疑者は事件後、自宅のテレビでたまたま流れた事件関係のニュースを見て妻に「おれがやった」と漏らした。
 驚いた妻が真剣に問いつめると、呂容疑者はすぐに「冗談だ」と打ち消し、妻もそれ以上、追及しなかった。
 日本の外務省筋によれば、中国側は、かねてから重要参考人とみなしていた呂容疑者をクロとするこの証言の真実性を必死に確認したという。
 そして、本人を追及した結果、注射器という身柄拘束につながる物証の発見につなげたという。
 だが、事件直後に「(メタミドホスの)混入が(中国)国内であった可能性は極めて小さい」と主張していた中国側が、急に方針転換したのはなぜなのか。
 日本の政府関係者が「進展の兆しだったのではないか」と振り返る出来事があった。1月に捜査責任者が異動。その直後、事件は急転直下の展開となった。
 「中国サイドの高いレベルで捜査方針の転換があったのではないか」
 公安省も捜査進展に向け、“大きな力”が働いていたことを会見で配布した資料で認めていた。
 資料にはこうある。
 《中国政府は08年初めの『対日輸出ギョーザ中毒事件』を非常に重視し、中央指導部は真剣な捜査を行うよう指示した》
 中国は民主党政権成立以来、対日重視姿勢を見せている。5月1日に開幕する上海万博を控え、国を挙げてイメージアップに躍起でもある。また、今年11月に横浜で開かれるAPEC(アジア太平洋経済協力会議)での胡錦涛国家主席の来日などもある。
 「中国は、対米牽制(けんせい)の意味からも、日本との蜜月をアピールしたいところだろう。日中の首脳外交が活発化する前に、指導部が対日懸案を一気に解決してしまいたいと考えた結果ではないか」外交筋はこう分析してみせた。

◎中国:大規模ハッキング、ダライ・ラマらの情報盗難(2010年4月7日、毎日新聞)
 【エルサレム花岡洋二】イスラエルの最大紙イディオト・アハロノトが、同国の検閲制度に抗議する記事を相次いで掲載している。同国は原則として「報道の自由」を掲げているが、「国家の安全保障」にかかわる情報は検閲・規制対象。これが結果的に、同国の秘密核開発を支えたとされる。同紙の抗議記事は極めて珍しいもので、注目を集めそうだ。
 欧米メディアなどの報道によると、発端は、有力紙ハーレツが内部文書に基づいて08年11月に報じた、違法な疑いのある軍の活動に関する記事だ。
 ハーレツの報道後、裁判所はイスラエル・メディアと当事者に、関連報道や証言を禁じたという。国内メディアは決定に従ったが、米国に拠点を置く在外ユダヤ人向け通信社が先月29日、ハーレツの報道を受けたイスラエル当局の捜査状況を伝え、米AP通信や英メディアも後追いした。こうした外国報道は、イスラエル国内でもネット上で話題になったため、国民には広く知れ渡っている。
 そうした中、イディオトは今月1日、「(国内治安機関)シャバクが公開を恐れる情報は?」という記事を掲載した。同紙は具体例には触れないまま、自国の検閲制度を「イランのようだ」と批判。英語で「ISRaELi JOURNALiST GaG(イスラエルの 記者 口封じ)」をネットで検索するよう勧めた。
 さらに6日には、米国のジャーナリストがネットに載せた関連記事を翻訳して転載。1ページのほぼ全面を使った記事のうち、規制対象となりそうな部分として約6割を黒い太線で消した。同紙は、毎日新聞の取材に回答しなかったが、検閲制度に抗議する意思を込めたものとみられる。
 AP通信によると、シャバクもコメントしていない。
 イスラエルではすべての報道機関が、国防情報に限り検閲対象。英紙が86年に核開発計画を暴露した際の情報源だった元原子力研究所技師のバヌヌ氏は、国家反逆罪で約18年服役し、釈放後も、外国メディアとの接触を禁じられている。

◎中国:大規模ハッキング、ダライ・ラマらの情報盗難(2010年4月7日、毎日新聞)
 中国のハッカーグループが過去8カ月間、インド治安機関やチベット仏教の最高指導者ダライ・ラマ14世の事務所、国連、在米パキスタン大使館などのコンピューターに侵入し、機密書類や電子メール、個人の金融情報などを盗んでいたと、トロント大(カナダ)などの研究チームが6日、記者会見で明らかにした。
 盗まれたデータには、アフガニスタンの国際治安支援部隊(ISAF)の移動に関する文書、ダライ・ラマが発信したメール1500通、インドのミサイルシステムに関する研究機関の分析などが含まれていた。
 チームは「中国政府機関とハッカーたちの関係は不明だ。両者を直接結び付ける確たる証拠は見つかっていない」と説明した。
 発表によると、ハッキング行為は中国四川省が起点。侵入したコンピューターから機密指定の外交文書やクレジットカード番号などを盗み出していた。
 添付ファイル付きのメールを送り付け、ファイルを開くとコンピューターが感染、ヤフー、グーグルなどのフリーメールやインターネットの交流サイト「ツイッター」に接続するよう仕向けるなどの方法を使用。チームのメンバーは「普通のウイルスソフトでは防げない」と注意を呼び掛けた。(ニューヨーク共同)

◎中国南西部で深刻な渇水、人も家畜も「飲み水がない」(2010年4月7日、産経新聞)
 中国南西部で昨年秋以降、干魃(かんばつ)被害が深刻化し、人や家畜の飲料水が不足しているほか農作物も大きなダメージを受けているという。当面、降雨が期待できず、被害規模はさらに拡大する見通しといい、中国政府も農業対策の強化に乗り出している。

・シーン1
 被害は雲南省、貴州省、四川省、広西チワン族自治区、重慶市など5地区で拡大中。ロイター通信によれば、これらの地区で少なくとも5000万人が、何らかの被害を受けているという。
 昨年秋以降、事態は悪化していた。中国政府の公式発表によれば、3月30日現在、全国で飲料水が不足している人は約2425万人。2000万頭近い家畜への飲み水も不足している。
 農作物にも影響は及び、7.7万平方キロの田畑で作物不良となった。全く収穫が見込めない耕作地も少なくなく、損失額は少なくとも計190億元(約2500億円)に上ると予想されている。
 華僑向けの通信社「中国新聞社」(電子版)によれば、これらの地域の降水量は例年の半分程度。一部地域では降水量が平年の3割程度で、半年以上も干魃の状態が続く。中国の水利当局者は「南部が雨期を迎える5月下旬まで、状況が大きく改善することはない」との見通しを示しているという。
 温家宝首相は3月下旬、被害が深刻な雲南省曲靖市を訪れ、打撃を受けている麦畑や、干上がったダムなどを視察。新華社通信によれば、水源の状況に応じた作付けの見直しなど、農業対策を強化するよう指示したという。

・シーン2 「100年に1度の大干魃」すべてが枯れた
 干上がった貯水池に走る無数の亀裂は、ますます深く彫り込まれていき、数カ月も降雨のないことを物語っていた。中国西南部の干魃(かんばつ)被害。中国新聞社(電子版)によれば、世界的な金融危機になぞらえて「100年に1度の大干魃」と指摘する声も出ているという。
 被害が大きい地域の一つ、雲南省では、サトウキビやゴム、コーヒー豆の生産に影響が出ている。また、特産品のプーアル茶や生花の生産も打撃を受けた。広西チワン族自治区では、今春の稲作を断念し、トウガラシに転作することを決断した地域もあるらしい。
 渇水で水力発電ダムも貯水量が減って休止状態となり、広東省など沿岸都市への電力供給にも影響が出ている。電力供給を一時的に制限する措置も検討されているという。各地方政府は節水を呼びかけ、飲用水を輸送するなどして緊急事態をしのいでいる状況だ。
 中国気象当局幹部は中国新聞社の取材に、南西部の干魃被害は今後も続くとの見通しを示したという。その上で「干魃救済緊急資金から200万元(約2600万円)を拠出し、人工降雨などの措置を講じる予定であることを明かした」と伝えている。

◎ギョーザ事件、地元当局が報道管制を強化(2010年3月31日、読売新聞)
 【石家荘(中国河北省)=関泰晴】中国製冷凍ギョーザ中毒事件で、地元当局は、殺虫剤のメタミドホスを混入したとして逮捕された元臨時従業員、呂月庭容疑者(36)の家族などに対する取材を禁止するなど報道管制を強化している。
 呂容疑者の妻(37)の実家がある石家荘郊外の寒村で30日、住民への取材を試みると、即座に治安担当者と名乗る男が現れ、立ち去るよう求められた。男は「農村の安定を乱し、住民を不安に陥れるようなことはやめてほしい」と説明。地元当局の指示もあり、妻の両親への取材は認めないと、強硬に拒否された。
 地元メディアの関係者は、「当局の指示で独自の取材や報道は禁じられている」と話し、肩をすくめる。石家荘ではニュースを知らない人も多く、飲食店で働く女性(24)は「中国では『毒ギョーザ事件』と言うけれど、容疑者が逮捕されたことは知らなかった」と驚いていた。
 石家荘市内にある工場の周辺住民も、取材に対し、「知らない」「わからない」とだけ答えるようになった。工場内に出入りする関係者も口を閉ざし、事件当時の労使関係の実態など、都合の悪い情報が漏れないように警戒している。
 地元メディアの関係者によると、呂容疑者の逮捕発表後の27日、共産党中央宣伝部の幹部が石家荘に入り、統制強化を陣頭指揮した。河北省政府や公安当局も、呂容疑者の逮捕に絡んで記者会見などを開く予定は「絶対にない」としている。

◎中国:日本人死刑通告、重罪に外国人でも厳格な姿勢示す(2010年3月30日、毎日新聞)
 【北京・浦松丈二】中国遼寧省高級人民法院(高裁)で昨年4月に麻薬密輸罪で死刑判決が確定した赤野光信死刑囚(65)の刑を近く執行すると中国政府が、日本政府に通告した。覚せい剤の広がりに危機感を強める中国当局が、密輸や製造などの重罪については外国人でも厳格に執行する姿勢を示したものだ。
 中国外務省の秦剛副報道局長は30日の定例会見で「麻薬犯罪は国際社会が認める重大犯罪だ。各国とも法に基づき厳しく取り締まっており、赤野光信(死刑囚)の死刑執行について昨日(29日)日本側に通告した」と説明した。
 日本政府当局者によると、赤野死刑囚は06年9月に同省大連の空港から、共犯の石田育敬受刑囚(同罪で懲役15年確定)と約2.5キロの覚せい剤を日本に密輸しようとして拘束された。
 中国では航空機で周辺国に覚せい剤を密輸する事件が相次ぎ、日本人では4人の死刑が確定しているほか、1人が服役中で、判決を受けていない未決拘置中も8人いる。中国刑法では、覚せい剤50グラム以上の密輸で「懲役15年か無期懲役、または死刑」と規定。1キロ以上は原則死刑だ。
 同当局者によると、4月5日にも死刑が執行される可能性がある。日本人の死刑が執行されれば、1972年の日中国交正常化以降初めてであり、日中関係にも微妙な影響を与えそうだ。
 昨年12月には、新疆ウイグル自治区ウルムチで、同罪によって死刑判決が確定していた英国人アクマル・シャイフ死刑囚(53)の刑が執行され、ブラウン英首相が中国の司法手続きに不備があるなどとして「最大限に強い言葉で非難する」と反発していた。
 鳩山由紀夫首相は30日、首相官邸で記者団に対し、中国からの死刑執行通告について「中国当局に関心を表明していた。このようなことになるのは大変残念だ」と懸念を表明した。平野博文官房長官も同日の記者会見で、外交ルートを通じて中国政府に懸念を伝える考えを明らかにした。【横田愛】

◎毒ギョーザ事件、貧富・格差への怒りが背景に(2010年3月30日、読売新聞)
 【石家荘(中国河北省)=関泰晴】中国製冷凍ギョーザ中毒事件で、中国公安当局は、ギョーザに殺虫剤を入れた農村出身の容疑者の犯行動機として、臨時従業員に対する食品工場内での差別に不満があったとの供述があることを明らかにした。
 中国国内では、改善しない貧富格差や差別に起因する「やり場のない怒り」が動機となる事件が増えており、事件はその一例だと受け止める市民も多い。
 「会社幹部は地元政府の関係者が多く、コネがあるので何もしなくても給料も上がる。不公平だと思って1年で辞めた」
 事件で逮捕された呂月庭容疑者(36)と同時期に河北省石家荘市内のギョーザ製造元「天洋食品」の工場で働いていたという20歳代の男性は、会社の差別待遇に怒りをぶちまけた。
 公安当局の発表によると、呂容疑者は「給与や待遇に対して不満を持ち、報復して恨みを晴らそうと、ギョーザに毒を入れた」と動機を語っている。
 関係者によると、同社正社員の月給は、2000元(約2万6000円)。しかし、農村出身の出稼ぎ労働者が多く、職員1000人の大半を占める臨時従業員は正社員の半分の1000元(約1万3000円)前後で、有給休暇もない。正社員登用も難しく、「ほとんどが2~3年で辞めていく」のが実態だ。
 「犯罪は許されないが、容疑者の気持ちは分かるような気がする」(元従業員)、「絶望的な気持ちで社会に仕返しを狙ったのではないか」(地元紙記者)との声が現場にはある。
 農村出身者、貧困層など社会的弱者への差別に解決策が見いだせない中国では、「怒り」「恨み」が原因で犯罪が起こる事例が相次いでいる。
 福建省南平市の小学校では3月、「再就職がうまくいかなかった」ことを理由に中年の男が児童9人を刺殺。陝西省では2月、給与の未払いに怒った50歳代の労働者が路上で爆薬を燃やし、通行人3人が負傷。広東省恵州市では昨年6月、大型バスが暴走して通行人ら4人が死亡したが、運転手は待遇への不満が背景にあったと供述した。
 呂容疑者が20歳まで過ごした石家荘郊外の山村では、若者の就職口がなく、出稼ぎ以外に生活の道はない。出稼ぎ経験のある30歳代男性は、「農民は都会に出ても、教養がない、学歴が低いとバカにされる。不公平なことが多い」と話す。
 石家荘にとどまらず、中国の大都市には貧村からの出稼ぎ者が集まる。そうした人々の間に渦巻く怒りを放置すれば、新たな犯行のひきがねになる懸念がある。

◎【毒ギョーザ逮捕】中国メディアは捜査幹部の会見を報道せず(2010年3月30日、産経新聞)
 中国製ギョーザ中毒事件で中国公安省の捜査責任者が28日行った記者会見について国営通信、新華社は同日、記事を配信しなかった。このため中国メディアは一切、会見について報じていない。
 記者会見は共同通信など一部日本メディア向けに行われたが、新華社の記者も同席していた。中国内でも事件をめぐり捜査当局や食品安全を担当する検疫当局への批判が出ており、捜査結果内容はさらなる批判を招きかねないため、報道を控えたとみられる。

◎「色情服務」取り締まりは形ばかり、中国広東省、サウナなどの過激サービス(2010年3月30日、産経新聞)
 【上海=河崎真澄】中国南部の広東省東莞市では風俗業界で「色情服務」と呼ばれる過激なサービスが提供されているが、どうも当局には取り締まる意思がないようだ。
 地元紙によると、市内のサウナなどから違法サービスをにおわす客引きの電子メールが市や省の幹部にまで送りつけられ、衛生局の幹部が取り締まりを指示した。
 担当者があわてて市内のサウナ業者約200人を集めたが、そこで厳命したのは電子メールを使った宣伝の禁止だけ。“違法行為”についての指導は形ばかりだったという。
 東莞市の混乱ぶりに中央の公安省(警察庁に相当)が昨年秋、徹底的な摘発を指示したこともある。
 しかし中国の風俗業界は地元の当局内部に後ろ盾がいるのが普通。このため取り締まりにはさまざまな横やりが入ることから、担当者としても本気で取り締まる気持ちにはなれないようだ。

◎中国雲南省で暴動、13人負傷と香港紙(2010年3月30日、読売新聞)
 【台北=源一秀】香港紙「明報」(電子版)は28日、中国雲南省昆明市で26日夜、数百人規模の暴動が発生し、16人が負傷、40人が逮捕されたと報じた。
 露店の違法営業取り締まりの際に小競り合いが起き、「女性が殴り殺された」とのうわさが発生して騒ぎが拡大した。

◎警察庁困惑「検証しようがない」、毒ギョーザ(2010年3月30日、読売新聞)
 冷凍ギョーザ中毒事件を巡って、28日、日本の一部報道機関に捜査の状況を明らかにした中国公安省。
 その発表では、呂月庭容疑者が事件に使った注射器やメタミドホスを入手したのは、「2007年7、8月」で、同年10月1日、初めて冷凍庫でメタミドホスを注入した後、10月下旬と12月下旬にも同じように注入したとしている。
 ところが、08年2月に、福島県内の店舗で同じ有機リン系殺虫剤ジクロルボスが検出された天洋食品製のギョーザは、前年の07年6月に製造されており、一連の薬物混入を、呂容疑者の「単独犯」とする中国公安省の見解では説明がつかない。これについて警察庁幹部は「一方的に発表内容が伝わって来るだけなので、検証しようがない」と困惑した様子で話した。
 中国側は、さらに2本の注射器について「工場内の通路脇の下水道内に捨てられていた。今月21日に発見した」と発表したが、「事件から2年もたって、いきなり下水道で見つかったと言われても……」と、別の同庁幹部は首をかしげた。
 この日の発表について、同庁には開催することさえ事前に連絡がなく、「またも寝耳に水」(同庁幹部)。同庁は近く中国に幹部を派遣する予定で、「早く現地入りして捜査状況について直接、話を聞く必要がある」としている。

◎回収ギョーザ中毒事件も呂容疑者、公安省幹部(2010年3月28日、読売新聞)
 【北京=佐伯聡士】中国公安省の杜航偉・刑事偵査局長は、28日の一部日本メディアとの会見で、2008年6月14日に中国河北省承徳で起きた「天洋食品」の回収冷凍ギョーザによる中毒事件も呂月庭・容疑者(36)の犯行であることを明らかにした。
 局長は、呂容疑者が07年12月下旬に毒物を混入させたと断定した、と語った。
 問題のギョーザは、当初、天洋食品が回収・保管していたが、その後、河北省内の約20社に大量に横流しされた。被害に遭ったのは、横流しを受けた「承徳鋼鉄」の関係者4人とされる。

◎「日本の中毒、非常に後悔」、毒物混入容疑者(2010年3月28日、読売新聞)
 【北京=佐伯聡士】中国製冷凍ギョーザ中毒事件で、中国公安省の杜航偉・刑事偵査局長が28日、一部日本メディアの取材に応じ、逮捕された製造元「天洋食品」の元臨時従業員、呂月庭・容疑者(36)は事件発覚約4か月前の2007年10月1日から計3回にわたって、工場内で盗んだ有機リン系殺虫剤メタミドホスを注射器でギョーザに注入していたと供述していると明らかにした。
 杜局長は、呂容疑者は「単独犯だ」と述べ共犯がいた可能性を否定した。同容疑者は社内で正規従業員との待遇の差が大きいことに不満を募らせ、特に、妻の出産休暇の際、ボーナスが支払われなかったことに怒って会社への報復を考えたと供述しているという。
 26日に国営新華社通信が容疑者逮捕を報じて以来、公安省幹部が直接取材に応じ、捜査状況を詳細に明かすのは初めて。杜局長は、日本の警察幹部の訪中を「すでに招請している」と明らかにし、日本の捜査当局と緊密に協力していく姿勢を強調した。
 杜局長によると、呂容疑者は07年7月と8月に工場の清掃部門から殺虫剤を盗み、医療機関から廃棄された針付きの注射器数本を入手。同年10月1日と同月下旬、12月下旬の計3回にわたって、ギョーザの冷凍庫に侵入し、注射器でギョーザに注入した後で注射器を工場内の下水道に捨てたと供述している。
 12月下旬の混入について、局長は、08年6月に河北省承徳で起きた天洋食品製冷凍ギョーザ中毒事件の原因と断定した、と述べた。
 呂容疑者は1993年から天洋食品の食堂管理の臨時従業員として勤務していた。杜局長は、呂容疑者が一貫して「重点捜査対象だった」と強調したが、逮捕まで2年以上の時間がかかったことについては「冷凍庫に接触できる者586人を調べなければならず、作業量が膨大だった」と話した。そのうえで、今回捜査が急転した理由については、呂容疑者が事件発覚後に妻や親戚に「自分がやった」と漏らしていたことがわかり、3月16日に身柄を拘束して調べた結果、メタミドホス混入を認めた、と説明した。21日には本人の供述通りに下水道から注射器が発見されたという。
 呂容疑者は、「日本の消費者の中毒を招くとは思ってもいなかった。非常に後悔している」と話しているという。

◎「工場の芝生用メタミドホス盗み注入」、中国公安省会見(2010年3月28日、朝日新聞)
 【北京=古谷浩一】中国公安省は28日、冷凍ギョーザ事件で拘束した呂月庭容疑者(35)が2007年10~12月に計3回にわたって毒物を製品の冷凍ギョーザに混入させたと供述していることを明らかにした。呂容疑者はこれに先立ち、同年夏に有機リン系成分メタミドホスが含まれる農薬を勤め先のギョーザ工場内で盗んでいたという。
 同省幹部がテレビ朝日など一部の日本メディアと会見した。製造元の天洋食品は事件発生直後、「工場ではメタミドホスは使っていない」と否定していたが、その後の公安当局の調べで、工場内の芝生などの農薬として使われているものがあったことが分かった。呂容疑者は混入に使用した注射器数本も同工場の診療所から廃棄済みのものを盗んだという。
 公安当局は、呂容疑者が妻や親族に対して犯行をほのめかす発言をしていたことを知り、今年3月16日に聴取を開始。犯行を認める供述を得て、「危険物質投与」の疑いで拘束した。同21日に供述通りに工場内の下水溝から注射器が見つかった。指紋は検出されなかったが、注射器の形態なども供述通りだった。
 呂容疑者が工場内の冷凍倉庫でギョーザにメタミドホスを混入したのは07年10月1日。発覚しなかったため、同12月下旬までにさらに2回、繰り返した。その後、冷凍ギョーザを食べた千葉・兵庫県の10人が08年1月、中毒症状を訴え、事件が発覚した。
 1993年から天洋食品の臨時工員だった呂容疑者は、待遇や給与で大きな差がある正社員になれず、不満を抱いた。同じく天洋食品勤務の妻が2005年に出産休暇をとった際1年分のボーナスが支給されなかったことも重なり、「工場への報復」を動機に犯行に及んだという。共犯関係はないとしている。
 公安省は2年間で計500人以上を調べた。中でも呂容疑者を「一貫して重要な捜査対象者」(同省幹部)としていたが、決定的な証拠がなかったという。

◎【毒ギョーザ逮捕】メタミドホス、工場で入手(2010年3月28日、産経新聞)
 中国公安省当局者は28日、共同通信など一部日本メディアと会見し、中国製ギョーザ中毒事件で拘束した呂月庭容疑者(36)が2007年夏に、ギョーザに混入した有機リン系殺虫剤「メタミドホス」をギョーザ工場内で盗み、冷凍保存庫で3回にわたって注入したと供述していることを明らかにした。
 工場側は一貫して「メタミドホスは工場内にはない」と否定していたが、工場で呂容疑者が入手していたことが分かったことで、管理体制も問われそうだ。
 同当局者は呂容疑者が「一貫して重要な捜査対象」だったと指摘した。呂容疑者が妻や親せきに「自分がやった」と認めていたことなどから3月16日に聴取を開始し、21日に本人の供述通り、工場内の下水道から注射器を発見。急転直下、事件が解決に向け動きだしたことも明らかにした。
 動機については、ギョーザ工場の臨時従業員だった呂容疑者が正社員との給与格差が大きかったことなどに不満を抱いていたと語った。

◎ギョーザ事件、日中捜査協力「試金石だったが」(2010年3月28日、読売新聞)
 新華社通信が、「対日輸出ギョーザ中毒事件を解決」という見出しで、「天洋食品」の元臨時従業員・呂月庭容疑者(36)逮捕の一報を伝えたのは、日本時間の26日夜11時51分(現地時間10時51分)。
 警察庁は、これを伝える国内ニュースで初めて逮捕の事実を知り、慌てて在北京日本大使館と連絡を取って、中国公安省への情報収集を依頼した。だが、容疑者が「正社員にしてもらえなかった」などと供述しているという以外、詳しい情報提供はなく、中国との捜査協力、中でも情報交換の難しさが浮き彫りになった。
 その懸念は、当初から指摘されていた。今回の事件発覚後、警察庁と中国公安省は、5回にわたって両国で相互に開いた「情報交換会議」では、「有機リン系殺虫剤メタミドホスが中国で混入した可能性が高い」とする警察庁に、中国公安省は「日本で混入した可能性もある」と主張し、怒声が飛び交う場面も。
 呂容疑者の周辺から2本の注射器が発見されたと中国側が説明している点についても、警察庁内には、「発覚から2年以上たって見つかったというのは不自然」「隠していたのではないか」などという声がある。
 「今回の事件は、日中の捜査当局が協力して捜査に臨んだ初のケースで、試金石だった。結果として容疑者は捕まったが、今後の協力のあり方を模索する必要がある」。同庁幹部の一人はそう指摘する。
 警察庁は近く幹部を中国に派遣し、日本の事件についても徹底解明を求める方針だが、日中間には犯罪人引き渡し条約がなく、公共の安全を害することを禁じた中国の「危険物質投入罪」で逮捕された呂容疑者の身柄が引き渡される可能性は低い。日本の捜査員が直接、事情聴取することも困難とみられる。日本にとっては、中国公安省に「代理処罰」などを要請する中で、真相解明につながる情報を得ていくしか手段がない。
 中国への代理処罰は、09年末時点で、福岡一家4人殺害事件(03年6月)など過去に20件、25人に適用され、このうち9人が死刑判決を受けている。さらに日中間では今回の事件後の08年11月、刑事共助条約が発効し、外交ルートを通さずに捜査資料を提供することが可能になった。同庁は要請があれば、ギョーザから検出されたメタミドホスの「質量分析結果」などの捜査資料を提供する方針で、こうしたやり取りを通じ、どこまで中国側から情報を得られるのか注目される。(社会部、中村勇一郎)

◎ギョーザ事件容疑者「発覚の4か月前に混入」(2010年3月28日、読売新聞)
 【北京=佐伯聡士】中国製冷凍ギョーザ中毒事件で、中国公安省の杜航偉・刑事偵察局長は28日午前、一部日本メディアと会見し、製造元「天洋食品」の元臨時従業員の呂月庭容疑者(36)が工場の待遇への不満から、事件発覚の約4か月前に殺虫剤の成分であるメタミドホスをギョーザに混入させたことを明らかにした。
 呂容疑者は07年10月、工場内の冷凍庫に忍び込み、注射器でメタミドホスを混入させたという。
 同事件で、公安省幹部が会見するのは2年ぶり。

◎毒ギョーザ、当局が取材規制、住民「全く知らない」(2010年3月28日、読売新聞)
 【石家荘(中国河北省)=関泰晴】中国製冷凍ギョーザ中毒事件で、製造元「天洋食品」の元臨時従業員が逮捕された中国河北省石家荘市の地元メディアが、当局から、独自取材を禁じられ、国営新華社通信の配信記事だけを使うよう通達を受けていたことがわかった。関係筋が27日、明らかにした。北京でも一部紙が小さく新華社配信記事を掲載しただけで、同様の指示が出ていたとの見方が強い。胡錦濤政権は、中国人が逮捕されたことにより、インターネットで政府批判や反日機運が盛り上がるのを強く警戒しており、全国規模で厳しい情報統制を敷いたとみられる。
 関係筋によると、石家荘市の地元各紙やテレビに通達が出されたのは、容疑者逮捕の新華社報道直後にあたる26日深夜から27日未明。
 同筋は「だれも取材をしていないので、地元では何も分からない。政治的に敏感な問題で、当局が非常に気を使っているようだ」と述べた。
 逮捕された容疑者の出身地とされる井●(せいけい)県。石家荘市中心部から車で約30分の場所にある。(●は脛の月がこざとへん)道路沿いにセメント工場が点在し、山間にある町には県の公共機関や団地が立ち並ぶ。農業以外に主な産業はなく、出稼ぎに出るしかない土地だ。
 通りがかりの40歳代男性は「(事件の)報道も見たことがないし、全く知らない」と関心なさげに語った。

◎単独犯?混入時期も不明、毒ギョーザ事件(2010年3月28日、読売新聞)
 千葉、兵庫両県の3家族10人が被害に遭った中国製冷凍ギョーザ中毒事件で、製造元の「天洋食品」(中国・河北省)の元臨時従業員が逮捕された。
 工場の食堂の管理人だったという男は、いつどのように有機リン系殺虫剤「メタミドホス」を混入したのか。これまでに浮上した疑問点や、今後の捜査の課題をまとめた。

・どこで
 兵庫県の家族3人が天洋食品のギョーザを食べて中毒になったのは2008年1月5日。このギョーザは前年の10月1日に天洋食品で製造され、その日のうちに袋詰めにされると、段ボール箱に梱包(こんぽう)された状態で約1か月間、工場内に保管、11月2日に輸出されて、4日後に大阪港に到着した。
 一方、千葉県の2家族7人が食べたギョーザの製造は同年10月20日で、23日に工場から出荷され、11月5日に横浜港に着いている。
 二つの事件のギョーザが工場に同時に保管されていたのは10月20日~23日の4日間。食堂の管理人だった呂月庭容疑者(36)は、どのタイミングでメタミドホスの混入が可能だったのか現時点ではわかっていない。
 輸入元の親会社・日本たばこ産業が08年2月に行った説明では、ギョーザの製造過程は「調理」と「包装・梱包・冷凍」に分かれ、指導スタッフも巡回する中、調理の過程での混入は難しいとしていた。
 呂容疑者の周辺からは注射器2本が押収され、メタミドホスも検出された、と中国側は日本に伝えている。兵庫県の家族が食べたギョーザの袋には、直径約1ミリの穴が開いていたことが判明しており、包装後のいずれかの段階で注射器で注入した疑いが濃厚になっている。

・被害の認識
 日本人に被害者が出る可能性があるということを、呂容疑者がどの程度認識していたのかもポイントだ。
 天洋食品は近年、日本向けの加工食品を専門に製造していたとされ、事件発覚後の08年2月2日に開いた記者会見では、07年の日本向けギョーザの年間輸出量が3970トンに上ることを明らかにしている。
 呂容疑者の逮捕容疑は、無期懲役刑や死刑もある「危険物質投入罪」とされる。警察庁は「この罪が日本の殺人未遂罪などに該当するかどうか見極め、中国にどのような処罰を求めるべきか検討したい」としており、近く幹部を中国に派遣し、中国での捜査状況を確認する。

・長期間の可能性
 「長期間、臨時工として勤務しても正社員にしてもらえなかった」。呂容疑者は動機をそう供述していると、中国側が連絡してきているが、単独犯かどうかの説明はないという。
 09年1月には、中国当局が、天洋食品の元従業員数人を事情聴取したことも明らかになっているが、その時の捜査と今回の逮捕がどう関係するのかも不明だ。
 08年2月には、前年の11月に販売された天洋食品製のギョーザから、別の有機リン系殺虫剤ジクロルボスが検出されている。このギョーザが製造されたのは、千葉、兵庫両県の家族が被害に遭ったギョーザより約4か月前で、殺虫剤の混入は長期間続いていた可能性もある。「呂容疑者1人ですべて混入できたのだろうか」。警察庁幹部は首をかしげながら語った。

◎スケープゴート?毒ギョーザ逮捕で当局に不信感(2010年3月28日、読売新聞)
 【北京=佐伯聡士】中国製冷凍ギョーザ中毒事件で中国人容疑者が逮捕されたとの報道を受けて、中国のインターネットでは、事件発覚から2年以上経過した後の逮捕に懐疑的な見方を示す書き込みも出ている。
 共産党の一党独裁下での情報統制に対する不満が背景にあるとみられる。
 ネット利用者に人気のある「天涯論壇」などには、「2年もたっているのに犯行に使った注射器が残っているなんて」「日本人に説明し、警察がメンツを保つために、容疑者に人民元をたくさん与えて罪を認めさせた。彼はスケープゴートにされた」など警察当局への不信感を示した書き込みが見られた。
 また、容疑者が「元臨時従業員」とされた点についても、「悪事を働くのはどうしていつも臨時従業員なのか」「日本人だって信じないだろう」などの疑念が目立った。
 一方、容疑者に対して、「私憤をはらすため国家の利益とイメージを顧みなかった」「即刻死刑にすべき」などの過激な声もあった。

◎ギョーザ事件容疑者「学費の工面に苦労」、義父母語る(2010年3月28日、朝日新聞)
 【石家荘(中国河北省)=峯村健司】中国製冷凍ギョーザ事件で拘束された製造元の天洋食品(河北省)の元臨時工員、呂月庭容疑者(35)の義父母が27日、朝日新聞の単独取材に応じた。呂容疑者には小学生と幼稚園の子どもがいたが、「長年働いても給料が増えず、子どもの学費を払うのが困難だった」と述べ、生活苦と会社への恨みが動機だった可能性を示唆した。
 義父母宅は、天洋食品から北に約30キロ離れた畑の一角にある古いれんが造りの農家。呂容疑者はここに戸籍を置きながら、工場近くに住んでいた。義母は「仕事と子育てに忙しくほとんど帰ってこなかった。貧しい農家に住むのが嫌だったのだろう」と話す。
 食堂の責任者として妻とともに1日13時間以上働き続けたが、月給は800元(約1万円)前後。ほとんど昇給がなく、業績が悪いと給与がカットされることもあったという。天洋食品は事件当時約850人の臨時工がいたが、平均勤続年数は2年弱。夫婦で10年以上働き続けた呂容疑者は異例だった。勤務の年数や態度によって臨時工から給料が数倍に増える正社員に昇格できるが、かなわなかった。
 呂容疑者は地元警察当局に対し、動機について「こんなに長期間、一生懸命働いても自分と妻を正社員にしてくれない会社に強い不満があり、絶望的な気持ちになった」と供述した。
 一方、日本の警察庁によると、拘束容疑は有毒物質の混入など、公共の安全に危害を加えたりした際に適用され、死刑もありうる「危険物質投与」の罪。

◎ギョーザ中毒事件で容疑者拘束、「天洋食品」元臨時工、中国、待遇などに不満、2年ぶり解決へ(2010年3月27日、産経新聞)
 中国の警察当局は26日までに、2008年1月に発覚した中国製ギョーザ中毒事件で、ギョーザに毒を入れたとしてギョーザ製造元「天洋食品」(河北省石家荘市)の元臨時工、呂月庭容疑者(36)=河北省出身=を拘束した。新華社電が伝えた。
 中国政府は27日未明までに外交ルートを通じ「容疑者の男を拘束した」と日本政府に伝達した。
 事件は発生から2年余りを経て解決へ向け大きく前進した。
 公安当局は犯行に使用した注射器などを発見した。呂容疑者は容疑を認めており、給料や待遇などの不満から犯行に及んだという。
 事件は「天洋」製のギョーザを食べた千葉、兵庫両県の3家族計10人が中毒症状を訴え、9人が入院したことで表面化。日中両国は捜査協力で合意したが、双方が自国でのメタミドホス混入の可能性を否定、中国側の捜査はいったん中断、難航していた。
 しかし「天洋」が回収したギョーザを食べた中国人がメタミドホスによる同様の中毒症状を訴える事件が発生し、事態は一変。中国側は天洋工場内で故意に混入された疑いが強いとみて国内捜査を再開し、生産ラインで勤務していた従業員や臨時工員らを中心に徹底追及を進めていた。
 天洋食品の問題のギョーザは、日本たばこ産業(JT)のグループ企業の「ジェイティフーズ」が輸入販売元となり、日本国内で売られた。

◎中国政府「日本を狙った犯行」説を否定、ギョーザ事件(2010年3月27日、朝日新聞)
 【北京=古谷浩一】中国製冷凍ギョーザ事件で製造元の元臨時工員の男性が拘束されたことを受け、中国政府が26日夜、事件は「個人的な鬱憤(うっぷん)を晴らすためにギョーザに毒を混入させた。事件の真相は解明された」と日本側に伝えていたことが分かった。ギョーザ輸出先の日本に特別の恨みを持った犯行ではないとの見方を示したものだ。日本側は、中国での処罰を依頼する意向だ。
 日本の警察庁幹部や中国の新華社通信によると、犯行に使われたとみられる注射器2本が下水道から見つかり、中国の捜査当局に押収されていた。注射器には事件で検出された有機リン系殺虫剤メタミドホスが付着していた。
 拘束された呂月庭容疑者(35)はギョーザの製造元、河北省石家荘市の「天洋食品」で食堂の管理人をしていた。給与や、正社員になれないことに不満があり、ほかの職員との間にトラブルがあったとも供述しているという。
 天洋食品のギョーザの大半は日本向けだったため、事件当初は日本に恨みを持った犯行とする見方があったが、中国側としては「個人的な犯行」と位置づけた。
 呂容疑者は、捜査機関が検察当局の承認を経て行う刑事勾留(こうりゅう)の状態にあり、今後、逮捕、起訴へと進む見通しだ。
 事件発生直後は、中国側が「天洋食品の工場内で毒物が混入された疑いはない」と表明。日中双方が自国での毒物混入の可能性を否定する事態になった。しかし2008年夏、天洋製ギョーザで中毒症状を訴える事件が中国でも起き、中国内での毒物混入の疑いが強まった。中国の捜査当局は工場従業員を中心に調べを進めていた。
 27日付の中国の大衆紙は容疑者拘束を伝える新華社の配信記事を掲載したが、共産党機関紙の人民日報などは掲載せず、抑制的に扱おうとする当局の姿勢がうかがわれる。
 中国外務省の秦剛・副報道局長は27日、「中国警察当局が2年以上にわたり怠らず入念に捜査した結果だ。被害者にとって慰めとなるよう希望する」との談話を発表した。

◎「正社員になれず」毒ギョーザ事件、動機供述(2010年3月27日、読売新聞)
 中国製冷凍ギョーザ中毒事件で、警察庁は27日、中国公安省からの情報として、逮捕された製造元「天洋食品」(中国・河北省)の臨時工・呂月庭容疑者(36)の周辺から2本の注射器が押収され、日本で中毒を起こした製品に混入していたのと同じ有機リン系殺虫剤「メタミドホス」が検出されたことを発表した。
 中国公安省は、天洋食品の食堂の管理人をしていた呂容疑者が容疑を認めているとした上で、動機について「長期間、臨時工として勤務しても正社員にしてもらえなかった」と供述したと説明しているという。
 事件を巡っては、2008年1月に千葉、兵庫両県での被害が発覚した後、河北省でも、同年6月に同じ中毒被害が発生していたことが判明している。警察庁は、呂容疑者がどちらの事件で逮捕されたのかは「現段階では不明」としているが、外務省によると、中国側は容疑者が日本での中毒事件にかかわったことも伝えてきており、今後、「日本側が希望すれば共同捜査を行う用意がある」とも連絡してきたという。
 警察庁に呂容疑者逮捕の連絡が入ったのは27日午前0時。中国公安省は、「2本の注射器は下水道に捨てられていた」としているが、下水道がどの場所にあったのかなどは明らかにしていないという。呂容疑者の単独犯行かどうかについても、警察庁は「現段階ではわからない」としている。
 日中両国の間では犯罪人引き渡し条約が結ばれていないため、警察庁は呂容疑者が日本側の事件に関与していた場合、代理処罰の要請を検討する方針。また、2本の注射器から検出されたメタミドホスが、千葉、兵庫両県で被害が出たギョーザから検出された成分と一致するかどうか確認するため、捜査幹部の派遣も検討している。

◎毒ギョーザ、北京では低調報道、ネット警戒?(2010年3月27日、読売新聞)
 【北京=佐伯聡士】中国製冷凍ギョーザ中毒事件で容疑者が逮捕されたことについて、北京各紙は27日、1面に「対日輸出毒ギョーザは人為的な毒物混入によるもの」などと小さな見出しを立てる一方で、記事は中面に掲載した。
 記事の内容は、新華社通信が26日夜に報じたもので、独自取材に基づく記述はなかった。北京紙「新京報」は「中国が対日輸出ギョーザ中毒事件を解決」との見出しを掲げた。
 一方、インターネット上では、突然の容疑者逮捕を受け、「国際関係に悪影響を与えたとして容疑者は死刑になるのか」「中国の食品輸出に貢献するのか、打撃になるのか」などと、疑問を呈したり、懸念したりする書き込みがみられた。低調な報道は、中国当局が、ネット上で政府批判や反日ムードが広がるのを警戒して、報道内容を厳しく統制しているためとみられる。

◎毒ギョーザ、北京では低調報道、ネット警戒?(2010年3月27日、読売新聞)
 【北京=佐伯聡士】中国製冷凍ギョーザ中毒事件で容疑者が逮捕されたことについて、中国外務省は27日、「事件解決は、中国警察当局による2年余りに及ぶ、たゆまぬ入念な捜査の結果だ。被害者にとって慰めになるよう希望する」との報道官談話を発表した。

◎中国製食品、解けぬ警戒心、ギョーザ事件・容疑者拘束(2010年3月27日、朝日新聞)
 中国製食品がスーパーの店頭から姿を消し、検疫体制も揺るがした冷凍ギョーザ中毒事件の発覚から2年余り。容疑者拘束を受けても、消費者の警戒心が解かれるわけではない。影響を受けたメーカーや輸入業者は風評被害を恐れつつ、捜査の進展を見つめる。
 「捜査が進展したのはいいこと」。天洋食品(河北省)と取引のあった東京都内の輸入業者は、そう話した。
 「中国から安くいい商品が輸入され、日中両国ともにメリットがあったはずなのに、この事件でその関係が阻害されてしまった」と事件を振り返る。ただ、「両国ともに検査が厳しくなり、より安全な商品が入るようになったことはよかった」とも語る。
 別の東京都内の輸入会社では事件後、中国の工場と取引を始める際には毎回、商品サンプルの残留農薬の検査を実施している。事件後、卸し先の小売業者や外食業者から証明書の提出を求められるようになったためという。
 一時は激減した中国製品の取扱量は、中国企業の対応の厳格化や低価格への人気から次第に盛り返し、事件前の6割程度まで戻ったという。
 日本ハム(大阪市中央区)も業務用のソーセージなどを天洋食品から仕入れていた。「一般家庭の冷蔵庫にはないはずだったが、『うちのは大丈夫か』と問い合わせが殺到し、窓口がパンクした」。広報担当者は「原料検査などを強化しているが、わざと異物が入れられたような場合には対応が難しい」と話す。
 別の日本の大手食品メーカーは事件以降、中国の工場からの輸入品の品質管理をチェックする回数を増やした。同社は複数の国から商品を輸入しており、「工場では、まじめに働いている人がほとんど。中国産だから問題が生じたというより、製造現場との信頼関係をしっかり築くしかない」と語る。

・厚労省、水際対策に力
 厚生労働省は27日未明、外務省からの情報提供を受け、今後の対応の検討を始めた。厚労省のある幹部は「毒物を入れた経緯や手口が判明しないと、具体的な再発防止策が決められない。まずは詳細な情報が何よりも必要だ」と話した。
 同省は事件を教訓に、輸入冷凍加工食品の残留農薬調査を始めるとともに、水際対策を強化。食品衛生監視員を2008年から09年にかけて約30人増やすなどの対策を進めてきた。
 08年春からは北京の日本大使館に食品安全を担当する外交官を駐在させ、輸出当局の担当者との情報交換をしたり、同じような異物混入問題が起きた際に備えて情報収集に当たったりしてきた。
 別の幹部は注射器を使った手口について「検疫強化だけでは限界がある。普段からどういう体制で食品をつくっているのかにも注意する必要がある」と製造過程を確認する重要性を指摘する。
 また、事件を契機に08年6月にできた「輸入加工食品の自主管理に関する指針」では、輸入食品業者に対し、異物が紛れ込まないよう管理体制が整った工場で作られたものかどうかなどの確認を製造国でするように求めている。
 それでも異物入りの食品が国内に入り込む余地は残る。被害の拡大を少しでも防ぐために、健康被害につながる情報を素早くつかんで関係先に知らせる「食中毒被害情報管理室」を09年4月に新たに設置した。担当者は「検疫体制や通常の製造体制だけでなく、万が一入り込んだ場合でも、被害を最小限にするための工夫が必要だ」という。

◎ギョーザ事件進展、首相「中国側関係者の努力を評価」(2010年3月27日、朝日新聞)
 鳩山由紀夫首相は27日、中国製冷凍ギョーザ中毒で中国捜査当局が製造元の臨時工員だった男を拘束したことについて、「中国側関係者の努力を評価し、さらなる真相究明を期待する。引き続き中国側との間で意思疎通を密にし、相互に協力していく。本件が早期に解決し、日中関係がさらに発展することを期待する」とのコメントを発表した。
 一方、岡田克也外相は27日、拘束について「中国当局の大変な努力の結果、ここまでこぎ着けていただいた」と述べ、中国側の対応を評価した。三重県四日市市であった民主党選挙区支部大会で語った。岡田氏はまた、「(就任後)日中外相同士でこれまで4回会談してきたが、ギョーザの問題は一つの大きな問題だった」と振り返った。

◎ギョーザ事件、呂月庭容疑者、08年に一時拘束(2010年3月27日、朝日新聞)
 【石家荘(中国河北省)=峯村健司】中国の警察当局は発生当初から、天洋食品が雇っていた約850人の臨時工に焦点を絞って捜査してきた。全従業員に30万元(約400万円)という異例の高額報奨金付きで情報提供を呼びかけ、その結果、頻繁な賃金カットやリストラで、多くの臨時工が労働条件に不満を持っていたことがわかった。
 今回拘束された元臨時工の呂月庭容疑者(35)は2008年末に一度、捜査本部が拘束し、1カ月にわたり取り調べたが、釈放した経緯があった。捜査関係者は「逮捕に至る供述が得られなかった」と明かす。
 臨時工は農村出身の出稼ぎ者が多い。勤務時間は連日十数時間に及ぶが、月給は800元(約1万円)前後。事件直前にはストライキを起こした18人が解雇されていた。親会社からの分離・独立をめぐってもめ事もあった。
 だが、物証がないことが捜査の壁となった。
 捜査本部は同社の製造工場や倉庫内に設置していた防犯カメラの録画映像や出勤状況が記されている管理簿の分析を進め、問題となったギョーザが製造された2007年6月3日、10月1日と20日に出入りした者に重点を置いて事情聴取を進めた。しかし防犯カメラの映像に容疑者の姿はなく、メタミドホスの成分分析からも確定的な証拠は得られなかった。天洋食品をめぐるトラブルの多さも、動機面からの捜査を難しくさせた。
 事件発生から2年が過ぎても捜査態勢を維持。呂容疑者を含めた臨時工へのねばり強い聴取を進め、ようやく自供を得たものとみられる。日中首脳会談のたびに日本側が毎回、事件解決を強く求め、「日本政府や国民が事件をきわめて重く見ていることがよく伝わった」(中国政府関係者)といい、胡錦濤(フー・チンタオ)指導部がメンツをかけ、捜査部門に事件の解決を指示した結果ともいえる。

◎ギョーザ事件、急転拘束、輸入関係先「捜査見守る」(2010年3月27日、朝日新聞)
 農薬成分の混入した中国製冷凍ギョーザが全国の食卓を不安に陥れた事件が発覚して2年余。迷宮入りかと思われていた事件について、中国の新華社が「中国警察当局が容疑者の男を拘束した」と報じた。急転直下、真相は解明されるのか。
 中国・河北省の「天洋食品」の製品に、農薬成分メタミドホスは混入されていた。同社と取引のあった東京都内の輸入会社社長は、突然の容疑者拘束の一報に「どこまで確証があるのか分からないので、しばらくは経緯を見ていたい」と語った。
 この事件で、商品の回収を余儀なくされた。「天洋食品側からの補償も考えられないし、とにかく真相解明が遅すぎると感じる」
 事件は2008年1月に表面化した。中国側は当初、「中国国内で農薬成分の混入はない」としていたが、日本側の捜査で同年2月に、未開封のギョーザからメタミドホスが検出され、工場で混入された疑いが強まった。同年4月には、同社が回収したギョーザが河北省内の約20社に転売され、中国でも新たに被害が出た。
 事件を教訓に、輸入冷凍加工食品の残留農薬調査を開始した日本の厚生労働省は、食品衛生監視員を08年から09年にかけて約30人増やすなどの対策を進めてきた。同省のある幹部は「まだ情報は入っていない。今回の男が本当の犯人で、どうやって毒物を入れたのかが判明すれば、具体的な再発防止策をとれる可能性が出てくる」と話し、今後の捜査の行方に注目している。
 当時の子会社がギョーザを輸入していた日本たばこ産業(JT)の広報担当者は「報道を通じて情報は承知しているが、詳細は知らない。会社としては、捜査の進展を見守りたい」とコメントした。

◎冷凍ギョーザ事件、中国当局、35歳の元臨時工員を拘束(2010年3月27日、朝日新聞)
 【北京=古谷浩一】中国政府は26日夜、2008年1月に起きた中国製冷凍ギョーザ中毒事件で、日本向け輸出用ギョーザに毒を入れたとして、製造元の臨時工員だった中国人の男を捜査当局が拘束した、と日本政府に通告した。日中間の外交問題に発展した食の安全をめぐる事件は、発生から2年余りで大きく進展した。
 新華社通信などによると、男はギョーザの製造元である河北省石家荘市の「天洋食品」の元臨時工員で同省出身の呂月庭容疑者(35)。取り調べに対して容疑を認めている。捜査当局は多数の目撃証言も得たとしている。
 また日本の警察庁幹部が中国側の説明として語ったところでは、呂容疑者は食堂の管理人をしており、長期間、臨時工をしていても正社員になれないことが不満だったと供述。犯行に使われたとみられる注射器が2本、下水道に捨てられていたのが見つかり、注射器には事件で検出された有機リン系殺虫剤メタミドホスが付いていたという。
 呂容疑者は、捜査機関が検察当局の承認を経て行う刑事勾留(こうりゅう)の措置がとられた状態にあり、今後、逮捕、起訴の手続きがとられる見通しだ。
 事件は08年1月、天洋食品製の冷凍ギョーザを食べた千葉・兵庫両県の10人が中毒症状を訴えたことで発覚。一時は日中双方が自国での毒物混入の可能性を否定する事態になったが、同年夏、天洋食品製ギョーザを食べて中毒症状を訴える事件が中国でも起き、中国内での毒物混入の疑いが強まった。日本側は事件の早期解決を求め、両国間の重要外交課題となった。
 この事件の発覚後も、中国製の粉ミルクやピザ生地、卵などから有害物質メラミンが相次いで検出される問題が起きた。日本側に中国食品に対する強い不信感を植え付けたほか、中国の国内でも食の安全に対する関心が高まった。
 27日付の中国各紙は一様に容疑者拘束を伝える新華社の配信記事を掲載した。

◎下水道から注射器2本、ギョーザ事件容疑者の素性(2010年3月27日、スポーツニッポン)
 中国公安省は26日、2008年1月に発覚した中国製ギョーザ中毒事件で、ギョーザに有機リン系殺虫剤「メタミドホス」を混入させたとして、ギョーザ製造元「天洋食品」(河北省石家荘市)の元臨時工、呂月庭(りょ・げつてい)容疑者(36)=河北省出身=を拘束したと発表した。新華社が伝えた。
 日本の警察庁幹部は27日未明、犯行に使われたとみられる注射器2本が下水道から見つかり、メタミドホスが付着していたと中国外務省が在北京日本大使館に伝えてきたことを明らかにした。
 日中間の一大懸案に発展した事件は発覚から2年2カ月ぶりに、解決へ向けて大きく前進した。
 警察庁によると、中国外務省からの連絡では、注射器は下水道に捨てられていたとみられ、供述に基づき見つかったという。
 警察庁や新華社電によると、呂容疑者は出稼ぎのため天洋食品で働いていたとみられ、食堂の管理人だったが「長期間勤務しても自分と妻を正社員にしてもらえなかった」などと供述。ほかの従業員とのトラブルもあったという。

◎ギョーザ中毒事件被害のJT「状況が分らない」(2010年3月27日、スポーツニッポン)
 中国製ギョーザ中毒事件をめぐり、グループ会社の扱っていた冷凍食品が被害を受けた日本たばこ産業(JT)は27日未明、「報道を通じて情報を知ったが、全く状況が分からない。捜査の状況を見守りたい」(IR広報部)と話した。

◎毒ギョーザ事件、元臨時工の中国人の男拘束(2010年3月27日、スポーツニッポン)
 中国の警察当局は26日までに、2008年1月に発覚した中国製ギョーザ中毒事件で、ギョーザに毒を入れたとしてギョーザ製造元「天洋食品」(河北省石家荘市)の元臨時工、呂月庭(りょ・げつてい)容疑者(36)=河北省出身=を拘束した。公安当局は犯行に使用した注射器などを発見。事件は発生から2年余りを経て解決へ向け大きく前進した。
 新華社電によると、呂容疑者は容疑を認めており、給料や待遇などの不満から犯行に及んだという。中国政府は27日未明までに外交ルートを通じ「容疑者の男を拘束した」と日本政府に伝達した。
 事件は「天洋」製のギョーザを食べた千葉、兵庫両県の3家族計10人が中毒症状を訴え、9人が入院したことで表面化。日中両国は捜査協力で合意したが、毒物の混入場所をめぐり「中国国内」と主張する日本当局と、日本国内を強く示唆した中国当局の対立が表面化。中国側の捜査はいったん中断、難航していた。
 しかし「天洋」が回収したギョーザを食べた中国人がメタミドホスによる同様の中毒症状を訴える事件が発生し、事態は一変。中国側は天洋工場内で故意に混入された疑いが強いとみて国内捜査を再開し、生産ラインで勤務していた従業員や臨時工員らを中心に徹底追及を進めていた。
 日本政府は今後、中国の関係当局から動機や犯行の具体的な状況について詳しく事情を聴く方針だ。近く中国に協力を求めるとみられる。
 メンツを重視する中国が当初の主張を転換し、決着を図ろうとしていることに、外務省幹部は「全面解決のきっかけになることを望んでいる」と歓迎した。
 一方、共同電によると、日中外交筋は「中国当局から逮捕の予兆は感じられなかった。唐突な感じを受ける」と指摘。一連の捜査の在り方が適正だったかどうかなど、真相把握するまでに一定の時間がかかるとの見方を示した。
 天洋食品の問題のギョーザは、日本たばこ産業(JT)のグループ企業の「ジェイティフーズ」が輸入販売元となり、日本国内で売られた。

◎「中国市民、危険にさらす」ドメイン提供停止の米社幹部(2010年3月26日、朝日新聞)
 【ワシントン=尾形聡彦】インターネット上の住所に当たるドメイン名の提供サービス最大手、米ゴーダディーのクリスティーヌ・ジョーンズ上席副社長が24日、朝日新聞のインタビューに応じた。中国のドメイン名「.cn」の新規提供の停止を決めた理由について「中国市民を危険にさらすなら、むしろドメイン名そのものを販売しないほうがいいと判断した」と語った。
 ジョーンズ氏は24日、米議会の特別委員会に出席。中国当局が昨年12月以降、利用者の顔写真や、利用者の署名が入った書類の提出などを求めてきたことを明らかにした。その後のインタビューでジョーンズ氏は「我々の最大の懸案は、利用者の安全性が守られるかどうかだった」と説明。中国当局への情報提供は「中国の市民が、ネット上の匿名性やプライバシーを守る力を完全にそぐことになる」とも述べた。
 中国側が既存の利用者についても同様の情報を出すよう求めてきたため、ゴーダディーは顧客に意向を聞いたという。承諾したのは2割にすぎず、「残り8割は、(中国当局側によって、ドメイン名が)使用中止にされる可能性がある」という。
 米企業の間では、中国本土での検索事業から撤退したグーグルに追随する動きが今後も広がる可能性がある。
 「グーグルの放った一撃が世界に響き渡り、いまや2番目の米企業がそれに続いた」。米議会の特別委員会では議員から、ゴーダディーの表明を称賛する声があがった。
 英テレグラフ紙(電子版)は、デルのマイケル・デル最高経営責任者と会談したインドのシン首相の話として、デルがパソコン部品の調達先を中国からインドに移すことを検討していると伝えた。「より安全な場所に」がその理由で、グーグル、ゴーダディーに続く動きとして報じている。

◎中国で「グーグル離れ」相次ぐ、ネット業者、検索機能排除も(2010年3月25日、産経新聞)
 【上海=河崎真澄】中国や香港の通信ネットワーク業者の間で、自社のサービスに組み込んだ米グーグルの技術や検索機能を排除する動きが広がっている。
 25日付の英紙フィナンシャル・タイムズは、中国の通信大手、中国聯通(チャイナユニコム)が、新型の携帯端末に搭載予定だったグーグル製の基本ソフト(OS)「アンドロイド」の利用を見送ると報じた。同社は「われわれは中国の法律を順守する企業と仕事をしたい。グーグルとは当面、かかわりをもたない」としている。
 また、香港からの報道によると、中国本土向けにサービスを提供している香港の有力ポータル(玄関)サイトTOMは、自社サイト内に置いていたグーグルの検索機能を取り除いた。
 TOMは華僑社会で最も成功した人物として知られる香港の李嘉誠氏が率いる長江実業傘下の企業。李氏は中国共産党の指導者層や中国当局と親しい関係にある。香港メディアはTOMが中国に対する政治的配慮からグーグルとの関係を断ったとの見方を伝えた。
 中国や香港で今後、中国当局を敵に回したくない企業などによる「グーグル離れ現象」も懸念される。

◎人民元で初の貿易決済、三菱東京UFJ銀行(2010年3月25日、産経新聞)
 三菱東京UFJ銀行は25日、日本と中国の間の貿易で、初めて人民元建ての決済を成立させたことを明らかにした。同銀が24日、インキ最大手DIC(旧大日本インキ化学工業)の中国現地法人から日本本社への代金支払いを扱った。
 日本国内で人民元が扱えないため、決済と同時に同銀がドルに替え、日本本社の口座に入金した。為替リスクは日本の本社が管理することになり、中国法人は現地で円やドルに替えなくてすむという。
 中国政府は昨年7月、人民元の国際化に向け、人民元による貿易決済を一部で解禁。今後も利用を検討する企業が出てくるとみられ、同銀は「今は試行の段階だが、これからも取引先との間で実施していきたい」としている。

◎中国のドメイン名「.CN」の新規提供停止、米の企業(2010年3月25日、朝日新聞)
 【ワシントン=尾形聡彦】インターネット上の住所に当たるドメイン名の提供サービスで世界最大手の米ゴーダディー(本社・アリゾナ州)が24日、中国のドメイン名である「.cn」の新規提供を停止すると発表した。インターネット検索の米グーグルが、中国本土での検索事業から撤退したのに続く動きで、米企業と中国当局との摩擦が拡大している。
 ゴーダディーのジョーンズ上席副社長が24日、米議会の特別委員会「中国に関する議会・政府委員会」に出席して発表した。
 ジョーンズ副社長によると「.cn」のドメイン名の提供サービスは、中国政府系の管理団体の認可を受けて、2005年から行っている。従来は、ドメイン名を利用してホームページを開設する個人の名前や住所、電話番号や電子メールを当局に提供すればよく、他国での運用と変わりなかった。
 ところが中国側は昨年12月に規制を大幅に強化。新規の利用者に対しては、カラーの顔写真、利用者の署名が入った申請用紙などの提出を求め始めた。さらに今年に入って、既存の中国人利用者についても、同様の情報を提供するよう求めたという。
 ジョーンズ副社長は新規提供をやめる理由について「利用者個人の安全性に懸念が生じているため」と説明。公聴会では議員から「ゴーダディーは、グーグルに続く初めての企業だ」と評価する声が相次いだ。
 ゴーダディーは、4千万以上のドメイン名をサービスする世界最大手。「.cn」については、中国人など約2万7千件の利用があるという。

・ドメイン提供会社
 インターネット上の住所(アドレス)に当たる「.COM」「.JP」といったドメイン名の使用権を、個人や企業に提供する会社のこと。ドメイン名は国際団体「ICANN」が統括。提供会社は、ドメイン名を個別に管理する団体を通じて、個人などへのサービスを行っている。日本でもネットプロバイダー会社などが提供している。

◎中国の検閲、「1企業では対処できぬ」、グーグル幹部(2010年3月25日、朝日新聞)
 【ワシントン=尾形聡彦】米インターネット検索最大手グーグルの幹部が24日、中国本土での検索事業の撤退問題を議題とする米議会の公聴会に出席した。グーグル側は「政府はネットの自由を守るためにもっと努力すべきだ」とし、米政府による外交面での支援を強く訴えた。これに対し、中国側は「グーグルは約束に違反した」と異例の声明を寄せた。
 公聴会を開いたのは、中国の人権問題を監視する米議会の特別委員会「中国に関する議会・政府委員会」。グーグルの米公共政策部門責任者のアラン・デビッドソン氏は、22日に中国版サイトを停止し、香港版に自動転送される仕組みにしたことについて、「困難な決断だった」と説明。「一企業や一業界では、インターネット検閲の問題には対処できない」とし、ネット上の検閲を外交や通商問題として取り扱い、ルールなどを整備すべきだと訴えた。
 さらに、香港版に対して断続的な検閲を受けていることも明らかにした。
 中国政府は、公聴会に対し、「外国企業は中国国内で事業を行う際には、中国の法律や規制に従う必要がある」との声明を送付した。米議会の特別委は10年ほど前に設置されたが、中国側が声明を送ってきたのは初めてという。
 出席した議員からは、グーグルに対し「注目に値する歴史的な行動だ」「他社にとっての素晴らしい模範になった」と称賛する声が相次いだ。

◎中国、18分野の報道禁止、グーグル撤退直前に通達(2010年3月25日、朝日新聞)
 【北京=峯村健司】中国メディアを管理する共産党中央宣伝部が、人民元の切り上げをめぐる対中批判や食品安全事件など、18分野の報道や独自取材を禁じる通達を報道各社に出していたことがわかった。米インターネット検索最大手のグーグルが中国本土での検索事業の撤退を表明する直前、大衆が不満を募らせる問題の報道を抑え込む異例の通達に踏み切っていた。中国筋が明らかにした。
 通達は劉雲山・共産党中央宣伝部長名で、21日に主要な新聞、テレビ、ラジオ、インターネットニュース各社にファクスで送られた。日曜日にこうした動きがあるのは異例。グーグルが22日に撤退を発表するとの情報を中国当局が事前につかんだため、急きょ通達を出したのだという。
 規制の内容は、2008年の北京五輪の直前に実施された規制を上回る「過去最大規模」(中国メディア幹部)。グーグル問題で米国は中国のネット検閲の中止を求めていたが、こうした敏感な問題で国内の世論を統一し、メディア規制を緩めることはしないという姿勢を明確に示す狙いがあったとみられる。
 劉部長は通達の中で、特に重要な事項として、米国が中国への圧力を強めている人民元の対ドルレート切り上げ問題を挙げた。米議員らによる中国批判の発言などを報じることを禁止。グーグル問題と同様、基本的に新華社通信の記事だけを使うよう定め、評論記事を書く場合は「米国の対応を批判する内容にするように」と強調した。
 このほか対象となった分野は、いずれも庶民が不満を募らせている問題で「報道が過熱すれば当局批判につながりかねない」(党関係者)との危機感がうかがえる。
 大手新聞社関係者は「読者の関心が高い内容がほとんど禁止され、何を報道すればいいのかわからない」と話す。インターネットニュース幹部は「グーグル問題が中国のメディア規制を結果として強めてしまった」とみている。
 中国外務省の秦剛・副報道局長は23日の定例会見で「国家の安全を害する情報を防ぐため、法にのっとったネット管理を緩めることはありえない」と断言している。

◎中国各紙、グーグル問題を抑制的に報道、対米配慮も(2010年3月24日、産経新聞)
 24日付の北京青年報など中国各紙は、米インターネット検索大手グーグルが中国本土での検索サービスから撤退を発表したことについて、新華社電を引用して中国の立場を指摘する一方、「中米関係に結び付けて考えるべきではない」と強調するなど抑制的に報道した。
 中米関係での政治問題化を避けたい中国当局の意向が反映された形。
 京華時報は「グーグル問題は自由の問題とは関係がない」と論評。他紙と同様に新華社電も引用し、政府がグーグルに不満と憤りを表明したと指摘するとともに、政治問題化には断固反対するとの立場を強調した。
 第一財経日報は1面トップだったが、撤退に関する事実関係を報じるにとどまった。

◎中国の出稼ぎ労働者「農民工」は2億3千万人、国家統計局が発表(2010年3月24日、産経新聞)
 新華社電によると、中国国家統計局は23日、2009年の農村から都市部への出稼ぎ労働者「農民工」の総数が前年比1.9%増の2億2978万人だったと明らかにした。平均賃金は、5.7%増の月1417元(約1万9千円)。
 工場が集中する南部広東省の珠江デルタ地帯の農民工は3282万人と、前年比で22.5%減った。金融危機で内陸部に帰郷した農民工が、政府の景気対策で地元で就業するなどしたことが減少の原因とみられる。

◎「グーグル撤退困らない」中国、国産で対抗(2010年3月24日、読売新聞)
 【北京=関泰晴】米検索大手グーグル社の撤退で議論の渦中にある中国のインターネット業界では、国外の各種ネットサービスの「代替物」として、検閲に協力的な国産サイトの政府による育成が進み、利用が拡大している。
 ネット上では、同社の撤退後も「日常生活での不便は感じない」などとする利用者が増え、当局主導の統制は巧妙に進んでいる。
 「政治に興味はないし、グーグルがなくても問題はない」。北京の大学で学ぶ男子学生(21)は説明した。代わりとなる検索サイトは中国の「百度(バイドゥ)」があり、市場占有率は5割を超える。検索結果の検閲も気にせず、「情報は十分だ」と話す。
 中国では、言論統制の及びにくい米国などの新形態のネットサービスが出るたびに当局が接続遮断などを行いつつ、中国版「代替物」の普及を図って、国内市場で着実に成長させてきた。当局も、約4億人のネット利用者が管理統制された各種の「代替物」サイトに慣れ、不便を感じないように誘導を図っている。
 中でも急成長しているのは、中国で接続が遮断されている動画サイト「ユーチューブ」の代替版である「土豆網」だ。同社のサイトによると、1日平均の新規動画配信数は計4万件を超えるという。
 また、中国の電子商取引では「アリババ」が世界240か国・地域に1000万以上の会員を抱える。ネットオークションの「淘宝網」も会員数は1億4500万と急拡大を遂げた。
 共産党機関紙・人民日報などが運営するサイトは23日、グーグル社の撤退を歓迎する意見が多数を占めた。当局の意向で世論誘導を狙う「やらせ」の書き込みも多いとみられるが、その中で目立つのは「グーグルがなくても、ほかのサイトがあるので困らない」と実害がないことを殊更に強調する意見だった。
 北京の情報産業で働く米国人技術者は「中国当局は、クローンのような国産『代替物』を普及させている。いずれも当局の統制に従順な企業ばかりで、ネット管理も巧妙化している」と指摘する。
 一方、グーグル社に期待していたネット利用者は規制強化を懸念している。民主活動家の男性(37)は「当局は、グーグルが中国を自主退去するように追い込んだ。今後は国内の代替サイトに対しても統制を強めるだろう」と話している。

◎グーグル擁護、掲示板から削除、ネット統制緩めぬ中国(2010年3月24日、朝日新聞)
 米インターネット検索最大手のグーグルが、中国本土での検索事業から撤退することとなった。「ネットの自由」を掲げる米国と、「ネット管理は当然」とする中国。双方の立場が折り合う余地はないようにみえる。

・米の批判に反発、協議決裂
 中国政府の反応は素早かった。グーグルが中国からの撤退を発表して2時間余りが過ぎた23日午前5時過ぎ、国務院新聞弁公室が「グーグルの道理のない非難とやり方に不満と怒りを表明する」との談話を発表。新華社通信が「米国による、企業活動の政治問題化に反対する」という評論記事を配信した。
 中国政府関係者は「前日の22日までにグーグル側の動きはつかんでおり、周到な準備をしていた」と明かす。
 グーグルが今年1月、中国側の要請による自己検閲を続けることはできないなどと表明した当初、中国政府は冷静な対応に努めた。しかし、米国政府が批判を強めると反発。中国当局者とグーグルとの協議は決裂した。
 中国共産党中央宣伝部は23日朝、各メディア幹部に「グーグル側を批判する評論記事を掲載するように」との内部通達を出した。テレビやインターネットのニュースは新華社の記事や国務院新聞弁公室の声明を繰り返し伝えた。
 ネット掲示板上のグーグル擁護の書き込みはほとんど削除され、「中国人の尊厳を傷つけたグーグルは去れ」「グーグルを使わないようにしよう」と非難一色になった。
 グーグルは、中国版サイトにアクセスすると香港版に転送される措置をとった。しかし、中国からのネット利用では香港版でも天安門事件関連の画像などを見られず、香港版サイト自体にもつながりにくくなった。当局が規制を強めた可能性がある。
 中国外務省の秦剛・副報道局長は23日の会見で「中国政府は法にのっとってインターネット管理をしており、この立場がゆらぐことはありえない」と述べ、ネット統制の手を緩めないことを強調した。

・オバマ政権、WTOへの提訴模索
 「検閲の撤廃という約束をどうしたら果たせるのか模索してきたが、難しかった」
 グーグルのデビッド・ドラモンド最高法務責任者は22日、中国撤退を表明した声明で、こう説明した。
 グーグルにとっては今後の成長に水を差しかねない決断だ。世界最大手とはいえ、中国では地元の「バイドゥ(百度)」に検索シェアで大きく離されていた。裏を返せば、中国は成長の伸びしろが大きい市場のはずだった。だからこそグーグルは、検索事業以外では中国にとどまることを強調した。
 グーグルに追随し、中国政府に表だって抵抗しようとした米企業は今のところない。中国市場の魅力を重視しているためとみられる。ただ、中国の強硬姿勢があらわになったことで、企業イメージを曲げずに中国とぶつかる事例が今後出てくる可能性はある。
 米ホワイトハウス国家安全保障会議のチャン副報道官は22日、「我々はインターネットの自由を支持し、検閲に反対する。表現の自由と情報アクセスの自由は国際的に認められた権利だ」と、意義付けを強調した。
 イランなどの強権国家で民主化を促す手段となりうる「ネットの自由」は、オバマ外交の金看板だ。クリントン国務長官は1月の演説で中国を名指しし、「検閲はどんな企業でも、どこからでも、いかなる方法でも受け入れられるべきではない」と述べ、中国に検閲中止を求めた。
 米国内ではグーグル擁護の声が強い。オバマ政権は「ネット検閲は不公正な貿易障壁に当たる可能性がある」として世界貿易機関(WTO)への提訴を検討中。実際に踏み切るかどうかが次の焦点だ。
 一方、1月以降、台湾への武器売却決定や、チベット仏教最高指導者ダライ・ラマ14世とオバマ大統領との会談で悪化した対中関係の立て直しも急務だ。国務省のクローリー次官補は22日、「グーグルのビジネス上の決定で、我々は当事者ではない」と中国を刺激したくない思いもにじませた。5月に開かれる閣僚級の米中戦略・経済対話や、米中人権対話といった場で軟着陸を探る可能性もある。

◎中国政府、グーグルを批判「撤退は自らの事情」(2010年3月23日、朝日新聞)
 【北京=古谷浩一】中国の国務院(政府)新聞弁公室当局者は23日、米ネット検索最大手グーグルの撤退表明に対し、「グーグルは中国市場に参入した際の書面での承諾に背き、ネット検索での検閲を停止し、サイバー攻撃を巡って中国を責めた」と述べたうえで、「これは完全な誤りだ」と批判した。国営新華社通信が伝えた。
 同当局者は「我々は商業問題の政治化に断固として反対し、不満と憤慨を表明する」とも反発した。同当局者によると、中国政府は1月29日と2月25日の2度にわたってグーグル側と接触し、中国側の考えについて「我慢強く詳細な説明」をしたという。
 同当局者は「グーグルが中国での検索事業から撤退するのは、グーグル自らの事情だ」と突き放した。
 その一方で「(中国政府は)対外開放の方針を堅持する。外国企業が中国のインターネットの発展にかかわることは歓迎する」と述べたが、「外国の企業が中国で活動する場合、中国の法律や規則に従わなくてはならない」ともクギを刺した。

◎グーグル、検索以外は中国残留、成長期待、拠点残す(2010年3月23日、朝日新聞)
 【ニューヨーク=丸石伸一】米グーグルが22日、中国本土で運営してきた中国版の検索サイトを閉鎖した。検索事業に関しては中国からの「撤退」に踏み込み、自由にこだわる強い姿勢を見せた。ただし、その他の事業は中国に残し、巨大市場での成長の芽を温存する。
 グーグルが22日発表した声明では、研究開発や営業の拠点は残して開発や販売活動は今後も続けることを明らかにし、中国市場での事業を維持することも強調した。
 グーグルは北京と上海、広州の3都市に拠点を置き、中国本土で計約600人の従業員を抱える。このうち半数の300人はエンジニアで、技術開発を担当している。技術者の雇用と研究開発拠点の維持を打ち出したのは、中国でのサービス拡大の余地を残す戦略とみられる。
 グーグルは、携帯電話向けの基本ソフト(OS)事業を展開し、端末開発自体にも乗り出したばかり。今回の検索サービスをめぐる問題で、中国での携帯電話機の発売はいったん延期されたが、成長が期待できる市場からの全面撤退を避けることも、グーグルには重要な決断だったとみられる。
 それでも主力事業の検索サービスでは、中国本土での運営をあきらめざるをえなかった。自己検閲の撤廃について中国政府から譲歩を一切引き出せなかったのに加え、グーグルのサイトへの中国国内からのサイバー攻撃が激しくなっていたことも大きな理由だ。
 グーグルは22日の声明でも、同社をはじめ20社以上の米企業がサイバー攻撃の被害を受けていると指摘し、中国政府に改めて改善を求めた。サイバー攻撃によって、グーグルは知的財産権の一部が盗まれたとされており、事業継続が難しい状況にあったとみられる。だが、中国からのサイバー攻撃について中国政府は「絶対にありえない」などと強く反発しており、両者の協議は平行線のままだったようだ。

◎グーグル、中国本土撤退、香港拠点検索サービス(2010年3月23日、読売新聞)
 【ラスベガス=池松洋、北京=幸内康】インターネット検索世界最大手の米グーグルは22日、中国本土でのネット検索事業から撤退し、同日から香港を拠点とする同社サイトで検閲抜きの検索サービスに切り替えたと発表した。
 検索結果の表示を制限する自主的な検閲を求める中国政府との協議が不調に終わり、「ネットの自由」が保障されない状態で検索サービスを継続するのは困難と判断した。
 中国本土でグーグルの中国語検索サイトに接続しようとすると自動的に香港版に転送される。香港版ではグーグルが自主規制した語彙が表示され、ニュースや画像の自主検閲も行わない。グーグルのデビッド・ドラモンド最高法務責任者は中国本土からの検索事業撤退について声明で「中国政府はグーグルが行う自主検閲は法律で定められており、撤廃を求めても交渉の余地はないとの姿勢を崩さなかった」と説明した。

・中国が非難談話
 一方、中国国務院新聞弁公室は23日、「グーグルの道理のない非難とやり方に不満と怒りを表明する」との談話を発表した。
 グーグル側は「中国政府が我々の判断を尊重することを期待する」と理解を求めたが、香港経由の検索サービスを遮断したり、検閲を行ったりするかどうかについて、現時点で中国政府は方針を明らかにしていない。
 グーグルは1月、中国本土からの組織的なサイバー攻撃や中国政府による検索結果の自主検閲強要を不満として、中国からの撤退を検討すると表明していた。
 中国で事業展開する検索サービス企業は、政府の要請で検索結果の表示を自主制限しており、1989年の天安門事件、チベット仏教の最高指導者ダライ・ラマ14世など人権問題に関する情報が基本的に検索できない。グーグルが中国からの撤退検討を表明した1月12日以降は、こうした情報が一時的に検索できるようになったが、23日午前の時点では再び検索できなくなっている。

◎グーグル、中国本土での検索撤退、自己検閲の継続を拒否(2010年3月23日、朝日新聞)
 【ニューヨーク=丸石伸一】米インターネット検索最大手のグーグルは22日、中国本土でのネット検索サービスを同日から停止したと発表した。検索を制限する検閲の撤廃を中国政府が認めないことがはっきりしたため、中国本土では検索事業からの「撤退」を決めたという。
 表現の自由が制限されていることを理由に、中国外の大手企業が中国での事業を閉鎖するのは極めて異例。この問題では米政府も中国政府を批判しており、米中間の摩擦がさらに強まる可能性がある。
 グーグルによると、同社は22日、中国当局が望まない検索結果の表示を自主的に削除する「自己検閲」をかけていた中国版の検索サービスを停止。中国版のサイト「Google.cn」にアクセスしようとすると、香港版の「Google.com.hk」に自動的に転送されるようにした。香港版は、グーグルが香港にあるサーバーを使って運営しているサイトで、中国語の画面が表示され、自己検閲なしに検索できるようにした、としている。
 23日午前、北京から香港版へのアクセスは不安定になっている。また「天安門」を検索すると、1989年の天安門事件に関するサイトも検索結果リストには表示されるが、サイト本体を見ようとしても多くがつながらない。
 今回の措置について、グーグルは22日の声明で「合法的であり、中国の人々が情報にアクセスする機会を増やすものだ」と説明。「中国政府が我々の決定を尊重することを望む」としている。一方で、香港版への中国本土からのアクセスについて「いつでも妨げることができることは十分承知している」とし、中国政府が今後、香港版を中国本土では見られないようにする可能性を示唆した。
 グーグルは今年1月、中国版の検索サイトへのサイバー攻撃が激しくなっていることや、検閲が続いていることを理由に、中国版検索サイトや中国の現地法人を閉鎖する可能性があると発表。人権関連サイトの表示をしないようにするなどの自己検閲を中国側の要請で実施し続けることは、これ以上受け入れられないとして、中国政府の対応の見直しを求めていた。
 だが、グーグルによると、自己検閲の撤廃について、中国政府が「交渉の余地のない法的な要件であることを非常に明確にした」ため、中国本土で検閲なしの検索サービスを提供することを断念せざるをえなくなったという。

◎政府が検閲か、グーグル、検索の多く利用できず(2010年3月23日、スポーツニッポン)
 米ネット検索大手グーグルが中国本土のサイトへのアクセスを自動的に香港のサイトに転送するサービスを開始した23日午前、中国国内で利用者が検索した結果の多くが表示されない不安定な状態となった。グーグルが中国政府の要請を受けた自主的な検閲を停止したため、政府が直接、検閲に乗り出した可能性がある。
 香港のサイトを訪れると、「グーグル検索の中国の新しい家にようこそ」と表示される。しかし、検索すると、政治的に敏感な「(チベット仏教最高指導者の)ダライ・ラマ(14世)」「天安門」などの語句に対しては結果が表示されず、他の言葉でも表示されない場合が多くなっている。

◎中国政府、グーグルに「完全に誤っている」(2010年3月23日、スポーツニッポン)
 中国政府でネットを管理する国務院新聞弁公室当局者は23日発表した談話で、米検索大手グーグルが香港のサイトで検閲のないサービスを提供すると発表したことについて「中国市場進出時の約束に背いて検閲を停止し、ハッカー攻撃で中国を責めるのは、完全に誤っている」と強く反発した。新華社が伝えた。
 当局者は「外国企業が中国で経営を行うには、中国の法律を必ず守る必要がある」とあらためて表明。その上で「商業問題の政治化には断固として反対だ」と強調した。
 当局者によると、1月29日と2月25日の2度にわたり中国政府の担当者とグーグルの責任者が接触。中国側は「誠意を示した」と主張している。
 一方で、中国に進出する外資系企業から事業環境悪化の懸念が出ていることについて「対外開放の方針は堅持する。外国企業が中国のインターネットの発展にかかわることは歓迎する」と述べ、影響を最小限に食い止めたい意向をにじませた。

◎グーグル、香港経由でサービス提供、ただ中国政府は(2010年3月23日、スポーツニッポン)
 米インターネット検索大手グーグルは22日、北京を拠点に展開してきた中国語のネット検索サービスについて、検閲を避けるため香港経由で提供を始めたと発表した。中国本土の検索サイト利用者は自動的に香港のサイトに転送され、検閲のないサービスを利用できるとしている。
 グーグルは1月、検閲の中止を求めて中国政府と協議入りし、認められない場合には中国事業からの撤退を検討すると発表。しかし「進出企業は中国の法に従うべきだ」と検閲を譲らない中国政府との交渉は難航していた。今回のグーグルの決定は両者の妥協点を探る苦肉の策といえる。
 ただ「中国政府がわれわれの決定を尊重するように望む」というグーグルの方針を中国政府が承認するかどうかは不透明だ。中国政府の対応次第では、グーグルが事実上の事業撤退を迫られる可能性もある。

◎被害者親に「責任追及すれば殺す」とメール、中国、ワクチン異常死で(2010年3月22日、産経新聞)
 中国山西省でB型肝炎などのワクチンを接種した子供に異常が現れ、少なくとも4人が死亡したとされる問題で、被害者の親らが「責任追及を続けると殺す」と何者かにメールや電話で脅迫されていたことが22日、分かった。
 同日付の香港英字紙サウスチャイナ・モーニング・ポストによると、脅されたのは10人以上。脅迫があったのは21日で「騒ぐのをやめろ」と要求し、従えば「10万元(約130万円)を渡す」とする一方、従わなければ「家に放火して皆殺しにする」などと脅した。
 親らは、ワクチンの管理がずさんだったほか、地元保健当局とつながりのある無資格の業者がワクチン販売を手掛けていたと抗議していた。同紙の調べでは、脅迫は安徽省阜陽市で契約された携帯電話が発信元という。

◎「一企業が国家の権威に挑戦するのか」、中国メディアがグーグル批判(2010年3月21日、産経新聞)
 中国共産党機関紙、人民日報のウェブサイト「人民網」や国営通信、新華社の「新華網」は21日までに、中国市場から撤退するかどうかが焦点となっている米インターネット検索大手グーグルについて「一企業が国家の権威に挑戦しても成功するはずがない」などと強く批判する論評を掲載した。
 「グーグルは自ら袋小路に入り込んだ」と題する論評は、中国政府が「撤退の脅し」を受けて「特定の企業(の要求)にゴーサインを出すことはあり得ない」と断言。「脅し」を使ったグーグルは時代錯誤で「中国を見誤った」と批判した。
 また、グーグルは中国市場に残れば大恥をかくし、撤退すれば企業の発展戦略の大失敗になると指摘した。

◎中国、強まるインフレ懸念、2月消費者物価2.7%上昇(2010年3月11日、朝日新聞)
 【北京=琴寄辰男】中国国家統計局が11日発表した2月の消費者物価指数(CPI)は、前年同月と比べて2.7%上昇した。2008年10月(4.0%)以来1年4カ月ぶりの高い伸び。温家宝(ウェン・チアパオ)首相が5日の政府活動報告で今年の年間目標として掲げた「3%前後」に迫っており、インフレ懸念が強まりそうだ。
 CPIの前年同月比での上昇は4カ月連続で、1月(1.5%)より上昇率は拡大した。なかでも庶民生活への影響が大きい食品の価格は前年同月比6.2%上昇した。
 中国人民銀行(中央銀行)は、金融機関から強制的に預かる資金の比率を示す預金準備率を今年に入って2回引き上げたが、インフレ懸念はぬぐい切れていない。人民銀が11日発表した2月の貸し出し増加額も7001億元(約9兆3千億円)となり、この2カ月で2兆元以上増えた。
 人民銀の周小川総裁は6日の記者会見で「金融政策は経済指標次第で調整する必要がある」と述べ、今後の利上げに含みを持たせた。
 市場では金融引き締めへの警戒感が強まっており、11日の上海株式市場でも、代表的指数の上海総合株価指数が、CPI発表後に一時的に大きく値を下げる局面があった。

◎中国の食用油、1割が有害、廃油再利用で発がん性(2010年3月21日、読売新聞)
 【北京=佐伯聡士】中国で使用されている食用油の約1割が、厨房などから捨てられた廃油を精製し、再利用した有害な油であることが専門家の調査でわかった。
 「食の安全」などを担当する国家食品薬品監督管理局が全国各地の監督部門に対し、飲食店での有害油の使用禁止を徹底するよう通達を出した。中国紙「中国青年報」などが伝えた。
 調査を行ったのは、武漢工業学院の食品科学の専門家ら。それによると、中国では、毎年、年間食用油消費量約2250万トンの約1割にあたる200~300万トンもの再生油が食卓に上っている計算になる。再生油には、発がん性の高い物質が含まれているという。
 生産コストが1トン当たり300元(約4000円)と安く、業者の利益が大きいことが悪徳ビジネスのはびこる理由で、再生油の80%は経済発展の遅れた農村などで売られているという。
 中国政府は今年2月、李克強・筆頭副首相をトップとする「食品安全委員会」を設立し、「食の安全」対策に力を入れ始めたが、有害物質メラミン入り粉ミルクが再び出回るなど問題は山積したままだ。2月の調査で、期限切れやメラミン含有検査を受けていない問題のある粉ミルクは約2万5000トン発見されている。

◎中国の元最高裁副長官、収賄で無期懲役確定(2010年3月18日、朝日新聞)
 【北京=峯村健司】収賄罪などに問われた中国の元最高人民法院副院長(最高裁副長官)の黄松有被告(52)に対する控訴審判決が17日、河北省高級人民法院(高裁)であり、無期懲役とした一審判決を支持、控訴を棄却した。中国紙、法制晩報が伝えた。
 中国は二審制のため、刑が確定した。黄被告は1949年の建国以来、汚職事件で立件された司法当局者としては最高位の人物。

◎「遺跡の盗掘」10万人規模、今や産業?中国(2010年3月16日、読売新聞)
 【北京=佐伯聡士】中国の華僑向け通信社「中国新聞社」(電子版)は、中国で遺跡の盗掘にかかわる者が10万人に達し、すでに産業化していると伝えた。
 政府系シンクタンクの社会科学院歴史研究所の専門家が同通信社に明らかにした。先に河南省で「曹操の墓」と基本的に確認された墓も盗掘被害に遭っており、専門家の間で、「盗掘産業」の規模の大きさ、被害実態の深刻さが懸念されている。
 盗掘集団は分業化し、輸送専門の者もいるという。市場流通が速く、盗掘された文物は3日後には香港で売られてしまう。司法関係者が盗掘に関与している場合もあり、山西省の遺跡では、公安当局者が「公務執行」名義で盗掘に参加。逮捕されたが、懲役1年の刑にしかならなかった。公安当局が盗掘集団から文物を押収しても、地元に返却せず、売却されるケースもあるという。
 この専門家は「文物は一度破壊されると永遠に再生できない。地方政府はこの問題を重視すべきだ」と、摘発の徹底を求めている。

◎「一人っ子政策」違反、有名人・富裕層の罰則強化(2010年3月16日、読売新聞)
 【北京=佐伯聡士】「一人っ子政策」を実施している中国で、今月中旬、北京市人口計画生育委員会が会議を開き、同政策に違反した映画監督やスターら有名人と富裕層に対する罰則を強化する方針を決めた。
 中国紙「京華時報」が伝えた。
 現在、同政策に違反した場合は、年収の3~10倍の罰金を徴収する定めで、一般の給与所得者には非常に重い処罰となっている。だが、有名人や富裕層の間では、罰金を払ってでも、2人目、3人目を出産するケースが少なくない。
 財力に物を言わせ、米国など外国籍を取得してから産む抜け穴もあり、現行の罰金規定では抑止力になっていない。
 第2子を産みたくても、罰金を払えなくて産めない庶民からすれば、怨嗟(えんさ)の対象にもなっており、格差社会への不満拡大にもなりかねない。同委員会は、有名人や富裕層に対する罰金を引き上げ、違反行為に歯止めをかける方針だという。
 ただ、今月発表された米誌「フォーブス」の世界長者番付によると、中国本土の富豪の数が米国に次ぐ2位となり、富裕層が膨張している。どの程度の罰金を定めるかを含め、実際に効果を上げるのは難しそうだ。

◎中国軍将官から次々飛び出す大胆発言、軍の存在感アピールか(2010年3月15日、産経新聞)
 【北京=矢板明夫】中国人民解放軍の将官は最近、メディアに頻繁に登場し、外交・安全保障政策について積極的に発言しており、国内外の注目を集めている。政府の立場より一歩踏み込み、対外強硬姿勢を示すことがほとんどで、愛国主義教育を受けた若者から支持を受けている。これまでは沈黙することが多かった“制服組”が、同じ時期に一斉に政策に口を出すことは異例だ。今年の国防費予算の伸び率が22年ぶりに一けたに抑えられたことを受け、軍備増強の必要性を強調し、軍の存在感をアピールする狙いがあるとみられる。
 2010年の国防費が発表される前日の3日、政府の諮問機関、全国政治協商会議の委員を務める羅援少将は、北京紙、新京報などの取材に応じ「今年の国防費の伸び率は例年と比べ抑えられる」と言明。「台湾、チベットなどの独立問題を抱え、国家分裂の危険に直面している中国には、国防を増強しなければならない理由はいくらでもある」と述べた。
 この発言は、国防費の伸び率が09年の約14%から、今年は7.5%に抑えられたことに対する「軍の不満を表している」と解釈する香港記者もいる。
 これに先立ち、国防大学の朱成虎少将は、2月に発売された週刊誌「瞭望」で、米国による台湾への武器売却問題について「米国に『台湾関係法』などが存在していることが問題の本質だ」と指摘。外交交渉を通じ米国に、中国の国益に損害を与える法律を改めさせるべきだと主張した。
 この発言は、中国外務省の対米政策を「弱腰」と批判するネットユーザーの熱烈な支持を受けた。朱少将は05年夏、「米政府が台湾海峡での武力紛争に介入した場合、(中国は)核攻撃も辞さない」と発言したことで注目された。
 また、海軍情報化専化諮訊委員会主任の尹卓少将は昨年末、「アデン湾(イエメン沖)での護衛任務をスムーズに行うため、中国はインド洋沿岸に補給基地を設ける必要がある」とメディアに語り、世界から注目された。しかし、中国国防省はその後、「海外に海軍基地を建設する計画はない」と釈明した。
 軍将官による一連の発言は、10年の予算を審議する全国人民代表大会(全人代=国会)のみならず、現在策定中である次期5カ年計画の予算案を意識したものだ、という指摘もある。民族主義の観点に立った発言によって世論を味方につけ、予算をより多く獲得する思惑がありそうだ。
 中国のメディア関係者は「軍人から政府の方針と違う発言が飛び出すことは毛沢東、鄧小平時代には考えられなかった。江沢民時代も少なかった。今の胡錦濤政権が軍を押さえられていないことを象徴しているかもしれない」と分析する。

◎中国、高速鉄道9000キロ建設、12年まで、投資額11兆9000億円(2010年3月13日、日本経済新聞)
 【北京=多部田俊輔】中国鉄道省は13日、2012年までに高速鉄道を約9000キロ建設すると発表した。投資額は約9000億元(約11兆9000億円)。総延長は1万3000キロとなり、同省幹部は「日本やドイツを抜いて世界1位の長さとなる」としている。国内の実績をテコに海外輸出を拡大していく方針も強調した。
 全国人民代表大会(全人代、国会に相当)の開催にあわせて、鉄道省の王志国次官が記者会見した。専用路線を時速250キロ以上で走行する高速鉄道はこれまでに3670キロが開通し、工事中の区間は1万キロ以上だと述べた。
 同省によると、現在開通している高速鉄道に、在来線で200キロ以上で走行している区間を加えた距離は約6550キロ。王次官は「(実質的には)すでに世界1位だ」と自国の高速鉄道を強くアピールした。

◎グーグルへのサイバー攻撃、中国高官「詳細な証拠を」(2010年3月7日、朝日新聞)
 【北京=古谷浩一】中国のインターネット行政を統括する工業情報省の苗●(ミアオ・ウェイ、●は土へんに于)次官は6日、朝日新聞記者らと会見し、サイバー攻撃を理由に中国から撤退の可能性を表明した米ネット検索最大手グーグルに対し、「証拠」の提供が不十分との立場を示した。中国政府がサイバー攻撃に関与しているとの見方については「絶対にありえない。我々も被害者だ」と主張した。
 グーグルは1月に中国撤退の可能性を表明した際、中国からのサイバー攻撃や中国当局による検閲を理由に挙げた。米オバマ政権も中国側を批判し、クリントン国務長官は「徹底した調査」の必要を訴えた。苗次官は、中国当局が調査に着手していない責任は「証拠」を示していないグーグル側にあるとの立場を強調し、検閲を批判する米国にも強硬な姿勢を示した。
 苗次官は、中国政府とグーグルとの協議について「我々は正式な接触や協議をしていない」と述べ、「グーグル事件に特化した調査はしていない」と言い切った。ただし、「さらなる情報が提供されることを歓迎する。詳細な証拠があるなら、厳格にこの事件を処理する」とも語った。
 米紙などは、米当局の調査でサイバー攻撃が中国の学校から行われた、などと報道。クローリー国務次官補もサイバー攻撃は「中国からの疑いが強い」と指摘したが、苗次官は「彼らに証拠があるのか知らない。詳細な証拠を提供してくれるなら、厳格に対応する」と繰り返した。
 また、「グーグルは撤退する権利がある。中国に残るなら当然歓迎するが、出ていくなら法的な手続きをして、利用者に対するアフターケアをきちんとすべきだ」と述べ、グーグルを引き留める考えのない姿勢を強調した。
 グーグルが2007年に中国市場に正式参入した際、中国の法規を順守すると書面で約束したとして「国家の安全を損なう情報は制限するよう求めている」とも訴えた。

◎中国の13紙、共同社説で戸籍制度を批判(2010年3月4日、読売新聞)
 【北京=槙野健】中国の地方紙13紙が現行の戸籍制度を批判する社説を掲載した。
 中国紙が現行制度を非難する共同社説を掲載するのは、まれ。社説は5日からの全国人民代表大会(全人代)の代表らに早急な制度改革を呼びかけている。
 広東省の「南方都市報」などが1日付で掲載した。都市と農村に二分され、農村から都市への人口流入を制限した現在の戸籍制度は、就職や医療、社会保障などをめぐり、都市と農村の住民間で不平等を生んでいる、と批判している。
 4日付香港紙・明報によると、当局は社説を掲載した報道機関の幹部に対し、全人代などの期間中、戸籍問題を取材、報道した場合、厳しく処分すると通知したという。

◎昭和電工、中国で洗浄剤を生産、半導体・液晶パネル生産増見込む(2010年3月4日、日本経済新聞)
 昭和電工は4日、半導体や液晶パネルの製造工程で使われる洗浄剤「高純度シクロヘキサノン」を中国で生産すると発表した。2億円程度を投じ、中国浙江省の合弁子会社で8月から生産を開始する。中国で半導体や液晶パネルの生産量が増える中、需要が増加すると判断した。
 合弁先の現地企業から原料であるシクロヘキサノンを調達し、精製する。昭和電工はこれまで国内で年間500トン程度の高純度シクロヘキサノンを製造し、半導体や液晶パネルのメーカーに向けて販売している。中国での生産能力は年間5000トンで、大幅に増える見通しだ。

◎中国:上海が「禁煙都市」に,2万人が監視、罰金も(2010年3月2日、毎日新聞)
 上海万博を2カ月後に控える中国・上海市は1日、市内のあらゆる公共施設を全面禁煙にする罰則付き条例を施行した。「煙のない万博」を公約する市当局は、市全体を「禁煙都市」にして世界に取り組みをアピールする狙いだ。
 上海各紙によると、市当局は、禁煙場所で喫煙する人がいないかどうか監視し、喫煙者に注意する2万人のボランティアを結成する計画。中国の喫煙人口は約3億人に上り、愛煙家からは反発も予想される。
 条例施行で上海の学校や病院、行政庁舎のほか、ショッピングセンターや映画館、インターネットカフェなども全面禁煙となる。営業面積150平方メートル以上か座席数75席以上の飲食店については分煙を義務化。ホテルには喫煙しない宿泊客向けの客室を設けるよう義務付ける。
 禁煙場所で注意されてもたばこを吸い続けた場合は最高200元(約2600円)の罰金。指定施設が禁煙や分煙の措置を怠った場合は最高3万元の罰金を科す。
 万博運営当局は「煙のない万博」実現への強い姿勢を示すため、たばこ会社「上海煙草」が申し出た2億元の寄付金を拒否したことがある。

◎「日本人詐欺に注意!」、中国・広州の日本総領事館が異例の警告(2010年3月2日、産経新聞)
 【上海=河崎真澄】「日本人詐欺に注意せよ!」中国南部の広東省深センなどで、日本人が日本人をだます詐欺事件が頻発しているとして、広州の日本総領事館が日本人向けに異例の注意喚起を行っている。
 深センで飲食店を経営する日本人が、客として数回来店したことのある日本人の男から「財布をすられて困っている」と頼まれて金を貸した。だがその後、ぱったり来店しなくなり、男の名刺の連絡先に電話したところ、架空の会社だったことが分かり、同総領事館に通報した。この男は同じ店の他の常連客からも借金していたという。
 さらに、「確実にもうかる」と言葉巧みに日本語学校への投資を誘う日本人の存在も報告されている。同総領事館は日本人の良心や油断につけこんだ悪質な詐欺に注意するよう呼びかけている。

◎中国の若者、春節の出費に苦しむ、帰省で贈り物(2010年2月28日、読売新聞)
 【北京=佐伯聡士】中国の旧正月「春節」シーズンが28日の元宵節(旧暦1月15日の節句)で幕を閉じるが、1980年代生まれの「80後」世代の若者の間で、春節期間中の多額の出費が話題となっている。
 高額の住宅ローンを抱えて生活苦に見舞われた庶民は「房奴」と呼ばれるが、春節の特別出費で疲弊する若者は「祝日の奴隷」という意味から「節奴」と呼ばれ、社会現象となっている。
 中国紙「競報」などによると、伝統を重視する中国社会では、春節には、結婚した若い夫婦がそれぞれの実家に里帰りするケースが少なくない。両親、祖父母への贈り物、お年玉、おいやめいへのお年玉などを合わせると、サラリーマンの1~2か月分の給料に相当し、半月前から準備に追われるという。あるインターネットサイトの調査では、5000元(1元は約13円)~1万元が32%、1万~2万元が16%となった。
 今年の春節前には、就職難で仕事もままならない大卒の若者が出費を恐れ帰省を渋る「恐帰族」まで話題になった。

◎中国でグーグル模倣サイト、「グージエ」本家に酷似ロゴ(2010年2月26日、朝日新聞)
 米検索大手グーグルが、サイバー攻撃などを理由に中国撤退の可能性を表明する中、グーグル中国語版の模倣サイトが登場し、アクセスが絶えない。本家の米グーグルが2月上旬、模倣サイトの運営者に酷似ロゴの使用停止を求めたが、26日現在、使用が続いている。
 模倣サイトは「谷姐(グージエ)」で、米グーグルが中国撤退の可能性を示唆した1月12日の直後にネット上に現れた。本家グーグルの中国語表記は「谷歌」。「歌」は(GE)と発音するが、これは兄を意味する「哥」と同じ発音。模倣サイトは、この兄の部分を「姉」とか「ねえさん」を意味する「姐(JIE)」にしている。ロゴは数種類あるが、基本的なロゴデザインは本家とそっくりだ。
 検索は一応できるが、専門家の見立てでは「グーグルなどの検索結果につながるだけ」。それでも、「谷姐管理人」と名乗る小ゲン(シャオ・シュアン)氏によると、アクセス件数は1日100万件を超えた日もあるという。
 米グーグルは「検索サイトを開設するのは勝手だが、ロゴは当社のトレードマークと酷似しており、無断使用は許せない。2月上旬に使用停止を求める書簡を送った」と怒り心頭だ。これに対して、小ゲン氏は「グーグルへの権利侵害に当たるのかどうかの結論は出ていない。裁判所の判断に従う」としている。(鈴木暁子)

◎東洋アルミ、太陽電池素材を中国で増産、7月に新工場(2010年2月23日、日本経済新聞)
 アルミはく最大手の東洋アルミニウム(大阪市)は太陽電池の電極用素材を中国で増産する。7月に肇慶市に工場を新設。現在は国内で年間約1200トンを生産しているが、2012年度には約5千トンに生産能力を高める。売上高も現在の4倍の約2百億円を見込む。太陽電池の世界的な普及を背景に中国での生産拠点を増強する。
 増産するのはアルミ粉を原料にした素材で、結晶系シリコン太陽電池の裏面電極に塗布する「アルソーラー」。太陽電池の発電効率を高めることができる。中国や台湾の太陽電池部材メーカー向けを中心に販売増を見込んでいる。

◎世襲反対、核放棄、核実験後、中国が北朝鮮に圧力(2010年2月23日、朝日新聞)
 【北京=峯村健司】北朝鮮が昨年5月に核実験を強行した直後、中国共産党が北朝鮮側に対し「改革開放の推進、世襲反対、核放棄」を要請していたことがわかった。複数の共産党関係者が明らかにした。友好関係にある北朝鮮に対し、内政干渉につながる要求をするのは異例で、北朝鮮の核保有や、悪化する経済への中国側の強い危機感を示したものとみられる。
 北朝鮮は昨年6月に金正日(キム・ジョンイル)総書記の三男ジョンウン氏を極秘訪中させ、北朝鮮の核問題をめぐる6者協議への復帰を示唆し、外資誘致に積極姿勢をみせるなど、態度を軟化させていった。これらの動きのきっかけが、最大の貿易相手国、援助国である中国の圧力だった可能性がある。
 北朝鮮関係者によると、北朝鮮は5月上旬、ジョンウン氏を後継者に指名したことを説明するため、金総書記の義弟、張成沢(チャン・ソンテク)・国防委員を中国に派遣した。核実験後の5月末、事情説明のため再度訪中したが、このとき応じたのは共産党対外連絡部の王家瑞部長だけで、張氏に対し3項目の要請を伝えた。
 北京の外交筋によると、中国側は政府高官や代表団の派遣を取りやめ、企業や大学が受け入れていた北朝鮮の研究者や職員の一部を退去させた。中国メディアには「これ以上危険な火遊びをするな」(人民日報系の環球時報)などと批判的な記事が出てきた。北京の北朝鮮関係者は「これまでにない中国側の強い反発だった」と明かす。
 北朝鮮は、中国の理解を求めるためジョンウン氏を訪中させることを決定。6月10日に張氏を中心とした軍訪問団に同行させた。共産党関係者は「ジョンウン氏自身が訪中することで、世襲に反対する中国側に後継者として認知してもらい、核実験にも理解を求めたかったのだろう」とみる。
 その後、高官の往来が復活する。中国側は戴秉国(タイ・ピンクオ)・国務委員や温家宝(ウェン・チアパオ)首相らが相次いで訪朝して金総書記と会談。戴氏の訪朝の際は、中国から北朝鮮への石油パイプラインを止めて圧力をかけた結果、「6者協議を含む多国間協議を行う用意がある」との言葉を引き出した。
 改革開放政策に対する北朝鮮の姿勢にも、否定的だった従来と比べ変化がみられるようになった。昨年12月、経済特区がある中ロ国境に近い羅先市を視察した金総書記が対外貿易の積極拡大を指示。今年1月20日には外資誘致のため国家開発銀行の設立を発表した。
 中国が要請している金総書記の訪中が実現した場合、核放棄や改革開放政策にどう言及するかが注目される。

◎グーグル攻撃、ソフト開発の中国人特定か、英紙報道(2010年2月23日、朝日新聞)
 【ワシントン=勝田敏彦】英紙フィナンシャル・タイムズ(電子版)は21日、米インターネット検索最大手グーグルなどが受けたとされる中国からのサイバー攻撃を調べている米国の専門家が、攻撃に使われたソフトウエアを開発した中国人を特定した、と報じた。このソフトを見つけた中国当局の意向で、協力させられていたとしている。
 同紙によると、この人物はコンピューター・セキュリティーのコンサルタントをしている30代の中国人男性。中国政府の常勤職員ではなく、フリーで仕事しているという。米マイクロソフト社の閲覧ソフト「インターネット・エクスプローラー」の弱点をついて攻撃対象のネットワークに侵入できるソフトで、ハッカーが集まるオンラインの「会議室」で披露し、中国当局に見つかったという。
 男性はソフトの使用をためらったというが、中国当局には背けなかったとされる。専門家は同紙の取材に「これほどの技術を持つ人物が、当局の監視から逃れることは不可能だ」と話している。
 同紙は、この男性自身はサイバー攻撃を実行していないとしている。
 グーグルへのサイバー攻撃では、米紙ニューヨーク・タイムズが19日、中国の理工系の名門・上海交通大と山東省の山東藍翔高級技工学校の2校が発信元と報じた。別の人物が、自分の身元を特定されないため両校のネットワークを踏み台にしてサイバー攻撃を仕掛けた可能性があるが、専門家は同紙に「監視が厳しい山東藍翔高級技工学校を攻撃の踏み台に選ぶとは考えにくい」と話している。

◎「中国南部で労働者200万人が不足」、地元紙が報道(2010年2月22日、産経新聞)
 22日付の中国広東省の新聞、南方日報(電子版)は、製造業が多い中国南部で200万人以上の労働者が不足していると伝えた。
 広州市労働市場サービスセンターの主任は、工場が集中する珠江デルタ地帯で大規模な労働者不足が発生していると指摘。特に靴などの製造業、飲食店や物流などのサービス業で深刻で、同省深セン市だけで約90万人が不足しているという。
 労働者不足の背景には、内陸部に帰郷した出稼ぎ労働者が、政府の農村振興策などの恩恵を受けて地元で就業したことなどがあるという。
 金融危機の影響で「農民工(農民の出稼ぎ労働者)」が大量解雇されたが、新華社電によると、中国の景気回復に伴い、深セン市では労働者需要が金融危機前の水準に回復した。

◎北京「芸術区」を暴徒襲撃、日本人含む数人けが(2010年2月22日、読売新聞)
 【北京=関泰晴】中国内外の芸術家が活動拠点とする北京郊外の「芸術区」で22日未明、立ち退きを迫る暴徒100人がアトリエ施設などを襲撃し、日本人1人を含む数人が負傷した。
 警察当局が暴徒数人を拘束して調べているが、抗議する芸術家ら30人が22日午後、中心部の長安街で「北京はヤクザの街だ」と政府を非難してデモ行進した。北京でデモ行進が展開されるのは異例で、中国で多発する立ち退き問題の深刻さを象徴している。
 襲撃があったのは22日午前2時ごろ。マスクで顔を隠した暴徒が棒などを持って芸術区のアトリエ施設を襲撃。内部で徹夜の警戒に当たっていた芸術家ら7~8人が袋だたきに遭い、千葉県出身の彫刻家(35)も頭部を殴られて4~5針を縫うケガを負った。
 一方、長安街での抗議デモは500メートルほど行進したところで警察当局に制止され、「市民の権利を守れ」などと書いた横断幕も没収された。
 参加した男性は「開発業者がヤクザを使い、我々を襲撃させた可能性もある。土地使用権を売却して巨額の収入を得る地元政府も結託しており、とても信じられない」と話している。

◎中国発グーグル攻撃、二つの教育機関から、米紙(2010年2月19日、読売新聞)
 【ニューヨーク支局】米紙ニューヨーク・タイムズ(電子版)は19日、インターネット検索世界大手の米グーグル社などが中国からサイバー攻撃を受けたとされる問題で、中国の二つの教育機関のコンピューターが攻撃元だと報じた。
 同紙が関係者の話として報じたところでは、関与が疑われるのは、工科系大学の名門・上海交通大学と、中国軍の支援を受けて設立され、軍に技術者を輩出する山東省の職業訓練校。職業訓練校では、ウクライナ人教授が担当するコンピューター技術クラスとの関連を疑わせる証拠が得られたという。
 一連のサイバー攻撃は、企業秘密や中国国内の人権活動家の電子メールを入手するために行われ、昨年4月に始まったとみられる。2校の広報担当者は自校が疑われていることについて、「知らない」と言っているという。

◎中国、回収したはずのメラミン混入ミルク、再販売か(2010年2月5日、朝日新聞)
 【北京=峯村健司】中国で2008年に起きた粉ミルクへの有害物質メラミン混入事件で、回収された製品が廃棄されずに再び販売されている疑いが強まった。5日付の人民日報系の国際情報紙・環球時報(英語版)によると、少なくとも10万トンが再流通しているとみられ、中国政府は全国調査に乗り出した。
 メラミン混入事件では、多数の乳幼児に被害が出て深刻な社会問題となり、昨年6月には食品安全法が施行された。しかし、依然として企業は安全よりも利益を優先させている実態が浮き彫りとなり、食品安全の問題が再燃する可能性が出てきた。
 国家品質監督検査検疫総局が事件後、中国国内の粉ミルク会社109社の製品を緊急調査した結果、大手を含む22社の製品からメラミンを検出。問題製品の販売停止と回収を指示した。
 しかし、広州市乳業管理事務所の王丁綿・副主任が同紙に対して証言したところによると、事件後も少なくとも7社が、回収した約10万トンの製品を再び乳製品や家畜の飼料として低価格で販売していた。地方政府が監督を怠っていたことが原因という。
 上海市で昨年12月末、「上海パンダ乳製品」がメラミンを混入させた粉ミルクを販売していた事件が発覚。中国政府は1月30日、食品安全対策に関する全国会議を開催し、各地の担当部門に徹底した調査を求めた。
 消費者問題に詳しい江蘇省南京市の王金宝弁護士(44)は朝日新聞の取材に対し、「法律が整備されても、地方政府や企業の順法精神が欠けていることが深刻な問題だ」と指摘した。

・粉ミルクへのメラミン混入事件
 2008年9月、河北省石家荘市の三鹿集団(事件後に破産)が製造、販売した粉ミルクに有害物質メラミンが混入していることが発覚。中国全土で被害が拡大し、乳幼児29万6千人に腎臓結石など泌尿器系の異常が見つかり、うち6人が死亡した。生乳にメラミンを入れたとして公共安全危害罪などに問われた酪農業者ら2人に死刑、別の1人に執行猶予つきの死刑判決が言い渡された。

◎有害メラミン粉ミルク販売、中国で3人逮捕(2010年2月5日、読売新聞)
 【北京=関泰晴】4日付の中国各紙によると、中国陝西省の公安当局は、有害物質メラミン混入の粉ミルクを製造販売していたとして、食品会社の社長ら3人を逮捕した。
 メラミン混入の粉ミルクは2008年に乳幼児6人が腎結石で死亡、30万人に健康被害が出た事件で、衛生当局が回収廃棄を命じていたが、一部業者が転売するなどして現在も出回っている実態が明らかになった。
 報道では、逮捕された社長ら3人は09年9~10月に10トンのメラミン混入の粉ミルクを購入。自社製造の粉ミルクと混ぜて計32.5トンを製造販売した。
 このうちの25トンを購入した福建省の食品会社はアメの原料として使い、製品が売られていた。
 08年の事件後、衛生当局はメラミン混入の粉ミルクや乳製品の回収廃棄を指示。だが、その後も廃棄は徹底されず、上海市や河北省などの5省市の食品会社がアイスキャンディーなどの原料に使用し、製品を販売していたことが判明している。

◎中国がとてつもない「巨大地下ミサイル基地」(2010年2月4日、スポーツニッポン)
 中国人民解放軍の戦略ミサイル部隊「第2砲兵」が、内陸部に地下核ミサイル基地を建設している。総延長5000キロに達する「地下長城」との報道もあり、世界で類のない巨大基地とみられている。
 解放軍系の新聞、中国国防報は昨年11月、建設中の基地について「トンネルが四方八方に延び」「100カ所近い作業地点がある」と報道。工事現場の指揮所には数十台のコンピューターが設置されているという。
 環球時報も同12月に「内部のトンネルは総延長5000キロに上り、地下迷宮には本物、偽物あわせて数百のミサイル発射台がある」との米専門家の推測を伝えた。中国中央テレビも国防に関する特集番組で、巨大な地下空間やレールが敷設されたトンネルを放映した。
 場所は明らかにされていないが、河北、河南、山西の3省にまたがる太行山脈とみられる。既存の地下基地を拡大している可能性もあり、米国を射程内とする大陸間弾道ミサイルなどが大量に保管されているようだ。
 中国は「核の先制不使用」を宣言しており、核攻撃を受けた直後の報復能力を確保することが極めて重要。地下基地建設は敵の攻撃から自国の核ミサイルを守り、反撃することが狙い。潜水艦や車両からの発射に比べ、固定発射台は命中精度が高まることも利点だ。
 西側の軍事専門家は「総延長5000キロは大げさと思うが、世界で最大規模のミサイル地下基地だろう」と指摘している。

・中国の戦略ミサイル部隊
 戦略核ミサイルを扱う部隊で第2砲兵と呼称。兵力は約10万人とされるが、実態は不透明。遼寧省瀋陽、安徽省黄山、河南省洛陽など八つの主要基地があり、主要武器は核弾頭搭載可能の大陸間弾道ミサイル(ICBM)「東風5A」(射程1万2000キロ)や中距離弾道ミサイル「東風21」(同1800キロ)など。吉林省通化には、日本を射程に収める中距離弾道ミサイルがあるといわれる。保有核弾頭は400~450発との推定がある。

◎贈り物にスパイウエア!中国“脅威の戦略?”(2010年2月1日、スポーツニッポン)
 英情報局保安部(MI5)は、中国の非公然の情報担当者がコンピューター情報を盗むスパイウエアを忍ばせたデジタルカメラや電子機器を英国のビジネスマンに贈り、企業秘密を得ているなどとして、警戒を促す文書を作成した。1月31日付サンデー・タイムズ紙が報じた。
 「中国スパイの脅威」と題する文書によると、中国の人民解放軍や公安省の担当者は貿易フェアや見本市などの際、これら「贈り物」などを伴って接近。英国の防衛、エネルギー、通信などの企業がスパイ活動の標的になっているという。
 またMI5は「北京や上海のホテルの部屋は情報収集機器が取り付けられている可能性がある。客の留守中に捜索されたこともある」「中国情報当局は(知られたくない)性的関係などに付け込み(中国側に)協力するよう圧力をかけることで知られている」などと指摘している。
 この文書は昨年、ロンドンの企業のトップらに配布された。こうした文書を英政府機関が作成したことで、英中関係が緊張する可能性もある。

◎中国がウイルス入りデジカメ贈り、機密情報収集(2010年2月1日、読売新聞)
 【ロンドン支局】中国の情報当局者が、パソコンから情報を盗み出す「スパイウエア」が入った電子情報機器を英国企業のビジネスマンに贈って機密情報を得ているなどとして、英国内の諜報機関、国家保安部(MI5)が警戒を促す文書を作成したと、1月31日付の英紙サンデー・タイムズ(電子版)が報じた。
 文書は昨年、ロンドンの企業幹部ら数百人に配布されたという。
 同紙によると、「中国スパイの脅威」と題した文書は14ページ。英国の防衛やエネルギー、製造業関連の企業を狙って、中国の人民解放軍や公安省の当局者が貿易フェアなどで接近し、ウイルス入りのデジタルカメラなどを贈っているとしている。

◎NHKニュース、中国で一時放送中断、映像制限か(2010年2月1日、読売新聞)
 【北京=関泰晴】中国で1月31日夜、日中両国の歴史共同研究報告書のニュースを報じていたNHKの海外テレビ放送が途中で一時、中断された。
 中国当局が、報告書に盛り込むことが見送られた1989年の天安門事件などの映像の視聴制限を図ったとみられる。
 報告書について、中国国内では国営ラジオが31日夜に報じたが、中央テレビのニュース番組では触れられなかった。
 NHK広報局は、「天安門事件に関する放送が20秒ほど切れているのは確認している。ニュース映像が一時的に中断されたことは報道の自由を損なうもので遺憾。過去にもチベット問題などで同様のことがあり、機会をとらえて中国側には遺憾の意を伝え、善処を求めてきた。今後も同様の対応を取っていきたい」としている。

◎中国の最低賃金大幅アップ、上海は15%、景気回復背景(2010年2月1日、朝日新聞)
 【上海=奥寺淳】上海市の韓正市長は1月31日の記者会見で、4月から上海の最低賃金を約15%引き上げることを明らかにした。日系企業が多数進出する江蘇省も2月1日からの約13%引き上げを決定。国内の景気回復を背景に、2年ぶりの賃金上昇圧力が各地で鮮明になってきた。
 中国は金融危機の影響で2009年の賃金引き上げを見送っていた。しかし、政府の景気刺激策が功を奏し、09年の国内総生産(GDP)成長率は年8.7%、特に10~12月は10.7%と高い伸び。急激な景気回復とともに、不動産価格が上昇し、労働者の賃金上昇への関心が高まっていた。
 韓市長は「09年に賃金を引き上げなかったことを考慮し、今年は現在の水準より約15%引き上げる」と言明。現在の960元(約1万3千円)が、4月1日から1100元前後になる見通しだ。
 また、江蘇省も2年ぶりの引き上げを決めており、2月1日から蘇州や無錫など中心的な工業地区の最低賃金を850元から960元に調整する。
 「世界の工場」として多くの外資系企業が集まる広東省では、注文の急増などで人手不足が深刻となっており、東莞市トップの市委書記が「引き上げが妥当」と言明。そのほか、北京市や重慶市も年内の引き上げを決めている。

◎フランスの免税品、買い物王者は中国人 ロシア人抜く(2010年2月1日、朝日新聞)
 【パリ=国末憲人】中国人がフランスで買ったブランド品などの免税品の額が昨年、ロシア人を抜いて1位に躍り出た。還付請求代行業者グローバル・リファンド社が発表した。
 中国人の免税品購入額は2009年、前年比47%増の1億5800万ユーロ(約208億円)。その87%はファッション関連に費やされていた。ブランド志向が強いうえ富裕層が急増していたロシアは、金融危機の影響のためか前年から約23%減の1億1100万ユーロ。1位の座を明け渡した。
 かつて圧倒的1位だった日本人は07年にロシア人に、08年は中国人に抜かれ、昨年も3位だった。ただ、円高の影響から約17%伸びて約1億ユーロだった。4位米国人は2%増の6100万ユーロ。
 ロシア人と並ぶブランド好きで知られるウクライナ人は、1人あたり購入額が1481ユーロで、前年に続いて1位。

◎ギョーザ農薬事件2年、首相「中国政府に解明求める」(2010年1月28日、朝日新聞)
 鳩山由紀夫首相は28日、中国製冷凍ギョーザに農薬が混入した事件が未解決であることについて、「まだ中国政府が問題の解決をしていないことは遺憾に思う」と述べ、中国側に捜査の進展を促す考えを示した。首相官邸で記者団の質問に答えた。
 事件が発覚して30日で2年を迎える。今後の日本政府の対応について、首相は「引き続き中国政府に真相解明を求めていく。(日中両国で)食品の安全は徹底していかなければならない」と述べた。

◎グーグルへの攻撃、中国否定、米次官補「大統領も憂慮」(2010年1月23日、朝日新聞)
 【ワシントン=村山祐介】米インターネット検索大手グーグルがサイバー攻撃や中国当局の検閲などを理由に中国撤退を検討している問題で、米国務省のクローリー次官補は22日、中国政府がサイバー攻撃の存在自体を全面否定していることを明らかにした。ホワイトハウスのバートン大統領副補佐官は同日、グーグル問題でオバマ大統領が「サイバーセキュリティーの侵害を憂慮している」と語った。
 クローリー氏によると、グーグルが12日に中国撤退の可能性があると発表した後、キャンベル次官補ら同省高官が周文重・駐米中国大使らと少なくとも3回面談し、説明を求めた。中国側はグーグルが主張するサイバー攻撃について「何も起きていない」と事実関係を否定しているという。
 クローリー氏は「全面否定は有益ではない」と批判したが、現時点では公式抗議の手続きはとっていないという。

◎「グーグル問題」米中間で複数回“あーだ、こーだ”(2010年1月20日、スポーツニッポン)
 米インターネット検索大手グーグルが、中国からのサイバー攻撃などを理由に中国撤退を検討している問題で、キャンベル米国務次官補(東アジア・太平洋担当)は19日の記者会見で、米国と中国の当局者間で複数回の会談があったとして米中間のやりとりが続いていることを明らかにした。
 今回の問題は米中にとって貿易摩擦や台湾問題などに続く新たな火種として浮上。国務省は今週初めにも中国政府に文書で正式に抗議するとしていたが、国務省高官は19日、文書での抗議は「まだ」と記者団に語った。
 次官補は会見で、米国が問題を深刻に受け止めていることを強調した上で「中国はグーグルの主張を否定しているが、中国は説明する立場にいる」と述べた。自由で開放されたインターネットは「すべての人々に開かれたものであるべきだ」とも訴え、中国のネット検閲や規制を批判した。

◎中国最高裁元副長官に無期懲役、汚職立件で建国後最高位(2010年1月20日、朝日新聞)
 【北京=峯村健司】中国河北省廊坊市の中級人民法院(地裁)は19日、収賄罪などに問われた元最高人民法院副院長(最高裁副長官)の黄松有被告(52)に無期懲役の判決を言い渡した。新華社通信が伝えた。黄被告は1949年の建国以来、汚職事件で立件された司法当局者としては最高位の人物。
 判決によると、黄被告は2005年から08年の間、判決を有利にする見返りとして、弁護士らから計390万元(約5200万円)を受け取った。さらに、広東省湛江市で中級人民法院長だった97年には、120万元の公金を横領した。

◎中国、外国人記者にハッカー攻撃(2010年1月19日、産経新聞)
 北京の中国外国人記者クラブ(FCCC)によると、同クラブ会員の北京駐在記者が使用している米検索大手、グーグルの電子メールサービス「Gメール」が19日までにハッカーの攻撃を受けた。グーグルが中国からサイバー攻撃を受けたとされる問題に関連しているとみられ、FCCCはメールなどを通じ会員に注意を呼び掛けた。
 ハッカー攻撃を受けたのは外国メディア数社の記者で、AP通信によると同社の記者1人も含まれる。
 FCCCには、40カ国以上の記者や外交関係者ら400人以上が入会している。

◎米、グーグル問題で中国に公式抗議へ、検閲中止を協議(2010年1月16日、朝日新聞)
 【ワシントン=村山祐介】米国務省のクローリー次官補は15日の会見で、米インターネット検索大手グーグルに対するサイバー攻撃や中国当局の検閲について、週明けにも中国政府に公式に抗議する考えを明らかにした。米政府が外交問題との位置づけを鮮明にしたことで、台湾への武器売却や通商摩擦など懸案続きの米中関係の新たな火種になるのは避けられない情勢だ。
 国務省の当局者は14日、在米中国大使館の謝鋒主席公使に懸念を伝達。納得できる説明がなかったことなどから、外交ルートを使った正式な抗議表明に踏み切る。次官補は「懸念を伝えるとともに、何が起きたのかや、中国政府の今後の対応について説明を求める」と語った。
 ギブズ大統領報道官も15日の会見で、「検閲中止へのグーグルの試みを支持する。これはインターネットの自由についての我々の信念の表れだ」と述べ、中国政府に検閲をやめるよう外交レベルで協議していく方針を強調した。
 米議会の関心も強く、下院外交委員会のバーマン委員長も同日、「委員会ではインターネットの自由の問題と理解している」との声明を発表。クリントン国務長官は21日、インターネットの自由をテーマに演説し、米政府の基本姿勢を明らかにする予定だ。

◎中国、不動産バブル色,地価1年で7.8%上昇(2010年1月15日、朝日新聞)
 【北京=琴寄辰男】中国国家発展改革委員会が14日発表した全国70都市の不動産価格指数は、昨年12月の全国平均が前年同月より7.8%上昇した。2008年6月以来1年6カ月ぶりの伸び。09年6月に前年同月比プラスに転じた後、価格上昇は加速しており、「不動産バブル」の様相が強まっている。
 都市別では、深セン(センは「土へんに川」)で同18.9%上昇と約2年ぶりの伸びとなったほか、北京で同9.2%、上海で同7.4%、広州で8.7%それぞれ上昇した。景気刺激のための金融緩和などでだぶついた資金が不動産市場に流れ込んでいるためとみられる。
 中国住宅都市農村建設省の斉驥次官は13日の記者会見で「沿海部の大都市では、販売向け不動産の価格が上がり過ぎている」と認めた。中国政府は7日、投機的な住宅購入を抑えるため、2軒目の住宅を買う場合には価格の40%以上を頭金として支払うよう求める方針を通知。中国人民銀行(中央銀行)も12日、金融機関の預金準備率を1年7カ月ぶりに引き上げることを発表するなど、バブル抑制に動いている。

◎中国:グーグル撤退を慰留、同業他社への影響懸念(2010年1月14日、毎日新聞)
 【北京・浦松丈二】中国外務省の姜瑜副報道局長は14日の定例会見で、インターネット検察エンジン最大手の米グーグルが中国政府の検閲廃止を求め、結果次第では中国から撤退すると表明したことについて「国際的なインターネット企業が中国で法に基づき業務を展開することを歓迎する」と強調し、同社を引き留める姿勢を示した。
 同社が中国政府の検閲に協力しない意向を示し、中国国内で行ってきた検索表示の自主制限を一部解除したことへの批判は避けた。グーグルが撤退した場合の中国市場の信用失墜や同業他社への撤退波及を懸念しているとみられる。
 姜副局長はまた、グーグルが中国国内からサイバー攻撃を受けたと非難していることについて「通報を受けた場合には、関係部門が調査すると信じている」と述べ、同社からの通報を待って捜査が実施されるとの認識を示した。
 クリントン米国務長官がサイバー攻撃について「非常に深刻な懸念と疑念を抱く」と中国政府に説明を求めていることにも「米国側に改めて立場を説明する」と言明し、政府間協議に応じる姿勢を示した。
 副局長は一方で「中国は他国と同じように法律に基づき、国際的に通用する方法でネットを管理している」と強調し、内外からの検閲廃止要求には応じない立場を確認した。
 中国政府は昨年7月に新疆ウイグル自治区ウルムチで発生した民族暴動以降、ネット規制を強化している。他地域でも格差拡大から社会不安が高まっており、安定を維持していくためにはネット規制が不可欠と判断している模様だ。
 約3億6000万人と世界最大のインターネット利用人口を抱える中国で、グーグルは3分の1の市場シェアを占める。中国政府はグーグルの影響力を見極めつつ、検閲廃止を求める同社との交渉を慎重に進めていくとみられる。

◎グーグルが自主規制解除、天安門事件など閲覧可能に(2010年1月14日、日本経済新聞)
 【北京=多部田俊輔】中国にインターネットサービスの検閲撤廃を求めたネット検索世界最大手の米グーグルは14日、中国語版サイトで天安門事件などの写真閲覧制限を解除、中国当局との全面対決姿勢を示した。姜瑜・中国外務省副報道局長は同日の定例記者会見で「中国のネットはオープンだ。管理は国際的慣行に合致している」とグーグルの主張に反論。ただ、中国世論のグーグルへの賛否は二分しているもようだ。
 グーグルは中国側の養成で続けてきた自主規制を一方的に解除したとみられる。中国語版サイトで、1989年に北京で起きた天安門事件やチベット仏教の最高指導者ダライ・ラマ14世などを検索すると、写真などの検索結果が表示されるようになった。だが表示されたサイトそのものの閲覧は依然としてできない。
 北京のグーグル中国本社には14日、支持者らが集まったほか、支援を意味する花も贈られ、警官らが警備を厳重にした。ネット上では「言論の自由を大切にしている」とグーグル支持の声が上がる一方「中国の実情を考えていない」と批判する意見も出ている。

◎グーグル検閲停止、中国で党批判サイトも公開に(2010年1月14日、読売新聞)
 【北京=関泰晴】中国外務省の姜瑜・副報道局長は14日の定例記者会見で、インターネット検索世界最大手の米グーグル社が中国当局による検閲受け入れを拒否したことに関し、「中国のネットは開放的だ。国際的なネット企業が中国で法律に基づき、事業を展開することを歓迎する」と述べ、当局の意向に沿って検閲に協力するよう促した。
 姜副局長は、「中国の法律は、いかなる形式のハッカー行為も禁じている。中国政府は、他国と同様に法律に基づいてネットを管理している」と語り、同社が中国国内からサイバー攻撃を受けたと主張していることにも反論した。
 一方、中国国内では14日、グーグルの中国版サイトを通じれば共産党独裁を批判する民主活動家の文章や天安門事件の写真など、これまで見られなかった情報が閲覧できる異例の状態となっている。
 同社が、「言論の自由に反する」として、検索結果の検閲受け入れを停止した結果とみられ、中国当局の対応が注目される。

◎グーグル:中国での自主制限を一部解除、「検閲」に対抗か(2010年1月14日、毎日新聞)
 【北京・浦松丈二】インターネット検索エンジン最大手の米グーグルが、中国国内で行ってきた検索表示の自主制限を一部解除していることが14日、分かった。同社は中国国内からサイバー攻撃を受けたことを理由に、中国政府が行ってきた検閲廃止を目指して交渉すると表明している。自主制限の一部解除は検閲やサイバー攻撃への対抗措置とみられ、同社と中国との交渉の行方にも影響を与えそうだ。
 中国語版グーグルでは14日までに、これまでできなかった一部の写真や情報の検索表示が可能になった。グーグルは06年に中国市場に進出する際、中国政府の要請を受け入れ、検索表示の自主制限を続けてきた。
 自主制限を解除した結果、中国当局が民主化を求める学生らを武力鎮圧した天安門事件(89年)で、戦車に1人で立ち向かう男性を撮影した有名な写真や戦車の発砲、虐殺された遺体の模様などが検索表示されるようになった。
 中国国内ではこれらの写真掲載が禁止されている。戦車の写真はグーグルで表示されるようになったが、中国国内の検索エンジン大手、百度(バイドゥ)などでは引き続き表示できない状態だ。
 このほかにも、チベット仏教の最高指導者ダライ・ラマ14世の写真を検索すると286万件表示された。中国政府はダライ・ラマ14世を「祖国分裂主義者」とみなし、国内での写真掲載を禁じている。
 こうした「検閲対象」写真は、海外サイトでは大量に出回っているため、中国国内からでも検索方法によっては例外的に表示されることがあった。だが、今回のように大量に表示されることはなかった。
 中国政府がこうした写真を表示させないためには、国内からグーグルへのアクセスを遮断する以外には方法がないとみられる。ただ、グーグルへのアクセスを遮断すると、国内の莫大(ばくだい)な数のユーザーに多大な影響を与えることになる。また、中国が強制措置に乗り出せば、グーグルは中国からの撤退を辞さない構えで、両者の摩擦はエスカレートしそうだ。

◎米ヤフーがグーグルを支持、サイバー攻撃巡り(2010年1月14日、日本経済新聞)
 【シリコンバレー=岡田信行】インターネット検索大手の米ヤフーは13日、同業のグーグルが12日に発表した中国からのサイバー攻撃について、「深く憂慮する」としてライバルのグーグルを支持する考えを明らかにした。ヤフー広報は日本経済新聞の取材に対し、同社のネットワークが攻撃を受けたかどうか、中国事業を今後どう展開するかについては回答を避けた。
 13日の米株式市場でグーグル株は一時、前日終値比3%近く下げた。グーグルが中国撤退の可能性に言及したことから、機会損失を嫌気した投資家の売りを誘った。その後は持ち直し、終値は0.57%安の587.09ドル。一方、中国の検索最大手、百度(バイドゥ)の株式は事業拡大への期待感から一時、15%近く上がった。

◎グーグル、中国で民主化運動などの検索結果を表示、制限解除(2010年1月14日、日本経済新聞)
 【北京=多部田俊輔】米グーグルは14日までに、中国語版サイトで天安門事件など民主化運動に関する検索結果を表示するようにした。同社はこれまで中国当局の要請に応える形で表示を制限していた。検索結果として表示された天安門事件などに関するサイトは依然として当局側が閲覧できない状態にしており、グーグルと中国当局側の緊張が高まっている。
 1989年6月に中国・北京市で発生した天安門事件やチベット仏教の最高指導者ダライ・ラマ14世などを検索ワードに入力すると、写真などの検索結果が表示されるようになった。
 北京のグーグル中国法人本社には13日から支持者らが集まっているほか、同社には支援を意味する花が送られており、私服警官などが警備を厳重にしている。

◎グーグル「抵抗」中国衝撃、言論統制さらに(2010年1月14日、読売新聞)
 【北京=佐伯聡士】中国の胡錦濤政権は、インターネット検索世界最大手の米グーグル社が12日、中国語サイトの検索結果の検閲受け入れを停止し、中国事業からの撤退の検討を発表したことに衝撃を受けている。
 「巨大市場」を武器に外国の検索企業を検閲に従わせることに自信を深めてきたが、初の「抵抗」の影響が広がれば、政権の言論統制のほころびにつながるだけに、一層締め付けを強める構えだ。
 胡政権はこれまで、共産党による情報独占を突き崩し、「社会の安定」を揺るがしかねない「有害情報」を発信するネットの統制に全力を挙げてきた。だが、世界最高水準の「網絡警察」(サイバー・ポリス)を抱える政権にとっても、チベットやウイグルなどの民族分裂や「台湾独立」、民主化要求など、一党独裁を脅かす恐れのある「有害情報」を根絶するのは容易でない。
 このため、政権は、グーグルや中国の「百度」など、国内外の検索企業に対し、「協力」という名の下に監視と排除の責任を負わせてきた。
 特に、影響力の大きいグーグル社に対しては、再三にわたり揺さぶりをかけてきた。昨年6月の外務省の定例会見でも、グーグルを使ったメールがつながらないとの外国メディアの指摘に対し、秦剛・副報道局長が、グーグルがポルノ情報を流しているとの前提に立ち、「当局の手法は法に基づくもので正当」とはねつけた。
 それでも、今回のような事態が起きたことは、胡政権にとって衝撃だったのは間違いない。今後は、他の検索企業への影響を防ぐため、グーグル社を含む各社と個別の協議を重ねて、検閲への「協力」を改めて迫っていくものとみられる。
 中国筋によると、「胡錦濤総書記自身がネット統制の生ぬるさに強い不満を抱いている」とされ、今年は言論統制の中でもネット統制をさらに強化する方針という。2008年以来、一党独裁を批判する「08憲章」など、大胆な政治改革要求文書がネット上で広がるなどの事態を受けたものだ。
 新華社電によると、今月12日、北京で開かれた党の精神文明建設指導委員会の会議では、イデオロギー担当の李長春・党政治局常務委員が「未成年者の健全な成長促進を目標に、法に基づき、ネットでわいせつな有害情報を広める行為を取り締まり、社会文化環境を浄化しなければならない」と述べ、一層の統制強化を宣言した。

◎グーグル:中国から事業撤退も、政府の検閲に嫌気(2010年1月13日、毎日新聞)
 米インターネット検索大手、グーグルは12日、中国政府の関与が疑われるサイバー攻撃を受けたことを明らかにした。また、検索サービスに対する中国政府の検閲を「これ以上受け入れ続けるつもりはない」と表明、撤退を視野に中国事業を見直す方針を決めたと発表した。
 グーグルは現在、中国政府と検閲を受けずにネット検索サービスを継続できるか協議中。同社は、最終的に中国事務所の閉鎖につながる可能性もあるとの認識を示した。
 同社によると、人権活動家が持つグーグルのEメールアカウントに、外部の第三者が侵入を試みていたことが判明。他の企業や欧州などでも人権活動家を対象に数十のメールアカウントに対する侵害行為があったことが分かったとしている。
 グーグルは利用者に対してアンチウイルスソフトの利用など防護措置を強化するように助言したという。
 グーグルはある程度の検閲が実施されたとしても、サービス提供で利用者が受ける利益の方が大きいと判断し、2006年に中国で本格的な事業を始めた。見直しの背景には、「言論の自由をめぐる世界的な議論」があると強調している。

◎米グーグル、中国からの事業撤退視野、サイバー攻撃など受け(2010年1月13日、日本経済新聞)
 【シリコンバレー=田中暁人】インターネット検索最大手の米グーグルは12日、中国政府に対し、検閲無しでの検索サービスの運営を求めることを明らかにした。交渉が決裂すれば、中国事業から撤退する可能性もある。メール情報を狙ったサイバー攻撃を中国から受けたことも表明。「ウェブ上での発言の自由に対する制限などもあり、中国事業を再検討する」(デビッド・ドラモンド最高法務責任者)ことを決めた。
 グーグルは、昨年12月中旬に中国の人権活動家のメール情報取得を目的とした「非常に複雑な」サイバー攻撃を中国から受けたと説明。ネット、金融、メディア、化学など最低20社の大手企業も攻撃対象だったという。誰が攻撃を仕掛けたかは明らかにしていない。グーグルから流出した情報は「(メールサービス)『Gメール』の2件のアカウントの作成日や表題など」にとどまっている模様で、すでに米当局と協力中という。

◎中国政府「グーグルが撤退するか、分からない」(2010年1月13日、日本経済新聞)
 【北京=多部田俊輔】インターネット検索最大手の米グーグルが中国からの撤退も視野に同国当局に検閲撤廃を要求、クリントン米国務長官は、グーグルが中国から受けたとするサイバー攻撃に強い懸念を示した。一方、中国側では、政府幹部が「グーグルが中国から撤退するかどうかは分からない」とだけ述べた。中国国営の新華社が13日、伝えた。
 中国のインターネット利用者数は2009年7月時点で約3億4000万人。中国共産党が事実上管理するテレビなどに比べ多様な情報を得ることができるため、世論形成への影響を高めている。それだけに「当局が検閲撤廃を認めることはない」(中国ネット企業幹部)との見方が多い。
 中国当局は08年3月のチベット騒乱をきっかけにネットへの規制強化を加速。最終的にはパソコン世界最大手の米ヒューレット・パッカード(HP)などの反発で撤回したものの、09年6月にはパソコンに検閲ソフトの搭載を義務付ける方針も打ち出した。

◎グーグルへのサイバー攻撃「中国から説明ほしい」 米国務長官(2010年1月13日、日本経済新聞)
 【ワシントン=弟子丸幸子、北京=多部田俊輔】クリントン米国務長官は12日、グーグルが中国からサイバー攻撃を受けたと説明している問題について「非常に深刻な懸念と疑念を抱く」とする声明を出した。「中国政府からの説明を期待する」とも言明。米政府がグーグルから経緯説明を受けたことも明らかにし、政府間で対応を協議する必要があるとの立場を強調した。
 そのうえでネット事業を適切に運営できる環境整備の必要性も力説。「現代社会と経済にとって決定的に重要な問題だ」と、サイバー攻撃の取り締まりや検閲の緩和・廃止など事態の改善へ中国政府の取り組みを訴える意向をにじませた。
 米政府は、今回の問題が米産業を代表する大手ネット企業の被害であることに加え、サイバー攻撃を受けたのが中国の人権活動家の情報だったことを深刻視している。今後は貿易摩擦や台湾への武器売却問題に加え、人権問題にも絡むネット事業の扱いを米中関係の懸案の一つと位置づける方向だとみられる。

◎中国政府がサイバー攻撃?グーグルが事業撤退検討(2010年1月13日、スポーツニッポン)
 米インターネット検索大手、グーグルは12日、中国政府の関与が疑われるサイバー攻撃を受けたことを明らかにした。また、検索サービスに対する中国政府の検閲を「これ以上受け入れ続けるつもりはない」と表明、撤退を視野に中国事業を見直す方針を決めたと発表した。
 クリントン米国務長官は、グーグルに対するサイバー攻撃に深刻な懸念を表明、中国側に説明を求める姿勢を示した。
 グーグルは米当局と連携しており、人権問題などをめぐり、米中間の摩擦が強まりそうだ。中国で活動する他の欧米情報技術(IT)企業に影響を及ぼすことも考えられる。同社は現在、中国政府と検閲を受けずにネット検索サービスを継続できるか協議中。最終的に中国事務所の閉鎖など全面撤退につながる可能性もあるとの認識を示した。
 同社によると、人権活動家が持つグーグルのEメールアカウントに、外部の第三者が侵入を試みていたことが判明。他の企業や欧州などでも人権活動家を対象に数十のメールアカウントに対する侵害行為があったことが分かったとしている。
 グーグルは利用者に対してアンチウイルスソフトの利用など防護措置を強化するように助言したという。
 グーグルはある程度の検閲が実施されたとしても、サービス提供で利用者が受ける利益の方が大きいと判断し、2006年に中国で本格的な事業を始めた。見直しの背景には、「言論の自由をめぐる世界的な議論」があると強調している。

◎閉鎖しチャイナ!“ワイセツ物陳列”1万5000サイト(2010年1月13日、スポーツニッポン)
 新華社電によると、中国で出版物やインターネットなどを管理する国家新聞出版総署は12日、昨年1年間で、わいせつ情報が含まれていた1万5000以上のウェブサイトを閉鎖したことを明らかにした。
 中国政府は急速に拡大するインターネットへの統制を強めており、昨年初めからわいせつ画像などの取り締まりを強化してきた。

◎中国検索最大手の百度、サイバー攻撃で4時間機能停止(2010年1月12日、日本経済新聞)
 中国共産党機関紙、人民日報のニュースサイト人民網によると中国検索最大手、百度(バイドゥ)の中国語サイトが12日午前、サイバー攻撃を受け、4時間余りにわたり機能停止となった。
 同社のサイトが接続不能になったのは、午前7時40分(日本時間同8時40分)ごろから正午(午後1時)ごろまでの間。画面には一時、イランの国旗を背景に「このサイトはイランのサイバー軍が乗っ取った」との文章が掲載された。
 同名のグループは昨年12月、ミニブログ大手、米ツイッター(カリフォルニア州サンフランシスコ市)がサイバー攻撃を受けた際にも登場した。実際にイランと関係がある人物が関与したかどうかなどは明らかになっていない。

◎ミサイル迎撃実験、中国が成功、異例の公表(2010年1月12日、読売新聞)
 【北京=関泰晴】新華社電によると、中国は11日、弾道ミサイルの迎撃実験に成功した。
 実験に使った迎撃ミサイルは地上発射型のものと見られるが、形式や規模などの詳細は伝えていない。迎撃実験は国内で行われ、新華社電は「所期の目的を達成した」と成果を強調した。
 中国がミサイルの迎撃実験成功を公表するのは異例。米国が台湾向けに、ミサイル防衛用の地対空誘導弾パトリオット・ミサイル3(PAC3)の製造を発注したことを受けて、米国をけん制する狙いもあるとみられる。
 ただ、中国外務省は「実験は防衛のためのもので、いかなる国に向けたものでもない」と表明している。

◎「世界の工場」中国、09年輸出額でドイツ抜き世界一へ(2010年1月11日、朝日新聞)
 【北京=琴寄辰男】中国の2009年の輸出額は、1兆2017億ドル(約112兆円)だった。中国税関総署が10日発表した。前年より16.0%減り、26年ぶりの前年割れになったが、他国との比較ではドイツを抜き、初めて世界首位に立つことがほぼ確実だ。「世界の工場」としての存在感が一段と高まっている。
 ドイツの09年の輸出額は、1~11月で7346億ユーロ。前年同期より約2割少ない。09年の年間平均レートでドル換算すると約1兆240億ドルで、ドイツが12月だけで約1800億ドルの輸出額を記録しない限り、年間で中国を追い抜けない計算だ。
 中国の輸出額は、01年12月の世界貿易機関(WTO)加盟をきっかけに急増。08年には貿易黒字額でドイツを抜いて首位に立ち、輸出額でもドイツに迫っていた。
 09年は、世界的な景気後退の影響で年間では1983年以来の前年割れ。国・地域別にみると、欧州連合(EU)向けが前年比19.4%減、米国向けが同12.5%減だった。日本向けも同15.7%減と落ち込んだ。
 ただ、12月単月では世界経済の回復傾向を反映して前年同月比で1年2カ月ぶりに増加。08年12月より17.7%多い1307億ドルになり、金融危機前の07年12月の水準も上回った。
 一方、09年年間の輸入額は前年比11.2%減の1兆56億ドル。貿易黒字額は同34.2%減の1961億ドルだった。
 単月の輸入額は11月から前年同月比で増加に転じており、12月は同55.9%増の1123億ドルだった。

◎効果は?つばで3点、ごみで5点、20点で強制退去(2010年1月8日、スポーツニッポン)
 何度もつばを吐けば強制退去。中国広東省広州で公共住宅の住民を対象に、当局がこんな罰則の適用を検討している。
 罰則はポイント制。つばを1回吐くと3点、ごみを散らかすと5点、上層階から物を落とすと7点で計20点になると退去。連続3カ月分の家賃滞納は、いきなり20点だ。
 公共の場でつばを吐く習慣が改まらない中、香港の住宅管理を参考にしたそうだが、広州の生活水準はそれほど高くなく、まねはできないとの批判も。

◎大雪?メンテ? 中国のネット規制一時解除 米紙報道(2010年1月5日、産経新聞)
 米紙ロサンゼルス・タイムズ(電子版)は北京発で4日、インターネットの規制や検閲が日常的に行われている中国で同日未明、約3時間半にわたりウェブサイトへのアクセス規制が解除されたと報じた。
 多くの利用者が動画投稿サイト「ユーチューブ」や短い文章を掲載する交流サイト「ツイッター」といった、中国政府が禁止するサイトにアクセスできたが、4日朝までには通常通り規制が「復旧」したという。
 原因は不明だが、ネットワークを運営する中国聯通(チャイナユニコム)のメンテナンス作業や、中国北部での大雪が関係しているとの憶測が飛び交っているという。

◎中国ネット検閲、一時ダウン、米紙報道(2010年1月5日、朝日新聞)
 米紙ロサンゼルス・タイムズ(電子版)は4日、中国で同日未明、厳しいことで知られるインターネット検閲が数時間にわたってダウンする「事件」があったと報じた。この間、ユーザーは動画共有サイト「ユーチューブ」や会員制交流サイト(SNS)「フェースブック」など、禁止サイトへのアクセスが可能となり、つかの間の自由を享受した。
 同紙によると、検閲がダウンしたのは午前0時~3時半ごろとみられる。原因は不明だが、ネットワークを運営する中国聯通(チャイナ・ユニコム)によるメンテナンス作業や、中国北部を襲った大雪が関係しているとうわさされている。(時事)

◎粉ミルク汚染、上海当局は8カ月公表せず(2010年1月5日、スポーツニッポン)
 中国上海市の乳製品企業が有害物質メラミンが混入した粉ミルクを生産、販売していた問題で、上海市の食品安全当局が昨年4月に問題を把握していたのに昨年末まで公表していなかったと5日付の中国紙、21世紀経済報道が伝えた。
 中国では2008年9月、別の企業による粉ミルク事件が発覚。多数の乳幼児が腎臓結石などにかかり、死者も出て社会問題になった。
 同事件の影響で中国では乳製品の買い控えが起き、業界全体の業績が悪化。上海企業の問題が発覚したのは業績が回復してきた時期で、当局が食の安全の問題が再燃するのを懸念して公表を遅らせた可能性がある。
 同紙によると、上海企業の問題は業界内では公表前に知られていたが、業界関係者は「業績が回復してきた時期だったので口外できなかった」と証言しているという。
 上海当局は昨年末、メラミンが混入した粉ミルクなどを生産、販売したとして「上海熊猫乳製品有限公司」の社長ら3人を起訴したと発表。問題の製品はすべて回収されたとしているが、健康被害が出たかどうかは分かっていない。

◎中国で原発建設ラッシュ、安全性を心配する声も(2010年1月4日、産経新聞)
 【北京=矢板明夫】中国各地で原子力発電所の建設ラッシュが始まっている。中国では現在、稼働中の原発が11基あり、24基が建設中だが、2020年までにさらに100基以上を建設する計画もあるという。近年の急速な経済発展にともなう国内エネルギー需要の急増と、二酸化炭素排出量削減への国際社会からの圧力などが背景にあるが、入札をめぐる贈収賄事件も多発しており、手抜き工事や人材不足などを理由に安全性を懸念する声も出ている。
 昨年12月21日、北京の人民大会堂で、中国の国有企業、広東核電集団とフランス電力公社(EDF)の共同出資による台山原子力発電所(広東省台山)の起工式が行われた。出力175万キロワットの原発2基を14年までに稼働させる予定で、総資本約167億元(約2200億円)は、外国と共同出資による原発プラントとしては最大規模。フランスが持つ最新技術の採用が中国側の最大の狙いだといわれる。
 広東核電集団は1994年に設立され、広東省周辺を中心に事業を展開し、2つの稼働原発のほかに建設中の原発5つを抱え、さらには内陸部の湖北省などで複数の原発を新設する計画があると報じられている。
 中国政府は2007年に策定した原発整備計画で、20年までに発電量4000万キロワットを目指すとしていたが、09年春に7000万キロワットに目標を上方修正した。しかしその後、内陸部における公共投資拡大路線の中で、原発の新設計画が次々と提出され、建設ペースはすでに目標を超えたもようだ。「今後10年は毎年10基の勢いで原発を建設し、(発電量は)1億キロワットに達する可能性も出てきた」(政府関係者)という。
 しかし、原発の安全性を懸念する声は少なくない。建設計画の多くは人口密度の高い地方都市の近郊に予定されており、08年5月に起きた四川省大地震の震源地から約300キロと近い南充市にも原発の整備計画があり、放射能漏れ事故が懸念されている。技術者育成も建設ラッシュに追いつかず、運用や管理の面での人材不足も指摘されている。
 さらに、建設に絡む汚職の拡大も危ぐされる。中国最大の国有原発関連企業、中国核工業集団のトップ、康日新総経理は今年夏、原発建設の入札に絡み、18億元(約230億円)の贈収賄事件に巻き込まれ、逮捕された。
 投資資金が巨大のうえに専門性が高い原発建設は、汚職の温床となり、これまでにもたびたび責任者が摘発されてきた。インターネットの掲示板などでは、これらの汚職事件が、原発の安全に及ぼす影響を心配する声があがっている。

◎中国の新型インフル死者659人、「増え続けるだろう」(2010年1月4日、スポーツニッポン)
 中国衛生省は4日、中国本土での新型インフルエンザによる死者数が2日までの累計で659人になったと発表した。
 同省は「今後しばらくは死者数が増え続けるだろう」と予測、妊婦や慢性疾患の患者など重症化のリスクが高い人に重点を置いて感染拡大防止を図る考えを示した。

◎北京、ソウルで記録的大雪、航空便に欠航や乱れ(2010年1月4日、日本経済新聞)
 【北京=尾崎実、ソウル=尾島島雄】中国、韓国の首都が大雪に見舞われている。中国・北京は3日未明から雪となり、積雪は10~20センチに達した。国営新華社などによると、1月の降雪量としては1951年からの観測史上最大を記録。韓国・ソウルでも4日未明から大雪となった。気象庁によると午後までの降雪量は25.8センチに達し、観測史上最大だった69年1月の25.6センチを41年ぶりに更新した。
 北京の首都国際空港では4日正午までに880便以上が欠航となったほか、周辺の高速道路も閉鎖。市郊外では積雪が37.5センチに達した地域もあった。5日には気温が氷点下18度まで冷え込む「記録的低温」(気象当局幹部)となる可能性があり、市当局が市民に注意喚起している。
 ソウルでも市内バスの運行に支障が出たほか、金浦空港などで航空便の運航に大幅な乱れが生じた。降雪は4日夕までにやんだものの、ソウル中心街の5日の予想最低気温は氷点下10度。記録的な大雪で除雪作業が追いついておらず、路面凍結による交通事故の多発が懸念されている。

◎中国でも高齢化急速!08年末60歳以上は1億6千万人(2010年1月3日、スポーツニッポン)
 3日の新華社電によると、中国の民政省幹部はこのほど、中国の60歳以上の人口は2008年末の時点で1億6千万人に達し、総人口の約12%を占めていることを明らかにした。
 中国では一人っ子政策の影響などで、急速に高齢化が進んでいる。

◎60歳以上は1億6千万人、中国で人口が急速に高齢化(2010年1月3日、産経新聞)
 3日の新華社電によると、中国の民政省幹部はこのほど、中国の60歳以上の人口は2008年末の時点で1億6千万人に達し、総人口の約12%を占めていることを明らかにした。
 中国では一人っ子政策の影響などで、急速に高齢化が進んでいる。

◎「工業の調味料」希少金属レアアース、中国が管理強化(2010年1月2日、朝日新聞)
 中国が、ハイブリッド車(HV)などハイテク技術に欠かせない希少金属、レアアースの輸出、生産の管理を強めている。輸出許可枠を4年で4割減らしたうえ、金融危機による需給悪化で一部の操業を止めた。中国は世界の生産量の9割超を占めるが、国内では戦略的備蓄をするべきだとの声も出ており、日本の産業界も動向を注視している。
 赤土の山肌に白いパイプが張り巡らされていた。中国南部の広東省との境界に近い江西省カン(章の右に各の口が貢)州市は、同じ中国の内モンゴル自治区と並ぶ世界の2大レアアース採掘基地の一つだ。パイプで吸い上げた薬品を山頂部で土中に注入して浸透させ、ふもとの池にレアアースを流し込んでいる。
 「この池の中に、約2トンのレアアースが入っている」。鉱山を管理する男性が、直径約7メートルの池に沈んだ白い乳液状のものをすくい上げた。これを別の施設で乾燥させ、粉状にして出荷するという。
 だがここでは今、操業は中止している。周辺の鉱山も停止中だ。「昨年夏までは1トン7万元(約90万円)したが、いまは4万~5万元に値崩れした。今春以降、政府から生産しないよう指示された」と男性は話す。
 実は、レアアースを最も必要としているのが日本だ。トヨタ自動車の「プリウス」やホンダの「インサイト」などのHVには、モーターの性能を左右する磁石の磁力を高める原料として、ネオジムやジスプロシウムを使う。電気自動車にも不可欠とされる。
 ハードディスク駆動装置(HDD)や医療機器MRIのモーターなどにも使われており「日本が得意とする産業で技術革新が起こり、必要性が増した」(石油天然ガス・金属鉱物資源機構の土居正典・北京事務所長)。
 中国は、小平氏が1992年に「中東には石油があるが、中国にはレアアースがある」と語るなど、早くからレアアースを重視してきた。
 米国などでは採掘コストの安い中国に敗れ、相次ぎ閉山。その結果、今では中国が世界の生産量の約96%(2008年)を占め、日本が輸入する約4万トン(約700億円、07年)も大半を中国に頼る。また合金メーカーも中国に進出して国営企業から調達し、合金加工して日本に輸出している。
 そのレアアースの輸出許可枠を中国は06年に減らし始めた。05年の年5万トンが09年には年3万1310トンに。同機構は「中国が、鉱産物の輸出振興から内需優先に政策転換した結果」とみる。
 さらに中国メディアの一部が8月、政府が策定中の「09~15年レアアース工業発展計画」に輸出禁止が含まれると報道。当局は火消しに走ったが、中国科学院の研究員が「年10億ドル前後を拠出して基金をつくり、戦略的備蓄をするべきだ」と主張するなど資源保護の論調も目立つ。
 レアアースは現在、景気悪化の影響で品不足ではないが「世界的にHVが急増する12年ごろから需要が爆発的に増える」(合金メーカー幹部)。中国は豪州で鉱山の権益確保も進めており、中国以外の調達先を探す日本との争奪戦は激しくなっている。(中国江西省・奥寺淳)
〈レアアース〉
 希少金属(レアメタル)の一種で、希土類とも言われる。合金に混ぜると素材の性能が高まることが多く「工業の調味料」と呼ばれてきた。磁力を強めるネオジム、高温でも磁力が落ちないジスプロシウムなど、17種類ある。このほか、デジタルカメラのレンズの屈折率を向上させたり、プラズマテレビの蛍光体の色を鮮やかにしたりするのにも使われる。

◎中国製シームレス鋼管に相殺関税、米国際貿易委(2009年12月31日、読売新聞)
 【ワシントン=岡田章裕】米国際貿易委員会(ITC)は30日、油田から石油や天然ガスなどを運ぶための中国製シームレス鋼管について、中国政府による不当な補助金で米国内の販売を増やし、米企業が被害を受けていると判断し、反補助金の相殺関税を課すことを認める決定を下した。
 今回の決定で、米商務省は10~16%の相殺関税を課すことが出来る。2008年の中国製シームレス鋼管の輸入額は約28億ドルで、米国内の消費量の3割強を占めている。対中国の相殺関税として過去最大規模となる。

◎中国軍、幹部若返り人事、江主席時代の色彩消す?(2009年12月31日、産経新聞)
 【北京=野口東秀】中国人民解放軍で急速に若返り人事が進められている。30日の中国共産党機関紙「人民日報」(電子版)によると、軍で思想・政治工作などを担当する総政治部の副主任4人のうち2人が交代した。胡錦濤国家主席(中央軍事委員会主席)による軍掌握の一環で、2012年の第18回共産党大会で行われる中央指導部の大型人事に向けた布石と言える。
 総政治部での人事は、上将の劉永治、孫忠同の両氏(いずれも65歳)に代わり、新たに中将の童世平・前国防大学政治委員(61)と、新疆軍区政治部副主任などを務めた杜金才・総政治部主任助理(57)が就任した。
 また、成都軍区の張海陽・政治委員(60)が戦略ミサイル部隊「第2砲兵」の政治委員に昇格する方向だ。同氏は、元中央軍事委副主席、張震氏の子弟。
 今年に入ってから目立ち始めた若返り人事は海軍出身者が中心だ。今回、昇格した童氏も海軍の所属で、江沢民前国家主席が軍の権力を握っていた時代に上将に抜てきされた陸軍出身の張黎副総参謀長が1月に引退、後任に海軍出身で原潜の艦長も努めた孫建国総参謀長補佐(57)が昇格したことなどで示されている。海洋権益の確保を重視する胡指導部の意向を反映したものだ。
 軍内での人事刷新は、軍歴のない胡主席が第18回党大会以降も軍トップの軍事委主席にとどまるためには必要で、「江主席時代の色彩を消す必要に迫られている」(観測筋)と指摘されている。

◎中国当局、ギョーザ事件の捜査縮小、真相究明、暗礁も(2009年12月30日、日本経済新聞)
 【北京=尾崎実】千葉、兵庫の両県で計10人の被害を出した中国製冷凍ギョーザ中毒事件で、中国公安当局が専従捜査班の人員を百数十人規模から十数人に縮小していたことが30日、中国公安関係者の話で分かった。中国当局が進める重大事件の捜査態勢が判明するのは極めて異例。
 中国製食品の安全性に対する深刻な不信を引き起こした事件は、発覚から2年となる来年1月30日を前に、真相究明が暗礁に乗り上げる可能性が高まっている。

◎ウイグル族が漢族殺害、民族衝突の恐れ、中国(2009年12月29日、読売新聞)
 【香港=槙野健】香港の人権団体・中国人権民主化運動ニュースセンターは28日、中国山西省太原市で25日、ウイグル族3人が強盗目的で漢族住民を襲い、男女2人が死亡する事件が発生、治安当局が両民族の衝突を警戒していると伝えた。
 当局はウイグル族1人を逮捕した。事件後、インターネット上では「ウイグル族を殺せ」との書き込みが多数見られ、現地では、漢族の不満が極度に高まっているという。

◎粉ミルク汚染で引責辞任、中国高官「復活」(2009年12月29日、読売新聞)
 【北京=佐伯聡士】中国紙「北京青年報」などは28日、多数の乳幼児に被害を出した粉ミルク汚染事件で昨年9月に引責辞任した中国国家品質監督検査検疫総局トップ(閣僚級)の李長江氏(65)が、ポルノなど違法出版物を取り締まる政府の工作グループのナンバー2に就任していると伝えた。
 今回の人事は、「引責辞任した幹部は1年以内に指導職務を担当してはならない」との共産党の規定に違反はしていないというが、重大事件だっただけに、「復活」をめぐっては論議を呼びそうだ。李氏は、2001年、食品の安全などを監督する同総局長に就任。在任中は、中国製冷凍ギョーザ中毒事件など「食の安全」に関する不祥事が相次いだ。

◎大学進学の夢もてない農民工の子供たち、中国(2009年12月28日、産経新聞)
 【北京=矢板明夫】農民工(出稼ぎ労働者)の子弟にとって大学進学は遠い夢-。中国でこのほど農民工の子弟を対象に行ったアンケートで、大学を目指して高校進学を選択した者が2割未満だったことが明らかになり、「貧富の差が固定化されてしまう」などと懸念する声があがっている。
 アンケートを実施したのは中国中南部の武漢大学で、対象となったのは武漢市内の中学校に通う農民工の子弟300人余り。
 この調査によれば、中学卒業後の進路として「技術を身につけたい」を理由に専門学校を選んだのが72%と一番多く、「大学に入りたい」として一般高校を選んだのは18%。「早く収入がほしい」として働くと答えた者が10%だった。
 中国の都市部の高校進学率は一般的に7割以上、大学進学率は4割前後といわれている。これと比べると農民工の子弟の進学率が極端に低いことは明らかだ。
 インターネットの掲示板ではこの現象を「中国現代教育の失敗」と批判する意見がほとんどだ。「毛沢東時代は少なくとも教育は公平だった。胡錦濤国家主席をはじめ今の中国の指導者のほとんどは貧しい家庭の出身だが、大学受験を通じて自分の運命を変えた。これからの子供はそれができなくなったことが悲しい」「奨学金制度を充実させ、教育現場の公平性を取り戻さなければ、中国の将来は暗い」などの意見が寄せられている。

◎人民元切り上げ要求「絶対応じられない」、中国・温首相(2009年12月28日、朝日新聞)
 【北京=琴寄辰男】中国の温家宝(ウェン・チアパオ)首相は27日、国営新華社通信のインタビューで、欧米などが求める人民元相場の切り上げについて「さまざまな圧力が(人民元の)上昇を迫るが、我々は絶対に応じられない」と述べ、人民元上昇を容認しない考えを改めて示した。
 温首相は「私は今日も依然として、世界の主要通貨が続けざまに下落する状況下で、人民元の基本的な安定は国際社会への貢献になると考えている」と強調した。人民元の対ドル相場は、昨年夏ごろから1ドル=6.83元前後でほぼ動いていない。
 中国の将来的なインフレ懸念については、「我々はすでにインフレ予想の問題に注目し始めている」と指摘。「経済成長と構造調整、物価上昇を、みな合理的な範囲に保たねばならない」と述べた。

◎東ソー、中国での塩ビ生産3倍に、工場新設、国内を逆転(2009年12月27日、日本経済新聞)
 東ソーは中国・広州市に建材や水道管に使う代表的な汎用樹脂である塩化ビニール樹脂の新工場を建設する。100億円を投じて中国での年産能力を現在の3倍にあたる60万トン超に引き上げる。東ソーは塩ビ樹脂で国内シェア首位だが、増産で中国の生産量が初めて国内を逆転する。需要が低迷する国内から、世界最大の化学品市場に成長する中国に生産を移す動きが活発になってきた。
 中国の塩ビ製造子会社「東曹(広州)化工」(広州市)の隣接地を取得し2010年中に新工場の建設に着手する。現在の年産能力は22万トンだが、新工場は約40万トンとする計画で12年の稼働を目指す。塩ビ樹脂生産では中国最大規模となり、建材や水道管、玩具などの現地需要を取り込む。

◎中国、共産党非難は許さず、民主活動家に重刑(2009年12月26日、読売新聞)
 【北京=関泰晴】中国の著名な民主活動家・劉暁波氏(53)に対して25日、国家政権転覆扇動罪で懲役11年の判決が下され、共産党独裁に「挑戦」する活動は決して許さず、芽のうちに摘み取るという胡錦濤政権の強硬姿勢が改めて明確になった。
 中国当局は、経済成長による国際的地位向上で人権批判は弱まりつつあると自信を深めており、国内体制の締め付けを一段と強めるとみられる。
 北京市第1中級人民法院(地裁)の判決では、08憲章に加え、劉氏がインターネットで発表した論文6編で、「共産党が唱える愛国主義の本質は独裁政権を愛せということだ」などと批判したことを罪状にあげ、「デマや中傷を広めて国家政権や社会主義制度を覆そうとしている」と断罪した。
 弁護士によると、劉氏は「言論の自由は基本的権利である」と訴え、一貫して無罪を主張。しかし、同法院は「国家政権転覆扇動罪」の最高刑の懲役15年に対し、同11年という重い判決を下した。劉氏は控訴する意向だ。
 08憲章は人権派弁護士ら303人が署名し、昨年12月にネットで公表された。中国の現状は「共産党の天下」と非難し、三権分立の確立や直接選挙の実施、言論や信仰の自由の保障など、19項目の要求を掲げた。
 当局は憲章の発表前に劉氏を拘束、今年12月10日に起訴した。憲章が公表されたウェブサイトも閉鎖した。
 だが、憲章は非公式のブログなどを通じて広がり、12月現在で賛同者の署名は1万件を超えたという。遼寧省の民主活動家の男性(38)は25日、同法院前で「憲章が違法なら、署名した私自身も劉暁波氏と同罪だ。警察は捕まえてほしい」と訴え、連行された。
 劉氏の妻(48)は25日、北京で本紙の取材に応じ、「夫は『中国で言論活動が原因で犯罪者とされるのは、私が最後であってほしい』と言っていた」と述べた。
 劉氏は中国の民主化運動を象徴する存在でもあり、海外でも知名度は高い。即時釈放を求める欧米諸国の大使館員ら約15人が25日、裁判の傍聴を求めたが認められなかった。米大使館員は法院前で中国の対応を非難する声明を発表した。
 ただ、中国の人権問題に厳しく対処してきた米国は、オバマ大統領が11月の訪中で直接批判を控えるなど、トーンダウンが目立つ。中国当局による民主活動家に対する監視や妨害は強まっている。

◎時速350キロ、中国で高速鉄道開通、武漢-広州、3時間で直結(2009年12月26日、日本経済新聞)
 【広州=吉田渉】中国鉄道省は26日、湖北省武漢市と広東省広州市を結ぶ高速鉄道(全長1069キロ)を開通した。鉄道省は高速鉄道の営業速度を時速350キロとしており、世界最速の営業速度となる。従来約11時間かかっていた同区間は約3時間強に短縮される。
 武漢と広州を結ぶ路線は、中国が計画している北京市と広州市を約8時間で結ぶ京広高速鉄道(2012年完成予定)の一部。投資総額は1166億元(約1兆5600億円)。毎日21往復運行する。料金は1等車が780元、2等車が490元。同じ区間で競合する中国南方航空は最低220元の格安便を導入、鉄道と航空便の競争も激化しそうだ。
 高速鉄道の開通により、外資系製造業が多く進出する武漢と広州の移動が容易になる。中国は景気対策で鉄道整備を進めており、各地で高速鉄道の建設を急いでいる。

◎中国新鉄道、1000kmを3時間、東京-新下関に相当(2009年12月26日、朝日新聞)
 【広州=小林哲】営業運転速度としては世界最高の時速350キロで走る中国の高速列車「和諧(わかい)号」が26日、武漢(湖北省)と広州(広東省)を結ぶ新路線(1069キロ)で運行を始めた。所要時間はこれまでの3分の1以下の約3時間だ。
 広州北駅で同日朝、開幕式後に始発列車が出発。12分後に時速350キロに達した。日本の新幹線の東京-新下関間に相当する距離。全路線の6割超を橋やトンネルが占める。着工から約4年半で開業にこぎ着けた。
 列車は16両編成で定員約1100人。独シーメンス社の技術供与を受けたものだ。ほかに、東北新幹線「はやて」をベースに開発した列車(最高速度250キロ)も同路線に投入される。
 運賃は片道で1等780元(約1万円)、2等490元(約6600円)。1日23往復、約30分に1本の運行を予定する。
 日本の鉄道関係者によると営業運転のこれまでの最高速度は仏TGVの時速320キロ。日本の最速は山陽新幹線の同300キロ。中国では、北京南-天津間(約120キロ)を結ぶ路線で時速350キロを出せる車両を投入しているが、長距離での本格運転は今回が初めてとなる。
 中国政府は、2020年までに5兆元(約67兆円)を投入し、計12万キロの路線整備を目指している。ただ、目標達成を急いでいる様子もうかがえる。建設責任者の一人は現地紙の取材に「ドイツ企業から安全確認に2年かかると言われた工程を半年で実現させた」などと述べている。

◎産業スパイ、日本人元社長に異例の実刑判決(2009年12月25日、産経新聞)
 東証2部上場の自動車部品メーカー「ミクニ」の中国四川省成都にある現地法人の日本人元社長が、同社グループの技術など機密を持ち出してライバル会社を現地に設立したとして、成都市中級人民法院(地裁)は24日、元社長に商業秘密侵害罪で懲役2年5月、罰金50万元(約650万円)の実刑判決を言い渡した。
 判決を受けたのは成都三国紅光機械電子の堀茂元社長(58)。知的財産権や産業スパイに絡む係争は中国でも珍しくないが、日本人が実刑判決を受けるのは異例。中国では地裁判決後に1回のみ控訴が可能。2005年に退社した元社長が中国人の元同僚らと図面などを持ち出したとしてミクニ側が同年、元社長らを告訴していた。

◎中国、08年成長率を9.6%に上方修正、GDP総額、日本に迫る(2009年12月25日、日本経済新聞)
 【北京=高橋哲史】中国国家統計局は25日、2008年の国内総生産(GDP)成長率を速報値の実質9.0%から9.6%に上方修正したと発表した。名目GDP総額も速報値より多い31兆4045億元(約420兆円)に膨らみ、世界2位の日本(約505兆円)に一段と迫ってきた。
 GDPの上方修正は4年ぶりに実施した経済に関する国勢調査の結果、第3次産業の数値が当初より増えたためとしている。中国のドル換算のGDPは07年にドイツを抜いて米国、日本に次ぐ世界3位に浮上。09年も8%を超す成長が確実視されており、為替相場の動向次第では10年にも日本を抜くとみられる。
 GDP総額が膨らんだため、GDPを一定額生み出すために排出する二酸化炭素(CO2)の量は前年比5.2%減となり、速報値段階より減少幅が拡大した。中国は11月、単位GDPあたりのCO2排出量を2020年までに05年比で40~45%削減する目標を発表したが、08年までで既に05年比の減少率は12.45%に達したとしている。

◎中国反体制作家に懲役11年(2009年12月25日、日本経済新聞)
 【北京=尾崎実】中国共産党による独裁廃止などを求めた「08憲章」を起草したとして国家政権転覆扇動罪に問われた反体制作家、劉暁波氏(53)の判決公判が25日、北京市第1中級人民法院(地裁)であり、同法院は懲役11年、政治権利剥奪(はくだつ)2年の実刑判決を言い渡した。国営新華社などが報じた。
 劉氏の公判を巡っては、米国務省などが「開かれた政府を求めた劉氏の行為は罪に当たらない」などと強く非難しており、今回の判決を受け、欧米各国や国際人権団体などは中国に対する批判を一層強めるとみられる。
 08憲章のほか劉氏が発表した6件の論文で、一党独裁批判や多党制導入などを主張したことが同罪に問われたが、劉氏側は公判で「言論の自由が保障されている」と無罪を主張。劉氏は昨年12月、憲章の発表直前に公安当局に身柄を拘束された。

◎見せしめか、著名反体制作家に懲役11年、中国(2009年12月25日、産経新聞)
 【北京=野口東秀】北京市第1中級人民法院(地裁)は25日、中国共産党の一党独裁体制の変更を求めた「08憲章」を起草したとして国家政権転覆扇動罪に問われた著名な反体制派作家、劉暁波氏(53)に対する判決公判を開き、懲役11年の実刑判決を言い渡した。中国当局には、劉氏を重罪に処すことで、民主活動家や知識人に対する見せしめとする狙いがあるとみられている。
 検察側は劉氏が「08憲章」のほか、海外で発表した六つの論文で、一党独裁を批判し、多党制導入を主張したことなどについて、「デマや誹謗(ひぼう)などを通じて政権転覆を扇動した」と指摘。これに対して劉氏側は「言論の自由」を根拠に無罪を主張していた。
 法院を訪れた米大使館員(人権担当)は「判決に強い懸念を表明する。中国政府に対し即時釈放を改めて要求する」と述べた。「08憲章」にも署名した劉氏の支援者は「中国に言論の自由がないことを証明した」と話した。
 劉氏は1989年の天安門事件の際、米国留学から帰国して民主化運動に参加、事件後に逮捕され、1年8カ月間投獄された。釈放後も96年から99年まで3年間、労働改造所に送られたが、文筆活動で中国の民主化を主張し続けてきた。
 しかし「08憲章」がインターネット上で発表された昨年12月に拘束され、今年6月、正式に逮捕された。「08憲章」への署名は当局によるネット規制にもかかわらず、1万人前後になったとされる。
裁判所周辺は、公安当局が厳戒態勢を敷き、裁判所前に「記者エリア」を設置、外国人記者の取材活動を規制する措置を講じた。

◎中国の地裁、産業スパイ事件で邦人に実刑(2009年12月25日、読売新聞)
 【成都(中国四川省)=加藤隆則】東証2部上場の自動車部品メーカー「ミクニ」(本社・東京)が成都に設立した現地法人の日本人元社長が、中国国内で同業種の競合会社設立に関与したとして、成都市中級人民法院(地裁)は24日、元社長に対し商業秘密侵害罪で懲役2年5月、罰金50万元(約650万円)の実刑判決を言い渡した。
 審理が2年半も中断するなど不透明な手続きも浮き彫りになっており、元社長は控訴する方針だ。
 判決を受けたのは堀茂・元成都三国紅光機械電子社長(58)。判決などによると、堀元社長は中国人の元同僚ら4人(共犯として執行猶予判決)と、ミクニ同様のオートバイ用排ガス浄化部品を生産する会社を設立。ミクニ側が2005年7月ごろ、部品図面などを持ち出したと告訴した。
 堀元社長ら5人は06年7月に刑事拘留されたが、中国人4人は証拠不十分で保釈。07年3月、5人全員が起訴された際は、同法院が2度にわたり補充捜査を命じている。また5人は、「生産技術は公開情報」と無罪を主張し、審理は07年5月に計4回開かれた後、2年半も中断。刑事訴訟法は、複雑な事件でも審理期間を最長2か月半と定めており、被告人らは「目新しい証拠はなく、長引いた原因は不明だ」と主張している。
 中国の製造業は人材の流動性が高く、知的財産の保護も不十分で、技術流出に絡む紛争は多いが、刑事事件に発展するケースはまれ。中国の法リスクに詳しい梶田幸雄・麗沢大外国語学部教授は「商業秘密侵害罪は要件が厳格な上、高い専門性に見合った裁判官、鑑定人も不足している」と立件の難しさを指摘する。
 その上、司法手続き自体の不透明さがある。今回のように外国人が絡む事件は通常、地元共産党委に属する政法委が各方面の利害を調整し実質的な決定を下す。判決の懲役2年5月は堀元社長の未決拘置期間に等しく、収監を避ける配慮である可能性が高い。一方、捜査当局のメンツをつぶす結論は出しにくい事情がある。堀元社長は「私への個人的な恨みに基づく恣意的な告訴、捜査が行われた」と話している。

◎中国財政赤字が最大更新も、来年、13兆円規模と報道(2009年12月21日、産経新聞)
 中国紙、第一財経日報は21日、来年の中国の財政赤字が1兆元(約13兆円)前後に上り、今年を上回って過去最大を更新する可能性があると報じた。財政省財政科学研究所の賈康所長が19日に北京で開かれたフォーラムで語った。
 今年は予算段階で、国と地方合わせて9500億元の赤字だった。中国は来年を期限とする4兆元規模の景気刺激策を実施中で、来年も公共事業に多額の支出が必要。
 ただ、賈所長によると、財政赤字は中国政府が財政規律を守るための目安としている国内総生産(GDP)比3%以内には収まる見込みという。

◎特例会見、中国では「次の最高指導者」周知の意図(2009年12月15日、読売新聞)
 中国の習近平国家副主席は15日、特例的に天皇陛下と会見し、胡錦濤国家主席(共産党総書記)の最有力後継候補として経歴に箔をつけた。
 「皇室の政治利用」を巡る日本の騒動をよそに、中国は会見の「成功」をアピール、鳩山政権下で対日関係の強化を図る構えだ。
 習氏は15日の会見で、緊張した表情で天皇陛下と握手。長身の習氏は、少し頭を下げて手を差し伸べ、あいさつを交わした。宮内庁によると、習氏は、会見が実現した経緯について直接の言及はしなかったが、「わざわざ機会を作っていただいたことに深く感謝します」と述べた。中国の環境問題なども話題となった。
 中国が会見に強くこだわったのは、次世代リーダーの習氏を「最高指導者級」として処遇するよう求めたからだ。そこには、日本に習氏を印象付ける思惑以上に、中国国内で「次の最高指導者」としての地位を周知させる、内政上の宣伝意図があった。
 中国は、日本の皇室の「政治的価値」を熟知している。銭其チン元外相は回顧録で、1989年の天安門事件後に中国が国際社会で孤立する中、92年の天皇陛下訪中が「対中制裁打破に積極的な効果をもたらした」と振り返り、西側諸国の包囲網を破る突破口となったと総括する。
 習氏の妻で人民解放軍の人気歌手、彭麗媛さんが11月に東京・学習院大で公演した際にも、皇太子殿下が私的に会場を訪れて鑑賞し、言葉を交わされたという。中国にとって、天皇陛下との外交は「政治」そのものであり、中国は今回、様々な手を打って準備した。
 中国外務省の姜瑜・副報道局長は15日の定例記者会見で、「現在のところ、習副主席の訪問は非常に順調に進んでおり、日本も周到な手配をしてくれた」と評価した。
 ただ、皇室相手の外交は、一歩間違うと、日本の国民感情を決定的に悪化させるリスクを伴う。98年に訪日した江沢民国家主席(当時)は、天皇陛下主催の宮中晩さん会で日本の軍国主義を非難して激しい反発を招き、その後の日中関係が冷え込む大きな原因となった。今回も慣例を破る特例会見となったことで、習氏に対して悪印象が残る懸念もある。
 鳩山政権は「日中関係の重要性」を理由に、特例的な会見を認めた。中国共産党と鳩山政権との親密度は、今後さらに深まる可能性が高い。ただ、両国の国民同士の冷めた感情を好転させるという、現在の日中関係における大課題の解決という面では、むしろ逆効果となった恐れもある。(東京で、中国総局、関泰晴、国際部、比嘉清太)

◎中国のエイズ禍、“亡命”の医師が米議会で告発(2009年12月6日、産経新聞)
 【ワシントン=山本秀也】中国で売血による深刻なエイズ禍を世界に告発してきた著名な女医、高耀潔さん(82)=写真=が、中国当局の監視を逃れ米国に事実上亡命した。1日の世界エイズデーをはさみ、ワシントンで渡米後初めて公式の場に姿を現した高さんは、米議会などで「中国のエイズ禍の根源は、政府が真相を隠す血液ビジネスの利権に他ならない」と訴えた。
 高さんは、1990年代から地元の河南省で、売血を介したエイズウイルス(HIV)感染が急速に広がっている実態を独自に調べ、内外に告発を続けてきた。活動は国際的に高く評価された半面、国内では実態隠しを図る中国当局により、行動監視や外部との接触制限などを受けてきた。
 高さんによると、河南省内の自宅の電話が今年5月に切断されたことで危険を察知し、四川、広東各省に逃亡。さらに、四川大地震の被害実態を告発した活動家の訴追を知って最終的に出国を決意し、8月に米国へ渡った。米国では、中国民主化組織「チャイナ・エイド」(ボブ・フー会長)の助けを受け、テキサス州内で情勢を静観していた。
 米国への渡航は、人権賞受賞のためワシントンを訪れた2007年以来だ。高さんは、前回の訪米期間中、中国の監視要員に毎晩、当日の活動状況をひそかに報告させられていたことを告白。今年2月に訪中したクリントン米国務長官の招きで北京に上京したときには、警察に面会を阻止されたことも明らかにした。
 米議会で3日発言した高さんは、エイズ禍に関する司法への告訴が事実上受理されない中国の現状を指摘し、金品供与や昇進などの「アメ」と、脅しや投獄の「ムチ」で、告発者がコントロールされている実態を報告した。
 さらに、エイズ禍を広げた血液ビジネスには、衛生当局の官僚らによる構造的な汚職が深くかかわっていることも詳述。「エイズ問題は中国の経済発展にもやがて影響する。ごまかしは通じない」と訴えた。

◎中国、見せしめ外交、「人権」のカナダ首相を冷遇(2009年12月6日、産経新聞)
 【北京=矢板明夫】2日から訪中したカナダのハーパー首相は6日、香港で曾陰権行政長官と会談したあと、帰国の途についた。近年、人権重視の姿勢を全面的に打ち出しているカナダは中国と険悪な関係が続いており、ハーパー首相は温家宝首相から直接批判されたほか、地方指導者との会談が直前にキャンセルされるなど、“異例の冷遇”を受けた。中国のカナダに対する厳しい姿勢は、中国に友好的でない国々への“見せしめ”とも指摘される。
 2006年2月に就任したハーパー首相は一貫して中国の人権や少数民族政策に批判的な立場を取っており、中国当局による気功団体、法輪功への弾圧などを抗議するために2007年に中国との人権対話を一方的に中断。また、同年にはチベット仏教の最高指導者、ダライ・ラマの公式訪問を受け入れ会談した。
 訪中を控えていたオバマ米大統領が10月にワシントンを訪問したダライ・ラマとの初会談を先送りしたのとは対照的だ。
 さらに2008年夏の北京五輪の開幕式に中国から招待されたが、「人権問題が解決されていない」との理由で出席を拒否した。
 こうした中、ハーパー首相が訪中したのは、来年の冬期五輪開催を控え、中国からの観光客や投資を期待する国内の経済界から圧力を受けたことが要因といわれる。
 3日に行われた温家宝首相との会談では、2国間貿易やカナダへの観光の推進など経済分野では成果を得たが、温首相から「中国とカナダの首相会談はこれが5年ぶり。遅れた訪問ですね」と嫌みをいわれたほか、「カナダが近年、中国に取ってきたよそよそしい態度は、両国関係に影響を及ぼしている」と直接批判された。
 さらに、香港紙、明報によると、ハーパー首相は5日、来年開かれる万国博覧会会場視察のために上海を訪れたが、同日午後に予定されていた韓正市長との会談が中国側によって急きょキャンセルされた。中国の地方指導者が外国の首脳との会談をキャンセルすることは異例で、中国側による不快感表明とみられる。
 北京在住のある中国外交研究者筋は「金融危機以後、中国はますます自信を深めている。今回のハーパー首相に対する厳しい態度は、これまでのカナダの対中政策への報復よりも、最近同じく中国に友好的ではないオーストラリアや旧東欧諸国への“警告”の意味があるだろう」と指摘している。

◎帰国できない、成田空港に滞在1カ月(2009年12月5日、スポーツニッポン)
 中国当局に入国を拒否され、出発地の日本に送還された上海の人権活動家馮正虎(ひょう・せいこ)さん(55)が帰国を求め、約1カ月にわたり成田空港の入国審査前の制限区域に滞在を続けている。「母国への帰国は基本的人権」との訴えに、支援の輪も広がりつつある。
 民間の経済研究所の所長を務めていた馮さんは、1989年の天安門事件の際、民主化運動の弾圧に反対する声明を発表し、職を追われた。その後は日中で民主化や人権擁護活動に取り組み、今年3月、中国で41日間の拘束後に釈放され、4月初めに来日した。
 6月から計7回帰国を試みているが、いずれも中国当局は拒否。あらためて11月3日に成田を出発、上海空港から入国を試みたが拒否され、4日に送り返された。
 今回は日本への入国手続きを拒んだ。「母国に帰国するという基本的な人権を守り、中国当局に屈しないため」と理由を話す。
 馮さんは主に空港の入国審査場脇で過ごし、インターネットなどで抗議行動を知った世界中の人々から寄せられるメールや電話に対応する日々。
 滞在エリアは、日本国内から物品を持ち込むことを禁じる区域。馮さんは、来日する支援者たちが入国審査の際に差し入れてくれるビスケットやチョコレートなどで飢えをしのぐ。水は洗面所で確保し、夜は長いすに横になる。1カ月にわたる滞在にも「少し疲れはあるが、健康状態は大丈夫」と馮さん。
 東京入管成田空港支局は「制限区域内の長期滞在者は初めてのこと。強制的な手段は取れず、最後は自発的に入国手続きをしてもらうしかない」と困惑している。

◎腐敗抗議の数百人拘束、北京、人権状況の実態露呈(2009年12月4日、産経新聞)
 北京市中心部にある中国中央テレビ本社前で4日、地元政府官僚の腐敗や不当な土地強制収用に抗議するため、全国各地から来た数百人の陳情者が、待ち構えていた100人以上の公安当局者に拘束され、「闇監獄」とも呼ばれる拘束用施設に連行された。
 4日は、中国政府が法治の徹底を図るために制定した「法治宣伝日」。早朝から陳情者は、中央テレビに対し、報道を通じて中央や地方の政府などに、法律に基づく統治の徹底を促すよう求めて続々と集合。
 しかし陳情者が同テレビ本社前に来るたびに、多数の制服警官が取り囲んで、公安当局借り上げの市バスに乗せ、従わない陳情者は腕をつかみ強制的にバスに連れ込んで拘束。満席になると、市南部にある拘束用施設に次々と送り込んだ。

◎メラミン混入事件、元酪農業者ら2人死刑執行、中国(2009年11月24日、読売新聞)
 【北京=関泰晴】新華社電によると、中国で有害物質メラミン混入の粉ミルクを飲んで乳幼児が腎結石などにかかった事件で、河北省石家荘市の中級人民法院(地裁)は24日、公共安全危害罪などで死刑判決を受けていた元酪農業者ら2人の死刑を執行したと発表した。
 昨年発覚した事件では乳幼児6人が死亡、健康被害が出た乳幼児は約30万人にのぼった。乳幼児の両親が各地で損害賠償訴訟を起こす動きもあり、死刑執行は、両親らの不満を和らげる狙いがあると見られる。

◎上海ディズニー、経済効果か文化侵略か(2009年11月24日、読売新聞)
 【上海=加藤隆則】中国政府が今月初めに建設を承認した上海ディズニーランド。
 中国では、来年5月開幕の上海万博に続く大型プロジェクトとして、内需拡大効果に期待が集まるが、米国文化を象徴するミッキーマウスによる「文化侵略」との批判も上がっている。
 上海市政府が今月4日に中国政府の建設承認を発表した翌日の上海各紙は、「ディズニー歓迎」報道一色だった。「経済波及効果は1兆元(約13兆円)以上」「5万人の雇用機会創出」など専門家試算が大きく伝えられた。ディズニー効果で、上海への旅行客が、年間300万~500万人増加すると見込まれるためだ。
 米ディズニー側は長年、中国本土市場進出を目指してきたとされるだけに、オバマ米大統領の訪中直前の承認発表は「(米側への)プレゼント」(中国メディア)と評されている。

・開発に便乗
 建設予定地は、東アジアのハブ空港を目指す浦東国際空港、リニアや上海万博会場に近い「一等地」だ。予定地の浦東新区趙行村では「立ち退きで、生活が改善される」と歓迎ムードが広がっている。
 最後となる稲の刈り入れが一段落した同村で、来年にも始まる工事区域に組み込まれた喬史芳さん(58)は「(立ち退きで)一生かかっても手にできなかった都市戸籍がもらえる。これで安心して医者にもかかれる」と大喜びだ。農地を失った農民には、社会保障が不十分な農村戸籍に代わって、都市戸籍が与えられるからだ。
 また、農地収用に伴う立ち退き補償金の上積みを狙って、相次いで形ばかりのビニールハウスなどを設置する便乗行為が横行、地元当局は、「違法建築」として、解体を命じる騒ぎまで起きている。

・過半数が「嫌い」
 一方で、中国本土初のディズニーランド建設に対して、「中国の民族文化衰退につながる」との批判もわき上がっている。「人民日報」発行の国際問題専門紙「環球時報」が実施したネット世論調査(3000人対象)では、「ディズニーに代表される米文化」に、過半数が「嫌い」と答えた。「米の文化侵略」と民族感情をあおる過激な言論もネット上で飛び交い、中華文化への自信増大のためか、「なぜ孫悟空のテーマパークではいけないのか?」との書き込みも。
 さらに、入園料が300元(約3900円)以上と予想され、所得格差拡大が社会問題化していることから、「裕福な家の子供だけが楽しみ、貧しい子供が傷つく『楽園』になる」と懸念する声も出ている。

・上海ディズニーランド
 アジアでは東京、香港に次いで3か所目となる。2014年に開業見通し。初期の年間入園者数(推定)は約1000万人。敷地面積は400ヘクタール。総投資額は250億元(約3250億円)、中国側が57%、ディズニー側が43%を出資。日本の東京ディズニーリゾートは約200ヘクタール(ホテルなど含む)、ディズニーランドとディズニーシーの入園者数は計2722万人(2008年度)。

◎天然ガス不足の中国、給油待ちタクシーが長蛇の列(2009年11月23日、産経新聞)
 中国・重慶市の高架道路で17日、給油待ちのタクシーが長蛇の列を作る光景が見られた。国営放送によると、吹雪に見舞われた中国北部に供給が回されたため、同国の中部および東部では過去最悪の天然ガス不足に直面している。
 一方、生産者側は、低い利益率のため増産に消極的となっている。

◎中国の新型インフル死者数、少なすぎる?専門家が指摘(2009年11月21日、朝日新聞)
 【北京=小林哲】中国の新型インフルエンザの死者数について、広東省の広州呼吸疾病研究所の鍾南山所長は「公表されている数字は信じられない」などと述べ、一部地域で死者数の隠蔽(いんぺい)が行われていると批判した。現地紙「広州日報」が19日に報じた。
 鍾所長によると、一部の地域では、地方政府が新型インフルの制圧に成功していると見せかけるために患者数を過少報告している。感染が疑われる重症患者に義務づけられているウイルス検査が徹底されず、感染が特定されないケースがあるという。
 中国衛生省の発表によると同国の感染者は16日現在で約6万9千人、死者は53人。流行の程度が異なるため単純には比較できないが、人口が約10分の1の日本(17日現在で死者65人)と同程度の死者しか出ていないことになる。世界保健機関(WHO)の報告書によると、日本の人口100万人あたりの死者数は0.2人(6日現在)で、世界で最も低いレベルにとどまっている。中国についての詳しい分析はまだない。
 衛生省は19日、国内12省に作業チームを派遣し、重症例への対応などを指導したと発表した。新華社電によると 海華報道官は「うその報告や報告漏れ、報告を遅らせることを厳禁する」と強調した。
 鍾所長は中国の感染症対策の第一人者。03年の新型肺炎(SARS)流行の際も、感染拡大を隠そうとする政府に異議を唱えた。

◎中国の新型インフル「死者数隠ぺい」、国内専門家が指摘(2009年11月19日、日本経済新聞)
 【北京=尾崎実】19日付の中国紙、広州日報によると、中国で感染症研究の第一人者として知られる広州呼吸疾病研究所の鐘南山所長は18日、新型インフルエンザによる中国の死者数について「公表数は全く信じられない」と指摘した。実際の死者数が一部地域で隠ぺいされていることが理由とし、情報の公開を強く求めた。
 中国衛生省によると、16日までの中国本土の感染者数は約6万9000人で、死者数は53人。中国では2003年に重症急性呼吸器症候群(SARS)が大流行した際、政府が情報を隠したことで被害が拡大した。
 鐘所長は「流行のピーク時には、全人口の1~2割にあたる1億3千万~2億6千万人が感染する恐れがある」とも指摘。感染者の3分の2が発症し、800万~1700万人に入院治療が必要になるとの見方を示した。同紙によると、感染拡大で国内総生産(GDP)が0.5%減少する可能性があるという。

◎えっ、2億人以上感染も!中国、インフル死者数を隠ぺいか(2009年11月19日、スポーツニッポン)
 19日付の中国紙、広州日報によると、広東省の広州市呼吸疾病研究所の鍾南山所長は18日、中国の新型インフルエンザの現状について「一部の地域では死者数を隠ぺいしており、公表されている数字は全く信じられない」と述べ、情報の透明性を高めるよう呼び掛けた。
 鍾所長は中国の感染症対策の第一人者。中国本土の感染者数などは公表数より多いと指摘されていたが、専門家が認めたのは初めて。衛生省の発表では16日までの感染者数は約6万9千人で死者は53人。
 また鍾氏は流行のピークには人口の1~2割を占める「1億3千万~2億6千万人が感染する可能性がある」との見通しを示し、積極的な対策をとらなければ、国内総生産(GDP)が約0・5%減少すると警告した。同紙はピーク時を特定していない。
 鍾所長は、2003年に中国で新型肺炎が流行した当初、感染者数を隠ぺいしていた政府側の見解に異論を唱えて一躍有名となった。

◎逆効果、おびえる風俗嬢の映像で警察“集中砲火”浴びる(2009年11月6日、スポーツニッポン)
 中国河南省鄭州市の警察が防犯キャンペーンの一環で風俗店を急襲、風俗嬢を力ずくで捕らえる模様を地元メディアを通じて公開したところ、「風俗嬢の人権を無視している」とインターネットなどで警察が非難の集中砲火を浴びている。警察は旧態依然の手法で“活躍”をアピールしたが、庶民の人権意識の高まりで逆効果を招いた格好だ。
 地元テレビや新聞によると、警察は10月28日深夜、市内の歓楽街で風俗店に踏み込んだ。私服警官が個室の扉をけり壊し室内に突入、中にいた風俗嬢の髪の毛をわしづかみにし、顔を上に向かせる写真や映像が公開された。風俗嬢のおびえた顔も映っていた。
 報道直後からネットで「警官は粗暴すぎ」「顔写真まで公開するのは人権侵害」といった書き込みが殺到。「恥ずかしいのは風俗嬢ではなく、警察の質だ」と当局批判に発展した。当局は「メディアが勝手に写真を公開した」と反論、責任逃れに躍起になっている。

◎風俗嬢摘発で警察の人権侵害に猛批判、中国(2009年11月6日、産経新聞)
 中国河南省鄭州市の警察が防犯キャンペーンの一環で風俗店を急襲、風俗嬢を力ずくで捕らえる模様を地元メディアを通じて公開したところ、「風俗嬢の人権を無視している」とインターネットなどで警察が非難の集中砲火を浴びている。警察は旧態依然の手法で“活躍”をアピールしたが、庶民の人権意識の高まりで逆効果を招いた格好だ。
 地元テレビや新聞によると、警察は10月28日深夜、市内の歓楽街で風俗店に踏み込んだ。私服警官が個室の扉をけり壊し室内に突入、中にいた風俗嬢の髪の毛をわしづかみにし、顔を上に向かせる写真や映像が公開された。風俗嬢のおびえた顔も映っていた。
 報道直後からネットで「警官は粗暴すぎ」「顔写真まで公開するのは人権侵害」といった書き込みが殺到。「恥ずかしいのは風俗嬢ではなく、警察の質だ」と当局批判に発展した。

◎中国新疆の騒乱、12人の死刑確定、被告側の控訴棄却(2009年11月1日、朝日新聞)
 【北京=峯村健司】新華社通信によると、中国新疆(しんきょう)ウイグル自治区ウルムチで7月に起きた騒乱で、地元の高級人民法院(高裁に相当)は10月30日、殺人や放火などの罪に問われたウイグル族ら10人を死刑(執行猶予を含む)とした一審判決を支持、被告側の控訴を棄却した。
 中国の刑事裁判は二審制で、控訴しなかった2被告を含めて計12人の死刑が確定した。判決によると、被告らはナイフや鉄パイプで市民を殺害したほか、店舗や住宅に放火した。

◎中国の自動車生産、09年は1千万台突破 年間世界一へ(2009年10月21日、朝日新聞)
 【深セン(中国広東省)=琴寄辰男】中国自動車工業協会は20日、09年年初からの累計生産台数が1千万台を超えたと発表した。中国国内の年間自動車生産が1千万台を上回るのは初めて。
 同協会などはこの日、吉林省長春で記念式典を開いた。中国の新車販売台数は今年、年間1200万台を超える勢いが続いており、米国を抜いて世界首位になる可能性が高まっている。生産台数でも日本を超えて世界一となる見通しだ。
 中国では、今年1~9月の累計で新車販売が966万台と好調で、生産も961万台に達した。08年に1150万台余りを生産して世界一だった日本は、国内市場の低迷などで、今年1~8月の累計では464万台にとどまっている。

◎取材をやめろ! 中国警察、気を失うまで記者を殴打(2009年10月20日、産経新聞)
 20日付の中国英字紙チャイナ・デーリーは、河南省洛陽市で18日夜、地元放送局の記者が交通事故の現場を写真撮影したところ、警官4、5人に拘束され、気を失うまで激しく殴打されたと伝えた。
 中国では記者に対する当局の妨害や暴力が日常的に起きているが、メディアが詳細を報じるのは珍しい。あざの残る記者の顔や手錠が掛けられた手首の写真も掲載した。
 現場は6月に警察車両が人身事故を起こしたのと同じ場所だったため、記者は再発防止を注意喚起するため取材しようとしたところ警官が制止。激しい暴行を受け、目が覚めると暗い部屋の中で手錠につながれていたという。

◎ウルムチ暴動での死刑、6人増え12人に、中国(2009年10月15日、産経新聞)
 新華社電によると、新疆ウイグル自治区ウルムチ市で7月5日に起きた大規模暴動で、同市の裁判所は15日、殺人などの罪で6人に死刑判決を言い渡した。ウルムチ暴動での判決公判は12日に続いて2件目で、死刑判決を受けたのは12日のウイグル族の6人とあわせ計12人となった。
 新たに死刑判決を受けた6人もウイグル族とみられる。
 裁判所は15日、別の3人に対し、無期懲役を言い渡した。12日の判決では6人に死刑、1人に無期懲役を言い渡した。
 ウルムチ市の暴動では、197人が死亡、1700人以上が負傷した。

◎騒乱招いたウイグル族襲撃、主犯格の漢族に死刑(2009年10月11日、朝日新聞)
 【北京=峯村健司】中国国営新華社通信によると、今年7月5日に新疆(しんきょう)ウイグル自治区ウルムチ市で起きた騒乱のきっかけとなった、広東省の玩具工場での漢族とウイグル族との衝突事件に関して、地元の中級法院(地裁に相当)は10日、傷害罪に問われた主犯格の漢族2人にそれぞれ死刑と無期懲役の判決を言い渡した。
 中級法院はウイグル族を含めたほかの9人には懲役8~5年の実刑を言い渡した。
 この事件は6月26日、玩具工場の宿舎で漢族の従業員がウイグル族の従業員を襲撃し、数百人の乱闘に発展。ウイグル族2人が死亡、118人が負傷した。「漢族による集団暴行」とされる映像がインターネット上で広まり、ウイグル族の怒りに火がつき、ウルムチでの抗議デモに発展した。
 中国当局は、衝突事件の首謀者の漢族に対して厳罰姿勢を示すことで、ウイグル族側の不満を解消する狙いがあるとみられる。

◎汚職の不動産局長に実刑 中国、ネットでの告発が端緒(2009年10月10日、産経新聞)
 新華社電によると、中国江蘇省南京市の中級人民法院(地裁)は10日、工事発注などで便宜を図り、業者らからわいろを受け取っていたとして収賄罪に問われた同市江寧区の元不動産管理局長、周久耕被告に懲役11年の実刑判決を言い渡した。
 昨年12月、周被告が高級腕時計を着け、高級たばこを吸っているのに気付いたインターネット利用者が告発。ネット上で追及が始まり、同区は「公費でぜいたく品を購入した」と認定、周被告を免職処分にしていた。
 その後の調査で、周被告が職権を利用して、工事発注や人事などの面で便宜を図り、100万元(約1300万円)以上のわいろを受け取っていたことが判明したという。

◎GM:中国メーカーに「ハマー」売却(2009年10月10日、毎日新聞)
 【ワシントン斉藤信宏】米自動車大手ゼネラル・モーターズ(GM)は9日、大型SUV(スポーツタイプ多目的車)ブランド「ハマー」を、中国の重機メーカー、四川騰中重工機械に売却することで最終合意に達したと発表した。米紙ウォールストリート・ジャーナル(電子版)によると、買収金額は約1億5000万ドル(約135億円)という。
 米中両国の独占禁止法に抵触しないことなどが買収の条件となるが、実現すれば中国企業が初めて米国自動車市場に本格参入することになる。中国企業によるGMブランド買収は、世界の自動車産業の主役交代を印象づける出来事として注目されそうだ。
 GMは四川騰中に車両製造工場を引き継ぐ12年まで「ハマー」の生産を続ける。四川騰中はハマーの販売店網も引き継ぐ見通しで、販売店や製造工場など3000人超の雇用は守られる公算が大きい。
 GMは6月に米連邦破産法11条(日本の民事再生法に相当)の適用を受けた際、経営再建策の一環として、世界に10以上あったブランドを4ブランドに絞り込む方針を決めた。
 難航した「ハマー」の売却では最終合意に達したものの、小型車ブランド「サターン」の売却交渉が9月に破談に終わったほか、「ポンティアック」の廃止も決まっている。
 新興国メーカーは、インドのタタ・モーターズが08年に米フォード・モーターから英高級ブランド「ジャガー」と「ランドローバー」を買収するなど先進国の自動車ブランド買収の動きを加速させている。

◎ウイグル族殺害、漢族の男に死刑・無期判決(2009年10月10日、読売新聞)
 【北京=関泰晴】新華社電によると、中国広東省韶関(しょうかん)市の中級人民法院は10日、同市の玩具工場で今年6月に発生したウイグル族の労働者殺害事件で、主犯格の漢族の男2人に対し、それぞれ死刑と無期懲役の判決を下した。
 事件は新疆ウイグル自治区ウルムチで7月に発生した暴動の原因とされ、中国当局は漢族に厳罰を下すことで、ウイグル族の不満を和らげようとしたとみられる。
 判決によると、殺害事件の発端は同工場で6月25日深夜、漢族の女性が宿舎に戻る際、ウイグル族の男性に追いかけられたこと。漢族の男性が怒って鉄棒などでウイグル族を襲撃し、乱闘で2人が死亡、9人が重軽傷者を負った。乱闘に加わった漢族とウイグル族双方の計9人に対しても、懲役5~8年の判決が下された。

◎ウイグル暴動の発端となった工場乱闘で死刑判決、中国(2009年10月10日、産経新聞)
 新華社電によると、7月に新疆ウイグル自治区ウルムチで起きた大暴動の発端となった広東省韶関市の玩具工場での乱闘事件で、韶関市の法院(地裁)は10日、1人に死刑、1人に無期懲役の判決を言い渡した。
 乱闘事件は6月26日、玩具工場宿舎で漢族の従業員らがウイグル族の従業員を襲撃したことがきっかけで発生。ウイグル族2人が死亡、100人以上が負傷した。
 7月5日に起きたウルムチ暴動は、この乱闘事件に怒ったウイグル族が抗議したことがきっかけといわれている。

◎中朝国境でサリン検出、北朝鮮から風吹く時に2回(2009年10月9日、朝日新聞)
 【瀋陽=西村大輔、ソウル=牧野愛博】中国軍の特殊部隊が昨年11月と今年2月、遼寧省丹東周辺の北朝鮮国境付近で、空気中から猛毒のサリンを検出した。中国当局関係者が明らかにした。実験か事故があった可能性があるとみて、軍が監視を強めている。
 関係者によると、特殊部隊は演習を兼ねて、定期的に空気中の化学物質を調査していた。北朝鮮側から風が吹く時に調べていたところ、1立方メートルあたり0.015~0.03マイクログラムのサリンが偶然検出された。中国軍が航空機で無毒化する薬品を散布したとの情報もある。
 サリンは戦前のドイツで化学兵器用に開発された神経ガスの一種。殺傷能力が極めて高い。95年のオウム真理教による地下鉄サリン事件では多くの死傷者を出した。
 毒性が強く、軍事演習での使用は考えにくいが、何らかの実験をしたか、保管もしくは移送中に事故が起きた可能性がある。丹東に近い北朝鮮・新義州には、軍事目的と疑われる化学工場がある。
 韓国の08年版国防白書によると、北朝鮮は80年代から生物化学兵器の生産を開始。現在、2500~5千トンを貯蔵している。その詳細は不明だが、北朝鮮はサリンの原料となる化学物質を輸入したことがあり、米韓両国は北朝鮮がサリンを保有していると判断、対北朝鮮戦に備えた共同作戦計画に化学防護作戦を盛り込んでいるとされる。砲弾に仕込むのが一般的で、日本を射程に収める弾道ミサイル「ノドン」にも搭載できる。ただ、熱に弱いサリンを大気圏再突入時の熱から防ぐ技術は、現在の北朝鮮にはないとも言われている。

◎狂犬病で毎年2400人以上死亡、中国(2009年9月28日、産経新聞)
 28日付の中国英字紙、チャイナ・デーリーによると、中国衛生省は27日、国内の狂犬病患者が2001年以降増加し、死者が毎年2400人以上に達していると警告する報告書をまとめた。
 死者数はインドに次いで多く、増加の背景にはペットの犬が増えたことや、公衆衛生意識の遅れがあると指摘した。
 中国では年平均4千万人以上が犬などの動物にかまれる事故が発生。狂犬病の感染例は南部の広西チワン族自治区、広東省、湖南省などで多い。
 全国に約7500万匹の犬がいるが、狂犬病の予防ワクチンを接種している犬は20%に満たないという。

◎取材の共同通信記者に暴行、北京のホテルで当局者(2009年9月19日、産経新聞)
 北京市中心部の目抜き通り、長安街に面したホテル、北京飯店の客室で18日夜、軍事パレードの予行演習を取材していた共同通信の記者ら3人が、押し入った中国当局者の男ら数人に暴行を受けた。男らは「カメラ撮影は違法だ」などとして、パソコン2台を破壊した。
 3人は手を後ろに組まされ、ひざまずくよう命令された。携帯電話の使用も禁止され、行動の自由が一時、制限された。長安街では戦車などが集結。建国60年となる10月1日の軍事パレードの予行演習が行われるところだった。
 中国外務省は今月6日の予行演習の際には撮影を禁止すると通達を出していたが、その後の演習では禁止の通達などは出ていなかった。

◎中国で養豚業者が銅在庫を大量保有 そのわけは?(2009年9月19日、産経新聞)
 世界最大の金属消費国、中国の個人投資家が相当量の銅在庫を保有していると英サクデン・ファイナンシャルが明らかにした。
 サクデンでアジアの事業開発を担当するジェレミー・ゴールドウィン氏は訪中後に発表したリポートで、養豚業者ら投機家が5万トンを超える銅在庫を積み上げている可能性があると指摘した。これは上海先物取引所の指定倉庫の在庫の約半分の水準に相当する。同取引所の銅在庫は先週9万7396トンに達し、2年ぶりの高水準を記録した。
 サクデンの推計は、個人投資家による投機が拡大するなか、アナリストらによる中国の金属需要判断が難しくなっていることを裏付けている。これらの投資家が保有する在庫は、各取引所の報告の枠組みに含まれていないためだ。ゴールドウィン氏は、中国の個人投資家が約2万トンのニッケル在庫も保有しているとも指摘している。
 上海東方フューチャーズのアナリスト、江明君氏は「銅取引に全く関係のない人たちが、金を買うのと同様に、価値の保存手段として銅を購入している」との見方を示した。
 中国政府の4兆元(約53兆円)規模の景気刺激策導入と09年1~6月期の銀行融資が過去最高の1兆1000億ドル(約100兆円)に達したことを背景に、建設や自動車製造で使用される銅の買い入れが拡大。ロンドン金属取引所(LME)の銅相場は年初から2倍以上に上昇している。
 金属市場における中国の個人投資家の動きについては、スコシア・キャピタルのアナリスト、ナ・リュー氏が8月17日付のリポートで、市場心理が変化すればすぐに在庫を放出する可能性があると指摘していた。
 江氏も個人投資家の在庫の積み増しは「中国の需要が強いとの印象を与えるが、実際購入しているのは経済に悲観的な見方をしていて、自分たちの富を蓄えようとしている人たちだ」と話した。

◎三菱ガス化学、中国で製紙向け漂白剤の新工場、40億円投資(2009年9月8日、日本経済新聞)
 三菱ガス化学は中国・江蘇省に紙の漂白や半導体の洗浄に使う過酸化水素の新工場を建設した。約40億円を投資、年産能力は3万トンで、同社の過酸化水素の生産能力は約15%高まった。中国国内で製紙向けの需要が高まっていることなどに対応する。過酸化水素は塩素より環境負荷が小さく漂白剤として需要が高まっている。
 三菱ガス化学は国内では四日市工場(三重県四日市市)、鹿島工場(茨城県神栖市)、北海道にある共同出資会社の3つの過酸化水素工場を持つ。インドネシアにも生産拠点があり、中国は海外で2番目の工場になる。

◎中国で暮らす日本人減少、外務省の在留邦人数調査(2009年9月8日、朝日新聞)
 近年急激に増えていた中国で暮らす日本人の数が昨年、香港が返還された97年以降初めて減少した。外務省が7日に公表した昨年10月1日現在の「海外在留邦人数調査」によると、昨年は07年と比べて1977人減って12万5928人だった。
 「在留邦人」は、3カ月以上の長期滞在者と永住者の合計。中国では、日本企業の進出を背景に02年の6万4090人から5年間で2倍に増えていた。しかし、昨年は日系企業で働く人が約5千人減少。進出企業数は依然増えており、各企業が駐在員数を減らす傾向があったようだ。
 中国以外では、オーストラリアの在留邦人が6万6371人となり、英国を抜き、米国(38万6328人)、中国に次ぐ3位に浮上した。国際結婚や定年退職後に移住する人が増えたという。世界全体では111万6993人(前年比2.9%増)で、過去最多を更新した。(五十嵐誠)

◎中国で9日に結婚ラッシュ(2009年9月7日、産経新聞)
 【北京=矢板明夫】中国で9日、結婚ラッシュを迎える。中国語で「9」は漢字の「久」と発音が同じ。2009年9月9日には、「結婚生活久久久」という語呂合わせから、2人の末永い幸せを願うカップルの気持ちが込められているという。
 華僑向け通信社、中国新聞社などによると、今月9日は平日の水曜日にもかかわらず、北京、上海、杭州などのホテルや結婚式場が予約でいっぱいとなっている。各地の婚姻登録所は、当日に婚姻届を提出する人が普段より大幅に増えることを想定し、スタッフの増員や昼休みの短縮などで対応するという。
 08年8月8日の北京五輪開幕式当日にも結婚ラッシュがあった。「8」は中国語で金持ちになることを指す言葉、「発財」の「発」の発音に近いため、当日、北京で婚姻届を出したカップルは約2万組、上海では約7千組、それぞれ普段の1日分の50倍と20倍だった。今年の予約状況などから、9日に結婚する人数は昨年の8月8日に届かないものの、かなり肉薄する数字になると予測される。
 中国古来の慣習から、偶数の日付のほうが縁起良いとされる。今月9日は西暦で奇数の日付だけではなく、旧暦でも7月21日、伝統的な発想では決して結婚にふさわしい「吉日」とは言いがたい。
 9日の結婚ラッシュは、伝統の暦よりも、語呂合わせを大事にする現在の中国若者の意識変化が伺える。また、「久」を重要視し、「結婚生活の長さ」を気にするのは、中国の離婚率が79年の4%から08年の20%余りに急上昇した世相を反映しているかもしれない。

◎平壌で人気「すり身の牛肉や魚肉とパン」って?(2009年9月7日、スポーツニッポン)
 北朝鮮の首都平壌で最近、イタリア料理店やファストフード店が相次いで登場、世代を問わず人気を集めている。
 凱旋門(ケソンムン)近くに6月に開店したファストフード店は、欧米のハンバーガー店のような店構え。しかし、メニューに「ハンバーガー」の文字はなく、「すり身の牛肉や魚肉とパン」など朝鮮語で表記されている。27種類のメニューの平均単価は228ウォン(約175円)と一般の食堂に比べ割安感がある。外国人を含め1日当たり約150人が訪れ、注文配達も行う。
 支配人の高正玉さん(47)は「徹底して朝鮮式にこだわった。原材料はすべてわが国のもので、味付けも工夫した」と“独自色”を強調する。チェーン展開の計画もあるという。
 目抜き通りの一つ、光復通りに昨年末オープンしたイタリア料理店は、3人の調理師がイタリアや中国で修業、約30種類のピザと約20種類のスパゲティを提供する本格派。
 フロアマネジャーの韓恩恵さん(35)は「当初は興味本位の客が多かったが、今は固定客も増えた」と話す。2階では、イタリア製の服飾や靴、化粧品も販売している。

◎中国:ウルムチ市トップを解任、暴動やデモの頻発で責任(2009年9月6日、毎日新聞)
 【ウルムチ鈴木玲子】新華社通信によると、中国共産党の新疆ウイグル自治区委員会は5日、ウルムチ市トップの栗智共産党委書記(漢族)を解任した。後任には朱海侖・自治区政法委書記が就任した。また、自治区人民代表大会常任委員会は同日、自治区公安庁の柳耀華庁長も解任した。区都ウルムチで大規模暴動やデモが頻発し、治安回復が遅れたことに対する責任が問われたとみられる。
 早期解任によって、市民の不満の矛先をかわす狙いがあるものと見られるが、漢族らによる抗議デモでは自治区トップの王楽泉党委書記の辞任を求める声が強く、今回の解任で事態が収拾するかどうかは不明だ。
 一方、ウルムチ市検察院は5日、記者会見し、通り魔事件で拘束した容疑者のうち既に起訴した4人の氏名などを明らかにした。男3人、女1人でいずれもウイグル族。このうち19歳の男は、街で買い物をしていた女性の尻を針で刺した疑いで逮捕され、起訴された。同検察院は起訴の罪名について公共安全危害罪としている。

◎中国の携帯電話加入者、7億突破、増加の勢い衰えず(2009年9月6日、朝日新聞)
 【上海=奥寺淳】中国工業情報省によると、中国の携帯電話加入総数が7月末時点で7億265万件となり、初めて7億の大台に乗った。1月からの7カ月間で6100万件増加しており、1億件近く増えた昨年と比べても、ペースは衰えていない。
 7月の純増は745万件。1~7月の伸び率を地域別に見ると、携帯の普及率が高い沿海部は前年同期より鈍ったが、人口の多い河南省などを含む中部は伸び率が上昇。経済発展している内陸部が押し上げている。加入総数は01年に1億件を突破。それから8年で7倍に増えた。

◎針使う通り魔、「ウイグル族だ」と漢族デモ(2009年9月4日、読売新聞)
 【ウルムチ=関泰晴】中国西部・新疆ウイグル自治区ウルムチで針を使って通行人を襲う事件が相次ぎ、漢族の住民ら数万人が3日、中心部でデモを行い、「ウイグル族の仕業だ」などとして地元当局に治安対策の強化を求めた。
 新華社電などが伝えた。
 ウルムチでは、当局発表で死者197人を数えた暴動から5日で2か月となるが、深刻な民族対立の火種は依然としてくすぶっている。
 香港メディアなどによると、デモ参加者は自治区トップの王楽泉共産党書記の辞任を求め、「政府は役立たずだ」などと叫んで抗議したという。
 一連の襲撃事件では、注射針が使われたとの報道もある。漢族、ウイグル族や回族など9民族の被害者が出ており、公安当局は容疑者21人を拘束したが、身元などは公表していない。漢族の間では「被害者が数百人に達した。狙われているのは漢族で、犯人はウイグル族だ」などと流言が広がっていた。
 地元住民によると、最初にデモが起きたのは2日で、漢族数百人が地元当局に対し、治安対策の強化や被害者の医療補償などを求めた。3日もデモは続き、参加者が大幅に増えた。武装警察部隊が現場に到着し道路を封鎖するなどして制止に当たっている。
 ウルムチでは、現在も武装警察が厳戒態勢を敷いて治安維持に当たっている。漢族の抗議や不満の矛先が今後、ウイグル族に向かう恐れもあり、民族対立が激化する可能性も出ている。

◎中国・新疆で漢族ら数万人がデモ、治安悪化に抗議か(2009年9月4日、朝日新聞)
 【北京=峯村健司】新華社通信によると、中国新疆(しんきょう)ウイグル自治区ウルムチ市内で3日、数万人の住民がデモをした。デモの原因は明らかになっていないが、地元政府関係者などによると、参加者のほとんどが漢族で、治安悪化について当局に抗議したものとみられる。
 7月に同市内で発生した騒乱以降、当局は大量の武装警察部隊などを送り込み、治安回復を進めていたが、依然として住民の不安や反発が根強いことが浮き彫りになった。

◎“携帯王国”中国、「i PHONE」も10月に上陸、3G時代へ(2009年9月3日、産経新聞)
 【上海=河崎真澄】中国の携帯電話利用者が今年7月末の段階で7億300万人になったことが中国工業情報化省の調べで3日までに分かった。一方で固定電話は3億2800万台と携帯電話の半分に満たない。内陸部などで固定電話より先に携帯電話が普及したことなどが背景にある。
 7月末時点の省別携帯利用者は、広東省が8500万人で最も多く、4000万人台の山東、江蘇、浙江の各省がこれに続く。
 こうした“携帯王国”を狙い、米アップルの携帯電話「i PHONE(アイフォーン)」がついに中国に上陸する。通信大手、中国聯通と中国市場での販売契約を結んだ。
 中国での販売価格は1台3000元(約4万2千円)程度になる見込み。中国聯通による第3世代(3G)携帯網が9月末に全国展開されるのを待って、10月に発売する。
 聯通のほか、中国移動(チャイナモバイル)と中国電信(チャイナテレコム)の通信2社も中国で3Gサービスの運用を開始ずみ。ただ、聯通と電信はそれぞれが国際規格である「WCDMA」、「CDMA2000」を利用しており、移動は中国の独自開発規格「TD-SCDMA」を採用した。このため、3社が別の規格で三つどもえの戦いを展開する事態となっている。

◎液晶パネル、初の海外生産、シャープが中国大手と合弁会社(2009年8月31日、産経新聞)
 シャープは31日、中国の情報・通信機器大手の中国電子信息産業集団(CEC、北京市)と、液晶テレビ用パネルを生産する合弁会社の設立で基本合意したと発表した。シャープが液晶テレビ用パネルの海外生産に踏み切るのはこれが初めて。これまでは国内だけで生産し、海外に輸出してきたが、為替相場による影響を排除するため、海外生産に乗り出す。
 合わせて旧世代のパネル工場で現在休止している亀山第一工場(三重県亀山市)の生産設備をCECの孫会社が設立した液晶パネル生産会社に売却する。
 CECと合弁で設立するのは、「第8世代」と呼ばれる最先端の液晶パネルの工場。建設は北京市を予定しており、投資額や稼働時期など詳細については今後詰める。一方、売却するのは旧世代の「第6世代」と呼ばれる液晶パネルの生産設備。CECの孫会社で南京中電熊猫信息産業集団が、南京市で計画している液晶パネル工場に移転する。同工場は2011年3月までの稼働を計画している。
 またシャープは中国市場の需要増大に対応するため、10年4月に南京市に液晶テレビの設計開発拠点「液晶設計開発センター」を設立する。現地の消費者の生活実態などを研究し、現地のニーズに適した製品を開発し、売り上げ拡大につなげる。
 液晶パネルの海外生産は、今年4月に片山幹雄社長が記者会見し表明していた。

◎シャープ液晶、地産地消作戦、中国メーカーに設備売却(2009年8月31日、朝日新聞)
 シャープは31日、同社の亀山工場の液晶パネル生産設備の一部を中国・南京の電機メーカーに売却し、パネルの生産技術も供与すると発表した。シャープは中国メーカーがこの設備を使ってつくるパネルを仕入れ、中国で販売するテレビに搭載する。中国メーカーの生産は11年3月までに始める。シャープは国内工場だけで行ってきた液晶パネルの生産を海外へ移す「地産地消」戦略を進めているが、今回はその第一弾となる。
 シャープが技術供与するのは、南京市の「南京中電熊猫信息産業集団有限公司(CECパンダ)」。訪中しているシャープの片山幹雄社長がこの日、CECパンダ、南京市の両者と契約を結んだ。シャープは南京市とCECパンダが設立する新会社に設備を売却するが、出資はしない。
 売却するのは、亀山第1工場(04年1月稼働、現在休止中)の設備で、液晶パネルをつくるガラス基板のサイズは「第6世代」(37型換算で6枚取り)。設備を運び出した後の第1工場の活用方法については「未定」という。
 CECパンダは国営電機メーカーが70%、江蘇省と南京市がそれぞれ15%ずつ出資する家電メーカー。液晶やテレビの生産技術は保有しておらず、シャープからの技術供与で液晶テレビ生産に参入する。シャープはCECパンダ側と、第6世代より大きい「第8世代」の生産でも提携する方向で協議していく。

◎希少金属値上がり、7月以降、中国需要で1~4割(2009年8月29日、日本経済新聞)
 電子機器や特殊鋼の生産に欠かせないレアメタル(希少金属)の国際価格が軒並み反発している。7月から上昇が目立ち始め、6月末時点に比べ上げ幅は約1~4割に達した。景気刺激策などを受けた中国の需要増が上昇をけん引。日本国内で在庫調整が進んだ影響もある。レアメタル価格の再上昇は家電や自動車メーカーの収益を圧迫する要因になりそうだ。
 レアメタルは、需要拡大や中国など資源国の輸出管理で昨夏まで高騰していたが、経済危機後に急落した。安定確保のため在庫を積んでいた需要家も多く、銅などの非鉄金属に比べ上昇が遅れていたが、ここにきて反発基調に転じた。

◎中国、空母建造に着手、初の国産、15年完成目指す(2009年8月29日、朝日新聞)
 【北京=峯村健司】中国軍が上海など6カ所の工場を使い、初の国産空母の建造に着手したことがわかった。複数の軍と造船会社の関係者が明らかにした。国家中央軍事委員会幹部が今年4~6月に各工場を視察し、責任者に空母建造の指示と計画概要を伝えた。2015年までに5万~6万トン級空母の完成を目指す。
 胡錦濤(フー・チンタオ)指導部は10月1日の建国60周年記念式典を前に、海軍の長年の悲願であり、国威発揚にもつながる空母建造に踏み切った。式典に合わせて建造着手を宣言することが指導部内で検討されていたが、「公表すれば周辺国の脅威論をあおりかねない」(中国海軍幹部)という慎重論が強まっている。
 軍関係者によると、空母と、それを護衛する艦船などの船体は、主に上海の江南造船で建造される。遼寧省大連、四川省成都、湖北省武漢、浙江省杭州、甘粛省蘭州にある軍需工場では、電力制御システムやレーダーなどの関連部品を製作している。各工場でつくられた部品や装置は江南造船に集められ、最終組み立てが行われる。
 空母専用に350億元(約4803億円)をかけて設けられた江南造船の第3ドックは、長さ約580メートル、幅約120メートルで中国最大級。約8万人の作業員が集められ、鋼材のさび止め塗装などの作業を始めている。秘密保持のため、構内には国家安全省の職員や警備員を配置している。
 江南造船関係者は「必要な設備はすべて整った。建造は順調に進んでおり、海軍側からは急ぐように指示されている」と明かし、週末も無休で作業をしている。
 中国海軍はソマリア沖での海賊対策に艦船を派遣するなど今年から本格的な遠洋進出に乗り出した。空母建造は公表していないものの、梁光烈国防相が「大国で空母を持っていないのは中国だけで、永遠に持たないというわけにはいかない」と述べるなど、軍幹部の積極的な発言が相次いでいる。

◎中国が武装警察法、権限乱用の批判かわす?(2009年8月27日、読売新聞)
 【北京=関泰晴】中国の全国人民代表大会(国会)常務委員会は27日、暴動鎮圧やテロ制圧にあたる武装警察部隊の権限を明確化する「人民武装警察法」を可決した。
 各地で暴動が多発し出動の機会が増加している武装警察の活動を法で規定することで、「無制限に権限が拡大、乱用されている」との国際社会の批判をかわす狙いもありそうだ。
 新華社電などによると、武装警察は1982年に創設されたが、活動や権限などの規定があいまいだった。新たな法では、8項目の任務を規定し、〈1〉暴動、騒乱、大規模な暴力的な犯罪〈2〉テロや社会の安全を脅かす事件―の鎮圧にあたることなどが盛り込まれた。

◎中国、武装警察法を採択、暴動鎮圧・テロ対策を正当化(2009年8月27日、朝日新聞)
 【北京=坂尻顕吾】中国の全国人民代表大会(全人代)常務委員会は27日、国内の治安維持に当たる武装警察部隊の任務などを定めた人民武装警察法を初めて採択した。中国共産党・政府は、10月1日の建国60周年に向けて、社会暴動の鎮圧やテロ対策を担う現場の活動を正当化する狙いがあるようだ。
 武装警察部隊は人民解放軍から派生した準軍事組織で、行政区域ごとに配置され、総数は約68万人とされる。近年はテロ対策部隊が新設され、各地で頻発する騒乱や暴動にも真っ先に投入されているが、具体的な任務を定めた法律の不備が識者などからたびたび指摘されてきた。
 全人代常務委員会で採択された同法は、任務規定として8項目を並べ、国家施設の警備などのほか「暴動や騒乱、大規模な暴力犯罪事件、テロ襲撃事件およびその他の社会安全事件」を活動の対象に初めて位置づけた。27日、採択後に記者会見した王尚新・法制工作委員会刑法室主任は「法制定は部隊の任務執行に法律上の根拠と保障を与える」と意義を訴えた。
 法案は昨年3月の全人代で提起され、常務委員会で審議が続いていた。今回採択に至った背景には、昨年3月にチベット自治区で起きたラサ騒乱や今年7月に新疆(しんきょう)ウイグル自治区ウルムチで起きた騒乱を武装警察部隊が中心となって鎮圧した経緯がある。常務委員会の委員からは「二つの暴動処理に成功した実績を明文化すべきだ」と採択を望む声が高まっていた。
 胡錦濤(フー・チンタオ)国家主席は25日、視察先のウルムチで騒乱鎮圧について「暴力犯罪を断固として制止し、ウルムチの社会安定を回復した」とたたえた。法採択にはこうした中国指導部の意向もある。
 一方、暴動やテロ対策を名目とした武装警察部隊の活動が行き過ぎることへの懸念は消えない。これまでの審議で、委員からは「武装した警察力の行使はあってもいいが、社会暴動はそもそも人民内部の矛盾に原因があり、思想活動や教育活動を通じて解決をめざすべきだ」(白克明氏)との意見も出ていた。
 新法には隊員の職権乱用を戒め、他人の自由を不当に制限したり財産を侵害したりすることを禁じる規定もある。ただ罰則規定はなく、法採択は治安維持の現状追認というのが実態といえそうだ。

◎“駆け込み”帝王切開が急増、早く就学させたい親心? 中国(2009年8月26日、産経新聞)
 【杭州(中国浙江省)=河崎真澄】9月が入学シーズンの中国で、9月初めに出産を予定する妊婦が8月末までの“駆け込み”帝王切開を希望するケースが急増している。8月31日までに生むことで、小学校入学の年齢が1歳近く早まるためだ。
 その理由について上海紙、東方早報は、子供を少しでも早く就学させ自立させたいとの“親心”からだと説明する。子供が社会に出て収入を得るまでの期間が1年近く短縮されて、養育費などが節約できる、との現実的な見方もあるという。
 同紙によると、ある産院では、同じ日に出産した5人の妊婦のうち3人までが帝王切開を選んだ。別の産院に入院中の妊婦は「子供の入学時期を遅らせたくない」と話し、就学時の「早生まれ」目的の帝王切開を行う予定だ。夫も親族も賛成しているとか。
 一方で、妊婦や親族がどこまで未熟児や合併症などの出産リスクを認識しているのか疑問視する声も上がっている。親の都合で早生まれを選んでも、同じ学年の子供たちとの厳しい競争を勝ち抜いていけるかどうかも考えなければならないが、“親心”はそこまでは及んでいないようだ。

◎中国の建国記念愛国映画、ネットで非難とボイコットの動き(2009年8月24日、産経新聞)
 【北京=矢板明夫】建国60周年を記念するため中国映画界が総力をあげて制作し、10月1日の国慶節を前に上映が予定される愛国映画「建国大業」が今、ネットで猛烈な批判にさらされている。出演者の多くが外国籍取得者であることが反発を招いており、「祖国を捨てたやつらに国の愛し方を教えてもらいたくない」などと、インターネットには映画のボイコットを呼びかける書き込みがあふれている。
 映画は中国最大の国有系映画会社、中国映画集団公司が投資し、建国直前の1949年9月の北京を舞台に、毛沢東、周恩来、劉少奇ら共産党指導者の活躍を描いた歴史巨編。中国を代表する人気俳優や歌手ら172人が出演。登場人物の多さと、俳優全員がギャラなしのボランティア出演であることなどが話題になっている。今年2月ごろから、撮影の進捗(しんちょく)状況が中国メディアに詳しく取り上げられており、注目されていた。
 しかし、8月に入り、出演者のうち21人が米国、カナダなどの外国籍を取得していることが報じられ、ネットでの評価は期待から批判へと一変した。「60年来の愛国主義教育が失敗した証拠であり最大の皮肉」「現代中国の恥をさらした映画だ」などとネットには厳しい意見が殺到した。
 中国では近年、子供の教育や高い福利厚生、仕事の得やすさなどを理由に、外国籍を取得する者が増えている。米国政府の統計によると、昨年、米国籍を取得した中国人は4万人を超えた。しかし、取得者の多くが金持ちの有名人や高官の家族など特権階級で、このことが市民の反発を招いているようだ。人材や財産の中国からの流出を懸念する声と同時に、外国籍を取得した中国人を「裏切り者」と決めつける人も多い。今回の“映画批判”は、外国籍取得者に対するこうした市民の不満と嫉妬(しっと)が一気に噴出した現象ともいえそうだ。

◎東レが北京で水処理膜工場、来年4月稼働へ起工式(2009年8月24日、産経新聞)
 東レは24日、工場廃水などの浄化用水処理膜を生産する中国の合弁会社の工場起工式を北京市順義区で行った。設備投資額は約5億元(約70億円)で、来年4月から稼働する予定。
 合弁相手は水処理事業などを手掛ける中国藍星集団(北京市)。資本金3500万ドルのうち、東レグループが50.1%を出資した。
 中国では生活水準の向上や干ばつなどで水不足が深刻化しつつあり、水処理膜市場の規模も拡大。現地生産で水処理事業の拡充を図り、占有率(シェア)を高めたい考えだ。

◎日本語の無料紙創刊ラッシュ、中国・上海、駐在員ら5万人に的(2009年8月24日、日本経済新聞)
 長期滞在の日本人が約5万人とニューヨークを抜き世界最多の中国・上海で、日本語のフリーペーパーが創刊ラッシュとなっている。現在10紙以上が発行され、駐在員や留学生らの情報入手手段として欠かせない存在になりつつある。
 数十ページのタブロイド紙から100ページ以上の雑誌タイプまであり、飲食店やイベントの情報、日系企業の経営者インタビュー、日本で話題のニュースなどを掲載。日本人女性は「外食や買い物の情報を得るのに便利で、上海で暮らす上で不可欠」と語る。
 日本人が多く住む地区の料理店やスーパーなどに置かれ、自由に持ち帰れる。「スーパーシティ」など人気が高いフリーペーパーは発行部数が4万~5万部と、長期滞在者のほとんどが手にできる計算だ。

◎北韓に密輸直前のミサイル用金属、中国が押収(2009年7月29日、KBS World)
 中国の税関が北韓に密輸されようとしていた、ミサイルの開発にも使われる「バナジウム」という金属を押収していたことが明らかになりました。
 これは中国のインターネット・ニュースサイト丹東日報が28日報じたもので、中国東北部の丹東の税関は24日、北韓に輸出される物品が積まれていた車を調べたところ、果物の箱の中に隠されていた「バナジウム」およそ70キロを見つけ、押収したということです。
 見つかったバナジウムは68本の小さいビンに入っており、20万元(およそ3600万ウォン)に相当するということです。
 バナジウムは、熱や磨耗に耐える性質が優れたレアメタル・希少金属で、ミサイルの開発にも使われているため、中国はバナジウムの輸出を厳しく規制しています。
 中国は特に北韓が5月に行った核実験に対する国連安全保障理事会の決議に基づく制裁措置を履行するため、北韓への輸出規制を強化しているものとみられます。

◎「裁判官や警察官、官吏は信用できない」、中国で世論調査(2009年8月22日、産経新聞)
 【北京=野口東秀】中国最大手のインターネットサイト「新浪網」などがこのほど中国の社会信用度を調査したところ、裁判官や警察官、官吏に対する信用度が極めて低いことが浮き彫りになった。
 この世論調査には3376人が参加した。大卒が6割以上を占めるほか、中級以上の管理職や技術者が比較的多かった。
 「中国で信用度が高い職種」としては「農民」が19%でトップ。「宗教関係者」11%、「軍人」10%、「学生」9%と続く。
 しかし「裁判官」と答えた者はわずか1%、「警察官」も0.9%、「官吏」も0.8%に過ぎなかった。中国の民衆、とりわけインテリ層が司法や行政の在り方に強い不信感をもっていることがうかがえる。

◎中国の鉛汚染、湖南省でも 、子ども45人が中毒(2009年8月20日、朝日新聞)
 【北京=坂尻顕吾】20日付の中国紙・経済参考報によると、中国陝西省で14歳以下の子どもに鉛汚染が広がっていた問題で、湖南省武岡市の工場周辺でも似たような被害が起きていることがわかった。報道によると、同市が検査した子ども1958人のうち、7割の1354人は血液中の鉛が基準値を超えており、うち45人は鉛中毒とわかった。
 今年7月、同市文坪鎮の子どもたちに発熱、食欲減退などの症状が多発して鉛汚染が発覚。市環境保護局の調査で、付近にあるマンガン精錬工場が汚染源と特定された。工場はすでに閉鎖され、責任者2人が刑事拘束された。市担当者も職務怠慢の疑いで調査されている。
 経済参考報は、中国の経済発展に伴って鉛や水銀など重金属汚染が各地に広がりつつある実態を詳しく伝えた。同紙は地元政府の監督のあり方にも疑問を投げかけている。

◎中国、「検閲ソフト」義務化を断念、回線管理強化型に転換か(2009年8月13日、産経新聞)
 【上海=河崎真澄】中国政府は13日、国内で販売されるパソコンを対象に、有害サイトへの接続を遮断する政府指定の“検閲ソフト”搭載を義務化するとしていた方針を、撤回した。工業情報省がこの日、記者会見で明らかにした。国際社会だけでなく国内のネットユーザーからも猛反発にあい、異例の「断念宣言」に追い込まれた格好だ。だが、専門家らは、中国当局がパソコン内部ではなく、ネット回線そのものの検閲機能を強化する動きもあるとし、警戒を強めている。
 記者会見で、李毅中工業情報相は、有害サイトへの接続遮断ソフトについて「一律に強制はしない」と述べ、義務化しない方針を明らかにした。さらに「消費者の選択の自由を十分に尊重する」とも強調し、国内のネットユーザーから起こった義務化反対のうねりに配慮した方針転換であることをにじませた。
 ソフト搭載の義務化をめぐっては、日米など各国政府が制度導入の撤回を中国側に求めるなど、国際社会を巻き込む混乱を引き起こした。国内ネットユーザーからも、ソフト開発費として投じた4170万元(約5億8400万円)を「ムダ遣い」と批判する動きも強まり、急ごしらえの新制度は「四面楚歌(そか)」に追い込まれた。
 中国政府は当初予定していた7月1日からの義務化を前に、6月30日の夜になって導入延期を決めた。そして今回、義務化を断念するなど、方針を二転三転させる異例の事態となった。ただ、工業情報省は、すでにこのソフトの搭載を義務づけた中国国内の学校やネットカフェなど、公共の場所でのパソコンについては新制度を継続するとしている。
 断念について専門家の間では、パソコンに政府指定ソフトを搭載させる方式ではなく、「当局が一括管理しているネット回線のそのもののチェック機能を強め、個別のパソコンの情報収集力を管理する方針に切り替えた」との見方が出ている。
 中国国内では原則として、当局がコントロールするサーバーを経由しなければ、ネットの閲覧はできない仕組みだ。当局は、ネット経由で批判の動きが国内に広がり、反政府運動に結びつく点を警戒しているものとみられる。

◎中国、産業スパイ容疑でリオ社員4人を逮捕、新華社報道(2009年8月12日、朝日新聞)
 【北京=坂尻顕吾】英豪系の資源大手リオ・ティント社員が中国との鉄鉱石価格交渉をめぐって中国当局に身柄を拘束された事件で、新華社通信は、社員4人が商業秘密侵害と贈賄の両容疑で12日までに正式に逮捕されたと伝えた。リオ側に商業秘密を提供したとされる収賄側の中国鉄鋼企業の容疑者についても逮捕手続きに入った。
 中国当局は先月5日、リオ社上海事務所首席代表で中国系のスターン・フー氏(豪州国籍)と中国籍の社員3人の身柄を拘束。豪中間の外交問題に発展していた。
 報道によると、中国企業との鉄鉱石価格交渉の責任者だったフー氏と社員3人は不当な手段で中国鉄鋼企業の情報を入手し、その見返りとしてわいろを贈っていた。捜査機関からの送検を受けて、上海市の検察機関が「4人の犯罪容疑を証明する証拠がある」と判断したという。

◎中国:英豪資源大手の支社幹部らを逮捕、産業スパイ容疑(2009年8月12日、毎日新聞)
 【上海・鈴木玲子】新華社通信は12日、中国上海市の検察当局が産業スパイと贈賄容疑で、英オーストラリア資源大手のリオ・ティント上海支社幹部ら4人の逮捕を認める決定を出したと報じた。オーストラリア外務貿易省は同日、中国側から4人が逮捕されたと連絡を受けたことを明らかにした。
 逮捕されたのは、上海支社総支配人で中国系オーストラリア国籍のスターン・フー容疑者と同支社の中国籍社員3人。4人は7月5日に拘束された。
 当局は、4人がわいろを贈るなど不当な手段で中国の鉄鋼メーカーの機密情報を入手したとしている。収賄側の鉄鋼メーカーも、わいろの見返りに情報を提供した疑いがあるとして、容疑者の逮捕手続きに入ったという。
 中国国家機密保護局はウェブサイトで、リオの産業スパイ活動は6年間続き、鉄鋼メーカーは高値で鉄鉱石を買わざるを得なくなり、巨額の被害を受けたと説明している。

◎中国GDP水増し疑惑、語るに落ちた?マイナス発表の山西省を表彰(2009年8月9日、産経新聞)
 【上海=河崎真澄】中国国家統計局が今年1~6月の国内総生産(GDP)に関する31の省級行政区ごとの集計作業で、唯一マイナス成長を発表していた山西省を、「実事求是(事実の実証に基づき真実を追求する)の精神がある」として、異例の表彰を行っていたことが明らかになった。上海紙、東方早報などが9日までに統計局の情報として報じた。
 1~6月のGDPをめぐっては、31の行政区が発表した地域ごとのGDPを合算すると全国統計の総額より約10%も膨らんでいた。GDP成長率でも、当局発表の全国平均が前年同期比で7.1%だったのに対し、平均値を下回ったのは山西省を含む6行政区にすぎず、当初から統計の“水増し”が指摘されていた。
 これを受けた今回の山西省への表彰は、他の地域の統計に何らかの操作があったことを統計局が暗に認め、改善を促した形だ。
 中国では1958年に毛沢東が農工業の大増産を指示した「大躍進政策」で、単位面積あたりの農産物生産量や地域ごとの鉄鋼生産量などが競われ、地方幹部らが極端な虚偽報告を繰り返した。そうした無謀な経済政策の結果、地方が疲弊し数千万人の餓死者を出したという“前科”がある。
 GDPは地方幹部の人事考課の重要な材料となってきたが、地方政府だけでなく、統計局のデータに関してもこのところ、失業率の低さや平均賃金上昇幅の大きさが現実離れしているとの批判が高まっている。

◎中国の新車販売、7カ月連続世界一、月も100万台超(2009年8月8日、朝日新聞)
 【上海=奥寺淳】中国自動車工業協会がまとめた7月の新車販売台数は、前年同月より63.6%多い108万5600台で、今年に入って7カ月連続で世界一となった。5カ月連続で月間販売台数が100万台を超え、伸び率も6月(36.5%増)を大幅に上回った。
 同協会によると、7月は例年、車の売れ行きが鈍るが、今年は上半期の好調さが続いている。排気量1600CC以下の小型車の車両取得税を5%に半減する販売支援策が功を奏し、7月の乗用車販売は前年同月より7割も増えた。
 1~7月の累計は前年同期比23.4%増の718万4400台。同時期の米国(約580万台)を大きく上回っており、年間でも世界一となる可能性が高まっている。

◎中国の若手大富豪、200億円差し押さえ不正株取引(2009年8月8日、朝日新聞)
 【香港=小林哲】中国の家電販売最大手「国美電器」の創業者で、昨年11月に北京の警察当局に不正な株取引の疑いで拘束された黄光裕氏とその妻の香港の資産のうち、16億6千万香港ドル(約200億円)が香港の裁判所により差し押さえられたことがわかった。香港紙明報などが伝えた。同社の損失補填(ほてん)にあてるための措置という。
 黄氏は、中国の富豪ランキング上位に名前があがる著名な若手経営者。広東省の農村出身で、80年代に兄と創業した同社を中国最大規模のチェーン店に成長させた。

◎中国GDPに水増し疑惑、成長率でも中央と矛盾(2009年8月4日、産経新聞)
 【上海=河崎真澄】中国の国内総生産(GDP)に統計の“水増し”疑惑が浮上している。31の直轄市や省・自治区がそれぞれ発表した今年1~6月期の地域ごとのGDP額を合算すると、同時期の全国統計より約10%も規模が膨らむことが、中国系香港紙、香港商報の調べで分かった。同紙では、地方政府の幹部らが経済発展の実績を誇張して宣伝するため、統計数字を操作したのではないかと指摘している。
 同紙が、中国本土の31地方政府が発表した同時期の域内GDP額を合算したところ、中央の国家統計局が7月に発表した全国のGDP総額である13兆9862億元(約196兆円)を約1兆4000億元も上回ったという。
 また、GDP成長率でも国家統計局の発表では1~6月期の全国平均が前年同期比で7・1%だったのに対し、31行政区のうち全国平均を下回ったのは6つだけ。マイナス成長は炭坑閉鎖で地元経済が打撃を受けた山西省のマイナス4・4%のみだった。一方で、天津市と内モンゴル自治区が成長率を16・2%と発表するなど、14の行政区が10%以上の成長率を達成したとしており、全国平均との差でどの数字が正しいのか説明がつかなくなっている。
 複数の行政区にまたがる案件の重複計算など誤差もあるとみられるが、これほど中央との差が広がったのは珍しいという。1979年の改革開放以来、中国では地方政府幹部の人事考課に、GDP成長や外資導入などの経済実績を採用してきたが、胡錦濤指導部では行き過ぎた地方開発への懸念などから、最近では環境保護政策やその実績も考課材料にし始めている。
 先月16日には広東省共産党委の汪洋書記が、省内の産業構造転換をめざす方針を打ち出した際、「目先のGDPデータはあまり重視しない」と発言し、注目された。同省GDP成長率は7.1%増で全国平均と“足並み”をそろえている。
 中国の統計をめぐっては、GDP以外にも過去、矛盾点がしばしば指摘されてきた。3日の新華社電によると、国家統計局が河北省北戴河で先月31日から今月1日まで開いた半年に1度の全体会合で、同局内の共産党組織書記の馬建堂氏はあえて、「統計数字の精度や信頼性の向上に努力すべきだ」と強調した。国際社会から疑念を抱かれやすい中国の統計数字の信頼性確保を、関係部門や地方政府に指示した格好だ。

◎中国の消費、二極化鮮明、自動車・家電は好調、衣料・サービス不振(2009年8月2日、日本経済新聞)
 【上海=下原口徹】中国の個人消費の二極化が鮮明になっている。景気減速を反映し、小売り・サービスなどの販売不振が続く一方で、政府が消費刺激策として購入者に補助金を払う自動車や家電の売れ行きは好調だ。中国の2009年4~6月期の国内総生産(GDP)の実質成長率は前年同期比7.9%増。政府主導の景気回復は進んでいるが、個人消費の足取りは重いのが実情だ。
 「全商品5割引き」中国最大の商業都市、上海市内の衣料品店の店頭にはこんな安売り広告があふれている。7割、8割引きの店も珍しくない。カジュアル衣料品チェーンの店長は「通常のセールは2、3割引きからだが、在庫が多い今年は5割引きから始める店が多い」と話す。

◎中国の実質的な外貨準備、公表より3000億ドル多く、日銀試算(2009年8月1日、日本経済新聞)
 日銀は中国政府の事実上の管理下にある外貨資産が、公表されている外貨準備高よりも約3000億ドル(約28兆円)多いとする試算をまとめた。中国の発表によると、外貨準備高は6月末で2兆1316億ドル。試算通りなら、中国は外貨資産を1割以上多く保有していることになる。国際金融市場での存在感が一段と高まりそうだ。
 外貨準備に含まれていないのは中国人民銀行(中央銀行)が銀行から預かった外貨建ての準備預金と、政府系ファンドなどへの出資分だ。

◎中国・長沙市で千人が抗議デモ、化学工場汚染(2009年7月31日、産経新聞)
 新華社電によると、中国湖南省長沙市郊外で30日、住民らが化学工場の汚染問題をめぐり抗議デモを行い、地元当局庁舎を取り囲んだ。デモは1000人規模とみられる。
 住民は29日にもデモを行った。その際に6人が拘束され、うち1人がけがを負ったことで、住民らが反発を強め、連日のデモとなった。
 住民側は化学工場の汚染物質により「飲み水にも影響が出る」などと訴え、当局側に解決を求めている。

◎性教育不足で毎年1300万人が中絶、中国(2009年7月30日、産経新聞)
 30日付の中国英字紙、チャイナ・デーリーは、中国で中絶手術を受ける女性は毎年1300万人に達していると伝えた。「(避妊方法などの)性教育の不足」が主な原因という。
 中国で生まれる子供は毎年約2千万人に上るが、その6割強に相当する中絶が行われていることになる。専門家は「中絶の多くが未登録の病院で行われており、実際はもっと多い」と指摘した。
 最近の調査によると、中絶した女性の62%が20~29歳で、ほとんどが未婚。上海のある病院での調査では、ホットラインへの相談者で避妊方法を知っていた女性は30%に満たなかった。
 中国で中絶手術の費用は約600元(約8300円)という。

◎リストラ抗議、社長殺す、中国の鉄鋼会社でデモ(2009年7月28日、朝日新聞)
 【瀋陽=西村大輔】中国誌・財経(電子版)などによると、中国吉林省通化の大手国有企業・通化鋼鉄で24日、従業員ら1万人以上が経営悪化に伴うリストラなどへの不満から抗議デモを行い、暴徒化した一部が同社に出資する民間鉄鋼会社・建竜集団から派遣されていた陳国軍社長を殺害した。
 地元報道によると、建竜集団は05年に通化鋼鉄に資本参加したが、金融危機などの影響で経営状態が悪化。最近、建竜集団がさらに増資して買収する計画が明るみに出たことから、人員削減や給与カットを懸念する従業員の不満が高まっていた。
 23日に従業員が「建竜は出て行け」と叫んでデモを始め、工場内の8高炉のうち七つの操業が止まった。陳社長は24日、事情説明のために工場を訪れたが、従業員らに囲まれて殴るけるの暴行を受け、死亡した。
 中国人権民主化運動情報センター(香港)は、デモに参加した労働者は約千人の武装警察官と衝突し、100人以上が負傷したとしている。

◎中国ネット大手の百度、4~6月期45%増益(2009年7月24日、日本経済新聞)
 【ニューヨーク=米州総局】中国のネット検索最大手百度(バイドゥ・ドット・コム)が23日に発表した4~6月期決算は、売上高が前年同期比37%増の1億6100万ドル、純利益が同45%増の5600万ドルだった。中国企業のあいだでネット広告の利用が急速に広がっており、業界最大手として大幅な増収増益を実現した。
 足元の業績も堅調。7~9月期の業績見通しは売上高1億8400万~1億8900万ドルで、市場予測の1億8200万ドルを上回った。

◎化学工場が爆発、4人死亡、100人以上が負傷、中国(2009年7月15日、産経新聞)
 中国中央テレビなどによると、中国河南省洛陽市偃師の化学工場で15日未明、爆発事故が起き、従業員4人が死亡、3人が行方不明となり、100人以上が負傷した。爆発時に巨大な音がして、周囲約30キロで揺れを感じ、付近の建物では多くの窓ガラスが割れたという。
 爆発したのは大型の生産設備と原料で、爆発時に火柱が上がり、工場施設が燃えた。負傷者には、割れたガラス片などでけがをした付近の住民も含まれている。
 工場関係者によると、原料に使われていた有機化合物のクロロベンゼンが爆発したとみられ、当局が詳しい原因を調べている。工場には約300人の従業員がおり、当時は10人ほどが当直をしていた。

◎中国外貨準備、初の2兆ドル突破(2009年7月15日、朝日新聞)
 【北京=琴寄辰男】中国人民銀行(中央銀行)は15日、中国の外貨準備高が4月末時点で2兆ドルを初めて突破した、と発表した。直近6月末時点では2兆1316億ドルまで拡大した。このところのドル安傾向でユーロや円建て外貨準備のドル評価額がふくらんでいるうえ、中国経済が相対的に堅調なことからさまざまな形で外貨が流れ込んでいるためとみられる。
 中国の外貨準備高は06年初めに日本を抜いて世界一になり、同年10月には1兆ドルを突破。約2年半でさらに2倍になった。世界で2位の日本の外貨準備高は今年6月末時点で1兆191億ドルと、中国の半分以下の水準だ。
 増加傾向が続いてきた中国の外貨準備高は金融危機による輸出減で、昨年10月末時点では約5年ぶりに減少するなど一時頭打ちになっていた。しかし再び増加傾向に転じている。

◎ウルムチで立てこもり、警官がウイグル族の2人射殺(2009年7月14日、朝日新聞)
 【ウルムチ(中国新疆ウイグル自治区)=西村大輔】大規模騒乱が起きた中国・ウルムチの中心部で13日午後3時(日本時間同4時)ごろ、建設中の高層ビルで立てこもり事件があり、数百人の武装警察部隊が出動した。
 当局の発表によると、長刀や棒を持った3人のウイグル族が別のウイグル族を追いかけ、暴行しているのを巡回中の警察官が発見。3人が抵抗したため警告射撃をし、それでも抵抗をやめないため発砲。2人が死亡、1人が負傷したとしている。
 現場はウイグル族居住地区で、観光スポットの「国際大バザール」に近い繁華街。

◎中国東北に熱い視線ベンチャー、中小企業が視察(2009年7月12日、産経新聞)
 ベンチャーや中小企業の経営者ら120人が参加した日本企業家遼寧省視察団(団長、行徳哲男・日本BE研究所所長)が6月25~28日、中国遼寧省瀋陽、撫順、鞍山、大連の各市を訪問し、開発中の工業地帯などを視察したほか、要人とも会談した。遼寧省、吉林省、黒龍江省からなる東北3省は「遅れてきた投資チャンスの地」と呼ばれる。世界不況の中でも勢いよく経済発展を続ける姿を目の当たりにした視察団は、将来のビジネス展開に意欲を示した。
 遼寧省の重点開発地域の一つ、大連長興島臨港工業区。当地に進出した世界第6位の造船会社、韓国STXの造船所や大規模な社員寮が目を引く。3年前までは荒れ果てた土地でしかなかった開発区が、工業都市へと変貌を遂げている。
 「早く投資した人はたくさんもうかりますが、遅れて投資した人は少ししかもうかりません」。大連長興島臨海工業区招商二局の張慶忠副局長はセミナーの中で、同工業区への投資は中国投資の最後のチャンスであると強調した。
 中国政府からもバックアップを受けた同工業区では、今年に限り、生産企業が土地を借用する場合、国家が規定する土地価額全額を補助されるなど優遇措置は手厚い。伊藤忠商事や大陽日酸など日本の大手企業も進出を決めている。
 しかし、韓国では中小企業数十社が進出を決めているのに対し、日本の中小企業やベンチャーの出足は鈍い。日本の中小企業は長引く不況で、少ない投資で高い収益をあげることに専念してきた。このため「技術をメーンに売り込みたいが、中国側は資本を呼び込みたい」(建設関連ベンチャー)と双方の思惑に溝がある。
 とはいえ、高成長を続ける東北3省が魅力ある投資先であることに変わりはない。特に遼寧省は、東北3省の中で最も発展した地域だ。
 中国・鉄鋼発祥の地で「鉄鋼の都」と呼ばれる鞍山市は、工業・商業都市としても成長しようと開発を急いでいる。市の担当者は「開発中の大型ショッピングモールにはスウェーデンの家具販売会社『IKEA』の入居が決まっている」と胸を張る。
 同市では今年1~5月の全市域内の国内総生産(GDP)が18.5%となったといい、世界同時不況にもかかわらず、前年の成長率13.8%を上回る勢いで成長している。谷春立市長は「鞍山市は将来必ず中核都市に発展する」と自信を示した。
 日本経営合理化協会の熊谷聖一専務理事は視察団を代表したあいさつの中で、「これからビジネスのやり方を研究し、いつの日か、事業を展開したいと考えている」と述べた。

◎イーランドが第一毛織を告訴した理由とは(2009年7月12日、朝鮮日報)
 中国市場をめぐり、韓国ファッション業界の「恐竜」第一毛織とイーランドの激しい神経戦が展開されています。イーランド側は1日、ソウル中央地方裁判所に第一毛織を相手取り「中心的な人材を引き抜いた」として採用無効と損害賠償を請求する民事訴訟を起こしました。
 その発端は、約10年間イーランド中国ファッション事業部のトップを務めたA常務が2008年11月、突然辞意を表明したことでした。A常務は今年売上げ1兆ウォン越えが予想されているイーランド中国事業部を成長させた第1功労者といわれています。A常務は5月1日付で、今年1月から空席だった第一毛織の上海法人代表になりました。イーランド側は「A常務は当社中国ファッション事業部のトップを務めたため、中国事業計画など当社の社外秘事項を知っている」と主張しています。
 これに対して、第一毛織側は「わが社の上海法人代表が空席だったとき、中国の新聞に採用広告を出したが、A氏はそれを見てやって来た。ヘッドハンティングではなく、経歴社員の正式な採用過程を通じ採用された」と反発しています。しかし、イーランド側は「A常務だけではない。B作戦本部長も第一毛織に転職し、ほかの幹部2人も第一毛織に移ろうと辞表を提出している。第一毛織側がイーランドの中核的なノウハウを持つ人材を引き抜いている」と主張します。第一毛織は「組織的に人材を引き抜いているというのは名誉棄損」としながらも、「優秀な経歴を持つ人材が自らこちらのドアをノックしてきているのに、拒否する会社があるだろうか」と反撃しています。
 第一毛織とイーランドは韓国ファッション業界で1、2位を争う企業だが、中国ではイーランドのほうが断然リードしています。イーランドは約20年前から中国市場に目を向け、今では約3000店舗を抱えています。97年に中国に進出し、ラピドなど5ブランドを発売している第一毛織との差は大きいのが現実です。イーランド側は「中国での事業は長年現地で積み重ねてきた“関係”が重要なため、一度中国に辞令を出した人材は呼び戻さず、中国で長く勤務させる体制だった。このように育てた人材を奪われたことになる」と主張しています。

◎観光客7人死亡、12人不明、中国重慶で洪水(2009年7月12日、産経新聞)
 12日の新華社電によると、11日午後、中国重慶市の渓谷をハイキング中の観光客が洪水に巻き込まれ、7人が死亡、12人が行方不明になった。16人は救出された。全員、中国人とみられる。
 現場付近では局地的な集中豪雨があり、川の水位が急速に上がり、洪水が発生したという。

◎ウルムチで石油タンク爆発、破壊行為でないと当局(2009年7月12日、産経新聞)
 新華社電によると、中国新疆ウイグル自治区ウルムチ市北部にある中国国有石油大手、中国石油天然ガス集団の石油精製工場で12日午前10時(日本時間午前11時)ごろ、石油タンクが爆発、同日正午前に鎮火した。消防当局の話として伝えた。
 当局は、死傷者はおらず、爆発は破壊行為によるものではないとしている。現在、詳しい爆発原因を調べている。
 ウルムチでは5日に大規模な暴動が発生。漢民族とウイグル族との間で緊張状態が続いており、当局は武装警察部隊などを投入し、厳重な警戒態勢を敷いている。

◎石油タンク爆発、厳戒態勢のウルムチで(2009年7月12日、読売新聞)
 【中国総局】新華社電によると、中国新疆ウイグル自治区ウルムチ北部にある中国国有石油大手「中国石油天然ガス(CNPC)」の石油精製所で、12日午前10時(日本時間同11時)頃、石油タンクが爆発した。
 同日正午前に鎮火した。これまでのところ、死傷者は伝えられていない。当局が爆発原因などを調べている。
 ウルムチでは今月5日に大規模な暴動が発生したばかり。中国当局は、武装警察部隊などを大量投入し、厳戒態勢をとっている。

◎インド、2028年に中国抜き人口世界一に=統計庁(2009年7月11日、朝鮮日報)
・韓国は2050年に641万人減の4234万人
 2028年からはインドが中国を抜き、世界で最も人口の多い国になるという見通しが発表された。一方、韓国の人口は2050年までに641万人減り、人口の順位が現在より20段階も下がるものと予想されている。統計庁は今月11日の「人口の日」にちなみ、報告書「世界および韓国の人口現況統計」で、「2028年にインドの人口は14億6400万人に達し、中国の人口14億6000万人を抜き、世界一の人口大国になるだろう」という展望を明らかにした。
 今年の中国の人口は13億4600万人で、世界一だ。次いでインド(11億9800万人)、米国(3億1500万人)、インドネシア(2億3000万人)となっている。しかし、2028年から中国とインドの人口が逆転し始め、2050年になるとインドの人口は16億1400万人に達し、中国の14億1700万人よりも約2億人多くなると推測されている。
 統計庁のチョン・ベックン人口動向課長は「中国は出産抑制政策を施行し、インドより出産率が低いため」と説明している。2005~10年のインドの合計特殊出生率(一人の女性が一生に産む子供の数)は2.76人だが、中国は1.77人だ。
 韓国でも少子高齢化が早く進み、現在の人口4875万人が2050年には4234万人へと641万人減少する、と統計庁では予想している。これほどの人口減少幅は、経済協力開発機構(OECD)加盟30カ国のうち、日本(2550万人)、ドイツ(1166万人)に続き3番目に多い。このため、韓国の人口順位は2009年の26位から2025年には32位、2050年には46位へと下がり続けるものとみられている。また、韓国における65歳以上の高齢者人口比をみると、2010年は11.0%でOECD加盟国中27位だが、2050年には38.1%で1位になる見通しだ。

◎【ウイグル暴動】暴動死者数は184人、うち漢族が74%、当局発表(2009年7月11日、産経新聞)
 【ウルムチ=野口東秀】中国国営新華社通信などによると、新疆ウイグル自治区の当局者は、ウルムチ市で発生した暴動の死者数が10日深夜までに184人に上ったことを明らかにした。これまでの当局発表の死者数は156人だった。
 死者の民族別内訳は、漢族が137人(男性111人、女性26人)で全体の74%を占め、ウイグル族が46人(男性45人、女性1人)、回族の男性が1人としている。
 死者に関しては、治安当局がウイグル族に対して発砲したかどうかに関心が集まっている。現段階で当局は発砲の有無について正式な発表をしていない。
 暴動の死者数をめぐっては、亡命ウイグル人組織「世界ウイグル会議」のラビア・カーディル議長が10日、ワシントンで記者会見し、「中国当局の武力弾圧や漢族の攻撃により殺されたウイグル人は各地からの未確認情報を総合すると、5日から現在までで、最大3000人にも及ぶと私たちはみている」と述べた。

◎旭硝子、中国のブラウン管ガラス子会社を売却(2009年7月8日、日本経済新聞)
 旭硝子は8日、連結子会社の韓国電気硝子(韓国・亀尾市)が保有する中国のブラウン管ガラス製造・販売会社を中国企業に譲渡すると発表した。ブラウン管市場の縮小を受けた措置。旭硝子は2009年12月期連結決算で110億円の特別損失を計上する。
 10月に譲渡する湖南HEG電子玻璃公司(中国・湖南省)は、韓国電気硝子の100%子会社。湖南電子信息産業集団公司(中国・湖南省)など2社に全株式を無償で譲渡する。2社は湖南HEGの負債2050万ドル分を引き受ける。
 旭硝子は資産評価減などで09年12月期に特損を計上するが、連結業績予想には織り込み済み。湖南HEGの08年12月期の売上高は約66億円で、営業損益は約16億円の赤字だった。

◎中国:街は厳戒態勢、要所に銃持つ兵士の姿、カシュガルで(2009年7月8日、毎日新聞)
 【カシュガル(中国・新疆ウイグル自治区)浦松丈二】中国新疆ウイグル自治区ウルムチの暴動に続き、ウイグル族住民の抗議デモが発生した同自治区西部のカシュガルに7日、入った。ウイグル族が住民の8割以上を占めるオアシス都市に、同胞の死を悼む祈りが響く。市内の要所には自動小銃を持った兵士が配置され、住民たちの間に一触即発の緊張感が高まっていた。
 市中心部にある中国最大のモスク(イスラム礼拝所)「エイティガール寺院」。6日夜、200人以上のウイグル族住民が抗議デモのために集まろうとして、治安当局に排除された。
 「団結を強化し、分裂主義に反対しよう」。モスク前の大通りを走る宣伝カーからスローガンが聞こえてきた。モスクは7日も封鎖され、自動小銃を抱えた特殊警察隊が通行人を威嚇していた。通りをはさんだ市政府の敷地には軍用トラック7台と大勢の兵士の姿が確認できた。
 近くの路地でスモモを売っていたウイグル族農民のアブマイマイティさん(18)は「ウルムチの暴動も昨日のことも知らない」と言った切り、口をつぐんだ。ウイグル族の通行人たちも取材が暴動の話に及ぶと、逃げるように立ち去っていく。
 「お前は何ものだ」。突然、ウイグル族青年たちに囲まれた。自分は漢族ではなく、日本の記者と明かすと「危険だから敏感なことは聞かないほうがいい」と言い残し、足早に立ち去った。青年たちは地元当局の捜査を警戒しているようだった。
 モスクにほど近いカシュガル最大のバザール「中西亜国際貿易商場」。約4000の商店が軒を連ね、平日でも1日1万人の来客があるというが、客の姿はまばらだった。
 10年以上スカーフを売っているウイグル族のアイグリさん(32)は「普段は地元のウイグル族も漢族や外国人の観光客たちも大勢買い物に来るのに。これほど厳しい警備が敷かれたのは初めて」と話す。その直後、バザールに礼拝を呼びかける声が流れた。アイグリさんは封鎖されたモスクの方角を仰ぎ、悲しげな表情を見せた。

◎中国各地から日本へ個人旅行の第1陣が出発(2009年7月8日、産経新聞)
 中国人の日本への個人旅行が解禁され、第1陣の出発を記念する行事が8日、北京などの空港で開かれた。日本政府観光局北京事務所によると、この日に北京、上海、広州、杭州の4都市の空港から日本へ出発する中国人の個人旅行者は計約70人。
 中国人の日本観光はこれまで添乗員が同行するグループ旅行に限られていたが、経済成長に伴い海外旅行慣れした中国人が増え、日本への訪問でも個人旅行への要望が強まっていた。日本政府は、不法残留を防ぐため一定以上の経済力を持つ富裕層に限定する形で解禁した。
 観光査証(ビザ)の申請受け付けが北京の日本大使館や上海、広州の総領事館で1日に始まり、同日からの3日間だけで約190人が申請した。

◎「ウイグル族を何とかしろ」漢族、一部暴徒化(2009年7月8日、読売新聞)
 【ウルムチ(中国新疆(しんきょう)ウイグル自治区)=牧野田亨】5日の暴動で死者156人を出した中国新疆ウイグル自治区の区都ウルムチでは7日、多くの犠牲者を出したとされる漢族住民数千人がウイグル族住民に反発して集結し、「ウイグル族を殺せ」などと気勢を上げた。
 一部は暴徒化し、ウイグル族の商店を襲撃するなど民族対立が先鋭化している。新疆の地元当局は7日、事実上の夜間外出禁止令を出し、民族対立が激化し、社会の安定を揺るがす事態にならないように冷静な対応を呼びかけた。
 ウイグル族の店が並ぶ市中心部の解放南路。午後に入り、金属棒や木製の棒を握りしめた漢族住民がウイグル族の屋台をひっくり返し、食堂や建物の窓ガラスをたたき割った。武装警察部隊が催涙弾で鎮圧したが、住民たちはその後、市中心部をデモ行進した。
 ある漢族男性(26)は5日夜からナイフを携帯している。「あいつら(ウイグル族)がまた何か起こしたら、これで刺すためだ」
 「暴動の時、子供が殺されるのを見た。あいつらこそ何とかしろ」。別の場所では、住民を退散させようとする警官に、漢族女性は食ってかかる。「漢族は団結しろ」とかけ声が上がる。
 近くのウルムチ駅では、ウイグル族約30人が乱入し投石、数百人の利用者が駅舎に逃げ込む騒ぎが起きた。こうした騒乱が各地で起き、漢族の不安が、怒りに変わって爆発した。5日の暴動直後から、漢族の職場や居住区では「自警団」結成の動きが相次いでいた。
 ウルムチは漢族住民が増加し、ウイグル族を含む少数民族は人口の約4分の1。地元政府機関トップは漢族が占め、漢族とイスラム教徒のウイグル族とは、居住区も別。ウイグル族は顔の彫りが深く、両民族の違いは一目瞭然(りょうぜん)だ。
 ウイグル族居住区にも7日、漢族数百人が押しかけ、双方が投石を始めた。ウイグル族の男性は「ウイグルの女性が漢族に殴られ、けがをしたと聞いた」と、深くため息をついた。
 自治区トップの王楽泉・共産党委員会書記はテレビ演説を行い、「漢族の行動は社会の秩序を混乱させた」と批判、漢族とウイグル族双方に自制を呼びかけた。

◎金持ちだけですが、中国人の個人旅行解禁(2009年7月8日、スポーツニッポン)
 中国人の日本への個人旅行が解禁され、第1陣の出発を記念する行事が8日、北京などの空港で開かれた。日本政府観光局北京事務所によると、この日に北京、上海、広州、杭州の4都市の空港から日本へ出発する中国人の個人旅行者は計約70人。
 中国人の日本観光はこれまで添乗員が同行するグループ旅行に限られていたが、経済成長に伴い海外旅行慣れした中国人が増え、日本への訪問でも個人旅行への要望が強まっていた。日本政府は、不法残留を防ぐため一定以上の経済力を持つ富裕層に限定する形で解禁した。
 観光査証(ビザ)の申請受け付けが北京の日本大使館や上海、広州の総領事館で1日に始まり、同日からの3日間だけで約190人が申請した。

◎中国:ウルムチに夜間外出禁止も、漢族の一部に報復の動き(2009年7月7日、毎日新聞)
 【カシュガル<中国新疆(しんきょう)ウイグル自治区>浦松丈二】中国新疆ウイグル自治区で起きた大規模暴動を受け、区都ウルムチでは7日午後、鉄パイプなどを手にした漢族住民1万人以上が、ウイグル族への復讐(ふくしゅう)を訴えて抗議デモを行った。新華社通信によると、同自治区の王楽泉・共産党委員会書記は7日、混乱が広がるのを避けるため、ウルムチを対象に同日午後9時(日本時間同10時)から8日午前8時(同9時)まで全面的な交通管制を敷き、車での夜間外出を禁止すると発表した。
 ロイター通信によると、漢族のデモ参加者のうち数百人がウイグル族と衝突した。警官隊が催涙弾で鎮圧しようとしたが、デモ隊は投石などで抗戦した。一部が暴徒化し、ウイグル族の商店などを破壊したとの情報もある。
 ウルムチでは7日午前、家族が拘束されたことに抗議するウイグル族住民数百人が報道関係者の乗ったバスを取り囲み、警官隊と小競り合いとなった。
 新華社通信によると、デモの引き金となったとされる広東省の玩具工場での乱闘に絡み、警察当局が15人の身柄を拘束した。うち新疆ウイグル自治区出身者3人を含む13人については、乱闘に加わった容疑がもたれ、残る2人は同自治区出身者が従業員女性に性的暴行を加えたとするうわさをネット上で広げた疑いがもたれている。
 ロイター通信によると、世界の亡命ウイグル人で組織する「世界ウイグル会議」の代表で、米国亡命中のラビア・カーディルさん(62)は6日、同会議がデモを扇動したという新華社通信の報道について「全くのうそだ」と否定した。

◎中国・新疆、漢民族1万人暴徒化、「反ウイグル」対立激化(2009年7月7日、日本経済新聞)
 【ウルムチ(中国新疆ウイグル自治区)=尾崎実】中国新疆ウイグル自治区の区都ウルムチの混乱が続いている。7日には漢民族1万人以上が暴徒化してウイグル族が経営する商店を襲撃するなど暴動は拡大した。双方が被害者意識を強めており、民族間の対立がさらに激化。事態の混迷が深まるなかで、同自治区の王楽泉共産党委員会書記は7日、車での夜間外出禁止令を発令した。
 中国当局によると7日までの暴動の犠牲者は156人。民族別の内訳は「公安当局が調査中」(ウルムチ市長)。ウイグル族側は発端となった5日の暴動を「平和的なデモ」と主張しているが、当局の発砲で死者が出たのか、当局が指摘するように「暴力的なデモ」で漢民族が被害を受けたのかはっきりしない。
 ウイグル族の死者が多数なら鎮圧方法の是非が問われ、漢民族が多ければウイグル族への怒りにさらに火を付ける。当局は大量の部隊を投入しながら事態収拾の兆しは見えず、民族問題という中国の難題の根深さを改めて浮き彫りにした。

◎中国・人民日報、ウイグル暴動を「民族分裂行動」(2009年7月7日、読売新聞)
 【北京=佐伯聡士】中国西部・新疆ウイグル自治区の区都ウルムチで発生した大暴動を受けて、中国共産党機関紙「人民日報」は7日、「強力な措置で暴力犯罪に厳しく打撃を加え、断固として社会の安定を維持せよ」と訴える評論員論文を掲載した。
 今回の暴動を「民族分裂行動」と位置付け、徹底鎮圧する方針を宣言したものだ。チベット族など他の少数民族への波及を阻止しようとする胡錦濤政権の決意表明でもある。
 論文は「これは祖国統一を防衛し、民族団結を守り、社会安定を維持するための激烈な闘争だ」として、破壊活動への参加者に厳罰を科す方針を強調した。その上で、「ゴタゴタを起こして国家を分裂させようとするいかなる行為にも断固打撃を与えるべきだ」「旗幟(きし)鮮明に民族分裂主義に反対しなければならない」と、民族暴動を絶対に阻止する姿勢を表明した。
 当局は、鎮圧を正当化するための宣伝も本格化した。人民日報が発行する国際問題専門紙「環球時報」は7日、暴動についてインターネットサイトで実施した世論調査の結果を掲載。それによると、参加した4万人の95%以上が「非常に憤慨している」「厳罰に処すべきだ」と回答した。
 胡政権はウルムチ暴動を昨年3月のチベット族によるラサ暴動と同様に、「民族分裂行動」と位置づけ、国内を「分裂反対」一色でまとめる狙いだ。背景には「複雑な民族問題を抱え、全国的な波及を恐れる胡政権の危機感がある」(中国筋)という。
 中国の55の少数民族人口は全体の約8%だが、民族自治地域の面積は国土の約64%を占める。地下資源が豊富だが、発展から取り残された地域が多い。政権は「民族自治」地域を設け、チベット、新疆ウイグル、内モンゴル、寧夏回族、広西チワン族の五つが省レベルの自治区を持つ。チベットとウイグルが最も不安定だが、他の地域でも摩擦の火ダネはくすぶっている。
 2004年には、河南省鄭州でイスラム教を信仰する回族と漢族の住民同士が衝突、多数の死傷者が出た。回族の運転する車に漢族の少女がはねられ、死亡したのが発端だった。経済格差などをめぐる日常的な不満が背景にあり、小さなトラブルが大きな騒乱へと発展する構図となっている。

◎暴動端緒、ウイグル族死亡事件の容疑者拘束、中国警察(2009年7月7日、読売新聞)
 【北京=関泰晴】7日の新華社電によると、新疆ウイグル自治区ウルムチでの暴動の発端となったとされる中国広東省のウイグル族労働者死亡事件で、警察当局はウイグル族3人を含む容疑者15人を拘束した。
 この事件は、先月下旬、同省の玩具工場で漢族とウイグル族の労働者が衝突し、ウイグル族2人が死亡したもの。ウイグル族の住民多数が、自治区政府に事件の真相究明を求めて集まり、警官隊と衝突して暴動に発展したとされる。中国当局は、事件を適切に処理していると宣伝し、ウイグル族の不満を和らげようとしているとみられる。

◎【ウイグル暴動】ウルムチで再び衝突、カシュガルでも暴動の動き(2009年7月7日、産経新聞)
 【ウルムチ=野口東秀】中国・新疆ウイグル自治区で起きた暴動で、ウルムチでは7日午前、ウイグル族住民約200人が家族が拘束されたことに対する抗議行動を行い、再び警官隊と衝突した。この衝突での死傷者は確認されていないが、暴動の死者は16人増えて156人となり、負傷者も1080人に上っている。
 また、中国国営新華社通信は7日、同自治区カシュガルで6日夜、200人以上の住民が中国最大のモスク(イスラム礼拝所)「エイティガール寺院」に集まろうとしたところを警察が排除したと伝えた。
 当局はウルムチのほか、ウイグル自治区内のカシュガル、イリ・カザフ自治州、アクスでも暴動を扇動し、組織しようとする動きがあるとしている。
 香港の人権団体によると、当局はカシュガルなどウイグル独立派の活動が盛んな同自治区内の4地域に、3万人を超える治安部隊を配置、厳戒態勢を敷いている。
 中国指導部が最も懸念するのは、ウイグル族の不満が連鎖的に爆発し、周辺各地に暴動が飛び火することだ。他の少数民族にも波及すれば、事態の深刻化は免れない。当局は現地でインターネットを遮断し、国際電話をかけられないようにするなど情報統制をさらに強化する見通しだ。 
 ウルムチの暴動では、車両261台や商店203軒が焼かれたり、壊されたりしたとする当局は、すでに主導的な役割を果たした人物やグループに対する捜査を進めており、これまでにウイグル族ら約1434人を拘束した。

◎【ウイグル暴動】路上に並ぶ遺体、当局、生々しい暴動映像を配布(2009年7月7日、産経新聞)
 【ウルムチ=野口東秀】中国・新疆ウイグル自治区で起きた暴動で、中国当局はインターネットおよび国際電話を規制を講じるなか、ウルムチ市の指定したホテルに小さな「臨時プレスセンター」を設置し、外国メディア向けに当局が撮影した映像を提供したり、取材ツアーのアレンジをしたりする異例ともいえる素早い報道対応をしている。
 プレスセンターでは、相次いで現地入りした記者を市内の病院に案内し、入院中の被害者への取材を斡旋(あっせん)するなどしている。
 ウルムチ市当局が6日、外国メディアに配布した映像には、暴動の生々しい様子が収められていた。当局が5日に撮影したもので、約7分間。襲撃で死亡し頭から血を流して路上に横たわった多数の住民の姿や、暴徒に襲撃され泣き叫ぶ漢族の女性、炎上するバスの様子などが収録されている。
 昨年発生したチベット騒乱やウイグル自治区各地でのテロ事件ではこうした対応はとっておらず、外国記者が暴力を受けたり、拘束されたりする事態が相次いでいた。
 今回の対応には、当局の鎮圧の正当性を国際社会にアピールしながら、外国メディアを1カ所に集め、コントロールする狙いがあるとみられる。

◎新疆暴動、中国メディアが異例の報道ぶり(2009年7月7日、日本経済新聞)
 【北京=高橋哲史】中国新疆ウイグル自治区の区都ウルムチで発生した暴動について、中国メディアは異例の大きな扱いで報道を続けている。7日付の中国各紙は1面トップで「暴力事件」の見出しを掲げ、今回の暴動が分離独立勢力による組織的な「犯罪」であると印象づける報道ぶりになっている。10月に建国60周年を控え、社会安定を最優先に掲げる中国指導部の意向がうかがえる。
 北京の大衆紙「新京報」は7日、1面トップに焼けこげた乗用車やバスが放置されたウルムチ市内の写真を掲載し「捜査当局が暴力犯罪分子の拘束に全力を挙げている」と報じた。国営の中央テレビも、暴徒に襲われ病院で治療を受ける被害者の映像を繰り返し流している。

◎中国・新疆暴動、ウイグル族に根強い不満(2009年7月7日、日本経済新聞)
 【北京=尾崎実】中国新疆ウイグル自治区の区都ウルムチで5日に起きた暴動の死傷者は6日までに900人を超えた。住民と制圧部隊の衝突の激しさは、地域間、民族間の経済格差など、ウイグル族が抱えた不満の根深さを物語る。10月に建国60周年を控え、社会安定を最優先に掲げる中国指導部は武装警察を大量投入。しかし、力ずくでの封じ込めは、少数民族の反発を一層増幅させる危うさもはらんでいる。
 「警官隊が群衆に向かって突然発砲し、人びとがバタバタと倒れた。道ばたには漢民族もウイグル族も関係なく、血だらけの男女が横たわっていた」。ウイグル族の男性住民(32)が発生当時の様子を振り返る。6日までに日本経済新聞記者が現地に電話取材したところ、衝突の実態や背景が明らかになってきた。5日午後7時半(日本時間同8時半)ごろ、ウルムチ市中心部に住民らが続々と集まり出し、デモ隊は数千人規模にまで膨らんだ。「ウイグルに自由を」などと叫んだ民衆は、制圧に向かった警官らにレンガや石を投げつけ始めた。街中に発砲音が響いたのは、その直後だった。

◎ウイグル騒乱、死者156人に、当局、1434人を拘束(2009年7月7日、朝日新聞)
 【ウルムチ(新疆ウイグル自治区)=奥寺淳、北京=坂尻顕吾】中国の国営新華社通信が7日、警察当局の話として伝えたところによると、中国・新疆ウイグル自治区の区都ウルムチで5日に発生した騒乱の死者はさらに16人増えて156人に達し、負傷者は1080人に上った。同通信は死者は男性が129人、女性が27人としているが、漢族やウイグル族など民族の内訳は明らかにしていない。また、地元警察当局が騒乱に関与した疑いで1434人を拘束したと伝えた。
 ウルムチのほか、自治区西部のカシュガル、アクス、北西部のイリカザフ自治州でも組織的な騒乱の兆候があったとしている。カシュガルでは6日、地元の有名モスクに200人以上が集結。地元警察当局が解散させたという。
 ウルムチでは、7日朝にかけて装甲車や大量の武装警官が夜通しでウイグル人居住区に厳戒態勢を敷いた。インターネットは遮断されている。
 騒乱現場の近くに住むウイグル族男性は騒乱を目撃し、銃声も聞いたというが、「警官が来て大勢のウイグル族が連行された」と話した。
 騒乱が起きたウイグル族居住区には普段は漢族もいるが、事件後は漢族の姿は見あたらない。双方が「相手に襲われた」と主張し、当面はお互いが近寄らない状態になっている。

◎中国:犬にも一人っ子政策、増え過ぎで制限(2009年7月6日、産経新聞)
 【上海・鈴木玲子】中国広東省広州市は今月から、条例で飼い犬を1世帯当たり1匹に制限した。無登録のペット増加に頭を抱えた市当局が管理強化を狙ったとみられるが、複数の犬を飼う愛犬家からは悲鳴が上がっている。ペット店に愛犬を避難させる飼い主が急増。市民からは人口抑制政策「一人っ子政策」になぞらえ、「犬にも『一人っ子証明』が必要なのか」との不満が噴出している。
 条例は大型の「危険な犬」を飼うことも禁止。違反者には、犬の没収や最高2000元(約2万8000円)の罰金が科せられる。
 複数または禁止された大型犬を持つ飼い主は途方にくれる。愛犬家のサイトには「誰が我が家に踏み込んできてもうちの子(ペット犬)は絶対に守ってみせる」などの悲痛な声があふれる。地元紙によると、街には捨てられたペットと見られる野良犬が増えた。当局に処分を依頼する飼い主もいる。

◎中国新疆でウイグル族暴動、3千人規模、2人死亡か(2009年7月6日、産経新聞)
 【北京=共同】新華社電によると、中国西部の新疆ウイグル自治区ウルムチで5日午後、住民らが通行人を襲い道路を遮断、車に火を付けるなどの暴動が起きた。香港メディアは同日、ウイグル族関係者の話として、約3千人のウイグル族がデモに参加、多数の警官と衝突し、2人が死亡、300人が拘束されたと報じた。
 中国では6月下旬、広東省韶関市の玩具工場で、同自治区から出稼ぎに来ていたウイグル族の労働者が漢民族に襲われ2人が死亡、漢民族を含む118人が負傷する事件が起きており、反発したウイグル族が暴動を起こしたという。
 今年10月に建国60周年を控え、中国政府が少数民族に対する引き締めを強めていることも不満の背景にあるとみられる。同自治区では、昨年8月、警官襲撃など北京五輪妨害を狙ったテロが相次いだ。

◎暴動で住民ら多数死亡、中国・ウルムチ、車両や商店破壊も(2009年7月6日、産経新聞)
 【北京=野口東秀】中国国営新華社通信は6日、新疆ウイグル自治区ウルムチで5日夜、暴動が発生し、多数の一般市民と武装警察官1人が死亡、20人以上が負傷したと伝えた。当局は暴徒を逮捕し、暴動を鎮圧したとしている。ウイグル族の漢族に対する強い反感が背景にあり、暴動の規模は、数千人規模とみられる。
 暴動では、多数の車両や商店が放火され破壊されたほか、ナイフや石などを手にした暴徒が通行人を襲撃したもよう。タクシーの運転手は携帯電話や現金を奪われたとしている。当局は高圧電流警棒や威嚇射撃で鎮圧したが、武装警察部隊が展開しており、緊張が続いている。
 新華社通信は、在外ウイグル人組織「世界ウイグル会議」が暴動を主導したとする地方政府関係者の話を伝えており、当局は暴動がインターネットなどで組織されたとの見方を強めているようだ。同組織は、「ウイグルの母」と呼ばれ、ノーベル平和賞候補として名前が挙がったことがある在米ウイグル人の人権活動家、ラビア・カーディルさんが率いている。
 同自治区のヌル・ベクリ主席は談話を発表し、暴動の背景には広東省の工場で先月26日に発生した漢族とウイグル族の衝突があると指摘した。広東省韶関市の香港系玩具工場で、「ウイグル人が漢族の女性を乱暴した」とのうわさが広がったことで、100人以上の漢族労働者が鉄パイプなどでウイグル族労働者を襲い、2人が死亡、漢民族を含む100人以上が負傷した。
 ウルムチでの暴動は、広東省での襲撃事件にからんだウイグル人の漢族に対する“報復”ともみられ、新華社電は、当局者の話として漢族の一般市民3人が死亡したとも伝えている。
 新疆ウイグル同自治区では、昨年8月、北京五輪妨害を狙ったテロが続発した。このうち、武装警察部隊襲撃事件でウイグル族の男2人に死刑判決が言い渡されている。
 中国では、10月の建国60周年を前に各地で暴動が相次いでおり、当局は特に少数民族問題への対応に苦慮しそうだ。

◎新疆ウイグル自治区で暴動、住民多数が死亡(2009年7月6日、読売新聞)
 【北京=関泰晴】新華社電によると、中国新疆ウイグル自治区の区都ウルムチで5日午後、地元住民による暴動が発生し、住民多数と武装警察官1人が死亡、20人以上が負傷した。
 警察当局が暴動を鎮圧したが、現地では、多数の車両が放火され、商店も破壊された。
 香港メディアは、暴動がウルムチ中心部の数か所に広がり、約300人が拘束されたと伝えた。広東省の玩具工場で6月下旬に発生した漢族とウイグル族労働者の衝突事件を巡り、約3000人のウイグル族が5日午後、自治区政府に説明を求めてデモを実施、警官隊が鎮圧に当たる中で、暴動に発展した模様だ。抗議行動が同自治区の別の都市で計画されているとの情報もある。
 地元当局は、ノーベル平和賞候補にも名前の挙がる在米ウイグル人の人権活動家、ラビア・カーディルさん率いる亡命ウイグル人組織「世界ウイグル会議」がインターネットを通して暴動を主導したと非難した。
 ウイグル族の人権問題などに取り組む日本ウイグル協会は6日、本紙に、ウイグル族17人が治安部隊車両の下敷きとなり死亡したほか、警察側の無差別発砲で死者多数が出たとの情報を明らかにした。

◎中国国有投資、カナダ資源会社に出資、積極投資を再開(2009年7月6日、朝日新聞)
 【北京=琴寄辰男】中国国有投資会社の中国投資(CIC)は、カナダの資源会社テック・リソーシズに15億ドル(約1400億円)を出資すると発表した。金融危機による投資環境の悪化で大規模な投資を控えてきたが、株式相場の回復などを受け、再び積極的な姿勢に転換する。
 発表によると、出資後の持ち株比率は17.2%。購入した株式は「少なくとも1年間は保有する」としている。CICによる資源会社への大規模な投資は初めて。
 中国は最近、オーストラリアの資源会社に出資するなど、石油や鉄鉱石といった資源権益確保への動きを強めており、今回の出資もこの方針に沿ったものとみられる。
 巨額の外貨準備を積極運用する目的で07年9月に設立されたCICは、米投資会社ブラックストーンや米金融大手モルガン・スタンレーに相次いで出資してきた。だが、その後の金融危機で評価損が膨らんでいた。

◎セブン&アイ、北京にレストラン、3年後には30店規模(2009年7月6日、朝日新聞)
 セブン&アイ・ホールディングス(HD)は7月下旬、地元企業と合弁で、北京市内にファミリーレストラン「オールデイズ 大望路店」を出店する。同HDによる中国でのレストラン出店は初めて。
 1号店は北京中心部のビジネス街にあるビルの1階に入る。「北京にはファミレス形態の店がほとんどない」(広報)といい、ハンバーグやパスタなど、同HD傘下のデニーズの洋食メニューを導入して顧客層の拡大を図る。客単価は45元(約630円)前後を想定している。
 同HDは年内に北京市内で3、4店、3年後には中国で約30店を出店する計画だ。

◎中国・新疆ウイグル自治区で騒乱、市民に多数の犠牲者か(2009年7月6日、朝日新聞)
 【北京=坂尻顕吾】中国西部の新疆ウイグル自治区のウルムチ市で5日夜、大勢の市民が参加した騒乱があり、武装警察と衝突した。国営新華社通信によると、多数の市民と武装警官1人が死亡、20人以上が負傷。当局は同日深夜までに事態を沈静化させたとしているが、騒乱の規模などは明らかにしていない。
 新華社通信によると、騒乱が起きたのは同日午後8時ごろ(日本時間同9時ごろ)。ウルムチ市の人民広場や解放路、大バザール(市場)などで多数の車両が焼かれ、多くの商店が破壊された。
 事件の背景について、新華社は「民族分裂を図るウイグル族系のグループが最近、ウェブサイトなどを通じて騒ぎを扇動していた」と指摘。今回の騒乱について「国外から指揮と扇動を受け、国内の組織が実行した計画的、組織的な暴力犯罪」と伝えた。
 一方、香港紙の明報によると、騒乱はデモに参加した約3千人のウイグル族が武装警官と衝突して起きたもので、少なくとも2人が死亡、約300人が当局に拘束された。広東省韶関市の玩具工場で6月下旬、ウイグル自治区から出稼ぎ中の労働者が漢族に襲われて2人が死亡、漢族を含む118人が負傷する事件が起きており、この事件に対する当局への不満が騒乱の背景にあるとしている。
 同自治区では北京五輪直前の昨年8月上旬、カシュガル市で国境警備隊が襲撃され、警官32人が死傷するテロがあった。今年10月には建国60周年を迎えるため、各地で予定される式典に向けて中国当局は少数民族に対する監視と引き締めを強めている。
 在日ウイグル族でつくる日本ウイグル協会が、現地の複数の目撃者から集めた情報によると、今回の騒乱で治安部隊の車両の下敷きになり、少なくとも市民17人が死亡。また、治安部隊の発砲で死者が100人を超すとの情報もあるという。
 ただ、日本時間6日午前2時から現地との電話やインターネットの接続が遮断されており、その後の詳しい状況は把握できていない。

◎けた違いの汚職にびっくり、カジノ豪遊に幹部ポストの“販売”(2009年7月4日、産経新聞)
 【北京=野口東秀】中国紙によると、深●(=土へんに川)発展銀行(広東省深●(=土へんに川)市)の支店長だった羅苑棠被告が現役当時、訪れたマカオのカジノで大豪遊し、3400万元(約4億7600万円)も負けたという。このほど拘束された同市の許宗衡・元市長も、人事権を乱用して、幹部ポストを部下に“販売”していたというから驚きだ。日本の新聞なら1面トップ級の大ニュースだが、腐敗がはびこる中国では犯罪規模もけた違いだ。
 羅被告は昨年、27歳という若さで支店長に就任してまもなく、マカオを訪れてはカジノにおぼれた。マカオのカジノといえば、中国官僚が公金で豪遊する話は有名で、大負けして自殺者までいるという。ご多分に漏れず、羅被告も負け続け、莫大な借金を抱える結果となり、地元団体の預金4000万元(約5億6000万円)を不正流用して返済に充てたという。逃亡していたが、湖南省で拘束され、1日の初公判で起訴事実を認めた。
 一方、香港紙によれば、許元市長は市長の立場を利用して、「人事」を“販売”。区長級ポストが1000万元(約1億4000万円)以上、局長級ポストなら500万(約7000万円)から600万元(8400万円)とし、受け取った金は懐に入れていた。許元市長自身も市長に就任するため、数百万元を使ったと指摘する報道もある。
 許元市長は“地下鉄市長”との異名もあり、地下鉄などの公共工事にからみ、わいろを受領していたとみられている。拘束された元市長は現在、「わいろ受領」「官職買収行為」など3つの容疑で取り調べを受けている。

◎中国:マンション倒壊、手抜き工事否定、上海市発表(2009年7月4日、毎日新聞)
 【上海・鈴木玲子】中国上海市で先月27日、建設中のマンションが倒壊し、作業員1人が死亡した事故で、同市政府は3日、事故調査結果を発表した。建物の南北で地盤にかかる圧力バランスが崩れたため、建物の支柱が耐え切れなくなり、倒壊を招いたという。
 調査結果によると事故当時、建物の北側に建設残土が高さ約10メートルまで積み上げられていた。一方、南側では地下駐車場工事のため、地面が深さ4.6メートルまで掘削されていた。北側の建設残土は南側の掘削工事で生じたものだった。
 事故後、業者による手抜き工事の可能性を指摘する声が相次いだが、市は「建物の構造設計や支柱に使用したくいの材質などに問題はない」と否定した。
 事故を巡っては、マンション購入者400人以上が契約破棄や返金などを求めて開発業者に殺到する騒ぎになっている。

◎香港でもタミフル耐性ウイルス、服用していない少女から(2009年7月4日、朝日新聞)
 【香港=小林哲】香港衛生署の発表によると、香港で新型の豚インフルエンザに感染した少女(16)から、抗ウイルス薬タミフルが効かない耐性ウイルスが検出されたことがわかった。少女は症状が軽くタミフルを服用しておらず、なぜ耐性ウイルスに感染したかはわかっていない。
 同ウイルスはデンマークと大阪の患者からも見つかっており、世界で3例目。
 少女は6月11日に米サンフランシスコから帰国。空港で症状が確認され、18日まで隔離されていた。検出された耐性ウイルスは、別の抗ウイルス薬リレンザは有効という。
 香港政府は、タミフルを約2千万錠、リレンザを約200万錠備蓄している。香港では3日、新たに44人の患者が確認され、感染者は計901人に達した。

◎宮本大使への機密提供で懲役18年確定、新華社前局長(2009年7月3日、産経新聞)
 北京市高級人民法院(高裁)は3日までに、宮本雄二駐中国大使らに国家機密を渡したとしてスパイ罪などに問われた国営通信、新華社の前外事局長、虞家復被告(62)に対し、懲役18年を言い渡した一審判決を支持し、控訴を棄却した。中国は事実上二審制のため有罪判決が確定した。
 一審判決などによると、虞被告は中国の対北朝鮮政策の変化などについての情報を提供し、その見返りとして宮本大使から計20万7000元(約290万円)を受け取ったほか、韓国の元外交官からも同様に金品を受け取っていた。
 これに対し、虞被告側は「渡したのは機密情報ではない」と控訴。二審は書面審理のみで、弁護側が申請した宮本大使の証言などは認められなかった。
 宮本大使は一審判決後の5月中旬に記者会見し、「中国の法令を順守してきたつもりだ。何の問題もない」としていた。

◎中国共産党、幹部登用で「社会の安定維持」を評価(2009年7月3日、産経新聞)
 【北京=野口東秀】中国国営新華社通信によると、中国共産党は社会の安定に対する成果を重視した、指導幹部や指導グループへの評価制度を導入する。胡錦濤国家主席は「党の団結を高めなければならない」と強調しており、10月1日の建国60周年に向け、次世代の幹部を登用し、幹部登用への透明性を高めて民衆の信頼を得るのが狙いだ。
 胡主席は先月29日、政治局会議を開き、幹部評価制度を確立し、民衆から支持を得られる人材を配置する必要性を訴えた。
 具体的には「経済・社会の協調した発展」という原則下で、「社会の安定維持」、「社会保障と民衆生活の改善」で実際の成果を評価するという。
 社会の安定を重視する背景には、経済格差や社会保障への不満、地方官僚の腐敗、横暴などに対し、各地で暴動などが相次いでいるという事情がある。次世代の有能な幹部を各地の重要ポストに配置することにも、社会の安定を図る狙いが含まれている。
 公式発表では、2008年末の中国共産党の党員数は約7593万人。新中国成立直後の1949年と比べ17倍の数となっている。党の末端組織数も約372万で19倍だ。
 組織の肥大化で腐敗が蔓延(まんえん)する結果を招く一方、中央の政策に背き、地元財界と一体となって“利益追求集団”と化した地方組織もあり、こうした状況は庶民の強い反感を買っている。

◎中国の学生企業家、富豪番付トップは資産140億円、IT目立つ(2009年7月3日、産経新聞)
 大学生で既に10億元(約140億円)の資産家も-。中国の大学生起業家の2009年長者番付(100人)がこのほど発表され、情報技術(IT)関連企業を中心に平均資産は2600万元(約3億7000万円)に上った。
 中国校友会のサイトなどによると、資産10億元の学生富豪トップは浙江省杭州市でネットゲーム企業を経営する浙江理工大の金津さん(25)。オンラインゲーム好きが高じて05年に資本金わずか5000元で起業。若者数100万人が利用する3次元立体(3D)の人気ゲームを開発した。
 最年少は広東省深セン市で広告業などを営む丁仕源さん(19)。53位で資産は300万元(約4200万円)だった。女性はトップ10人に2人が入り、共に資産1億元。
 100人のうち40%がIT関連で、トップ10中8人がIT関連のビジネスで稼いでいた。

◎中国共産党員7593万人に(2009年6月30日、産経新聞)
 新華社電によると、中国共産党中央組織部は7月1日の同党創立記念日を控えた30日、党員数が昨年末で7593万1000人になったと明らかにした。前年の2007年末より177万8000人増えた。
 08年末の人口は13億2802万人で、共産党員の割合は5.7%。

◎「あっ、去年の映像だ!」、中国中央テレビ、ネットで厳しく批判され、編集者を解雇(2009年6月29日、産経新聞)
 【北京=矢板明夫】北京紙、新京報などによると、中国国営中央テレビ(CCTV)は28日までに、ニュース番組の映像を捏造したとして編集者を解雇した。この編集者は今月7日に放送された全国大学統一入試を伝える報道で、1年前の映像を当日に撮影されたものとして使用したが、ひょんなことから捏造が発覚した。
 問題となったのは、看板ニュース番組「新聞聯播」の中で放送された3分弱のニュース。大学入試初日の試験会場周辺の様子を伝える映像のなかに、一瞬だが、「北京五輪まであと63日!」という幕が掲げられたバスが画面に現れた。
 それに気づいた視聴者がすぐにその映像をネット掲示板にアップし、「中央テレビの記者は取材をさぼり、昨年の映像で視聴者をごまかしている」と非難を始めた。北京五輪が昨年8月8日に開幕したため、その63日前は、ちょうど昨年の大学入試時期と一致する。
 視聴者からの抗議を受けて局側は調査を開始、放送から2日後の9日、1年前の映像を使用したことを認め、ホームページで謝罪した。局側は「取材チームは現場に着いたが、突然雨が降り出したため、いい映像が撮れなかった。別の記者に協力を求めたところ、その記者は勘違いし、昨年の映像を局に送った。その日の担当編集者は内容をよくチェックせず、番組を制作した」などと釈明した。
 しかし、こうした釈明は視聴者を納得させることはできず、ネットでは「中国で最も権威あるテレビ局がこんな姿勢でニュース番組を作っていいのか」「今回は動かぬ証拠があるから認めたけれど、いつも私たちをだましているのではないか」といった批判があふれ、局側に対し、経緯の詳細な説明と関係者の処罰を求める意見が多かった。今回、担当編集者が解雇されたのは、こうした世論の厳しい批判を受けたためのようだ。
 中国のネットで出回っている6月7日に放送されたニュース映像の1カット。バスの前の幕に「北京五輪まで63日!」の文字が読める(矢板明夫撮影)

◎中国、石油備蓄2.6倍に、5年後メド、4000億円かけ新基地(2009年6月29日、日本経済新聞)
 【北京=多部田俊輔】中国政府は国家戦略石油備蓄量を5年後をメドに現在の2.6倍の2億7000万バレルに増やす。浙江省などにある第1期備蓄基地の原油充てんがほぼ完了し、年内にも第2期の備蓄基地の建設に着手する。投資額は300億元(約4200億円)規模。国家エネルギー局幹部が明らかにした。世界2位の石油消費国である中国の備蓄動向は世界の石油市場に一定の影響を及ぼしそうだ。
 中国が近く建設に着手する第2期備蓄基地は、8カ所で構成し、合計備蓄量は2680万キロリットル(1億6900万バレル)。「5、6年以内には大半の基地を完成させ、順次充てんを始めていく」(同局幹部)という。

◎アジア最大級の鉄鉱石鉱床、中国・遼寧省で発見(2009年6月29日、朝日新聞)
 【瀋陽=西村大輔】中国遼寧省本渓市でこのほど、アジア最大とみられる巨大な鉄鉱石鉱床が発見された。同市によると、推定埋蔵量は少なくとも30億トンとみられる。
 地元報道によると、10年に生産が開始され、15年には年産500万トンに達する見通し。今後、調査が進めば、埋蔵量は70億トン以上に達すると推測されており、世界最大の規模になる可能性もあるという。
 中国は世界最大の鉄鉱石輸入国で、年間需要の6割、約4億トンを輸入に頼っている。巨大鉱床の発見は、鉄鉱石の価格安定に寄与すると期待されている。一方、専門家からは、鉱床が深く、含有量もあまり高くないため、コストがかかるなどの懸念も指摘されている。

◎建設中マンションが根元から倒壊、上海、1人死亡(2009年6月29日、朝日新聞)
 【上海=奥寺淳】中国上海市閔行区で27日早朝、建設中の13階建てマンションが突然根元から倒れ、作業員1人が死亡した。現場では複数の棟を建築、分譲しており、マンション購入者100人以上が開発業者の事務所に押しかけ、代金返還を迫っている。
 目撃した男性によると、ゆっくり傾き、45度近くまで建物が斜めになったところでドーンと倒れたといい、「別の棟を買ったが、怖くて入居できない」と怒り心頭だ。
 倒壊したマンションを約200万元(約3千万円)で購入した男性は「建築構造や材料に問題がある。返金を求めているが、業者や地元政府から答えはない」と話す。
 原因は不明だが、地元の報道によると、26日にそばの川の堤防が崩れかけたため、建物と川の間に大量の土を積み上げていた。地下駐車場を建設中だったとの情報もある。

◎中国の検閲ソフト義務化問題、日本が2国間協議を検討(2009年6月28日、日本経済新聞)
 【ジュネーブ=藤田剛】中国が7月から国内で販売するすべてのパソコンに中国製の「検閲ソフト」の搭載を義務付ける問題に関して、日本政府は中国に2国間協議を要請する検討に入った。中国は世界貿易機関(WTO)の会合で義務化の正当性を主張したが、検閲ソフトが対中貿易の障壁になる懸念が強いため、改めて2国間協議の場で見直しを求める。
 6月25、26日に開かれたWTOの貿易の技術的障害(TBT)に関する会合で、米国と欧州連合(EU)は検閲ソフト「グリーン・ダム」の搭載義務化に懸念を表明して中国に撤回を要求。日本も同調した。しかし、中国は「青少年をネット上の違法なコンテンツから守るための正当な措置」と反論し、撤回に応じない方針を示した。

◎中国の工場でウイグル族と漢族が衝突、2人死亡(2009年6月27日、読売新聞)
 【香港=竹内誠一郎】香港紙の明報は27日、中国広東省韶関市の香港系大手おもちゃ工場で26日に、新疆ウイグル自治区から雇用された少数民族ウイグル族と漢族の従業員同士が衝突し、ウイグル族の2人が死亡、双方の計118人が重軽傷を負ったと報じた。
 明報によると、工場の従業員は約8000人。ウイグル族約600人が採用された5月から、女性従業員への乱暴などの事件が相次ぎ、ウイグル族の仕業と見なした一部の漢族が宿舎を襲った。経営者は明報に対し、「衝突は生活習慣の違いが主な原因」と説明した。

◎中国の検閲ソフト義務付け、米・EUが撤回要求、WTOで表明(2009年6月27日、日本経済新聞)
 【ジュネーブ=藤田剛】米国と欧州連合(EU)は26日、世界貿易機関(WTO)が開いた貿易の技術的障害(TBT)に関する会合で、中国が国内で製造・販売するパソコンに中国製の「検閲ソフトウエア」の搭載を義務付ける計画に懸念を表明し、撤回を求めた。日本も米・EUを支持する方針を示した。保護主義的な動きが独自のソフトや認証制度の義務付けにつながり、貿易摩擦が激化し始めた。
 中国は有害サイトへのアクセスを制限するという理由で、7月から全パソコンに検閲ソフト「グリーン・ダム」をあらかじめ搭載するよう義務付ける予定。これに米国は「パソコンメーカーや消費者の選択の自由を阻害する」と反発。EUと足並みをそろえ、WTOの会合で急きょ議題に取り上げた。

◎中国汚染粉ミルク事件、2代表の資格はく奪(2009年6月27日、産経新聞)
 新華社電によると、中国の全国人民代表大会(全人代=国会)常務委員会は27日、昨年発覚した汚染粉ミルク事件で解任された河北省石家荘市の冀純堂元市長と、昨年の大規模土石流災害の責任を問われ解任された山西省臨汾市の夏振貴元共産党委書記の全人代代表の資格をはく奪することを決めた。
 汚染粉ミルク事件では、地元メーカーが北京五輪開幕前の昨年8月上旬、有害物質メラミンに汚染された粉ミルクを出荷していたことを石家荘市に伝えたが、同市が河北省に報告したのは9月で、行政側の対応が大幅に遅れる原因となった。

◎中国大手6銀行、5100億円の不正融資、489人を処罰(2009年6月26日、日本経済新聞)
 【上海=下原口徹】中国政府は中国工商銀行、中国建設銀行、中国銀行、中国中信集団、交通銀行、招商銀行の大手6銀行に対し実施した2008年度の会計監査で、365億元(約5100億円)の不正融資があったと発表した。政府は6銀行に指導して273億元を回収させるとともに489人を処罰した。
 不正融資のうち215億元は不動産取引にかかわるもの。住宅ローン名義でほかの融資を行ったり、融資条件が満たされないのにもかからず融資に踏み切ったりしたケースがあった。また107億元は政府の批准を受けていないプロジェクトなどへの融資。43億元は当初の契約とは用途が違う案件への融資だった。

◎ラオックス、中国家電量販大手の傘下入り、正式合意(2009年6月25日、朝日新聞)
 経営再建中の中堅家電量販店ラオックスは、中国の家電量販大手の蘇寧電器(南京市)の傘下に入ることで正式合意した。蘇寧電器が筆頭株主となり役員2人も派遣する。日本の有力家電量販店が中国企業の傘下に入るのは初めて。
 ラオックスは09年3月期まで8期連続の最終赤字。25日に東京で開いた記者会見で、蘇寧電器の孫為民総裁は「早期にラオックスが利益を生み出せる体質にしたい」と話し、3年以内の黒字化をめざす考えを明らかにした。
 ラオックスは、15億円の第三者割当増資を行う。うち8億円は蘇寧電器が引き受け、発行済み株式の27.36%を取得する。残る7億円をラオックスの加盟店が引き受ける。ラオックスは、増資で得た資金を、店舗改装や運転資金に充てる方針。店舗や人員の削減も進める計画だ。
 共同の仕入れ体制も整える。蘇寧電器は中国では取り扱いが少ない高機能の家電をラオックスを通じて入荷し、品ぞろえを充実させる。7月に中国からの個人旅行者にビザ発給が解禁されることにも着目。中国人が日本のラオックスで買った商品を、中国の蘇寧電器の店で修理する仕組みをつくる。ラオックスの山下巌社長は会見で「経営資源の共有の面で考えると一番よいパートナーだ」と説明した。(内山修)

◎中国が穀物の輸出関税を撤廃、国際市況に影響も(2009年6月23日、産経新聞)
 中国財政省は22日、小麦やコメ、大豆など穀物を対象にした輸出関税を7月1日付で撤廃すると発表した。中国産穀物の輸出が加速し、国際商品市況に影響を与える可能性もある。
 穀物を対象にした輸出関税は、食料品高騰が問題になった2008年1月に課されたが、最近では食料品を中心に消費者物価の下落が続いていた。現在の穀物関連の輸出関税は3~10%。
 同時に、硫酸など工業関連産品の輸出関税撤廃や引き下げも実施する。大幅な減少が続く輸出を振興する狙いがある。

◎ラオックス、中国家電大手傘下に(2009年6月24日、読売新聞)
 中国の家電量販店大手・蘇寧電器集団(南京市)は24日、経営再建中の中堅家電量販店ラオックスに約27%出資し、筆頭株主になると発表した。
 日本の家電量販店が中国企業の傘下に入るのは初めてとなる。
 ラオックスが、蘇寧電器など2社を引受先に約15億円の第三者割当増資を行うほか、蘇寧電器から役員2人を受け入れる。
 ラオックスはヤマダ電機など、業界大手との競争激化で業績が低迷。昨秋以降の消費低迷とデジタル家電の価格下落が追い打ちをかけ、2009年3月期連結決算の税引き後利益は125億円の赤字だった。郊外の不採算の店舗を相次ぎ閉鎖し、東京・秋葉原地区に集約するなどの大幅なリストラを進めており、財務体質の改善が課題になっている。
 蘇寧電器は日本式の店舗運営手法を吸収し、日本市場に本格進出する足がかりとする狙いとみられる。蘇寧電器は中国南部を中心に850店以上を展開。08年の売上高は1000億元(約1兆4000億円)を超え、業界2位。中国の小売業としても最大級だ。

◎ラオックス、中国の家電販売大手の傘下入りで正式合意(2009年6月24日、朝日新聞)
 中堅家電量販店のラオックスは24日、中国で急成長している家電量販大手、蘇寧電器集団(南京市)の傘下に入ることで正式合意した。蘇寧電器はラオックスの発行済み株式の27.36%を取得して筆頭株主となり、役員2人を派遣する。共同の仕入れ体制を整え、互いの国の売れ筋商品を供給しあう方針だ。
 ラオックスから提携を持ちかけていたもので、日本の有力家電量販店が中国企業の傘下に入るのは初めて。ラオックスは近く、15億円の第三者割当増資を実施。8億円を蘇寧電器の完全子会社が引き受け、残る7億円をラオックスのフランチャイズ店が引き受ける。

◎有害情報遮断メーカーに嫌がらせ電話1000件超、中国(2009年6月24日、産経新聞)
 新華社電によると、中国の有害サイト接続遮断ソフトメーカー、鄭州金恵計算機系統工程(河南省)は24日、中国政府が国内で販売されるパソコンに同社のソフト搭載を義務付けると発表した今月上旬以降、国内外から1000件以上の嫌がらせ電話があったことを明らかにした。
 中国政府の措置に対する反発が強いことを示しており、同社幹部も「家族を殺す」との脅迫電話を受け、会社のホームページはハッカー攻撃を受け続けているという。
 中国政府は今回の措置について「インターネットの有害情報が青少年に及ぼす悪影響を避けるため」(工業情報省)としているが、国内では強制的な同ソフト搭載に対し「合法性に欠ける」(中国誌)などと批判が相次いでいる。

◎中国、世界最速の“底打ち”脱却、「4~6月 8%成長回復」当局分析(2009年6月24日、産経新聞)
 【上海=河崎真澄】金融危機による輸出低迷で打撃を受けた中国経済が今年1~3月期に底を打ち、4~6月期には回復に向かったとする報告を、中国国家統計局のエコノミストが24日までにまとめた。総額4兆元(約56兆円)に上る景気刺激策の効果が国内消費などに表れたと分析した。分析が正確なら、中国は13億人を超える巨大市場をテコにした「内需主導型」成長により、昨年9月の「リーマンショック」以来の金融危機の泥沼から“世界最速”で抜け出すことになる。日本企業も一段と中国市場への依存度を高めることになりそうだ。
 この報告は、国家統計局のマクロ経済担当エコノミストである郭同欣氏が作成した「現下のいくつかのマクロ経済問題に関する初歩的分析」。公式見解ではないと断っているが、国家統計局公式ホームページで公表されている。
 この中で郭氏は「今年4~6月の国内総生産(GDP)実質成長率は8.0%近くに回復する」と分析した。中国の四半期ごとのGDP成長率は、金融危機の影響で今年1~3月期に6.1%まで鈍化していた。
 4~6月期の成長率は7月16日前後に国家統計局が正式発表する予定だ。郭氏はそれに先立ち、中国国内の月次別の鋼材生産量や発電量、不動産など固定資産投資、消費・販売額など経済指標を分析した結果、今春以降、内需に明確な回復基調が見られたとして、4~6月期のGDP成長率の大幅な回復を予測した。
 郭氏の資料によると、工業部門の成長率に対する寄与度で、中国から海外に向けた「輸出」が昨年11月以来マイナス成長を続けているのに対し、消費や固定資産投資など「内需」はすでに今年2月に底を打ち、拡大基調に転じている。
 外資誘致と輸出拡大により「世界の工場」として高い成長率を維持してきた中国にとって、金融危機に伴う欧米向け輸出の落ち込みをどうカバーするかが危機克服に向けた最大の課題だった。郭氏の分析が正しければ、危機発生から1年もたたずして、中国経済は成長の軸足を輸出から内需に移し、再び成長軌道に乗った可能性がある。
 世界銀行も今月18日の発表で、今年の中国のGDP成長率予測を、3月段階の6.5%から7.2%へと0.7ポイント上方修正した。公共投資や消費など、内需の堅調さを評価している。
 内需主導の回復ぶりが明らかになればなるほど、中国は年内にも日本を抜いて米国に次ぐ「世界2位の経済大国」の座を射止める公算が大きくなってくる。
 清華大学世界経済研究センターなどでは(1)中国が8%超の成長を達成(2)日本はマイナス成長(3)中国の消費者物価が上昇し日本はデフレ(4)日本円の対人民元相場が下落する、との条件下で、中国のGDPは年内に世界2位になると指摘した。2008年の中国のGDPは4兆2950億ドルで、日本の4兆3480億ドルに肉薄している。中国は07年にドイツを抜きGDP世界第3位になっている。

◎米・EU、中国をWTO提訴、「レアメタルの輸出を制限」(2009年6月23日、日本経済新聞)
 【ブリュッセル=瀬能繁】米国と欧州連合(EU)は23日、中国がレアメタル(希少金属)などの鉱物の輸出を制限し国際競争をゆがめているとして、世界貿易機関(WTO)に提訴したと発表した。米国の対中提訴は今年1月にオバマ政権が発足してから初めて。
 米国とEUは、中国政府がレアメタルなどの輸出について、関税や数量制限を設けることで制限していると批判。中国企業がレアメタルを安い価格で手に入れられるのに対し、欧米企業は高コストとなることから、輸出制限の撤廃を求めていた。
 WTO協定では輸入だけでなく、輸出についても数量制限することを原則として禁止している。自国企業に優先的に配分することで国際競争をゆがめることになるためだ。輸出制限の是正は2001年の中国のWTO加盟時の条件。EUは提訴に踏み切った理由について「WTOの一般ルールに違反しているだけでなく、加盟時の約束も無視している」と指摘した。

・希少金属:きしょうきんぞく【rare metal】
 ニッケル、クロム、タングステン、希土類(レアアース)など埋蔵量の限られた31鉱種の金属のこと。
 レアメタルともいう。鉄、銅、鉛、亜鉛など古くから利用されてきたベースメタルに対し、主に第2次大戦以降利用が進んだ。強度、耐熱性、磁性、耐蝕性、感光性、ガス吸脱着性など、さまざまな特性があり、特殊鋼用の添加材をはじめ用途は幅広い。資源は南アフリカ共和国、中国、オーストラリアなど特定国に偏在しており、安定供給が課題となっている。

◎個人所得税の税収、10年で11倍に、経済成長の中国(2009年6月22日、産経新聞)
 【上海=河崎真澄】中国で個人所得税の税収額が2008年に3722億1900万元(約5兆2300億円)と前年を16.8%上回って過去最高を更新したことが、中国財政省の資料で明らかになった。同税収額は1998年の338億6400万元に対し10年で約11倍に膨らんでおり、中国の個人所得の急増ぶりを裏付けた格好だ。
 華僑向け通信社の中国新聞社が22日までに伝えたところによると、08年は給与にかかる所得税が同28.1%増の2240億6500万元と全体の59.4%に達した。また、個人所得税の納税者のうち、年収が12万元(約169万円)を上回る“高額所得層”は約3%の240万人だった。この層で約34.8%に当たる1294億元を納税した。
 94年に導入された中国の個人所得税制度だが、2007年までは年平均30%以上も税収が伸びてきた。08年は秋以降の金融危機の影響で伸び率は鈍化したものの、北京や上海、広州など都市部を中心に「サラリーマン」層が確実に増えて、個人収入を伸ばしている様子がうかがえる。
 不況下で不動産相場が伸び悩んでいるが、個人の不動産譲渡や贈与に対する税収は08年に27億6千万円と同26.7%増えた。
 中国での個人所得増大によって、中国全土のレストランなど飲食業の売上高が増大。商務省によると、08年は前年比で24.7%も売上高が伸びて国内総生産(GDP)全体の20分の1に達したという。

◎中国、国家秘密保護法を改正へ、ネット社会に対応(2009年6月22日、産経新聞)
 新華社電によると、中国の全国人民代表大会(国会)常務委員会は22日、急拡大するインターネット社会に対応するため、国家秘密保護法改正案の審議に入った。国家秘密を扱うコンピューターによるネット接続を禁止するなど新たな条項を盛り込み、違法行為には最高5万元(約70万円)の罰金を科すとしている。
 国家秘密保護法は1989年に施行。改正案はインターネットを通じた情報の管理強化などに重点を置いており、通常のパソコンで国家秘密に関する情報を処理することも禁止する。
 秘密漏えいに対しては、これまでも刑法により最高で死刑とすることが可能だった。

◎違法に爆薬を保管、工場爆発で16人が死亡、中国(2009年6月22日、朝日新聞)
 【上海=奥寺淳】中国国営の新華社通信によると、21日午前3時ごろ、安徽省鳳陽県の鉱石加工工場で大規模な爆発事故があり、作業員ら16人が死亡、43人が重軽傷を負った。違法に所持していた爆薬が爆発したとみられ、会社の代表者が警察に拘束された。
 地元当局の調べでは、同社は違法に鉱石を採掘しており、事務棟の倉庫に5~7トンの爆薬を保管。何らかの原因でこれが爆発し、事務棟の南側にあった宿舎が倒壊、寝ていた作業員らが下敷きになった。現場には直径10メートル、深さ5メートルの穴が出来た。

◎たばこ:中国が増税発表 税収増と健康被害減少を狙う(2009年6月20日、毎日新聞)
 中国政府は20日、たばこの増税を発表した。税収増と健康被害を減らすのが狙い。中国は喫煙人口が3億人を超す“喫煙大国”で、税率の低さが、喫煙者が減らない原因の一つとみられている。
 高級たばこに課す消費税率を45%から56%に引き上げ、その他のたばこも増税。さらに、卸売り段階ですべてのたばこに5%の新税を課す。
 中国では、たばこがもたらす健康被害による直接的な損害は年1400億~1600億元(約2兆~2兆30000億円)に上るといい、専門家は「中国のたばこ税率は低すぎる。増税はたばこ被害を減らす有効な手段だ」と指摘している。

◎盗作疑惑:中国の童話がハリー・ポッター酷似、作者は否定(2009年6月20日、毎日新聞)
 【上海・鈴木玲子】中国で発売される童話「冒険小王子」が、世界的ベストセラー小説「ハリー・ポッター」シリーズのエピソードに酷似するとして盗作疑惑が浮上している。中国紙「揚子晩報」などが報じた。ハリーの英女流作家、J・K・ローリング氏側は著作権侵害の可能性を指摘するが、中国の出版社側は「オリジナル作品」と反発を強めている。
 「冒険小王子」は中国人作家、周芸文氏の新童話シリーズで、今月28日に出版を始め、シリーズ20冊を来年にかけて出版する計画。既に2万冊以上が試読本として小学校に配られ、「中国版ハリー・ポッター」と呼ばれ、人気を集めている。
 報道によると、内容は主人公が妖精学校に通う男児で、列車で学校に到着するなど「ハリー」の設定とそっくり。ローリング氏側は、酷似するエピソードは18カ所に上ると指摘。著作権侵害が確認されたら、作者の周氏と出版する江蘇美術出版社に約1億ポンド(約158億円)の賠償を請求する可能性もあるという。
 これに対し同社は19日、インターネットに公開書を掲載し、「出版の決心は揺るがない。作品は中国自身のオリジナルだ」と反論した。また、周氏は地元紙に対して「ローリング氏の弁護士から話が来たことはない。盗作など絶対にない」と否定している。

◎中国で発見の新型インフル、重症化しやすい可能性、東大(2009年6月20日、日本経済新聞)
 中国で見つかった新型インフルエンザウイルスに、人の体内で増殖しやすくなる遺伝子変異が起きていることを、東京大医科学研究所の河岡義裕教授らが確かめ、19日明らかにした。感染すると重症化しやすいタイプに変異しつつある可能性がある。この変異を持つウイルスがどの程度広がっているかは不明だが、河岡教授は「今後増えるかどうか注視する必要がある」と話している。
 遺伝子変異が見つかったのは、5月31日に中国・上海で22歳の女性から分離したウイルス。河岡教授らは公表された遺伝子情報を分析。ウイルスの増殖能力にかかわる「PB2」という遺伝子の配列の一部が、これまで見つかったウイルスに比べ、人の体内で増殖しやすいタイプに変わっていたという。
 豚インフルエンザから変異した新型インフルエンザのウイルスは鳥、人、豚の4種類のウイルスが複合したことが分かっている。PB2は鳥インフルエンザのウイルスから引き継がれ、人の体内では増えにくいとみられていた。

◎「低俗情報流している」中国がグーグルに一部業務停止命令(2009年6月20日、読売新聞)
 【北京=関泰晴】20日付の中国各紙によると、中国当局は米大手検索サイト・グーグルに対し、「ポルノなどの低俗情報を流している」として、海外サイト検索など一部業務の停止を命じた。
 ネット上の言論統制を狙う共産党が、「青少年の健全育成」を名目にさらなる規制強化に乗り出したものだ。
 グーグル社に対しては、中国政府系の監視団体・インターネット違法不良情報通報センターが今月18日、「有害サイト接続を遮断せず、ポルノなどの低俗な情報を見られるようにしている」と警告していた。これまで検索に英語を用いることなどにより、中国国内からもグーグル経由で有害サイトへの接続が可能な場合があった。
 処分を受けて、グーグル社は、「すべての業務内容を点検中だ。関係機関との協議で大部分の問題は解決した」との声明を発表。当局に協力する姿勢を示している。
 中国当局は、7月以降に国内で販売されるパソコンに有害サイト検閲ソフト「グリーン・ダム」装着を義務化する方針も決めており、ネットから「有害」情報を締め出す動きを強めている。
 有害サイトに関し、新聞出版局は8項目の「低俗」基準を公表、「倫理・道徳に反する文字や内容」「未成年者の心身の健康に影響を与える内容」を幅広く摘発できるものとなっている。ネット利用者からは「拡大解釈が横行するのは目に見えている。行き過ぎだ」と非難の声が出ている。

◎中国政府、グーグル中国に海外サイト検索停止命令、管理強化へ(2009年6月19日、日本経済新聞)
 【北京=多部田俊輔】中国国営の新華社は19日、中国政府当局が米グーグルに対し、同社中国語サイト「グーグル中国」がポルノなどの低俗情報を提供しているとして、海外サイトの検索サービスなどの暫時停止を命じると伝えた。中国政府は天安門事件20周年や建国60周年を迎え、1月からインターネット上の情報管理を強化しており、その一環とみられる。
 グーグル中国については、中国インターネット違法・有害情報通報センター(CIIRC)が18日、ポルノなどを提供していると強く非難し、政府当局に制裁を科すよう勧告した。政府当局は同日午後、グーグル中国の責任者を呼び、アクセスを遮断するように警告したという。
 新華社によると、政府は工業情報化省や公安省などと協力し、5月からネット上の低俗情報などの摘発を本格化。過去1カ月余りで約1000の有害サイトに閉鎖を命じた。最近は携帯電話サイトの取り締まりを強化している。

◎天安門事件追悼集会を放送したテレビ局の編集者らを停職(2009年6月18日、日本経済新聞)
 【北京=尾崎実】中国人権民主化運動情報センターは18日、中国広東省の広州テレビが香港で開かれた天安門事件追悼集会の映像を放送したとして、広州市共産党委員会宣伝部が編集者ら5人を停職処分にしたと伝えた。テレビ局の上層部も近く処分を受ける可能性があるとしている。
 同局は4日夜に開かれ、過去最多の15万人が集まった追悼集会の模様を5日のニュース番組で約10秒間放送。担当者が映像に気づかず、カットしなかったことが原因という。
 中国当局は天安門事件に関する報道に対し厳しい報道管制を敷いており、事件から20年の今年は、外国テレビ局が関連映像を流すと画面が突然暗転するなどの措置が取られていた。

◎中国フィルタリングソフト義務化問題のあまりに多すぎる疑問(2009年6月17日、日本経済新聞)
 中国工業情報化省が6月9日に発表した通達が国内外に波紋を広げた。その内容は、青少年の保護を目的に7月1日から中国国内で販売するパソコンすべてに有害サイトへのアクセスを遮断するフィルタリングソフトの搭載を義務付けるというもの。この唐突な決定に対しては、義務化の妥当性はもちろん、フィルタリングソフトの中身や開発メーカーにも批判や疑念が広がった。(肖宇生)

・防戦に追われた工業情報化省
 通達が発表されたとたん、中国国内のネットユーザーはもちろん、米ウォール・ストリート・ジャーナルをはじめ海外メディアも関心を示し、プライバシー侵害や情報統制への懸念を示した。中国の法曹界からも不正競争防止や独占禁止法制などに抵触する恐れがあるとして、工業情報化省に聴聞会の開催を要求する声が上がった。
 あまりの反響の大きさに工業情報化省は「使用の強制性はない」「ユーザーによるアンインストールは自由」などと説明して事態を沈静化しようとしたが、それで収まる気配はなかった。
 それもそのはず。中国にもすでに数多くのフィルタリングソフトが流通している。そのなかで、何の前触れもなく特定メーカーの製品を強制的に搭載させるというのだから、混乱を巻き起こすのは当然だ。しかも、その指定メーカー2社はこれまで一般にあまり知られていない会社だったため、なおさら騒動に拍車がかかった。
 政府は予算として4170万元(約6億円)を支出してソフトの1年間の使用権を買い取るという。そのため、パソコンメーカーやユーザーに新たな負担は発生しないとしているが、2年目以降どうなるかは不明確だ。こうした予算の使い方や消費者負担の問題についても議論が広がっており、工業情報化省は防戦一方に追い込まれた。

・ソフトを開発した2社の正体は
 この一件でにわかに有名になったのが2社のソフトメーカーだ。1社は、画像や映像のフィルタリングソフトを開発した「鄭州金恵計算機系統工程」。もう1社は、主に文字フィルタリングソフトを開発した「北京大正語言知識処理科技」。しかし、コンピューター業界でもこの2社の業務内容や経歴を詳しく知る人は少ない。
 北京大正社は中国科学院と北京麦納新技術という会社の共同出資会社で、北京麦納社の代表である孟東豫氏が北京大正社の代表も兼任している。ただ北京麦納社も孟氏もそのバックグラウンドは世間に知られておらず、北京大正社の実態も今のところよくわからない。
 一方の鄭州金慧社も状況はそれに近い。会長の周海琴氏は中国科学院傘下の組織において共産党の党委員会トップを務めていたとされ、こちらもよくあるITベンチャーの経営者像とはかけ離れている。2社の共通点は中国科学院だが、背景に何かあるのかはわかっていない。

・ソフトの品質に疑問符
 工業情報化省がこの2社のソフトを選んだ理由は、フィルタリング機能の高さにあるという。フィルタリングソフトは一般に、有害サイトのURLをデータベース化してそこへのアクセスを遮断する。一方、両社のソフトはサイト自体の内容を判断して遮断するというのだ。
 この政府の宣伝はネットユーザーの好奇心を大いに刺激した。ソフトが本当に触れ込みどおりの性能を備えるのかを検証しようと、数多くのネットユーザーが分析やテストに取り組んだ。そしてメーカーにとっては残念ながら、数日もたたないうちに「このソフトを無力化できた」という宣言がネット上にいくつも登場し、その方法も掲載された。
 さらに、画像のフィルタリングでは色だけを判断して接続を遮断するなどの問題がみつかったほか、テキストも特定の文字が含まれれば遮断するケースがあったという。もちろん、これらの結果は公式に検証されたものではないが、多くの人がこのソフトの実力にクエスチョンマークを付けた。米国では他社のプログラムを盗用しているとの指摘やセキュリティー上の脆弱性が見つかったなどの分析結果も出ている。

・不透明な決定プロセスこそ問題
 数多くのフィルタリングソフトのなかから、工業情報化省はなぜ2社の製品を選んだのか。今回の問題では、中国当局によるネット規制の強化という側面がクローズアップされたが、同じように重大視すべきなのがその決定プロセスの不透明さだ。
 実は通達が出る前に、すでに全国の学校ではフィルタリングソフトが一斉に適用されている。しかし、市販のパソコンではユーザーに利用を強制することはできず、実効性がどの程度上がるかはそもそも疑問だ。それでもあえて2社のソフトを義務化しようとしたのはなぜか。
 中国の産業政策や行政は海外からの批判が多いが、近年はかなり近代化が進み、法令に基づく適正な運用を心がけてきた。批判を受けても、ステップを踏んで粛々と説明責任を果たそうとしている。
 ただ、今回だけは工業情報化省にあまり弁解の余地はなさそうだ。最新の情報では、フィルタリングソフトはパソコンに同梱するがプリインストールはせず、使用をユーザーの選択に任せる譲歩案を打ち出したという。いずれにせよ工業情報化省にとっては久々の失点であり、フィルタリングソフト問題の収拾どころか、他のスキャンダルに発展しなければよいと心配に思うのが、今の筆者の心境だ。

◎中国が北朝鮮が、韓国軍をハッカー攻撃1日1万件(2009年6月16日、スポーツニッポン)
 韓国軍機務司令部は16日、同軍のコンピューターに対し、軍事情報を盗むことなどを目的に1日平均1万450件のハッカー攻撃が行われていると発表した。
 聯合ニュースによると、攻撃は中国や北朝鮮など海外から行われているとみられる。
 同司令部によると、ハッカー攻撃のほか、ホームページの改ざんやウイルス配布など韓国軍のコンピューターに対する不正行為は1日平均計9万5千件。聯合ニュースによると、昨年に比べ20%増えている。

◎薬買い取りビジネス横行、中国、医療格差が背景(2009年6月13日、産経新聞)
 医療費の高騰が社会問題化している中国で、高価な処方薬の違法売買がビジネスとしてまん延している。医療保険で安く買える退職公務員らが、多めに買った薬を売って小銭を稼ぎ、買い取り業者は、医薬品不足の農村部に薬を割安で供給してもうける。都市と農村の貧富の格差や医療保険制度の整備の遅れが背景にある。
 北京市内の病院の周りには「収薬(薬買い取ります)」との札を立てた業者が目につく。安貞病院前で札を立てていた男性は「高血圧や糖尿病、心臓病など高額な治療薬は定価の5割で買い取る」と話す。「売りに来るのは、余った薬を使わない老人」と説明した。
 薬の買い取りは違法行為だが、男性は駐車中の警察車両の隣で堂々と営業中で、「収薬」は事実上、野放しだ。

◎スパイ容疑で有名女性アナを拘束 中国公安当局(2009年6月11日、産経新聞)
 11日の中国共産党機関紙、人民日報のニュースサイト「人民網」などによると、国営の中国中央テレビの著名な女性アナウンサー、方静さん(38)が5月にスパイ容疑で公安当局に拘束されていたことが分かった。
 方さんは国外に軍事情報を提供するため軍事関連の話題を取り上げる番組「防務新観察」のニュースキャスターを自ら志願した疑いを持たれているという。
 中国では機密の範囲が極めて広く、定義もあいまいなため、スパイや機密漏えいの容疑で拘束されるメディア関係者が少なくない。

◎中国、風力発電能力を20年に8倍に、政府が支援、10兆円投資(2009年6月7日、日本経済新聞)
 【北京=多部田俊輔】中国政府は2020年に風力発電能力をいまの約8倍の1億キロワット超に増やす。発電設備メーカーや発電会社への支援に乗り出す構えで、総投資額は10兆円規模になる見通し。温暖化ガスの排出抑制につなげるうえ、減速する中国経済のけん引役に位置づける。日本メーカーを含めた関連企業の商機も広がりそうだ。
 中国国家エネルギー局が年内にもまとめる新エネルギー産業振興計画に数値目標を盛り込む。「20年末で3000万キロワット」の既存計画に比べ3倍以上の上方修正になる。

◎無罪か有罪か「トウ玉嬌事件」、中国ネット世論が左右(2009年6月6日、産経新聞)
 「正当防衛だ」「いや、当然殺人罪だ」。中国のインターネットの書き込みなどで、ある事件が話題となっている。湖北省の娯楽施設で先月に起きた「トウ玉嬌事件」だ。上海市で昨年7月に公安庁舎に押し入り、警官6人を刺殺した楊佳死刑囚(執行済み)事件を例えに“女楊佳事件”とも呼ばれる。
 5月10日、女性従業員のトウさん(21)が同省巴東県の県政府幹部1人を刃物でのどを刺して死亡させ、もう1人にケガを負わせた。中国メディアによると、これら幹部がトウさんに対し、一緒に風呂に入るよう求め、拒否されると言動で侮辱。札束で頭をたたいたとの指摘もある。
 公安当局は「殺傷行為は過剰な防衛にあたる」として、殺人などの疑いで拘束した。しかし、女性従業員の家族や弁護士が「不当な拘束」として抗議、県政府や公安当局に対する反発がネットなどで広がった。抗議行動も起き、27日には湖北省北京事務所に30人ほどが詰めかけるなどした。
 さらに10万人のデモが呼びかけられるなど事態は拡大、県政府などは負傷した2人の職員を免職や党籍を剥奪(はくだつ)する一方、司法当局もこのほど、トウさんに対する身柄拘束を解き、自宅監視に切り替えた。
 日本なら当然、逮捕され司法処置されるケースだが、中国では官僚の横暴ぶりに対する民衆の反発と怒りは強く、きっかけさえあればいつでも爆発する状況にある。ネット世論が政府に与える影響の大きさをも示すわけだが、事件を受けて、北京などではマッサージなどの風俗店を当局が立ち入り検査したり、摘発している。

◎路線バス炎上、窓開かず?25人死亡、中国・四川省成都(2009年6月5日、読売新聞)
 【北京=関泰晴】新華社電によると、中国四川省成都で5日朝、路線バスが炎上し、乗客ら25人が死亡、76人が負傷した。
 警察当局が原因を調べている。バスは窓が開かない構造だったとの報道もあり、火が出ても乗客が閉じ込められ、被害が拡大した可能性も指摘される。

◎中国で食品安全法施行、官民癒着に無認可企業、実効性に疑問(2009年5月31日、産経新聞)
 【北京=矢板明夫】中国国内における食品生産の監督システム強化などを盛り込んだ「食品安全法」が1日から施行される。全国人民代表大会(全人代=国会)で5年間審議し、ようやく可決した法律だ。ギョーザ中毒事件や汚染粉ミルク事件などを受け、国内外で高まる中国製食品への不信感を払拭したいとの狙いがあるが、「中国の問題は法律の不備が原因ではなく、現場で法律が執行されないことだ」と新法の実効性を疑問視する声が早くも出ている。
 法律では、これまで複数の官庁が持っていた食品生産への監督権限を新設された国家食品安全委員会に集約させて効率化を図る。添加物の使用規制を厳しくし、違反者に対する罰則も重くする。また、虚偽の広告への取り締まりを強化、芸能人やスポーツ選手など有名人が出演した広告の食品に問題が発生した場合、その連帯責任を負わなければならないと明記した。これについては一部の芸能関係者から「やりすぎだ」との批判があがっており、食品安全問題に詳しい中国人弁護士も「世界基準から見ても厳しい」と話している。
 しかし、中国には1995年に成立した「食品衛生法」がすでにあり、これまでに衛生省などが制定した食の安全に関する規定は100以上、衛生基準は500以上にものぼる。この分野で法律の空白があったわけではなく、きちんと執行されていなかったことが一連の不祥事が発生した原因だと指摘される。
 例えば、昨年9月に発覚した汚染粉ミルク事件。有害物質メラミンの大量混入が半ば公然と行われていたにも関わらず、問題企業は毎年のように生産過程を監督する政府機関から表彰を受けていた。「官業の癒着構造により、法律が機能していないことが、悲劇をもたらした原因だ」と、中国メディアも事件後に強く批判した。
 法律はまた、「問題が発生した場合、速やかな情報公開」を企業に求めているが、報道の自由のない中国でどこまで徹底されるのか疑問だ。さらに、中国には少なくとも数十万の無認可の小規模な食品企業があるとされ、地方の監督当局がすべてをカバーすることなどとても不可能との指摘もされている。

◎「日本車お断り」、中国・重慶に「抗日スタンド」登場(2009年5月29日、産経新聞)
 【上海=河崎真澄】「当スタンドは日本車には給油しません」-。こんな看板を掲げた奇妙なガソリンスタンドが中国重慶市に現れ、地元カーマニアのサイト「汽車(自動車の意)中国車友会」で話題になっている。この看板には「惨殺された2000万人の同胞のため」と“理由”も添えられている。
 いわば「抗日」を売りにしたものだが、このサイトによると、経営者の劉登雲氏は、「中国人の国民意識は低すぎる。経済発展したとしても歴史を忘れてはならず、感覚麻痺(まひ)した人を覚醒(かくせい)させなければならない」と話したという。劉氏は看板を取り外すよう圧力がかかった場合は、訴訟に持ち込む考えも表明している。
 このスタンド登場を写真入りで伝えたサイトには、「よくやった!」「実際の行動を基礎とせよ(日本車お断りを実行せよ)」といった書き込みが相次ぎ、支持が広がっている。

◎見つけ次第撲殺! 突然の犬禁止令の背景は? 中国の地方都市(2009年5月25日、産経新聞)
 【北京=矢板明夫】中国の地方都市でこのほど、「市内を犬禁止区域と指定し、犬は見つけ次第撲殺する」との強烈な内容の「犬類管理規定」が発表され、犬を飼っている市民が強く反発している。
 この都市は中国の東北部にあり、ロシアと国境を接する黒竜江省の黒河市。古くから犬を飼う習慣があるため、これまでに観光客や小中学生が犬にかまれた事件は時折あったが、野犬はともかく、当局が「飼い犬」を問題視することはとくになかった。今回は何の前触れもなく「犬のない町」を目指すことを宣言、市政府の男性職員らで構成し、犬を撲殺する「打狗(狗は中国語で犬のこと)隊」は今月中にも市内でパトロールを開始するという。
 多くの市民は戸惑い、農村部に親戚(しんせき)がある家は慌てて犬を避難させるなど混乱した。ある年配の女性は「子供はみんな遠くへ出稼ぎに行ったので、唯一の家族の犬がいなければ生きていけない」と、規定撤廃を地元メディアに訴えている。
 インターネットの書き込みでは現地政府を「独裁者」「ナチス」などとする批判が殺到する一方、この規定が突然発表された背景について多くの憶測が寄せられた。「市が観光都市の認定を国に申請したためだ。犬を一掃すれば認可が下りやすくなる」という説のほか、「市の指導者が最近、川の近くで犬にかまれた個人的な恨みからだ」との未確認情報も寄せられた。

◎中国、誘拐児童発見にデータベース構築、年間被害者2500人(2009年5月22日、産経新聞)
 中国公安省はこのほど、人身売買目的で誘拐された子供たちの身元確認を迅速に進めるため、全国規模のDNAデータベースを構築した。北京紙、新京報によると、公安省刑偵局は同種のデータベース作成は世界初としている。中国政府として、人権状況改善に取り組む姿勢をアピールする一環とみられる。
 中国国営新華社通信によると、公安省は全国の警察機関に、住民から児童の失踪(しつそう)や誘拐、人身売買の訴えがあった場合、即座に捜査に着手するよう指示した。子供が誘拐・売買されたり、行方不明になったりした父母から採血してDNAデータを収集、被害者の子供からもデータを集め、データベース上で照合する。
 中国政府は2008年1月から「中国女性・児童人身売買対策行動計画(08~12年)」を実施中だ。公安省は「以前から人身売買を厳しく取り締まってきた。1980~90年代以降、人身売買事件数は徐々に減少している」としているが、米紙ニューヨーク・タイムズ(電子版)によると、誘拐された子供や女性は、中国政府の集計でも毎年2500人近くに上る。被害者の支援団体は、何十万人にも及ぶと主張している。
 同紙は、一人っ子政策が行われている中国では、男児を切望する傾向があると指摘。福建省で農業を営む38歳の男性は2008年に5歳の男児を3500ドル(約33万円)で買ったことを明かしたという。
 現在、中国国内には236カ所のDNA検査施設がある。中国紙、法制日報(電子版)によると、00年にはDNA検査で誘拐された子供546人の父母が判明したという。
 もっとも、子供が発見されなければデータベースも意味がない。07年に息子を誘拐された深●(=土へんに川)の男性はニューヨーク・タイムズ紙に対し、過去2年間に深●(=土へんに川)周辺で起きた約2000件はすべて未解決で、「大海原で釣り針を探すようなものだ」と語っている。自慢の照合システムの効果は不透明だ。(川越一)

◎中国がコピー兵器を続々生産、露の怒り受け知的財産保護協定(2009年5月22日、産経新聞)
 中国がロシアから購入した戦闘機や潜水艦、戦車など主要兵器20種以上をコピーして国産化、途上国へ大量に販売し、怒ったロシアの要求で、昨年12月に両国間で兵器に関する知的財産権保護協定が結ばれていたことが21日までに分かった。
 カナダの軍事専門家、平可夫氏によると、中国の戦闘機「殲11B」はロシア製スホイ27のコピーのほか、「元」級潜水艦はキロ級潜水艦、99式戦車の車台はT72、自走ロケット砲AR-2はスメルチのコピー。少なくとも21種に上るという。
 兵器のコピーは過去15年間にわたって行われており、ロシア側は詳細なコピー兵器リストを作成し、中国側に突きつけた。知的財産権保護に関する協定は昨年12月中旬、ロシアのセルジュコフ国防相が訪中した際に調印されたが、両国は一切公表していない。

◎尾を引く汚染粉ミルク事件、外国製品急増、廃業する酪農家も、中国(2009年5月21日、産経新聞)
 【北京=矢板明夫】中国で昨年9月に発生した汚染粉ミルク事件はいまだに消費者の心理に大きな影を落としている。国産粉ミルクが敬遠され、高価な外国製品の需要が急速に伸びており、深刻な打撃を受けた国内の業界からは政府に支援を求める声が出始めている。
 中国乳製品協会の統計によると、今年の第1四半期に輸入された外国製粉ミルクは6・6万トンにのぼり、昨年同期より83%も伸びた。外国製粉ミルクの市販価格は国産品の2倍を超えることが多いが、乳幼児を抱える多くの保護者は「安さ」よりも「安心感」を重視していることがうかがえる。こうした傾向は中国の中でも比較的豊かな沿海部でより顕著にみられる。
 一方、国産粉ミルクは在庫が急増し、全国ですでに30万トンを超えたという。河北省や新疆ウイグル自治区などで多くの中小乳製品メーカーが生産停止に追い込まれ、牛乳を捨てたり、乳牛を殺したりして自主廃業する酪農家も現れている。中国メディアは「国産品の中からその後、有害物質は検出されていない」と伝えているが、消費者の不安解消には至っていないようだ。
 経済紙、中国産経新聞によると、各メーカーと酪農団体はすでに中国政府に対し、在庫の粉ミルクを国の備蓄用として買い取るよう求める要望を出したという。
 昨年9月、河北省の大手乳製品メーカーが生産した粉ミルクに有害物質のメラミンが混入していたことが発覚。それを飲んだ乳幼児計29万人が健康被害を受け、11人が死亡したことが後に判明した。

◎やっぱりNG! 中国「セックス」テーマパーク、即刻撤去命令(2009年5月18日、産経新聞)
 【上海=河崎真澄】中国重慶市はこのほど、市内で建設が進んでいる「セックス」を題材としたテーマパーク「性公園(ラブ・ランド)」の即刻撤去を命じた。15日付の英字紙チャイナ・デーリーが計画を報じたところ、「低俗すぎる」などとの批判が集中し、あわてて再調査に乗り出した市側が急遽(きゆうきよ)、処分を決めた。
 重慶晩報(電子版)によると、市当局は「性公園の内容は低俗かつ露骨で、社会に悪影響を及ぼす」と断定した。「性公園」は地場資本の美心集団が、「性に関する知識を科学的に伝える」などとして、10月のオープンに向けて準備を進めてきた。
 しかし中国紙の報道を受け、Tバックを着けた巨大な女性の下半身像の広告塔や、高さ約1メートルの男性生殖器模型などパークの“オブジェ”画像がインターネットで流れ出し、批判が強まっていた。市の命令を受けた美心集団は直ちに撤去作業に入って謝罪。今後は市当局と協力し新たなテーマパークを作り直すという。
 当初は「エイズ防止に役立つ」「中国人のタブーを打破する」と宣伝され、一部には「前衛的だ」との前向きな評価もあったが、まだまだ時代はそこまで進んではいなかったようだ。

◎花火で全焼の中国国営テレビ社長が辞任(2009年5月18日、産経新聞)
 中国国営新華社通信は18日までに、中国中央テレビ(CCTV)の趙化勇社長が定年で辞任、新社長に党中央宣伝部の焦利副部長(54)が任命されたと伝えた。
 今年2月9日に同テレビ新社屋付属ビルが花火の打ち上げで全焼した火災の引責との見方を香港紙は示している。(北京 野口東秀)

◎中国の腐敗幹部、ひょんなことで悪事が露呈、元愛人の密告も(2009年5月15日、産経新聞)
 【北京=野口東秀】お茶の箱の底から預金残高が合計で200万元(1元は約14円)余りの通帳が-。中国メディアはこのほど、今年4月に党籍を剥奪されたことが報告された河南省鄭州市の王治業・同市規律検査委員会書記の豪華な生活と、あっけない転落ぶりを伝えた。
 王書記は日本で言えば、地方都市の副市長クラスだが、自宅以外に別荘も所有していた。別荘の敷地には、プール、ゴルフ練習場、冷凍倉庫、人工滝なども造られていた。
 失脚の発端となったのは、2007年夏のある出来事。廃品回収のために住宅街を回っていた2人の農民がある家の前で警備員と口論をしたとき、家の中から出てきた中年女性が仲裁し、高級茶「鉄観音」をもらった。
 2人は廃品回収業者にこのお茶をプレゼント。廃品回収業者がお茶をいれた後、箱を壊したところ、底が二重になっており、8冊の通帳が隠されていたのだった。
 【北京=野口東秀】お茶の箱の底から預金残高が合計で200万元(1元は約14円)余りの通帳が-。中国メディアはこのほど、今年4月に党籍を剥奪(はくだつ)されたことが報告された河南省鄭州市の王治業・同市規律検査委員会書記の豪華な生活と、あっけない転落ぶりを伝えた。
 王書記は日本で言えば、地方都市の副市長クラスだが、自宅以外に別荘も所有していた。別荘の敷地には、プール、ゴルフ練習場、冷凍倉庫、人工滝なども造られていた。
 失脚の発端となったのは、2007年夏のある出来事。廃品回収のために住宅街を回っていた2人の農民がある家の前で警備員と口論をしたとき、家の中から出てきた中年女性が仲裁し、高級茶「鉄観音」をもらった。
 2人は廃品回収業者にこのお茶をプレゼント。廃品回収業者がお茶をいれた後、箱を壊したところ、底が二重になっており、8冊の通帳が隠されていたのだった。

◎「北情報を宮本大使に提供」、中国新華社前局長スパイ事件判決(2009年5月15日、産経新聞)
 【北京=野口東秀】中国国営新華社通信の元外事局長、虞家復被告(62)が宮本雄二・駐中国大使らに情報を提供した見返りに金品を受け取っていたとされる事件で、懲役18年の実刑を言い渡した1審判決は、虞被告が中国の対北朝鮮政策などの国家機密情報を違法に同大使らに提供して国家の安全に危害を与えたと断じている。判決はしかし、情報機関出身であることを知りながら韓国の元外交官に情報提供していたことの方を重くみている。
 関係者によると、虞被告は、大使が公使時代の1998年に知り合い、食事などをする関係になり、(大使着任後の)2006年9月から翌年7月にかけ、宮本大使から複数回に分けて20万7000元(約300万円)を渡されたと供述。判決などでは、同被告が口頭で、(1)対北朝鮮政策の変化(2)中国銀行の北朝鮮への送金停止措置(3)北朝鮮の輸出優遇政策の変化(4)中国の外交政策-について情報を提供した、としている。
 虞被告は宮本大使にこれらの情報を話したことや金品の授受は認めたものの、「情報は外国の通信社などが報道した内容ですべて公開情報だ。機密情報を渡していないし、報酬は受け取っていない」と反論し、虞被告の妻も「宮本大使には現金の趣旨を、裁判の場ではなくてもいいので、記者などに説明してほしい」と話しているという。同被告は上級審に控訴した。
 宮本大使は15日、記者団に、「外交の内容をいちいち申し上げることはマイナス面も出てくるのでコメントしない。日本の対中活動に影響が出るとは思わない」と述べ、具体的な内容に言及することは避けた。

◎「大使が300万円手渡す」、新華社元局長が供述(2009年5月14日、産経新聞)
 中国国営通信・新華社の前外事局長、虞家復被告(62)が宮本雄二駐中国大使に国家機密を渡したとしてスパイ罪などで実刑判決を受けた事件で、虞被告が捜査当局の調べに対し、「大使本人から現金20万7000元(約300万円)を直接手渡された」と供述していることが14日、分かった。関係者が明らかにした。
 在北京日本大使館は「裁判についてはコメントしようがない」としている。
 関係者によると、虞被告は宮本大使が公使として北京に勤務していた1998年に知り合い、たびたび食事に行く関係になった。大使着任後の2006年9月から07年7月の間、食事の席などで、大使本人から複数回にわたって現金を手渡されたと供述している。

◎新華社元幹部に懲役18年判決、駐中国大使に国家機密(2009年5月14日、産経新聞)
 中国の裁判所は14日までに、宮本雄二駐中国大使や韓国の元外交官に国家機密を渡していたとして、中国国営通信社・新華社の外事局長を務めていた虞家復被告(62)に対し、懲役18年の判決を言い渡した。オーストラリアに移住した虞被告の娘などの話として、同国紙、オーストラリアン(電子版)が伝えた。
 同紙によると、虞被告は1970年代に新華社に入り、日本と韓国情勢が専門分野だった。同被告は2006年から07年にかけ国家機密を漏えいしたとして、07年7月に自宅軟禁下に置かれ、同年12月に逮捕された。逮捕前に役職を退いたという。
 虞被告は宮本大使らに情報を渡したことは認めている。同被告の弁護士は、被告が提供した情報は広く入手可能で、国家機密漏えいには当たらないとしている。虞被告の娘によると、家族は控訴を検討しているという。在中国の日本大使館幹部は13日夜、「オーストラリアンの報道は見たが、コメントできない」と話した。

◎「法令尊重、問題ない」、駐中国大使がコメント(2009年5月14日、産経新聞)
 中国国営通信社、新華社の元外事局長が、宮本雄二駐中国大使に対し、国家機密を渡したなどとして有罪判決を受けたことについて、宮本大使は14日、大使館を通じ「外交活動の個別のやりとりについてはコメントできない」とした上で「現地の法令を尊重しており、問題はないと考えている」とコメントした。
 オーストラリア紙、オーストラリアンによると、元外事局長の虞家復被告は2006年から07年にかけ国家機密を漏えいしたとして07年12月に逮捕され、中国の裁判所で今月14日までに懲役18年の判決を受けた。
 被告側は宮本大使らに情報を渡したことは認めたが、提供した情報は広く入手可能で国家機密漏えいには当たらないと主張していた。

◎米国で腐敗中国官僚に重刑(2009年5月11日、産経新聞)
 【北京=野口東秀】中国での報道によれば、総額約4億8300万ドルを横領したとして米国で逮捕された中国銀行開平支店(広東省)の許超凡元支店長と許国俊元支店長に対し、米ラスベガス連邦裁判所が6日、詐欺やマネーロンダリング(資金洗浄)などの罪でそれぞれ禁固25年と同22年の判決を下した。海外に逃亡した高官が海外で裁かれ、重刑を受けた初のケースと中国メディアは評価している。
 8日付中国紙「環球時報」などによると、判決を言い渡された2人の妻もそれぞれ8年の禁固刑となった。米国で罪を認めて司法取引に応じた別の元支店長は中国に強制送還され、懲役12年の判決を受け服役中という。この歴代支店長3人は、銀行の資産を米国に移す手口で横領を続けていたが、2001年の事件発覚前に妻らと米国に逃亡し、ラスベガスのカジノで資金洗浄していたという。
 同紙は、2001年に配信された国営新華社通信の記事を引用し、4000人を超える容疑者があわせて50億元(1元は約14円)を海外に持ち逃げしたと指摘する。中国当局は米国に逃亡した腐敗官僚1000人以上の名簿を米国側に提出しているという。
 中国の腐敗官僚が高飛びする場合、地位が高い場合、米国、カナダ、オーストラリアに逃亡するケースが多く、太平洋の島国に身を潜める事例も指摘される。米国では高級住宅地に住むケースも少なくない。「環球時報」の記者は、ラスベガスのカジノの貴賓室で中国の大型国有企業の元トップという高齢者が多額の現金で遊ぶ光景を目撃したという。地位が低い官僚は東南アジア、アフリカ、東欧などに逃亡するようだ。
 逃亡官僚は現役時代に権力をフルに使い、家族や愛人を海外に移住させ、米国籍を取得させる。その後、海外に投資する形で合法的に現金を移す。海外移住に向け現役時代に居住権や国籍を取得する者もいる。
 今回、米国の裁判所が初めて中国の腐敗官僚に重刑を下したことで、インターネットの書き込みでは「海外逃亡に歯止めをかけ、すでに逃亡している官僚を震え上がらせることになる」と評価する意見が出ている。

◎誘拐された女性と子供410人保護、中国(2009年5月8日、産経新聞)
 中国の通信社、中国新聞社によると、中国公安省当局者は7日、女性や子供の誘拐事件を集中的に捜査し、この1カ月間で、72の誘拐グループを摘発、214人の女性と196人の子供を保護したと発表した。
 同当局者は、女性や子供が誘拐され、人身売買される事件が多発しているとの認識を示し「社会問題だ」と強調。誘拐事件は、省をまたぐことが多く、犯人も定住していないことが多いため捜査が難しいと指摘。その上で「誘拐が判明した時点で即座に捜査を開始する必要がある」と述べた。

◎幹部ら246人の不正摘発、中国、四川地震の支援で(2009年5月8日、産経新聞)
 新華社電によると、中国四川省規律検査委員会は8日、昨年5月に起きた四川大地震の震災支援で救援物資、資金の扱いをめぐり不正行為をしたとして、4月末までに地方幹部ら計246人を摘発し、うち231人を処分したと発表した。31人は刑事訴追を受けた。
 最も重い処分となったのは省内の市病院幹部で、救援資金約1万1000元(約16万円)を被災者側に支給しなかったとして、懲役7年の判決を受けた。別の村の幹部は支援金を支給する際に村民から500元を不正に受け取り、懲役3年を言い渡された。

◎中国国有の非鉄大手、豪希土類大手に51%出資で合意(2009年5月4日、日本経済新聞)
 【北京=多部田俊輔】中国の国有非鉄大手、中国有色鉱業集団は4日までに、オーストラリアのレアアース(希土類)大手ライナスに51.66%出資することでライナスと合意したことを明らかにした。出資額は2億5200万豪ドル(約180億円)。ライナスは資金繰りのため、中国の銀行から100億円規模の融資も受ける。両社は中豪政府の承認を求める。中国メディアによると、中国企業による豪資源会社の買収は今年4件目。

◎中国、ソフト設計図に固執、IT情報強制開示、来月に詳細(2009年4月25日、日本経済新聞)
 【北京=多部田俊輔】中国政府は5月までにIT(情報技術)セキュリティー製品の技術情報をメーカーに強制開示させる制度の詳細を公表する。日米欧の各国政府は知的財産が流出する恐れがあると反対してきたが、「IT強国」を目指す中国政府は導入の意欲を改めて示した。対象範囲などによっては、日米欧企業が大きな影響を受ける恐れがある。
 中国が導入にこだわるのは、独自の安全基準である「強制製品認証制度(CCC認証)」にITセキュリティー製品13品目を加えること。ICチップ用OS(基本ソフト)やネットワーク監視システムなど、情報システムや情報機器の安全性確保に不可欠なソフトウエアだ。日米欧企業が強みを持つ分野で、認証を受けられなければ中国で販売できなくなる。

◎IT製品の情報開示義務、中国が近く詳細公表(2009年4月25日、朝日新聞)
 中国政府が日本政府に対し、外国企業に情報セキュリティー製品の技術情報開示を義務づける「強制認証制度」の詳細内容を5月1日までに公表すると伝えたことが24日、分かった。日本政府は、企業の知的財産が流出する恐れがあるとして、制度導入の撤回を強く求めている。
 経済産業省によると、中国当局から今月上旬に連絡があった。制度が導入されると、機密性の高い先端暗号技術や基本ソフト(OS)まで中国当局に開示しなければ、中国での製造や販売ができなくなる恐れがあるという。
 中国政府は昨年1月、13製品を対象とした制度の概要を公表し、今年5月に制度を導入するとしていた。しかし、日米欧などの反対にあって今年3月に延期を表明している。
 13製品にはコンピューターウイルスを防ぐための「ファイアウオール」やICカードリーダーが含まれ、業界団体のまとめでは、日本企業の取扱金額は1兆円にのぼるという。
 二階経産相はこの日の記者会見で「国際的に例のない強制認証制度が導入されると、日中両国の通商貿易関係や中国産業の発展への影響を及ぼす」と述べ、制度導入への懸念を改めて表明した。

◎中国、融資拡大促す 当局トップ、8%成長実現へ景気けん引(2009年4月19日、日本経済新聞)
 【海南省(中国南部)=品田卓】中国は実質経済成長率8%の実現をめざし、金融面で景気をけん引する姿勢を強めている。19日まで3日間の日程で開かれた博鰲(ボーアオ)アジアフォーラムで、中国銀行業監督管理委員会の劉明康主席と中国人民銀行(中央銀行)の周小川総裁はそれぞれ、銀行融資の拡大と柔軟な金融政策を続ける考えを強調した。
 銀行融資については1~3月期の全国ベースの増加額がすでに4兆5800億元(約66兆円)と、今年(1~12月期)の年間目標である5兆元をほぼ達成した。しかし、銀行監督当局トップである劉主席は「5兆元は上限ではない。8%成長の目標を達成させるためには銀行の役割が非常に大きい」と述べ、今後も融資拡大を促す姿勢を示した。
 劉主席は、融資の急拡大が不良債権を生むとの懸念が出ていることに対して「1~3月期の融資には必ずリスクは含まれている。だが、それはコントロールできる範囲だ」と語った。

◎万里の長城2千キロ長かった、総延長は8851.8キロ(2009年4月19日、朝日新聞)
 【北京=坂尻顕吾】「万里の長城の総延長は8851.8キロに上る」。世界文化遺産にも登録され現存する部分が多い明代(1368~1644年)の万里の長城について、中国政府は建国以来初めて大規模な測量結果を公表した。
 調査は「万里の長城保護プロジェクト」の一環として国家文物局と国家測量局が07年5月から08年末まで実施。その結果、れんがなどで造った「人工壁」は全体の約7割に当たる6259.6キロで、残りはがけなど天然の地形を利用しており、総延長は8851.8キロと確定した。東端の遼寧省から西端の甘粛省まで10の省や直轄市、自治区にまたがっていた。
 それぞれの長城の長さを足し合わせれば1万2700里(6350キロ)となることから「万里の長城」の名が付いたとされるが、これまで総延長を確定するような大がかりな測量がなされていなかった。今回は天然壁の部分も含めたことから、2千キロ以上も長さが延びたようだ。
 ただ、自然災害のほか道路や鉄道などの公共工事の影響で、人工壁の約3割は既に消滅。原形をとどめていない部分が多く、れんがなどの保存状態が良い部分は8.2%(513.5キロ)しかなかった。北京市の八達嶺(はったつれい)長城や甘粛省の嘉峪関(かよくかん)などはこのうちの一部で、観光地として公開されている。中国政府は今後、秦代や漢代などの長城も総延長を調査する。

◎中国の億万長者82万人、最多の北京、113人に1人(2009年4月18日、朝日新聞)
 【上海=奥寺淳】資産が1千万元(約1億5千万円)以上ある富豪が中国には82万5千人いる。中国の民間の研究機関「胡潤百富」が15日に発表した調査で、こんな結果が出た。都市別では北京が最多で113人に1人の割合。中国都市部を中心とした購買力の高さが裏付けられた形だ。
 胡潤が個人の投資金額や納税額、車や家の購買状況などをもとに算出した。富豪は大都市に偏っており、1位の北京は14万3千人で全体の17%。2位の広東省(13万7千人)、3位の上海(11万6千人)の3地域で、ほぼ5割を占めた。富豪の割合は、中国全体では約1700人に1人だった。
 資産には株式のほか近年、値上がりの著しかった不動産も含まれるという。
 胡潤によると、同規模の資産家の割合は英国が150人に1人、米国が100人に1人で、北京や上海は肩を並べた形。今回の調査に協力した人の8割は、金融危機後も生活に大きな影響はなかったと答えたという。
 一方、資産が1億元(約15億円)以上ある大富豪は中国全体で5万1千人にのぼった。

◎チベット暴動、4人に死刑判決、2人は執行猶予付き(2009年4月8日、朝日新聞)
 【北京=坂尻顕吾】新華社通信によると、中国チベット自治区ラサ市の中級人民法院(地裁)は8日、昨年3月に発生した暴動で放火などの罪に問われた被告4人に死刑判決を言い渡した。うち2人は2年の執行猶予付きで、このほか1人を無期懲役とした。ラサ暴動参加者への判決で死刑が伝えられたのは初めて。
 自治区側は昨年3月14日のラサ暴動で市民18人が死亡、約380人が重軽傷を負ったと公表。公安当局は放火など約300件の違法行為を摘発し、暴動に加担した疑いがあるとして約950人を拘束した。このうち約70人を刑事法廷にかけているとされる。

◎ハッカーが中国政府幹部から機密文書盗む(2009年4月1日、産経新聞)
 1日付の香港英字紙サウスチャイナ・モーニング・ポストは消息筋の話として、3月の中国全国人民代表大会(全人代=国会)開幕前に中国国務院(政府)幹部のコンピューターにハッカーが侵入し、温家宝首相の政府活動報告の草案を含む機密書類が盗まれたと伝えた。
 同紙によると、ハッカーのアクセスは台湾からあった。盗まれた書類の中には、政府活動報告の草案に対する共産党政治局員らの修正意見が含まれていた。修正意見は報告そのものよりも機密性が高いとされている。
 政府幹部はネットに接続するパソコンと機密情報を扱うパソコンを分けなければならないと規則で定められており、ハッカーの侵入を受けた幹部は規則に違反していた。侵入を知った温首相は激怒、同幹部は既に処分されたという。

◎中国:広東省「GW復活」に政府が反対、背景に「対立」(2009年3月29日、毎日新聞)
 【上海・鈴木玲子】中国で昨年廃止された5月の大型連休について、広東省政府が独自に「復活」させると宣言、国務院の事実上の阻止によって撤回に追い込まれるという異例の事態が起きた。香港紙は、背景に「中央政府と広東省の対立がある」と指摘している。
 中国は5月1~7日が7連休だったが、法改正によって昨年から1~3日の3連休に短縮された。だが、長期連休の復活を望む声は多く、広東省は25日、土日の振り替えなどで調整し、独自に長期連休を復活させると発表した。
 同省は「観光業など内需消費を拡大できる」と強調。重慶市、湖南省、新疆ウイグル自治区も中央政府に復活を要請している。
 ところが、香港紙「文匯報」によると、広東省は発表した25日夜、省内報道機関に発表内容を報じないよう指示した。国務院は翌26日、法に基づき法定休暇を守るよう全国に通知した。
 今回の騒動について香港英字紙「サウスチャイナ・モーニング・ポスト」は「中央と広東、特に温家宝首相と(広東省トップの)汪洋・省共産党委員会書記の間に不和が生じている、との憶測が強まるのは避けられない」と報じた。温首相と汪書記は、中小企業救済を巡って対立したことがある。

◎中国:手足口病で児童ら18人死亡、4万人超が感染(2009年3月29日、毎日新聞)
 中国で今年に入って手足口病の感染が急増し、衛生省は27日、重症の児童ら18人が死亡したと発表した。全国で4万人を超す感染を確認。患者の9割以上が5歳以下の児童で、河南省で7人、山東省で5人が死亡した。
 手足口病は口の中や手足に発疹(はっしん)が出る感染症。5~7月に感染拡大の恐れがある。日本でも毎年夏に流行期を迎えるが、手洗いの励行などで死亡例はほとんどない。中国では昨年、30人以上が死亡している。【上海】

◎中国の粉ミルク汚染で石家荘市元幹部ら14人処分(2009年3月26日、産経新聞)
 26日の新華社電によると、中国河北省規律検査委員会などはこのほど、有害物質メラミンによる粉ミルク汚染事件で、製造元の三鹿集団(破産)のある石家荘市の元幹部ら14人を処分した。
 処分の対象となったのは石家荘市の冀純堂元市長や元副市長、河北省農業庁の元幹部ら。冀氏は事件発覚後、市長を解任されたが、今回の処分で共産党と行政の役職について免職となった。

◎中国・粉ミルク汚染で元酪農業者らの死刑確定(2009年3月26日、産経新聞)
 中国河北省の高級人民法院(高裁)は26日、多数の乳幼児に被害が出た汚染粉ミルク事件で、有害物質メラミンを混入し公共安全危害罪に問われた元酪農業者、張玉軍被告ら3人に対し、死刑(うち1人は執行猶予2年)を言い渡した一審判決を支持、控訴を棄却した。新華社などが伝えた。
 中国は二審制のため死刑判決が確定した。また、汚染された粉ミルクを生産した三鹿集団の前会長、田文華被告についても無期懲役の一審判決を支持した。
 張被告は、2007年から08年にかけ、牛乳のタンパク質含有量を高く見せ掛けるため、メラミンを混入した粉約776トンを製造して牛乳業者に販売、三鹿集団を中心とする乳業メーカーが粉ミルクなどの原料として購入していた。

◎中国、ユーチューブ接続遮断、暴動動画と関係?(2009年3月25日、産経新聞)
 中国当局は米検索大手グーグル傘下の動画投稿サイト「ユーチューブ」への国内からのアクセスを遮断した。グーグルの広報担当者の話としてAP通信などが25日までに報じた。
 アクセスが遮断されたのは23日ごろ。担当者は理由について明らかにしていないが、同サイトにはチベット自治区ラサで昨年3月に発生した暴動の際、警官に暴行され死亡したとされるチベット民族の男性の映像などが最近投稿されている。
 この映像について新華社は24日、チベット亡命政府関係者が提供したもので、場面をつなぎあわせてつくった偽物だとのチベット自治区当局者の話を伝えている。

◎昨年、中国の死刑執行3.5倍に、国際人権団体報告(2009年3月24日、産経新聞)
 【ロンドン=木村正人】国際人権団体アムネスティ・インターナショナル(本部ロンドン)は24日、2008年に世界25カ国で少なくとも2390人の死刑が執行されたと発表した。07年の1252人から大幅に増えた。昨年夏に北京五輪を開催した中国での死刑執行は全体の7割強を占め、前年より約3.5倍に増加していた。
 アムネスティの報告書によると、死刑が執行されたのは、多い順に中国が1718人以上(07年推計は470人)▽イラン346人以上(同317人)▽サウジアラビア102人以上(同143人)となっている。米国は37人(同42人)、日本は15人(同9人)だったという。
 死刑宣告を受けたのは52カ国の8864人だった。
 中国は死刑執行の件数を公表していないため正確な数字は分からないが、最高人民法院(最高裁)が07年1月、死刑執行が適切かどうかを判断する制度を導入したのをきっかけに、この年の死刑執行は06年の1010人から大幅に減少した。さらに最高人民法院は、昨年前半に死刑判決の15%を覆したと発表していた。
 しかし、アムネスティの報告書では、五輪開催を機に再び増加している実態が浮かび上がっている。同報告書は、中国では死刑判決を言い渡されるケースでも公正な裁判は行われていないと指摘している。
 死刑制度を維持しているのは59カ国で実際に死刑を執行したのは25カ国にとどまるため、アムネスティは「死刑廃止に向け前進している」と評価している。

◎チベット僧ら数百人が警察襲撃、中国・青海省(2009年3月23日、読売新聞)
 【北京=杉山祐之】新華社電によると、中国青海省ゴログ(果洛)チベット族自治州のラギャで21日、チベット仏教僧侶100人近くを含む数百人の群衆が警察署を襲撃、地元政府職員数人が軽いけがを負った。
 騒動は22日までに収まり、警察が6人を逮捕したほか、89人が自首した。このうち、93人が地元寺院の僧だったという。
 インド北部ダラムサラに本拠を置くチベット亡命政府によると、警察署周辺には約4000人が集結し、「チベット独立」などと叫んだ。チベット動乱50年、ラサ暴動1年にあたる今月、チベット族居住地域では武装警察などが厳戒態勢を敷いているが、こうした大規模暴動が伝えられるのは初めて。
 新華社電は、僧侶側にけが人が出たかどうかは伝えていない。襲撃の原因については、チベット独立活動に関与した疑いで警察の取り調べを受けていた男性が、20日に警察署から逃亡し、行方不明になった事件との関連を指摘している。
 AP通信などは、亡命政府の情報として、男性が黄河に飛び込んだと伝えた。警察はこの男性の部屋でチベットの旗や政治宣伝ビラなどを見つけ、拘束したという。

◎チベット自治州、僧侶百人らが警察署襲撃、暴動収まらず(2009年3月22日、朝日新聞)
 【北京=峯村健司】中国国営新華社通信によると、青海省果洛チベット族自治州で21日午後、チベット寺院の僧侶約100人を含む数百人が地元警察署を襲撃し、職員ら数人が軽傷を負った。同自治州では9日にも警察署が地元住民に襲われる事件が起きており、厳戒態勢を強める当局とチベット族との対立が深まっているようだ。
 チベット仏教最高指導者ダライ・ラマ14世がインドに亡命するきっかけとなった騒乱から50周年を迎えた10日以降、大規模な暴動が伝えられたのは初めて。
 警察当局は22日、暴動に関与した6人を逮捕し、89人が警察署に出頭したが、このうち93人が僧侶だった。警察当局は、20日に拘束したチベット独立派の男が取り調べ中に逃げ出し、行方不明になったことがきっかけになったと説明しているが、詳しい原因は明らかにしていない。
 一方、チベット亡命政府によると、男はチベット寺院の若い僧侶で、警察の取り調べを受けていた最中に近くを流れる川に飛び込み、自殺を図ったという。

◎倒壊校舎施工図は国家機密、中国当局が「圧力」(2009年3月18日、産経新聞)
 香港の人権団体、中国人権民主化運動情報センターは18日、中国・四川大地震で倒壊した校舎をめぐり、中国当局が手抜き工事を裏付ける施工図を持っている可能性のある遺族ら3人に対し、施工図を公開した場合は国家機密漏えい罪で処罰すると警告したと伝えた。
 同センターによると、3人は四川省北川県の北川中学校の校舎倒壊で亡くなった生徒の遺族ら。手抜き工事を訴えるため、入手した施工図を全国人民代表大会(全人代=国会)代表に送付しており、施工図をまだ持っている可能性があることから、当局が公開しないように「圧力」をかけた。
 施工図には、倒壊により判明した実際の校舎の鉄筋よりも多い数の鉄筋を使うように記されているほか、より太いものを使うようになっていたという。

◎やっぱりコネ? 中国主席の息子が国有企業のNO2に(2009年3月16日、産経新聞)
 16日付の香港紙、星島日報は、中国の胡錦濤国家主席の息子、胡海峰氏(37)が昨年、北京の名門校、清華大が出資する国有企業「清華控股有限公司」のナンバー2に当たる同社の共産党委員会書記に就任したと伝えた。
 同紙によると、胡海峰氏は北方交通大を卒業後、清華大で経営学を学んだ。党委書記は同社内では会長に次ぐ地位。本人がビジネスに直接関与する立場を嫌ったことから、党委書記に就任したという。これまでは同社傘下企業の幹部を務めていた。

◎中国2月の輸出、25.7%の大幅減、輸出先が総崩れ(2009年3月12日、朝日新聞)
 【北京=琴寄辰男】中国税関総署が11日発表した2月の通関統計(速報)によると、2月単月の輸出額は649億ドル(約6兆4千億円)で前年同月比25.7%の大幅減となった。輸出額の前年同月割れは、昨年11月以降4カ月連続だが、減少幅は大きく拡大した。世界同時不況で輸出先は総崩れの状態で、前月まで400億ドル前後だった貿易黒字額も48億ドルまで縮小した。
 輸出額は1月も同17.5%と大幅に減っていたが、中国税関総署は、旧正月休暇が前年より早い影響が大きいとし、「特殊要因を除けば前年同月比6.8%の増加」と説明していた。だが、減少幅は2月にさらに拡大、1~2月の累計は前年同期比21.1%減と大幅な落ち込みだった。
 1~2月の輸出額を国・地域別にみると、欧州連合(EU)向けが同22.9%減、米国向けが同16.1%減、ASEAN(東南アジア諸国連合)向けが同24.5%減となるなど、主要な輸出先すべてで前年同期を下回った。日本向けも同17.5%減、中継貿易の拠点である香港向けも同26.5%減と落ち込んだ。
 金融危機の影響が中国の輸出入にはっきり表れた昨年11月以降、先に輸入額が落ち込み、貿易黒字額はかえって拡大する状況が続いた。
 資源価格の下落で輸入額が縮小した面もあるが、原材料を輸入し加工品を輸出する加工貿易が輸出額の5割を占める中国では「現時点の輸入は未来の注文書」(李徳水・元国家統計局長)。欧米などからの受注減が、まずは輸入減に表れ、遅れて輸出減につながった。
 輸出の大幅減を受け、2月単月の貿易黒字額は前月の約8分の1に縮小し、06年2月以来の低水準にとどまった。

◎中国の工業生産減速、前年比3.8%増 過去最低水準に(2009年3月12日、朝日新聞)
 【北京=琴寄辰男】中国国家統計局が12日発表した1~2月の工業生産(年間営業収入500万元=約7千万円=以上の企業)は、前年同期比3.8%増と過去最低水準にとどまった。金融危機による輸出急減や国内景気の減速が響いた。中国の国内総生産(GDP)の四半期統計は、消費、投資といった需要側の統計を中心に推計する日本などと異なり、生産側の統計がもとになる。3月に工業生産の大幅改善がなければ、1~3月のGDP成長率は一段と減速する可能性が高い。
 中国の工業生産は昨年11月に前年同月比5.4%増まで伸び率が低下。旧正月休暇の時期のずれの影響が出る1、2月を除けば、単月では94年に月次統計を取り始めて以来、最低だった。12日の発表は、今年1~2月累計の伸び率でこれをさらに下回った。
 内訳では、繊維などの基礎原料のエチレンが前年同期比11.1%減、銅など非鉄金属が同9.5%減となったほか、自動車も同1.7%減。温家宝(ウェン・チアパオ)首相が「非常に重視している」とする発電量も同3.7%減だった。
 ただ、セメントが同17.0%も伸びたほか、前年同月割れが続いていた粗鋼も同2.4%増とプラスに転じた。これら一部製品では、景気減速を受けた生産調整が一巡した可能性もある。4兆元(約57兆円)超の内需拡大策の効果がいつごろはっきりと表れるかが今後の焦点となる。
 中国の李毅中・工業情報相は10日の記者会見で、セメントや粗鋼などの生産回復の動きを「政策の効果で、よいニュースが出ている」としながらも「多くの産業で供給過剰が続いており、生産の回復が新たな波乱につながる可能性がある」との見方を示した。

◎中国のわいろ総額300億円に、起訴公務員は10%増(2009年3月10日、産経新聞)
 中国最高人民検察院(最高検)の曹建明検察長(検事総長)は10日、全国人民代表大会(国会)で、昨年1年間に汚職・横領で起訴された公務員が前年比10.1%増の3万3953人に上ったとの活動報告を行った。立件されたわいろの総額は21億元(約300億円)に上った。
 胡錦濤指導部が共産党・政府の公務員の汚職根絶に厳しい姿勢で臨んでいるにもかかわらず、腐敗が依然極めて深刻なことを示した。
 報告によると、収賄額10万元以上、横領額100万元以上とされる悪質事件で立件された国家公務員は計2687人で、うち閣僚級が4人いた。

◎中国外相、ギョーザ事件「捜査中」、日本側姿勢にいら立ちも(2009年3月7日、読売新聞)
 【北京=佐伯聡士】中国の楊潔チ(ようけつち)外相は7日、北京の人民大会堂で記者会見し、北朝鮮が人工衛星打ち上げの名目で弾道ミサイルの発射準備を進めている事態について、「我々は朝鮮半島の平和と安定の維持が各国の利益に合致すると考え、関係各国がそのために有利となることを多く行うよう望む」と述べ、間接的な表現ながら、北朝鮮に自制を求めた。(「チ」は竹かんむりに「褫」のつくり)
 また、楊外相は、中国製冷凍ギョーザ中毒事件について、「一つの刑事事件であり、捜査は継続中」と強調。その一方で、食品安全に関する日中間の長期的な協力メカニズムをつくるべきだとの考えを改めて表明した。さらに、「長い間捜査したが、解決に至っていない食品(安全)事件は日本にないというのか」と逆質問するなど、この問題を繰り返し指摘されることへのいらだちをうかがわせた。
 一方、中国が日中合意に反する形で単独開発を進めている東シナ海のガス田「樫(かし)」(中国名・天外天)をめぐって、楊外相は、「中国の排他的経済水域にあり、中日合意とは関係ない」と語り、単独開発の正当性を訴えた。

◎中国:国債を増発、景気減速に歯止め、全人代報告(2009年3月6日、毎日新聞)
 【北京・大塚卓也】中国の温家宝首相は5日、全国人民代表大会の政府活動報告と付属文書の中で、中央政府と地方政府を合わせた財政支出を前年比22.1%増の7兆6235億元(約110兆5400億円)にすると表明した。マイナス成長に陥る日米欧の主要国の財政支出拡大に制約がある中、中国は建国以来最大規模の新規国債発行に踏み切り、景気減速に歯止めをかける姿勢を鮮明にした。
 中国は昨年秋に、10年までに総額4兆元(約58兆円)をインフラ整備などに投資する内需拡大策を発表した。しかし、大半は同年を期限とする「第11次5カ年計画」や、次期5カ年計画に盛られる事業の前倒しと見られており、どれだけの景気刺激効果があるのか不透明な面が多い。
 5日の財政報告によると、09年の公共投資は前年比2倍以上の9080億元を計上。また、付加価値税改革などにより企業と国民の負担を約5000億元軽減することも盛り込み、投資と消費の両面から内需を押し上げる方針を示した。
 人民元レートについては、政府活動報告で「合理的な均衡水準で基本的な安定を保つ」と説明。昨年夏以降の変動範囲である1ドル=6.8~6.9元台前後の水準を維持するため、金融当局による為替介入を続けることを示唆した。

◎上海余話:「性表現」はダメ(2009年3月4日、産経新聞)
 上海市の衛生局が、バスや地下鉄など交通機関の広告に「男子」「女子」の文字を使うことはまかりならぬ、とのお達しを出した。医療機関や美容整形などに限った話だが、通達によれば、なんでも「性」に関する表現は「良くない影響を与える恐れがある」との見解で、性機能の強化や性病治療をうたう広告も禁止。ましてや避妊具や女性の体(裸体ではない)を強調する広告は厳禁だ。
 性病に少しでも関係すれば、泌尿器科だろうが肛門科だろうが産婦人科だってダメ。それも不妊治療までが禁止範囲に含まれるというから、「行き過ぎ」のそしりは免れそうもない。
 なぜそこまで、と通達をよくよく読むと、禁止の期限が2010年12月31日までとある。どうも来年5月1日から10月31日まで開催される「上海万博」をみすえた時限措置のようだ。万博事務局では入場者数7000万人を目標に掲げているが、95%の6650万人が中国国内からと見込んでおり、海外からは日本人が最多の100万人と予想している。
 華僑も詰めかけるとすれば、期間中に上海を訪れる人の97%くらいは漢字を読めそうだ。「メンツを重んじた共産党か市のお偉いさんがどうせ『性表現を徹底的に取り締まれ』とでもツルの一声を発したんでしょ」というのが、通達に慣れっこの上海人の解説。
 なぜ禁止か。疑問をはさむことすら許されぬ国に住むことは容易ではない。(河崎真澄)

◎競売落札中国人の支払い拒否に、中国国内のネットで批判拡大(2009年3月4日、産経新聞)
 清朝時代の中国からの略奪品であるウサギとネズミのブロンズ像をパリの競売で落札後、代金の支払い拒否を表明した中国人の“競売妨害”とも呼べる行為に対し、中国のインターネット上では「中国のイメージを傷つける」などとする批判派が拡大、賛成派を上回る勢いになっている。
 ネット上の書き込みでは「(競売を認めた)フランスが不誠実である以上、彼の行動は当然」「巧妙な手口で素晴らしい」との称賛も少なくない。中国では伝統的に法律より、「大義」を重んじる傾向がある。
 しかし「毒入り粉ミルクに続いてまた中国の信用を傷つけた」「妨害しても今後、中国人が競売から排除されるだけ」と国際感覚を意識した批判が意外と多い。「中国政府も不当な競売と反対していたのに参加すること自体が売国奴的」との批判も目立つ。
 中国外務省は落札者が中国人とは知らなかったとした上で「民間の問題であり、コメントしない」としている。

◎被害者の95%賠償受け取り、中国、粉ミルク汚染で(2009年3月3日、産経新聞)
 3日付の中国共産党機関紙、人民日報によると、最高人民法院(最高裁)の瀋徳咏常務副院長は2日、有害物質メラミンによる粉ミルク汚染事件で、被害に遭った乳幼児約30万人の家族の95%以上が企業側から賠償金を受け取ったことを明らかにした。
 ただ、連絡が取れない家族がいるほか、受け取りを拒否し訴訟手続きを進める家族もおり、瀋副院長は「裁判所は法に従って(訴訟を)受理するかどうかを決める」としている。

◎支払い拒否の中国人「責任を果たした」、競売出品者「保有し続ける」(2009年3月2日、産経新聞)
 【北京=野口東秀】第2次アヘン戦争のさなか、中国清朝の離宮「円明園」から英仏連合軍に略奪され、このほどパリで競売にかけられたウサギとネズミのブロンズ像の落札者が中国人だったことが2日、明らかになった。国営新華社通信が伝えた。落札した民間組織顧問は「金を払うつもりはない。中国人としての責任を果たしただけだ」と話しており、像の引き渡しをめぐって新たな問題が起きる可能性が高い。
 新華社によると、落札したのは流出文化財を取り戻す活動をしている民間組織「海外流出文化財救出基金」の顧問を名乗る蔡銘超氏。
 像をめぐっては、中国外務省が「中国に所有権があるのは間違いない」と返還を要求。在仏中国人弁護士らによる競売差し止め請求をパリ大審裁判所(地裁)が棄却したことから、中国国内ではインターネットなどで仏製品不買を呼びかけるなどの過激な主張が飛び交う一方、蔡氏の行為は愛国心と団結心を鼓舞する事例と受け止められている。 ブロンズ像は、先ごろ亡くなったフランスの服飾デザイナー、イブ・サンローラン氏の遺産として競売にかけられ、3140万ユーロ(約39億円、手数料込み)で落札された。ロイター通信によると、サンローラン氏のパートナーで、競売出品者となったピエール・ベルジェ氏は、代金が支払われなければ、ブロンズ像を自宅で保有し続ける意向を表明した。

◎落札の中国人「金払わない」と宣言、イブ・サンローランの遺品(2009年3月2日、産経新聞)
 第2次アヘン戦争で英仏連合軍が1860年に中国から略奪、フランスの服飾デザイナー、故イブ・サンローラン氏の遺産としてパリで2月25日に競売にかけられたウサギとネズミのブロンズ像を落札したのは中国人だったことが2日、分かった。
 ロイター通信によると、落札者を名乗る中国人は2日、記者会見し「落札した金を支払うことはできない」とし、支払いを拒否する姿勢を示した。
 新華社電によると、海外に流出した文化財を取り戻すキャンペーンを行っている中国の民間組織「海外流出文化財救出基金」が、中国人がブロンズ像を落札した事実を明らかにした。落札した中国人についての詳細は不明だが、同基金と連携しているとみられる。支払いを拒否した後の対応については不明。
 2つのブロンズ像は競売会社クリスティーズにより競売にかけられ、2点で計3140万ユーロ(約39億円、手数料込み)で落札された。

◎北京弁護士会が初の公開選挙、民主派の働きかけで実施(2009年3月2日、朝日新聞)
 【北京=峯村健司】北京市弁護士協会(会員約1万8千人)が26、27両日、代表を選ぶ初めての公開選挙を実施した。共産党の一党支配体制下で、当局の影響を強く受ける職業団体で選挙が導入されることは異例。一部の民主派弁護士による運動が消極的な協会を突き動かしたもので、民主化を求める声が高まっていることを示している。
 北京市中心部の朝陽区にある投票所には、十数人の警察官が警備しており、物々しい雰囲気に包まれていた。会場内には深紅の真新しい投票箱が設置され、朝から投票する弁護士が列をつくった。投票した男性弁護士の一人は「これまでだれが会長なのかも知らなかった。当局が民主化にお墨付きを与えたことを意味し、全国に波及する可能性がある」と評価する。
 市内各区の弁護士がそれぞれ投票し、合計229人の代表を選ぶ。その後、代表が会長ら執行役員を選出する仕組み。同協会はこれまで、一部の幹部が内部で会長らを選んでいた。
 ところが約40人の民主派弁護士が昨年8月、「歴史の潮流に見合った民主的な直接選挙の実現を」と題する呼び掛けをインターネットを通じて始めた。会長職を協会の一部だけで決めている点を「非民主的で不透明」と批判した。これに対し協会側が「少数の弁護士が民主化推進の名目でデマを流して、人心を惑わせる言論の扇動は違法だ」と反論。両者の対立は深まり、昨年10月に行われる予定だった選挙は延期されていた。
 民主派弁護士らは選挙制度についての勉強会を重ね、賛同を求めるビラを配って、約100人の署名が集まった。北京大など有名大学の教授からも選挙導入を求める声が高まった。協会内でも「自ら選んだ代表こそが自分たちの権利を守ってくれる」という意見が強まり、初の選挙実施にこぎ着けた。
 民主派グループのメンバーには、人権活動家の胡佳氏=国家政権転覆扇動罪などで服役中=の弁護人、李方平氏らが含まれている。これらの弁護士は小規模の事務所に属しており、執行部には入れなかったが、民主派グループから代表を選出すれば「協会や政府に対して人権侵害について組織的に意見できるようになる」(民主派弁護士)と期待する。
 しかし、民主派グループは少数派で、会長に選出される可能性は高くない。李弁護士は「民主化への大きな一歩といえるが、有権者が直接会長を選べず、選挙結果が明らかになるまで1週間もかかるなど、改善の余地は大きい」と指摘する。

◎中国:食品安全法が成立、効果疑問視する指摘も(2009年3月1日、毎日新聞)
 【北京・大塚卓也】中国の全国人民代表大会(全人代=国会に相当)常務委員会は28日、食品の生産から流通までの全過程で安全確保に関する行政監督を強化し、食の安全に対する国内外の信頼回復を目的とした食品安全法を可決した。6月1日施行する。
 同法の草案は07年12月に同常務委に上程された。しかし、その後日本で発覚した冷凍ギョーザ中毒事件や、有害物質メラミンの粉ミルク混入事件などを受けて改正が繰り返された。民事賠償が行政処罰に優先することや、虚偽広告を取り締まる規定が書き加えられ、消費者保護の姿勢を強化した。広告は、芸能人やスポーツ選手ら有名人が出演した広告の食品に問題が発生した場合、有名人も食品メーカーの経営者とともに連帯責任を負う。
 食品だけでなく、農薬や肥料などへの管理も厳格化し、違法業者に対する罰則も引き上げた。また、食の安全に関連する政府機構の権限が分散し、効果的な取締りができない弊害が出ていることを踏まえ、政府内に食品安全委員会を創設して権限を調整することも盛り込んだ。
 ただ、中国では、知的財産権保護に対する法律強化にもかかわらず、ブランド品の海賊版などが一向に減らないのと同様、食の安全に対しても効果を疑問視する指摘も根強い。

◎中国に食品安全法、危険食品ならCM出演に連帯責任(2009年3月1日、読売新聞)
 【北京=佐伯聡士】中国の全国人民代表大会(国会)常務委員会は28日、「食の安全」を確保するため、食品生産の監督強化などを盛り込んだ「食品安全法」を可決した。
 6月1日から施行される。中国製冷凍ギョーザ中毒事件や約30万人の被害者を出した汚染粉ミルク事件などで中国産食品に対する不信感が国内外で強まる中、信頼回復を図る。
 新華社電などによると、食品生産の監督権限を調整するため、「食品安全委員会」を政府内に設立するほか、違法業者に対する罰則強化などを定めている。タレントやスポーツ選手ら有名人が出演した広告の食品に問題が生じた場合、有名人も食品メーカーの経営者とともに連帯責任を負う規定が新たに盛り込まれた。
 同法案は2007年12月に上程されたが、「食の安全」を脅かす一連の事件を受けて修正が重ねられてきた。ただ、中国では、利益優先の違法行為が後を絶たず、同法の実効性について疑問視する声も多い。

◎中国:景気対策で赤字が過去最大13兆円規模に、09予算(2009年2月25日、毎日新聞)
 23日付の中国週刊紙、経済観察報は、中国政府が3月の全国人民代表大会(全人代=国会)に景気刺激型の09年度予算案を提出し、赤字規模は9500億元(約13兆円)と過去最大を記録すると報じた。
 中国政府が昨年11月に打ち出した総額4兆元の景気対策実施に向け、公共事業などへの支出が膨らむ一方、財政収入が落ち込んでいるため。建設国債発行額も08年度予算の300億元から大幅に増える見通しだ。
 赤字額のうち2000億元は、地方が実施する公共事業のため、中央政府が発行する国債で賄うという。08年度予算の赤字規模は1800億元で、予算段階の赤字額としては03、04年度の3198億元がこれまで最高だった。
 新華社電によると、中国共産党政治局も23日、全人代に温家宝首相が提出する政府活動報告案を審議し、公共投資の大幅増加で内需拡大を図る方針を確認した。

◎北京中心街で車炎上、2人負傷、「直訴」の焼身自殺図る?(2009年2月25日、読売新聞)
 【北京=佐伯聡士】新華社電によると、北京市中心部の繁華街で25日午後、男性3人が乗った小型乗用車から出火し、このうち2人が負傷して病院に運ばれた。
 命に別条はないという。
 市当局は「3人が直訴のために北京に来た」としており、焼身自殺を図ったとみられる。現場は、目抜き通りの王府井と長安街の交差点。

◎北京市の繁華街で車炎上、男女3人が焼身自殺図る(2009年2月25日、朝日新聞)
 【北京=峯村健司】25日午後2時50分ごろ、北京市の繁華街、王府井の交差点付近で、3人の男女が乗用車内で火をつけ焼身自殺を図った。北京市公安局によると、3人は病院に運ばれ、うち2人がけがをした。3人は、地方の政府や裁判所の対応に不満を持つ中央政府へ直訴に来た者とみられる。
 目撃者によると、3人が乗った乗用車は内モンゴル自治区のナンバー。車上に中国国旗と2本の赤旗を掲げて何かを叫んだという。近くにいた警察官が制止しようとしたところ、車に火を放った。警察官らが窓ガラスを割って突入、3人を車外に引きずり出した。

◎中国の炭鉱でガス爆発、44人死亡、多数の作業員が坑内に(2009年2月22日、日本経済新聞)
 【北京22日共同】新華社電によると、中国山西省太原市古交の炭鉱で22日未明、ガス爆発が発生し44人が死亡した。坑内には依然として多数の作業員が取り残されており、犠牲者がさらに増える恐れがある。
 事故発生時には坑内で436人が作業していた。現場では、多数の救助隊員が集まり、坑内に空気を送りながら救出活動が行われている。
 山西省では、鉱山に絡む事故が多発。2007年12月には臨汾市の炭鉱で100人以上が事故死した。昨年9月にも同市で違法操業の鉄鉱山のダムが決壊して土石流が発生、270人以上が犠牲になり、当時の孟学農省長らが監督責任を問われ事実上更迭された。

◎シャープ、液晶パネル中国生産検討、亀山ライン売却案も(2009年2月21日、朝日新聞)
 シャープは、薄型テレビ向け液晶パネルの生産を海外にシフトする検討を始めた。中国の大手電機メーカー上海広電集団と提携し、中国内で生産する方向で同社と交渉に入っている。急激な円高で採算が悪化しているためで、国内では旧世代の設備となる亀山第1工場(三重県亀山市)のラインを売却し、中国に移転する案も浮上している。
 提携が実現すれば、日本の電機メーカーによる中国での大型液晶パネル生産は初めて。中国内向けの生産が中心になるとみられる。提携の具体策は今後詰めるが、広電集団以外のメーカーとも接触している模様だ。
 海外向けテレビでシャープはこれまで、国内で作ったパネルを輸出し、欧州やメキシコ、中国などで組み立てて販売してきた。パネル自体は同社の基幹技術と位置付け、国内での生産体制を敷いてきた。しかし、円高が進んでいることや、サムスン電子など韓国、台湾勢との価格競争が強まっていることから、旧世代では海外に生産を移すことが適切だと判断した。
 亀山第1工場は04年1月に稼働し、「第6世代」と呼ばれる大型パネルを生産してきた。景気の減速で昨秋以降、世界的に液晶テレビ市場が縮小するなか、シャープは在庫圧縮のため減産に着手しており、現在は携帯電話など中小型液晶向けに切り替えるためラインを一時停止している。亀山では第2工場で「第8世代」パネルを製造している。
 シャープは最新の「第10世代」パネルを生産する堺工場(堺市)を建設中だ。10年春の稼働予定で、既存の旧式設備が余剰となることも、亀山第1の移転構想を後押ししている。
 広電集団は「第5世代」の中小型の液晶パネルをテレビ、パソコン向けに製造している。

◎中国、暴動やデモ相次ぐ、不満層と反体制勢力の“合流”警戒(2009年2月20日、産経新聞)
 【北京=野口東秀】中国では今年に入り、職を失った農民工(出稼ぎ労働者)に加え、土地の強制収用に反発する農民や元軍人らによる暴動やデモなど、当局への抗議行動が全国各地で相次いでいる。その規模は数百から数千人にのぼり、社会不安が顕在化し始めたとの見方も出ている。当局は、これら住民の不満層と、チベットなどの民族独立派、民主化活動家などが合流し、混乱が拡大する事態を警戒している。
 「内外の敵対勢力が農民工を利用し、(暴動など)破壊行為を行うことを断固阻止する必要がある」
 中国紙によると、労働者組織、中華全国総工会の孫春蘭副主席は17日、こう述べ、暴動やデモを防ぐために農民工に資金を無利息で貸し付けるなどの措置を講じる考えを示した。
 公式発表では、2500万人の農民工が年内に失業する危機にある。経済の動向次第ではこれがさらに増え、暴動や犯罪も増加するとみられている。
 さらに、3月にはチベット動乱から50年、4月には気功集団「法輪功」の中南海包囲事件から10年など、当局が神経をとがらせる“記念日”を迎える。
 このため、党直属機関は今月1日、関係当局に「2009年全国社会治安総合管理の要点」を通達し、その中で、▽内外の敵▽民族の分離独立派▽暴力・テロ組織▽極端な宗教団体-の各勢力による「破壊活動を徹底して抑え込む」などとした方針を示した。
 関係者によると、公安省は今月中旬、北京に全国の公安幹部を集め、今年10月に行われる「建国60周年記念式典の成功」を昨夏の北京五輪と同列視し、今年の優先課題と位置づけ、強い危機感をにじませた。
 政府はこれを受け、農民らを対象にパソコン教室を実施するなど、社会格差を是正する取り組みを行う一方で、6月4日の天安門事件20周年をにらみ、反体制活動や抗議行動を封じ込めるため、大量の当局者を動員して北京の警戒を強化する予定で、「硬軟両様」の対策をとり始めている。
 温家宝首相は今月、失業した農民工や就職難の大学生との座談会を開き、民意を重視するとの姿勢をアピールし、指導部の強い危機感を印象付けた。
 【中国で今年発生した抗議行動】

(民主化系サイトや関係団体などから)

■浙江省桐郷市
2月14日 労働者がらみの交通事故の処理をめぐり数千人と約1000人の警官隊が衝突

■浙江省温州市
2月16日 土地開発をめぐり農民ら約100人が、数千人が署名した横断幕を手に抗議

■山東省済南市
1月中旬(予定) 教師、元教師が処遇改善を求め北京まで5000人のデモ行進を計画。一部拘束

■山東省済南市
2月11日 元軍人ら約1000人が地元幹部との会見求め抗議行動

■山東省済南市
1月7日 労働者約数百人が賃金未払い問題でデモし警官隊と衝突

■湖北省随州市
2月16日 元教師ら約100人が待遇を不満とし示威行動

■湖南省吉首市
1月10日 違法に資金を集めた企業をめぐるトラブルで数千人が抗議

■広東省広州市
1月-2月 断続的に数百人、1000人規模で住民が発電所建設に反対し警官隊と衝突

■広東省広州市
2月16日 靴工場閉鎖で約300人の労働者らが抗議行動

■広東省陽江市
2月8日 住民1000人以上が海浜開発に反対し警官隊と衝突

■河北省三河市
1月5日 住宅建設の質めぐり購入者約数百人が抗議

■河北省孟村回族自治県
漢族と回族計1000人が乱闘

■河北省武安市
2月11日 約50人の農民が幹部の不正に抗議

■河北省保定市
1月11日 土地問題で農民と開発側が衝突

■上海市
2月4、11日 失業者や土地を失った農民など1000人超が市政府前に集まる

■北京市
2月9日 河北省からの陳情者が腐敗に抗議し横断幕掲げる

■貴州省徳江市
2月8日 催し物をめぐるトラブルなどで約1万人の群集の一部が警官隊と衝突

■雲南省景洪市
1月下旬 労働者数千人が賃金問題で抗議行動

■陝西省西安市
1月8日 約2000人の元軍人らが待遇改善求め抗議、警官隊と衝突

■安徽省淮南市
2月5日 政策に反対しタクシー業者約1000人がストライキ

◎京セラ、中国に太陽電池パネル新工場(2009年2月20日、産経新聞)
 京セラは20日、中国・天津の太陽電池パネルの生産拠点に新工場を建設すると発表した。同社は、平成23年度の太陽電池の年間生産量を、20年度の2倍以上の650メガワットへ引き上げる計画で、その一環。
 新工場は延べ床面積2万8800平方メートル。4月着工し、来年春ごろ完成予定だ。工場建設で、天津の生産能力は現在の年間60メガワットから最終的に4倍の240メガワットになる。チェコなどにある他のパネル生産拠点も順次、生産能力を増強する。

◎「中国あげつらうな」、中国の習近平副主席、メキシコ訪問で失言(2009年2月19日、産経新聞)
 中国の習近平国家副主席が外遊先のメキシコで、「腹がいっぱいになってやることのない外国人がわれわれの欠点をあれこれあげつらっている」と発言し、「国家指導者にふさわしくない失言」(中国紙記者)と話題になっている。
 副主席は11日、華僑と会談した際、中国が13億人の食糧問題を基本的に解決したのは人類に対する貢献だとし、「中国は革命も輸出せず、飢餓や貧困も輸出せず、外国に悪さもしない。これ以上いいことがあるか」と述べた。
 中国でもインターネットで発言や映像が伝わり、直後からブログなどで「酒に酔った勢いでの発言ではないか」「穏健な胡錦濤指導部のイメージを傷つける」と批判が広がった。習副主席は胡国家主席後継の最有力候補とされる。

◎「特権」への批判相次ぐ、中国、国営テレビ火災(2009年2月18日、産経新聞)
 北京市内で9日に発生した国営、中国中央テレビ(CCTV)の付属高層ビル火災で同テレビに対し「自業自得」「特権が招いた火災」などの批判がネット上で相次いでいる。
 火災は、同テレビ側が警察の制止にもかかわらず禁止されている花火を打ち上げ、発生。批判には、貧富の格差が拡大する中、特権意識を背景にした同テレビの日ごろの報道姿勢に対する不満があるとみられる。
 同テレビは10日に謝罪したが、ネット上では批判的な書き込みが噴出。中国紙、北京日報も「禁止花火を上げ、計り知れない害を及ぼした」と指摘した。
 同テレビは胡錦濤国家主席ら国のリーダーの動向などは詳しく報道するが、庶民の窮状はなかなか報じないとの不満も根強く「人々が興奮しているのは、うそを報道し続けてきた中央テレビの不幸が見られたからだ」との書き込みも。

◎ロシア:中国に20年間石油供給、250億ドル融資見返り(2009年2月18日、毎日新聞)
 【モスクワ大前仁】中露両国は17日、中国がロシアに対し250億ドル(2兆3000億円)を融資する見返りとして、ロシアが20年間にわたり中国に対し石油を供給する長期契約に合意した。これにより東シベリアの原油を太平洋岸に輸送する「太平洋パイプライン」の中国支線の建設など、2国間のエネルギー協力事業が加速するとみられる。
 インタファクス通信などによると、ロシア側の国営石油会社「ロスネフチ」、パイプライン建設会社「トランスネフチ」と、中国側の中国石油天然ガス集団(CNPC)、国家開発銀行が同日、北京で合意文書に署名。融資の内訳は、ロスネフチに対し150億ドル、トランスネフチに対し100億ドルとなる見通し。一方、ロスネフチは現在の契約が切れる2011年以降、CNPCに対し毎年1500万トンの原油を供給する。
 両国は昨年10月、東シベリアのスコボロジノから中国・大慶まで延びる同パイプライン中国支線の建設で基本合意したが、融資条件など条件交渉が長引いていた。ロシアでは経済危機の影響を受け、ロスネフチ、トランスネフチ両社とも資金不足に陥っており、パイプラインの建設続行に際して、中国からの融資を求めていた。

◎北朝鮮の情報管理、中国ピリピリ、各国が収集活動活発化(2009年2月17日、朝日新聞)
 【北京=峯村健司】北朝鮮の金正日(キム・ジョンイル)総書記の健康状態に注目が集まる中、友好国の中国の当局が、情報収集を活発化させる各国の動きに神経をとがらせている。中国筋によると、政府系シンクタンクの中国社会科学院の幹部が北朝鮮に関する情報を韓国側に漏洩(ろうえい)した疑いで、取り調べを受けていることが判明。大使館や外国メディア関係者に単独で許可なく接触することを禁ずる通達を出すなど、管理を強めている。
 この社会科学院の幹部は、朝鮮半島情勢や日中関係など中国での東アジア研究の第一人者で、対日政策の決定にも影響力を持つとされる。中国内外のメディアに頻繁に登場していたが、1月下旬ごろ公の場から姿を消した。
 複数の中国筋によると、この幹部は1月下旬、捜査当局に拘束され、事情聴取を受けている。北朝鮮をめぐる政府の機密情報を韓国の情報機関に漏らした疑いが持たれているという。
 捜査当局は、幹部が情報提供の見返りに金品を受け取ったかどうかを調べているとみられる。社会科学院外事局は「そのような話は聞いていない」と否定しているが、幹部とは連絡がとれない状態が続いている。
 背景には、金総書記の健康不安が広まった昨年以降、北京を舞台に繰り広げられている各国の大使館や情報機関関係者による激しい情報収集活動がある。
 特に力を入れているのが韓国で「北朝鮮の情報収集にかける要員数や経費は他国と比べても群を抜いている」(北京の外交筋)。昨年初めにも、中国共産党対外連絡部の複数の幹部が、北朝鮮関連の機密情報を韓国情報機関に漏らしたとして処分された。
 朝鮮戦争以来、「血で固められた友情」で結ばれてきた中朝は、定期的に両国の首脳らが往来しており、中国はベールに包まれた北朝鮮の重要情報を持つと言われる。今年1月には王家瑞・対外連絡部長が訪朝、金総書記と会談したことが注目された。
 各国からの要請を受け、党幹部が2月上旬、各国の大使館員を集めて金総書記の健康状態を説明した。外交筋によると、この幹部は「発する言葉や指摘されている左手の動きに問題はなかった」と説明し、健康であることを強調した。だが、中国側が撮影した映像は見せず、ある外交筋は「すべてを明かしているとは思えず、北朝鮮に気遣っている感じだった」と明かす。
 中朝国交樹立60周年にあたる今年は「中朝友好年」と位置づけられ、両国首脳の往来が予想されている。特に北朝鮮を刺激しかねない金総書記の健康や後継者問題は「語ることすら許されず、最も敏感な話題」(中国政府筋)と言われており、中国当局は今後さらに締め付けを強めるとみられる。

◎北京で人工降雨実施(2009年2月13日、産経新聞)
 新華社電によると、中国当局は12日、空軍輸送機を使い、北京市上空を中心に約400リットルの液体窒素を散布、広範囲に雨を降らせることに成功した。
 北京では約110日にわたり目立った雨が降っておらず、今回の人工降雨は「国営中国中央テレビの付属高層ビル火災を受けて実施したのではないか」(中国紙記者)との見方も出ている。
 12日は朝から曇り空で、今回の人工降雨で降水量を最大10%増やすことができたという。北京市を取り囲む河北省でも同日、ヨウ化銀などを詰めたとみられるロケット弾約650発と砲弾約390発を打ち上げ、一部地域を除いて雨を降らせることに成功した。

◎中国:チャイナルコが英豪系リオ社に大型投資、資源確保へ(2009年2月12日、毎日新聞)
 【北京・大塚卓也】中国国営の非鉄金属最大手、中国アルミニウム(チャイナルコ)は12日、英豪系資源大手リオ・ティントに195億ドル(約1兆7500億円)出資すると発表した。国営新華社系「新華網」によると、中国企業の海外投資案件としては過去最大。世界最大の外貨準備を生かして、世界同時不況下、割安になっている資源権を確保しておこうとの中国政府の意向に沿った投資とみられる。
 195億ドルのうち、123億ドルはリオがオーストラリア、米国、チリなどに保有する鉄鋼石や希少金属の9鉱山などの権益に、残り72億ドルはリオの転換社債に、それぞれ投資する。チャイナルコは現在、米アルミ大手アルコアと共同で、リオの株式約9.3%を保有しているが、今回発表された転換社債を株式に転換すれば18%に増える。チャイナルコはリオに対し、複数の非常勤役員を派遣する方向。一連の投資にはオーストラリア政府などの承認が必要という。
 世界に多くの資源権益を保有するリオをめぐっては、昨年、同業大手の英BHPビリトンや三井物産が買収に名乗りを上げたが、価格などの条件が折り合わず、断念した経緯がある。今回の投資で、中国政府の動かせる資金の豊富さが改めて浮き彫りになった。

◎北京ビル火災:許可受けず花火、容疑の12人拘束(2009年2月12日、毎日新聞)
 【北京・浦松丈二】北京市朝陽区の中国国営・中国中央テレビ(CCTV)新社屋の付属高層ビル火災で、北京市公安局は12日、危険物で火災を発生させた容疑で、新社屋建設プロジェクト室の責任者ら12人を拘束したと発表した。
 拘束されたのは同室の徐威主任(50)とCCTV職員3人、花火の打ち上げ業者8人。調べでは、12人は打ち上げに同市の許可が必要な大型花火700発余り(100万元=約1300万円相当)を無許可で打ち上げ、火災を発生させた疑いがもたれている。
 火災では消防士ら8人が死傷しており、逮捕、起訴されれば厳罰が予想される。業者8人は逃走中に拘束された。

◎中国国営TV火災で12人拘束、上層部の責任注視(2009年2月12日、産経新聞)
 【北京=野口東秀】中国国営新華社通信によると、北京市中心部の中国中央テレビ(CCTV)新社屋の付属高層ビル火災で、公安当局は12日、違法に花火を打ち上げた重大責任事故罪の容疑で、同テレビの新社屋建設プロジェクト弁公室の徐威主任(50)ら計12人を拘束したと発表した。今後、同テレビ上層部の責任が追及されるかどうか注目されている。
 拘束されたのは、徐主任と現場にいた職員3人、雇われて花火を打ち上げた業者の8人。同日付の中国紙「京華時報」などは、検察当局も火災の背景に職権乱用などの不正があるか調査に乗り出したと報じた。
 打ち上げた花火は北京五輪で使用された系統に属し、通常は打ち上げが禁止されている「礼花弾」で、約700発、約100万元(約1300万円)相当が準備され、21発を残して打ち上げられた。
 同火災に関する報道では、新華社の原稿を使用し、「掘り下げた報道をしないよう」通達が出されていると指摘され、一部関係者は「すでに政治問題化している」と話す。インターネットの書き込みでは「上層部は公開で謝罪もしていない。徐主任個人が花火打ち上げを決めるわけがない。民事、刑事両面で責任をとれ」などと庶民レベルで今後の成り行きが注視されている。

◎中国の著名弁護士行方不明、関係者「強制的に連れ去られた」(2009年2月12日、産経新聞)
 【北京=野口東秀】中国の人権派弁護士として知られる高(こう)智晟(ちせい)氏(44)が行方不明になっている。関係者はクリントン米国務長官が今月下旬に訪中するほか、3月初旬には全国人民代表大会(全人代=国会)が開かれることから、当局が“口封じ”のため身柄を拘束したのではないかと推測している。今回の事態を受ける形で、高氏が「2007年秋に当局から激しい拷問を受けた」とする記録文が関係者により公開された。
 高氏は「今月4日未明、陝西省の親族宅にいたところ、乱入した十数人の集団に強制的に連れ去られた」(関係者)という。
 高氏が親族宅から連れ去られた状況を親族から聞いた関係者は産経新聞に対し、「高氏が連絡を必ずとっている人物への連絡が現在もない」と指摘した。北京市内の高氏の自宅にも人のいる気配はなかった。
 高氏は農民や非合法気功集団「法輪功」への支援活動で知られたが、胡錦濤政権を批判するなどし、06年12月に国家政権転覆扇動罪で懲役3年、執行猶予5年の判決を受けた。07年に入り、米国の国会議員に人権問題に関する手紙を送ったとされた後、同年9月下旬、行方不明になった。
 高氏が今回、行方不明になった直後、高氏の手によるとされる記録文(07年11月28日付)がインターネットなどで公開された。それによれば、高氏は同年9月21日に路上で突然、車に押し込まれた。その後で連れ込まれた部屋では、複数の公安当局者から「死ぬときが来た」と電流警棒で下半身をはじめ全身を殴打されたり、尿をかけられたりするなどの拷問を受け続け、「筆舌に尽くしがたい絶望のどん底に突き落とされた」という。
 記録文によると、約50日間の拘束のうち、10日間余は拷問が続き、当局者は「この売国奴が。米国が何をお前に与えてくれたのだ。ここは中国だ。共産党の天下だ。お前の命など虫けらと同じだ」とののしった。高氏は「共産党は素晴らしい」などと唱えさせられた後に食事を与えられたが、最後に何度も「今回のことを話すと、次は死ぬときだ。次は妻子の前でお前をかわいがってやる」と当局者から威嚇されたといわれる。
 高氏は昨年、ノーベル平和賞の候補といわれた。国家政権転覆扇動罪で服役中の民主化活動家、胡佳氏とも関係が深い。一方、一党独裁体制の廃止を求めた「08憲章」の起草者で昨年12月8日に拘束された劉暁波氏は今月12日現在、依然釈放されていない。

◎違法花火で12人を拘束、北京の国営TV付属ビル火災で(2009年2月12日、産経新聞)
 12日付の中国紙、京華時報によると、北京市警察当局は、市内の国営中国中央テレビ新社屋北側にある付属高層ビル火災に関連し、違法に花火を打ち上げたとして重大責任事故罪の容疑で、同テレビの新社屋建設プロジェクト弁公室の徐威主任ら計12人を拘束した。
 拘束されたのは、徐主任のほか、現場にいた職員3人と花火会社の8人。火薬が多く含まれ、通常は打ち上げが禁止されている「礼花弾」と呼ばれる花火約700発、約100万元(約1300万円)相当が準備され、21発を残してほかはすべて許可なく打ち上げられた。
 中央テレビ関係者によると、火災当日は春節(旧正月)から数えて15日に当たる「元宵節」に当たり、同テレビ関係者に「新社屋予定地で花火を見る会」の通知が出されていた。

◎ウイグル人東大院生、中国が釈放、妻「声を聞かせて」(2009年2月11日、朝日新聞)
 【北京=峯村健司】東大大学院に留学中の98年、一時帰国した中国で国家分裂扇動などの容疑で逮捕され、投獄されていた新疆ウイグル自治区出身のウイグル人男性、トフティー・トゥニヤズさん(49)が10日、11年の刑期を終えて釈放された。支援者が明らかにした。今後も当局の監視下に置かれるとみられる。トフティーさんは出迎えた親族とともに、自治区西部にある自宅に向け警察車両で移送された。
 妻のラビヤさん(45)は長男(19)、長女(11)とともにさいたま市に住む。「逮捕当時4カ月だった長女は父を覚えていない。声だけでも聞かせて欲しい」と話している。トフティーさんが早く戻れるよう日本政府にも支援を求めるという。
 トフティーさんは同自治区カシュガル出身で、ウイグル民族史を研究。一時帰国していた98年2月、公文書館で資料をコピーしたことや出版予定の書籍の内容が国家分裂扇動などの罪に当たるとして懲役11年の判決を受けた。

◎中国ビル炎上、原因の違法花火、テレビ局が打ち上げ(2009年2月11日、朝日新聞)
 【北京=坂尻顕吾】北京市中心部にある国営中国中央テレビ(CCTV)の新社屋敷地内で内装工事中だった高層ビルの火災で、市消防局は10日、CCTV側がビル付近で数百発の花火を違法に打ち上げ、火災につながったことを明らかにした。新華社通信が伝えた。
 火災による被害者は消防隊員7人と建築作業員1人の計8人で、うち死者は消防隊員の男性(29)だった。
 報道によると、CCTVは湖南省の花火業者を雇い、敷地内の空き地で火力の強い式典用の花火を打ち上げていたが、使用に必要な市当局の許可を得ていなかった。当日夜、巡回中の警察官が忠告したが、CCTV側は無視して花火を続けたという。
 打ち上げの様子はCCTVが設置した4台のカメラに録画されており、市消防局がテープを確認。警察当局は打ち上げにかかわった関係者を拘束したほか、花火の燃え殻などを押収した。
 CCTVは10日午後、同社のウェブサイトで「国家財産に重大な損害を与えたことは誠に残念であり、周辺の交通渋滞や生活の不便をもたらし、心からおわびします」と謝罪のコメントを発表した。

◎中国:高層ビル全焼、1人死亡、国営TVの違法花火で(2009年2月10日、産経新聞)
 【北京・浦松丈二】北京市朝陽区の中国国営・中国中央テレビ(CCTV)新社屋の敷地内で9日午後8時半(日本時間同9時半)ごろ、火災が発生し、社屋北側で建設中の付属高層ビル(30階建て)が全焼した。10日未明に鎮火したが、消防士1人が死亡。ほか5人と同テレビ職員1人が煙を吸い込むなどして負傷した。
 同市消防局は10日、ビルのオーナーであるCCTVが市当局の制止を無視して違法にビル付近で花火100発を打ち上げたことが原因と発表した。警察当局も関係者を監視下に置いた。
 CCTVは「心からおわびする」とコメントを発表したが、国営テレビの「強権体質」は内外の批判を招きそうだ。打ち上げられた花火は北京五輪にも使用された式典用で市当局の許可が必要だったが、CCTVは無許可で打ち上げ、その様子をカメラ4台で撮影したという。
 全焼した付属高層ビルは高さ159メートル。今年半ばにホテル「マンダリン・オリエンタル」などが入居予定だった。

◎首都空港前社長に死刑判決、中国・山東省の地裁(2009年2月10日、産経新聞)
 新華社電によると、中国山東省済南市の中級人民法院(地裁)は10日、巨額のわいろを受け取っていたとして収賄罪などに問われた首都空港集団前社長の李培英被告に死刑判決を言い渡した。
 首都空港集団は北京首都国際空港をはじめ中国各地の空港運営を行っている。判決によると、李被告は1995年から2003年にかけ、職務権限を利用し取引先などから計約1億900万元(約14億5000万円)を受け取っていた。

◎北京・建設中ビル火災:「北京の顔」炎上に衝撃、「倒壊する、近づくな!」(2009年2月10日、産経新聞)
 【北京・浦松丈二】昨年8月の北京五輪前から「北京の顔」として本格的な開発が続いていた中心ビジネス街「中央商務地区(CBD)」で9日夜、新名所に加わるはずだった超高層ビルが炎上し、北京市民に衝撃を与えた。
 「倒壊する危険性があるから近づくな!」。現場から約200メートルの地点で警察官が規制線を張り、近づけない。計54台の消防車が出動し、サイレンが鳴り響く中、周囲では花火の打ち上げが続き、けん騒に包まれた。中国では春節前日の1月25日から爆竹・花火を打ち上げることが許可されており、この日が最終日。例年、残った花火を大量に打ち上げることで知られている。
 建設中のビルの窓からは次々と炎が噴き出る。ビルの密集地で消防車は片側からしか近づけない。さらに、はしご車が到着せず、下層階でしか消火活動ができない。ラジオも盛んに「見物に来てはいけません」と放送しているが、数千人の市民が集まって携帯電話で撮影したり、知人に連絡したりしていた。

◎首都空港前社長に死刑判決、中国・山東省の地裁(2009年2月10日、産経新聞)
 新華社電によると、中国山東省済南市の中級人民法院(地裁)は10日、巨額のわいろを受け取っていたとして収賄罪などに問われた首都空港集団前社長の李培英被告に死刑判決を言い渡した。
 首都空港集団は北京首都国際空港をはじめ中国各地の空港運営を行っている。判決によると、李被告は1995年から2003年にかけ、職務権限を利用し取引先などから計約1億900万元(約14億5000万円)を受け取っていた。

◎中国新車販売 初の世界一、1月73万5500台で米国抜く(2009年2月10日、産経新聞)
 【上海=河崎真澄】中国国営新華社電によると、中国自動車工業協会は10日、今年1月の中国国内の新車販売台数(速報値)が前年同月に比べ14.4%減の73万5500台になったと発表した。このうち乗用車は同7.8%減の61万600台だった。米調査会社が発表済みの同月の米新車販売台数(速報値)が65万6976台だったため“敵失”とはいえ、中国が単月の自動車販売台数で初めて米国を抜き、世界トップの座に立ったことが確認された。
 米市場が急速に縮小する一方で、個人消費や地方自治体の購買を強く奨励する中国は乗用車を中心に底堅い需要があり、米国を上回った。耐久消費財の象徴である自動車販売で中国が米国を抜いたことで、金融危機に端を発した世界的な不況下で、中国の存在感が高まることになりそうだ。
 中国政府が景気刺激策の一環として、1月20日から年末まで、排気量1600cc以下の小型車の取得税の税率を10%から5%に引き下げたため、小型車の販売台数は前年同月比で増加傾向にある。同協会では「全体の販売台数は前年を下回っているが、小型車の好調な売れ行きで、低迷していた中国市場に回復の兆しが表れた」と話している。
 先月の春節(旧正月)前商戦とも重なり、買い控えてきた層の購買意欲を刺激したようだ。小型車のうち国内メーカーによる自主ブランド車の占める割合は昨年の25.9%から、1月は29.7%に上がり、日系小型車の割合を上回った。
 中国の新車販売台数は1999年から10%以上の伸びを続け、2006年に日本を抜いて世界2位になった。08年は1000万台突破が期待されたが、世界的な景気後退の影響で前年比6.7%増にとどまり938万台。主力のセダンは504万台で、国内メーカーが約26%、日系メーカーが約31%だった。日系はホンダのアコード、トヨタのカローラ、カムリが多い。
 中国自動車工業協会では09年の販売台数を5%増と見込んでいる。米市場は08年に18.0%減の約1324万台に落ち込み、今年も減少する可能性が高い。

◎中国PHSサービス終了へ、ユーザー不在の当局決定で広がる波紋(2009年2月10日、日本経済新聞)
 中国の通信産業主管省庁である工業信息化部が先ごろ出した一通の通達が大きな波紋を呼んでいる。明言はしていないものの、中国版PHSである「小霊通」の廃止を意味する内容だったからだ。いまだに7000万人近い利用者を擁するサービスへの突然の退場宣言にユーザーは混乱し、通信業界には様々な思惑が蠢き始めた。
 当局が今回下した決定のキーワードは「TD-SCDMA」だ。つい最近交付した中国3G免許の一つ、中国の独自国際規格である。PHSが使用している1900~1920MHz帯の周波数は、TD-SCDMAに割り当てられた1880~1900MHz帯に隣接する。このままでは3Gサービスの運営に支障をきたす恐れがあるため、2011年末までに1900~1920MHz帯から引き上げるよう通達したのである。

・ユーザーが反発 「市場か国策か」の論争も
 中国のPHSはピーク時に9000万人超のユーザーを抱えたが、ここ数年は減少が続き、衰退ぶりは明らかだった。しかし、このタイミングでいきなりサービス終了期限が発表されるとは予想されておらず、ユーザーには驚きが広がった。
 特に、中国が威信をかけるTD-SCDMAを盾にとったようなやり方に、「ユーザー視点を欠いた決定」と反発が強まっている。この問題は「市場か国策か」という論争に発展し、弁護士などの法律家も独占を助長する疑いがあるとして合法性を疑問視し、聴聞会の開催を要求しているほどだ。
 PHSサービスを展開する当事者であるチャイナテレコムやチャイナユニコムは、「いかなる場合でもユーザーの利益を最優先する」とのコメントを発表したが、その具体的な方策はまだ出ていない。キャリア間、そしてキャリアと政府間の駆け引きが今後さらに激しくなるのは確実だ。今回の決定はまだ方針と期限を示しただけで、中国社会は固唾を呑んでその追加細則の発表に注目している。

・妥協の産物として生まれた中国PHS
 今回の決定では当局が市場無視と批判されているが、そもそも中国のPHS導入政策そのものが苦肉の策だった。なぜならPHS技術の導入が検討された当時から、政府はすでに携帯電話規格としては方向的に見劣りするとして導入に反対だった。
 しかし、勢いのある携帯事業を分離され(後にチャイナモバイル)、固定通信しか残っていなかったチャイナテレコムがPHSの導入を強く働きかけた。それまでガリバーであったチャイナテレコムの圧力により当時の信息産業部は仕方なく、「PHSは固定通信の延長と補助である」と定義し、政策のグレーゾーンを作り出したのだ。
 それにより2002年から地方都市でサービスを始め、1年で600万ユーザーを獲得して政府の外堀を埋めた。以降、政府の「奨励せず、関与せず」という曖昧な方針の下で、PHSはその低価格を武器に地方から大都市へとエリアを広げ、4年間でついに1億人に迫るユーザーを抱える一大陣営に成長したのである。
 PHSはある時期まで、落日の固定通信キャリアであったチャイナテレコムとチャイナネットコムを救ったともいえる。もちろん、移動通信のチャイナモバイルは猛反発したが、チャイナモバイルの強さゆえに政府はバランスをとるべく固定通信キャリアを“懐柔”したわけだ。
 PHSは淘汰される技術の烙印を押されながらも、通信キャリアと政府の駆け引きによる妥協の産物としてこれまで生き延びてきた。今回の決定は、その政策の天秤がTD-SCDMAを担うことになったチャイナモバイル側に傾いた結果ともいえる。いずれにせよ、その決定プロセスにおいてユーザーは蚊帳の外だった。

・7000万ユーザー争奪戦が勃発
 今回の決定はユーザーからの反発を招いたが、もはや逆戻りはできない。次の焦点はやはり、7000万ユーザーの今後だ。移転をスムーズに運ぶことが大前提になるだろうが、その裏では潜在顧客を巡る各キャリアの熾烈な争奪戦が予想される。
 今のところ、チャイナテレコムが5000万人、チャイナユニコムが2000万人(旧チャイナネットコム分)のPHSユーザーを抱えている。3G免許が交付されている2社にとって、これらのPHSユーザーをいかに自分の陣営に引き止めるかは死活問題となる。
 一方、3Gサービスで一番不確実性の高いTD-SCDMAを担うチャイナモバイルも、ガリバーの座を守るため虎視眈々としている。中国の携帯契約数は6億件を突破し、新規ユーザーの開拓も頭打ちになりつつある。PHSユーザーはローエンドの顧客層ではあるが、残された市場としては最大のターゲットになるからだ。
 特にTD-SCDMAはまだ魅力的な3Gアプリケーションが欠けており、ローエンドユーザーをまとめて獲得できる今回の機会はまさに渡りに船といえる。2G時代の覇者は間違いなく3Gの最初のターゲットとして照準を合わせ、チャイナテレコムやチャイナユニコムも一歩も引けない。その戦いは3G時代の前哨戦としてすでに始まっている。

・次世代PHS戦略にも影
 一方、今回の決定で中国市場を失う日本のPHS陣営への打撃はあまりにも大きい。中国市場はPHSの最大市場であり、ユーザー数の9割以上を占めているからだ。
 その推進役であるウィルコムは2007年末にチャイナネットコムとデータ通信を中心とした包括提携を結び、巨大な中国市場をバックに次世代PHSの普及に繋げるシナリオを描いた。しかし、そのチャイナネットコムはすでに業界再編により姿を消し、絵に描いた餅になっている。
 ウィルコムがどこまで中国市場を分析したのかについては疑問符をつけざるを得ない。ウィルコムの命綱である次世代PHSサービスは今年スタートするが、それも海外市場、つまり中国市場の存在があって初めて意義がある。日本発の通信技術として初めて海外市場で開花したPHSだが、中国の陥落は次世代PHSの戦略にも影を落とすことになろう。

◎北京高層ビル火災、中央テレビの違法な花火打ち上げが原因(2009年2月10日、読売新聞)
 【北京=佐伯聡士】北京市中心部にある中国中央テレビ新社屋に隣接する付属高層ビルで9日夜起きた火災について、市公安当局は10日、中央テレビが同ビル付近で花火を違法に打ち上げたことが原因と発表した。
 新華社通信が同日伝えた。
 花火は昨夏の北京五輪でも使われた式典用とみられ、打ち上げには市当局の許可が必要だった。同テレビはこれを無視して、湖南省の花火業者を雇い、花火を打ち上げた。公安当局が容疑者を監視下に置き、調べを進めている。
 この火災で、消防士1人が死亡したほか、建設作業員1人と消防士6人の計7人が負傷。中央テレビは10日、「国家財産に重大な損失をもたらし、周辺住民にも不便をかけた」などとして、放送を通じて陳謝した。

◎北京の高層ビル火災、国営テレビが謝罪、禁止区域で花火強行(2009年2月10日、日本経済新聞)
 【北京=尾崎実】北京市の高層ビル、マンダリンオリエンタルホテルが全焼した9日夜の火災は、隣接する国営中国中央テレビが当局に無断で打ち上げた花火が原因と判明した。中央テレビは10日、自社のホームページで「国家財産に重大な損失を生じさせ、住民に生活の不便を与えたことを深くおわびする」と謝罪した。
 北京市消防局の調べでは、中央テレビは9日夜、ビル西南角の空き地で、契約した花火会社に、数百発に上る撮影用の花火を打ち上げさせた。
 市はテレビ局と周辺一帯を打ち上げ禁止場所に指定していたが、中央テレビ側は打ち上げを強行。使用した花火も、市中心部での打ち上げには許可が必要な爆発規模の大きいものだった。警官の制止を無視して打ち上げたとの情報もあり、公安当局が容疑者の身柄を拘束し事情を聴いている。

◎北京の火災、1人死亡 消防局幹部「国営TV局が花火」(2009年2月10日、日本経済新聞)
 【北京=尾崎実】北京市朝陽区の国営中国中央テレビ新社屋に隣接する付属高層ビル火災は10日未明、出火から約6時間後に鎮火した。国営新華社によると、消防隊員1人が死亡、他の隊員5人と中央テレビ職員1人が負傷した。
 新華社によると、北京市消防局幹部は「中央テレビが花火会社を雇い、市の許可を得ないまま、ビル西南角の空き地で、数百発の花火を打ち上げていた」と出火原因を明らかにした。
 北京は干ばつの影響で100日以上まとまった雨が降っておらず、空気が乾燥。火災が発生した9日は、北京中心部で春節(旧正月)期間中の花火打ち上げが許可された最終日で、多数の市民が花火や爆竹を楽しんでいた。工事関係者は「ビル最上階の防水材料は燃えやすい材質だった」と説明している。

◎中国、新車販売世界一、ひと月73万5千台、米を抜く(2009年2月10日、朝日新聞)
 【武漢(中国湖北省)=琴寄辰男】中国自動車工業協会が10日発表した1月の新車販売台数は73万5千台で、前年同月と比べて14.4%の大幅なマイナスとなった。ただ、1月の米国市場の販売台数が約65万7千台にとどまったため、単月の販売台数で中国が初めて世界首位に立った。
 中国の新車販売台数は、世界的な金融危機の影響などで昨年8月に3年半ぶりに前年同月比マイナスに転じ、その後も10月を除いて前年同月割れが続く。中国政府は、排気量1.6リットル以下の乗用車を購入した場合、車両取得税を半減するなどの支援策を打ち出しており、1月はこのクラスの乗用車の販売台数は同1.5%増だった。中国自動車工業協会は「支援策の効果が出始めており、メーカーの在庫圧力は緩和されてきている」としている。ただ、「今後の一段の落ち込みが心配」(日系メーカー)との声も出ている。

◎北京の偽造品モール、7店を営業停止、店が抵抗で警察ざた(2009年2月8日、産経新聞)
 北京市内の中心部にあり、偽ブランド品販売で知られる有名なショッピングモール「秀水街」で8日、偽造品を販売したとして管理組織側が7店舗を営業停止処分にしたところ店舗側が抵抗、警察が出動する騒ぎとなった。
 1日にも7店舗を営業停止にしており、管理組織によると、2月中に計30店舗を処分するという。
 8日は管理組織側が警備員を連れて店舗を訪れ、高級ブランドのルイ・ヴィトンやグッチに似せたかばんや財布などを売っていたとして営業停止を命令。店側は「偽物は売っていない」などと反発、もみ合いとなった。
 秀水街には間口3、4メートルの店舗が1000以上並ぶ。中国では偽造品取り締まりが厳しくなっており、商品棚には並べずに、こっそり販売するケースが後を絶たない

◎中国:71年以来の大干ばつ、中北部(2009年2月6日、毎日新聞)
 【北京・浦松丈二】中国中北部が深刻な干ばつ被害に見舞われている。北京市では昨年10月26日から降水量が0.1ミリを超えない日が100日以上続き、5日付の中国各紙は71年以来の「歴史的な干ばつ」と伝えた。
 中国の穀倉地帯である河南、安徽、山東、河北、山西、甘粛、江西などの各省で小麦が枯れるなど干ばつ被害を受けた面積は、日本の国土の約4分の1にあたる1000万ヘクタールに迫っているという。
 中国政府担当者は「被害面積、継続時間のいずれも過去にあまり例がない」と述べ、人工降雨を検討していると明かした。

◎中国の1月新車販売が米抜く、中国紙報道(2009年2月5日、朝日新聞)
 中国紙、第一財経日報は5日、1月の新車販売台数で中国が米国を抜いたもようだと伝えた。月間新車販売で中国が米国を上回り、世界最大となるのは初めてという。
 1月の米新車販売台数は前年同月比37.1%減の約65万7000台と、記録的な落ち込みを見せた。一方、米ゼネラル・モーターズ(GM)幹部が明らかにした推計では中国の1月の新車販売は約79万台。
 中国の自動車業界関係者は同紙に「大体そのようなところだ」と語り、GMの推計と大差ないとの見方を示した。中国の自動車市場も景気減速の影響を受けているが、日米欧と違い市場が成熟しておらず、初回購入需要が中心で根強い購買意欲がある。

◎「独り勝ち」マック、この不況下に1万人超雇用(2009年2月5日、スポーツニッポン)
 新華社電によると、米ファストフード大手マクドナルドの中国現地法人は4日、中国国内で今年、175店舗を新規出店し、1万人以上を新たに雇用すると発表した。
 マクドナルドは既に中国で1050店舗余りを出店。今年の新規出店規模は中国以外の世界各地での新規出店数の合計を初めて上回るという。
 中国でも大幅な景気減速で消費不振が懸念されているが、現地法人幹部は「中国政府の内需拡大の呼び掛けに応じて、より多くの実益を消費者に与えたい」と語り、割安なセットメニューで攻勢をかける考えを示した。
 マクドナルドは日本でも、不振の外食業界で「独り勝ち」の状態。日本マクドナルドホールディングスが4日発表した2008年12月期連結決算は外食業で初めて5000億円を突破した。

◎「中国に社会正義を」、弁護士511人が抗議、集団で権力に対抗(2009年2月2日、産経新聞)
 【北京=野口東秀】中国広東省で起きた農地収用問題をめぐる差し戻し審で昨年末、農民を支援していた深セン市の40代の男性弁護士が器物損壊罪で実刑判決を受けた。ずさんな審理に抗議する弁護士511人が1月中旬、「司法の公正」を求めて署名し、裁判所に提出された。背景には「司法の独立」「社会正義」が実現されていないことに対する不満がある。一党独裁体制の変更を求めた「08憲章」に代表される、集団で権力に対抗する動きがさらに活発化しそうだ。
 署名にかかわった弁護士らによると、2006年末、広東省河源市東源県で約40戸の農民の土地が水力発電所建設のために強制収用された。ところが、発電所建設後に起きた洪水で土地が流出。「違法な収用」「補償額が低すぎる」などと反発した農民側は工事停止を求めて企業側と衝突し、弁護士と農民2人が08年1月、当局に逮捕された。嫌疑は「2回にわたり村民を扇動して工事を阻止し、工事現場の財物を破壊して5万元(1元約13円)を損失させた」。08年6月にそれぞれ懲役4年、懲役10月、懲役9月を言い渡された。
 この判決が全国の法曹界に論議を引き起こした。08年8月には北京、上海、河南省など10省市の弁護士36人が、(1)公正な審理(2)弁護士の就業権の保障(3)社会公平正義の実現-を求める「公開の手紙」を発表した。その後、裁判は差し戻され、12月に弁護士だけが懲役2年に減刑された。
 しかし、実刑判決には変わりなく、法曹界では「弁護士の人権活動に対する当局の報復だ」などとして批判の輪が拡大。511人の弁護士の署名簿が今年1月中旬、広東省河源中級人民法院に提出された。同署名簿では1審証拠の瑕疵(かし)を補う合理的理由が示されないまま判決が下されたと指摘。「徹底して真相究明を求める」としている。
 今年に入り、北京では道路建設に抗議した垂れ幕を当局が強制排除。山東省では賃金未払いに抗議する労働者のデモ、雲南省では年金支給を求めるデモが起きている。

・最近の人権、民主化の動き
 中国は今年、民主化運動を弾圧した天安門事件やチベット問題などの記念日がめじろ押しで、当局は「政治的に敏感な年」と位置づけ、世論・思想の引き締めを強化する方針を打ち出している。
 しかし昨年12月、民主運動家らが共産党一党支配体制の変更、言論の自由、司法の独立などを求めた「08憲章」を発表したほか、今年1月には学者や弁護士22人が「暴動事件などを意図的に隠蔽(いんぺい)している」として国営中央テレビの視聴拒否を宣言。さらに元安徽省人民政治協商会議常務委員が政治改革を求める「全国人民に告げる書」を発表するなど、体制改革を求める知識人らの党・政府批判の動きが相次いでいる。
 市民レベルでも家屋強制撤去などに対し政府を訴える動きも多く、報道ベースでは1990年から2007年までの行政訴訟件数は128万件に達している。
(セン=土へんに川)

◎中国:出稼ぎ「農民工」2000万人失職(2009年2月2日、毎日新聞)
 【北京・大塚卓也】中国共産党は2日、農村から沿海地区などの都市部に出稼ぎに出る「農民工」約1億3000万人のうち、15%強の約2000万人が金融危機による工場閉鎖などで失職したとの推計を明らかにした。失職した農民工の大半は、先月25日に始まった春節(旧正月)を待たずに帰郷したとみられる。失業が長引けば社会不安に結びつきかねないため、党中央は全国の党・行政機関に雇用対策を強化するよう指示した。
 党中央農村工作指導小組弁公室の陳錫文主任は記者会見で、農民工は平年でも600万~700万人増加しており、今年は失職した農民工を合わせ2500万人前後の雇用圧力があると説明した。農民が起こす暴動や抗議行動は、土地の強制収用や環境汚染などが主な原因となっていたが、「失業が新たな要因になる可能性がある」と危機感を示した。

◎中国、旧正月の小売売上高13.8%増、増加率は2.2ポイント低下(2009年2月2日、日本経済新聞)
 中国商務省が発表した春節(旧正月)休暇(1月25~31日)期間の小売売上高は2900億元(約3兆8000億円)で、前年比の増加率は2008年実績より2.2ポイント低い13.8%だった。春節商戦は中国サービス業のかき入れ時。関係者の間では、景気減速が鮮明になる中でも小売売上高は堅調で、個人消費の底堅さを示しているという分析も出ている。
 品目別では食品(23%増)や飲料(17.5%増)のほか、出稼ぎ労働者が帰省した内陸部を中心に家電(17.8%増)販売も伸びた。「食品などの価格が急上昇した昨年からの物価下落分を考えると、売上高の伸びの鈍化ペースは思いのほか小さかった」(外資系証券)との見方が広がっている。
 もっとも、中国消費をけん引する上海市の小売売上高は8.4%と一ケタ増にとどまった。「春節商戦がこの程度では今後の販売動向が心配」(上海の小売関係者)との声も出ている。上海では、マンションや自動車など高額商品の売れ行きも鈍っているようだ。

◎失業・帰郷の中国「民工」2千万人に、共産党幹部が推計(2009年2月2日、読売新聞)
 【北京=佐伯聡士】中国共産党の陳錫文・中央農村工作指導グループ弁公室主任は2日の記者会見で、全国約1億3000万人の「民工」(農村からの出稼ぎ労働者)のうち、景気後退による工場閉鎖などで失業し、帰郷した人が約2000万人にのぼるとの推計を明らかにした。
 今年新たに増加する見通しの民工を加えて、約2500万人の雇用の受け皿が必要になるという。
 陳主任はまた、土地収用や環境汚染、強制立ち退きなどが、従来から暴動など官民衝突の主な要因になっていると指摘したうえで、今年は民工の失業問題が、社会の安定を左右する新たな要因になるとの見方を示した。
 中国では、春節(旧正月)明け以降も民工の大量失業状態が長引けば、社会不安につながりかねないとして、「2月危機」が懸念されている。

◎中国:三鹿前会長が控訴、粉ミルクメラミン汚染で無期懲役(2009年2月2日、毎日新聞)
 新華社電によると、有害物質メラミンで汚染された粉ミルクを製造したメーカー、三鹿集団(河北省石家荘市)の前会長、田文華被告は1日、無期懲役などの1審判決を不服として、河北省高級人民法院(高裁)に控訴した。1審の石家荘市中級人民法院(地裁)は1月、田被告に劣悪品生産販売罪で、無期懲役と約2470万元(約3億2500万円)の罰金を言い渡した。

◎電池交換したばかり? 携帯電話が爆発、男性死亡、中国(2009年2月1日、朝日新聞)
 【広州=小林哲】広州日報によると、広州市中心部のパソコン店で30日夜、20代の男性店員の左胸ポケットに入れてあった携帯電話が爆発、男性は死亡した。携帯電話の電池を新品に交換したばかりだったといい、警察が電池を製造したメーカーの特定などを急いでいる。中国では、携帯電話の爆発事故がしばしば起きている。

◎鳥インフルエンザ死者相次ぐ、警戒強める中国(2009年1月31日、朝日新聞)
 【広州=小林哲】中国で鳥インフルエンザ(H5N1型)のヒトへの感染が広がっている。公表された感染者は今年になって7人、うち5人が死亡し、すでに昨年の死者数を上回った。中国政府は「感染拡大の兆候はない」としているが、旧正月(春節)を故郷で過ごした人たちのUターンラッシュが始まり、警戒を強めている。
 今年最初に死者が出たのは北京。昨年末に市場で買ったアヒルを調理した女性(19)が発熱や呼吸困難を起こし、入院先で5日に死亡した。その後も17日に山東省済南の女性(27)▽20日に湖南省懐化の病院に入院中の貴州省の男性(16)▽23日に新疆ウイグル自治区ウルムチの女性(31)▽26日に広西チワン族自治区の男性(18)と死亡が相次ぎ、3週間余りで昨年1年間の4人を上回った。
 かつてない速いペースでの死者の増加に中国政府は警戒を強める。国営新華社通信は、「現在の感染は散発的」「大規模で爆発的な感染が起きる証拠はない」などとする専門家の意見を紹介。ヒトからヒトへの感染拡大でないことを強調して、国内外に広がる不安を打ち消そうとしている。
 中国中央テレビも、死者が出るたびに情報を詳しく報じている。各地で緊急対応措置が発動され、専門家チームが感染者と接触した人を特定し、発熱などの症状が出ていないか7日間様子を見ていることなどが伝えられている。
 政府は、春節明けを前に多くの人が都会に戻るのに備え、原因不明の肺炎患者が出た場合に医療機関に報告の徹底を求めるなど、対策を強化する。
 ただ中国には感染源になりうるアヒルやニワトリを飼う農家が多く、感染の危険性が元々高い。感染の約8割が冬から春(11月~3月)に集中しており、増加は避けられそうにない。陳竺・衛生相も「今はヒトへの感染が多発する季節で、感染防止は厳しい状況にある」と散発的な感染が続くことを認めている。
 ヒトへの感染が続けば、やがてウイルスが進化してヒトからヒトに感染するタイプが現れる可能性がある。万一、人口が密集する都市部でウイルスが広まれば、一気に流行する危険が高い。
 大流行(パンデミック)を防ぐには、発症初期に患者を隔離するなど感染の封じ込めが欠かせない。だが、北京で死亡した女性の場合、病室などで家族や医療関係者116人が二次感染の危険にさらされるなど当局の対応に不安が残った。
 現地紙によると、女性は地元の医院で「風邪」「肺炎」などと診断されて転院を繰り返し、家族に鳥インフルエンザ感染の疑いが告げられたのは発症から11日後の死亡前日だった。中国のある医療当局者は「患者側が医療費の負担を心配して症状が重くなるまで受診しないことや、高額な検査を受けたがらないことが多く、感染確認が遅れることはあり得る」と認める。

◎中国製ギョーザ中毒:事件から1年、冷食不振が長期化、中国産排除、コスト増追い打ち(2009年1月29日、毎日新聞)
 中国製冷凍ギョーザによる中毒事件から1年。消費者の中国製食品離れの影響で、国内冷食各社の販売不振は長期化の様相だ。「安全安心」の向上のため、一部企業では材料調達や生産を「国内回帰」させているほか、原産地表示を厳格化する動きも出始めた。
 問題のギョーザを開発・販売した日本生活協同組合連合会(日生協)では昨年4~12月の冷凍食品の売上高が前年に比べ5%減。特に中国製は8割減だった。輸入したジェイティフーズも、昨年4~9月の家庭用冷凍食品の売上高は6割減。夏場は回復基調だったが「有害物質メラミンの混入などで中国産への不信が増幅し、再び厳しい状況」という。
 財務省の貿易統計では、中国製食品の輸入量は中毒事件以後、前年割れが続き、ギョーザを含む穀物類は昨年10~11月にかけ落ち込み幅が拡大している。
 消費者の中国食品離れで、日生協は自社のギョーザのうち中国製3品目を製造中止し国内産4品目に絞った。日本水産も中国での生産の一部を山形県の子会社などにシフト。原材料を国内産に切り替える企業も目立つ。
 ただ、メーカーにとって国内回帰はコスト増に直結する。味の素冷凍食品は2月に「ギョーザ(12個入り)」をリニューアルするが、原料のキャベツをすべて国産に切り替えるため、店頭想定価格は320円から360円に上がる。日生協のギョーザも最も割安な商品で比較すると国産は中国製より約3割高い。「中国なしでは成り立たない」(日水)との指摘もある。
 景気悪化に伴う節約志向で、消費者の選別の目は厳しくなっているが、味の素は「価格に見合った安心感を提供できれば評価されるはず」と話している。【森禎行】

◇産地自主表示の動きも
 冷凍食品離れの背景には「何が入っているか分からない」という消費者の不安感もある。現行のJAS(日本農林規格)法は、多くの加工食品について原材料の原産地表示を義務づけていないからだ。農林水産省は見直しを進めているが、業界では自主的な表示に踏み切る動きもある。
 同法が原材料の原産地表示を義務づけている加工食品は、乾燥した魚介類など加工度の低い一部の品目だけ。その他は最終加工地だけを表示すればいい。農水省は対象品目の拡大などを検討しているが、同省が昨秋実施したアンケートでも原材料の原産地表示に賛成する人が8割に上った。また、東京都は、今年6月から国内で製造された家庭用冷凍食品すべてに原料原産地表示を義務付ける。
 一方、問題のギョーザを輸入したジェイティフーズは昨年6月からほとんどの加工食品について原料の原産地を表示。親会社の加ト吉も来月から順次、表示に踏み切る方針だ。
 原材料の調達先が多岐にわたり、表示しきれないケースもある。このため、ニチレイ子会社のニチレイフーズは昨年4月から一部の製品にQRコード(二次元バーコード)をつけ、携帯電話を使って原産地情報を読み取れるようにした。
 ただ、原材料の調達先は季節によって変わるケースなどもあり、今後は表示の煩雑化やコストの増大が課題になりそうだ。【工藤昭久、森禎行】

◎中国、春節にネット規制強化、閉鎖次々、体制批判牽制も(2009年1月27日、朝日新聞)
 【北京=坂尻顕吾】26日に春節(旧正月)を迎えた中国で、当局がネット規制を強めている。風紀改善のための「特別キャンペーン」として、サイトの閉鎖やわいせつ画像などの削除を次々に進めている。今のところ取り締まり対象は「低俗な内容」に限っているが、ネット上での民主化要求や体制批判への牽制(けんせい)も狙っている様子がうかがえる。
 キャンペーンは国務院(政府)新聞弁公室や公安省、文化省など7部門合同で5日から始まった。春節明けまでの1カ月を集中取り締まり期間と位置づけている。新聞弁公室が23日現在で公表したデータによると、すでに1250サイトを閉鎖、330万本余りのわいせつ情報を削除した。公安省は未成年者保護法違反などで61件を立件し、41人を逮捕したという。
 閉鎖したサイト名は公表していないが、中国政府は今月上旬から別途、「低俗サイト」と名付けたリストを数回にわたって公表。大半は国内サイトが、中には米検索大手「グーグル」なども含まれ、「画像検索が多数のわいせつサイトにリンクしている」などと指摘していた。新聞弁公室の劉正栄ネット担当副局長は23日、「低俗サイトが青少年に及ぼす影響を純粋に考えたキャンペーンであり、それ以外の目的はない」と訴えた。
 一方、中国では先月9日、作家や弁護士らが「08憲章」と題した民主化要求案をネットに公表。今月12日には国営テレビを「洗脳番組」とした視聴拒否宣言が出るなど、知識人らの共産党や政府に対する批判が相次いでいる。当局が規制を強めている背景には「当局がネット監視に力を入れていることを印象づける」(党関係者)という狙いもあるようだ。

◎中国、アフリカ援助拡大(2009年1月26日、産経新聞)
 26日の新華社電によると、中国の陳徳銘商務相はこのほど対アフリカ援助を今後も拡大していく考えを示した。特に病院、学校、体育館などのインフラ整備が重点。
 今年の対アフリカ援助の規模は2006年の2倍となり、既に22カ国と33の事業について優遇借款の供与で合意しているという。

◎北京市の人口1695万人、4分の1が出稼ぎ労働者ら(2009年1月26日、産経新聞)
 26日の新華社電によると、北京市統計局は2008年末、同市の常住人口は前年末より62万人増え、1695万人となったと明らかにした。全人口の4分の1が外部からの出稼ぎ労働者やその家族という。

◎回収ギョーザ、20社に転売、省当局仲介か 新華社報道(2009年1月26日、朝日新聞)
 【北京=坂尻顕吾】昨年1月に日本で発覚した中国製冷凍ギョーザ中毒事件で、製造元の天洋食品(中国河北省石家荘市)が回収したギョーザが昨年4月、河北省内の約20社に売り渡されていたことを新華社通信(英語版)が24日夜、伝えた。
 新華社電は、国有企業を監督する同省国有資産管理監督委員会の当局者らの話として、承徳鋼鉄で男性1人が会社から配布された天洋の回収ギョーザを食べ体調不良を訴えたこと、唐山鋼鉄では天洋のギョーザを食べた社員に食中毒がなかったことを明らかにしている。
 これら鉄鋼メーカー2社はいずれも天洋と同じく省内の国有企業。同委が苦境にある天洋の支援策として回収ギョーザの購入を仲介したものとみられている。
 事件をめぐっては昨年7月初旬、中国側が「回収ギョーザを食べた4人が6月中旬、健康被害を起こした」と日本側に通報していたが、関係者によると、この被害は承徳鋼鉄で起きたものだった。

◎中国:鳥インフルエンザ感染6人目、うち4人死亡(2009年1月26日、毎日新聞)
 【北京・浦松丈二】中国衛生省は25日、貴州省貴陽市の男性(29)が鳥インフルエンザ(H5N1型)に感染し、重体となったと発表した。中国国内での感染者は今年に入って6人目、うち4人が死亡している。この男性は発病前に市場で生きた家禽(かきん)に触れたことがあるという。

◎中国製ギョーザ中毒:昨年4月、河北省の20社が購入、事件後、天洋の回収分(2009年1月26日、毎日新聞)
 【北京・浦松丈二】中国製冷凍ギョーザの中毒事件で、中国国営・新華社通信(英語版)は24日、製造元の天洋食品(河北省石家荘市)が事件後回収したギョーザについて、河北省の企業約20社が昨年4月に購入していたと報じた。25日付の中国各紙はこの記事を掲載しておらず、日本向けに事実関係を説明する狙いとみられる。また、同省当局者は、承徳鋼鉄が配布したギョーザを食べた男性従業員1人が体調不良を訴えたが、病院に行かずに回復したと明らかにした。一方、同じように配布された唐山鋼鉄では食中毒は発生していないとしている。
 関係者によると、同省当局が経営難に陥った天洋食品を救済するため、地元企業にギョーザ購入を指示していた。当時、中国側は「中国国内で毒物が混入した可能性は極めて低い」との見解を示しており、輸出前に回収された製品は安全だと判断していたという。

◎中国製ギョーザ中毒:中国当局、冷凍庫管理者を拘束、天洋の数人、長期に(2009年1月25日、毎日新聞)
 【北京・浦松丈二】中国製冷凍ギョーザによる中毒事件で中国公安当局が、製造元の「天洋食品」(河北省石家荘市)の工場内の冷凍庫を管理する従業員が殺虫剤メタミドホスを製品に混入したとの見方を強め、従業員数人を長期間拘束して事情を聴いていることが分かった。事情に詳しい同社関係者が24日証言した。
 関係者によると、中国公安省と河北省公安当局でつくる捜査チームは、同社社員100人余りと工場の臨時工数百人らから聞き取りを実施。日本でメタミドホスが検出されたギョーザの製造日と出勤記録などから、冷凍庫周辺で製品にメタミドホスが混入された可能性が高いと判断した。事件前にメタミドホスを扱った経験を持つ関係者が複数いることも明らかになった。
 事情聴取は同社関係者のなかで(1)会社側と過去にトラブルを起こした(2)冷凍庫のカギを開けられる(3)メタミドホスに接触した経験がある--人物を対象に実施。疑いがぬぐい切れない複数の従業員が数カ月にわたって拘束されているという。
 公安当局と同社が懸賞金をかけて容疑者を追っているが、決め手となる情報は寄せられていないという。

◎天洋の回収ギョーザ、河北省が横流しを指示(2009年1月25日、読売新聞)
 【北京=佐伯聡士】昨年1月の中国製冷凍ギョーザ中毒事件で製造元の「天洋食品」(河北省石家荘市)が回収・保管していたギョーザが、複数の鉄鋼メーカーに大量に横流しされた問題で、同社など国有企業を監督する河北省の政府部門「国有資産監督管理委員会」が「安全」と判断し、メーカーに横流しを指示していたことがわかった。
 同委関係者が24日明らかにした。
 同委関係者は本紙に対し、「長い間、ギョーザは密封保存されていたが、我々が検査した後、安全だという結論が出た」と語った。昨年1月の事件後、日本に輸出できなくなり、経営難に陥った天洋食品を救済するため、同委が監督下にある大型国有企業「河北鋼鉄集団」に買い上げさせ、集団傘下の「承徳鋼鉄」などに配布させたとみられる。
 一方、新華社通信は24日、河北省内の約20社が昨年4月、天洋食品の回収ギョーザを購入したと報じ、幅広い横流しの事実を認めた。また、同省当局者が「承徳鋼鉄の男性従業員1人が配布されたギョーザを食べた後、不調を訴えた」ことを明らかにしたと報じた。中国当局が新華社を通じ、国内での事件の具体的内容を公式に明らかにするのは初めて。

◎中国でコピー商品続々、変種ロゴ「NOKLA」「SUNY」(2009年1月25日、読売新聞)
 【香港=竹内誠一郎】携帯電話などの盗作版を意味する「山寨(さんさい)」という言葉が、中国で広まっている。
 海外から知的財産権保護の遅れを非難される中国当局は取り締まりに躍起だが、「山寨文化」という言葉まで生まれる社会現象にまで発展し、根絶は容易ではない。春節(旧正月)前夜の25日には、中央テレビの国民的番組「春節聯歓晩会」(春晩)の模倣版「山寨春晩」まで北京で行われた。
 「山寨」とは本来、中国の王朝に抵抗した盗賊が立てこもった山中の城塞(じょうさい)の意味。これが広東省を中心に、違法商品を製造する地下工場を指す用語となった。コピー商品は「山寨機」と呼ばれる。
 全国の「山寨機」の生産拠点、広東省深センの電器街では、米アップル社の「iPhone」の完全コピーや、「NOKIA」を「NOKLA」に、「SONY」を「SUNY」とロゴを変えた機種がずらりと並ぶ。機能は本物とほぼ変わらず、価格は5分の1。新商品の登場からわずか1~2か月でコピーを生み出すゲリラ的商法が、昔の盗賊の姿と重なり合ったとされる。
 香港誌「亜洲週刊」によると、「山寨機」は年間1億台以上が生産され、海外の大手携帯メーカーだけでなく、中国政府も付加価値税収入だけで178億元(2300億円)の損失を被ったとされる。当局はこの2年間、取り締まりを強化したが、大きな効果は上がっていないという。
 携帯電話のカメラに外付けの望遠レンズなど、高機能を搭載しながらも低価格というだけでなく、偽物が醸し出す反権威の雰囲気に大衆は喝采(かっさい)を送る。昨年から、「山寨」はパロディー的要素も加わった言葉として急速に広まり、ネットでは、人気歌手周傑倫(ジェイ・チョウ)さんの「山寨版(そっくりさん)」が登場。「ノーベル賞」にさえ、山寨版が出てきた。
 その中で、四川省出身の施孟奇さん(36)が提唱した企画が「山寨春晩」だ。さすがに、中央テレビの看板番組の模倣には批判が相次ぎ、「山寨春晩」組織委員会関係者によると、これまでテレビ各局の撤退、会場の使用許可取り消しなどが相次いだ。最終的には当初の計画を大幅に縮小して、マカオのテレビ局が放映を引き受けた。
 中国国内では「低俗。中国の恥」というコピー文化への批判もあるが、「山寨文化」は大衆社会の開き直りでもある。施さんは「山寨とは一言で言えば民間文化。コピーもあればパロディーもあり、中国が多様である証拠」と話している。

◎中国製ギョーザ:冷凍庫管理者数人を長期に拘束、中国当局(2009年1月25日、毎日新聞)
 【北京・浦松丈二】中国製冷凍ギョーザによる中毒事件で中国公安当局が、製造元の「天洋食品」(河北省石家荘市)の工場内の冷凍庫を管理する従業員が殺虫剤メタミドホスを製品に混入したとの見方を強め、従業員数人を長期間拘束して事情を聴いていることが分かった。事情に詳しい同社関係者が24日証言した。
 関係者によると、中国公安省と河北省公安当局でつくる捜査チームは、同社社員100人余りと工場の臨時工数百人らから聞き取りを実施。日本国内でメタミドホスが検出されたギョーザの製造日と出勤記録などから、工場の冷凍庫周辺で製品にメタミドホスが混入された可能性が高いと判断した。また、事件前にメタミドホスを扱った経験を持つ関係者が複数いることも明らかになった。
 事情聴取は同社関係者のなかで(1)会社側と過去にトラブルを起こした(2)冷凍庫のカギを開けられる(3)メタミドホスに接触した経験がある--人物を対象に実施。捜査過程で疑いがぬぐい切れない複数の従業員が数カ月にわたって拘束されているという。
 事件では、公安当局と同社が合計65万元(約850万円)の懸賞金をかけて容疑者を追っているが、容疑者特定の決め手となる情報は寄せられていないという。一方、当局が内部犯行の見方を強めていることについて、同社社員は「捜査の方向が間違っているのではないか」と疑問視している。

◎中国製ギョーザ、省政府が横流し斡旋、新たな中毒も(2009年1月25日、産経新聞)
 【北京=矢板明夫】昨年1月に発覚した中国製冷凍ギョーザによる中毒事件後、製造元の国有企業「天洋食品」(河北省石家荘市)が売れ残った大量のギョーザを、地元政府の斡旋(あっせん)で同省内の鉄鋼工場に横流しし、新たな中毒事件を引き起こしていたことが24日までに分かった。「中国国内での毒物混入はない」と断定した中国当局の発表を信用したためで、同省関係者もギョーザを食べた従業員も危険性について認識していなかったようだ。
 河北省の国有企業幹部によると、日本との取引を中止され経営難に陥った天洋食品を救済するため、地元の国有企業を管轄する同省国有資産管理監督委員会は、同じ国有企業の同省鉄鋼グループに対し、売れ残った10万食以上のギョーザの購入を持ちかけた。ギョーザは同グループ傘下の唐山、承徳、張家口など各地の子会社で無料配布されたが、それを食べた複数の従業員が下痢や嘔吐(おうと)などの中毒症状を訴えたという。
 国営新華社通信は24日夜、天洋食品が回収したギョーザを昨年4月に同省の企業約20社が購入したと報じた。一方で、同ギョーザを食べて重い中毒症状を訴えたケースはないとする当局者らの見解も伝えた。
 だが、「唐山鉄鋼」の50代の男性従業員は産経新聞に、「昨年5月ごろに会社からギョーザを数袋もらったが、同僚の中にギョーザで体調を崩し入院した人もいたため、しばらくして回収された」と証言した。
 日本での中毒事件は中国でも報道されたが、中国公安省は昨年2月に記者会見で、「中国国内での毒物混入」を否定したため、「日本での混入説」はほぼ既成事実として中国で認識された。多くの中国メディアは「工場内の安全管理に問題なし」として、天洋食品を事件の被害者のように報じたため、一般市民からも同情が集まっている。横流しを斡旋した地元政府は、ギョーザの危険性についてまったく認識していなかったと関係者は証言した。工場周辺では、いまだに「日本人犯人説」が独り歩きしているのが現状だ。
 【中国製ギョーザ中毒事件】 2007年12月から08年1月にかけて、中国河北省石家荘市の天洋食品が製造した冷凍ギョーザを食べた千葉、兵庫両県の3家族計10人が食中毒となり、製品から有機リン系殺虫剤メタミドホスを検出。中国側は中国での故意の混入を一貫して否定してきたが、中国でも中毒被害が発生。事件の真相は依然、解明されていない。

◎鳥インフルで09年4人目の死者、中国(2009年1月24日、日本経済新聞)
 【北京=尾崎実】中国衛生省は24日、鳥インフルエンザウイルス(H5N1型)に感染した新疆ウイグル自治区ウルムチ市の女性(31)が23日に死亡したと発表した。中国での鳥インフルエンザによる死者は今年4人目。同省によると、女性は10日に発病した後、病状が悪化し入院治療を受けていた。発病前、市場で生きた家禽(かきん)と接触していた。

◎天洋食品回収のギョーザ、中国鉄鋼メーカーに大量横流し(2009年1月24日、読売新聞)
 【北京=佐伯聡士、牧野田亨】昨年1月、日本で発覚した中国製冷凍ギョーザ中毒事件で、製造元の天洋食品(河北省石家荘市)により回収・保管されていたギョーザが、河北省唐山市の「唐山鋼鉄」など複数の鉄鋼メーカーに大量に横流しされ、同年4~6月ごろ、従業員やその家族らが食べていたことが23日、関係者の話で分かった。
 また、別の関係者は、中国国内で6月に起きた中毒事件の被害者が、同省承徳市の「承徳鋼鉄」の関係者4人であると明らかにした。4人は横流しされたギョーザを食べたものとみられ、中毒事件発覚後もギョーザが広範囲に出回るという、ずさんな管理実態が浮き彫りになった。
 唐山鋼鉄従業員によると、冷凍ギョーザは昨年5月ごろ、会社から「福利厚生の一環」として無料配布された。対象は、正規従業員7000~8000人のうち夜勤者が中心で、日本で中毒事件が発覚し、輸出が禁止された天洋食品製「中華deごちそう ひとくち餃子」が2~4袋ずつ配られた。
 唐山市で本紙が確認した製品の包装デザインは黒色が基調で、事件当時公表された赤色基調のものとは異なる。輸入元企業の親会社の日本たばこ産業(JT)によると、黒色の商品は高級感を出すためデザインを刷新したもので、昨年2月から発売する予定だったが、事件発覚で日本国内には出回らなかったという。
 記載された賞味期限「2009年4月6日」から逆算すると、製造日は昨年1月6日で、天洋食品が保管していたものとみられる。多くの従業員がギョーザを食べたとみられるが、中毒など健康被害は伝えられていない。同省邯鄲(かんたん)市の「邯鄲鋼鉄」でも、昨年4~6月ごろ、2~3袋ずつ配布された。系列病院の職員を含め、約3万人に配られたという証言もある。
 一方、承徳鋼鉄従業員によると、ギョーザは「ひとくち餃子」で、昨年5月ごろ、同社周辺に4か所ある従業員食堂で販売され、購入者が列を作ったという。だが、1、2か月後、会社が突然、残っているギョーザの回収を開始。会社側からは、中毒患者発生などの説明はなかったという。
 中国筋によると、中国では、経営不振の企業などの救済策として、在庫品を低価格で他の企業などが買い取り、従業員に配布する行為が少なくないという。
 JT・IR広報部は、天洋食品製造のギョーザの所有権について、日本に輸出され、通関に合わせてJT側に移る契約だったと説明。中国国内での横流しに関して、「非常に遺憾。天洋食品と接触できないため、打つ手がない」と話している。

◆中国製冷凍ギョーザ中毒事件=千葉、兵庫両県の3家族10人が07年末から08年1月にかけ、天洋食品製造のギョーザで中毒症状になった事件。ギョーザから有機リン系殺虫剤メタミドホスが検出されたが、中国側は同年2月末、「原料、生産工程、輸送過程でメタミドホスが混入された状況は見つかっていない」との見解を公表。だが、6月中旬、中国河北省で4人が天洋食品のギョーザを食べ、中毒を起こしたことから、中国国内での混入の可能性が強まっていた。

◎中国製ギョーザ中毒:回収ギョーザ、河北省が横流し指示、昨年、天洋食品救済で(2009年1月24日、毎日新聞)
 【北京・浦松丈二】中国製冷凍ギョーザによる中毒事件で、製造元の「天洋食品」(河北省石家荘市)が回収、保管していたギョーザ約15万食が08年4~6月にかけて複数の地元国有企業に横流しされていたことが分かった。複数の関係者が24日明らかにした。同省唐山市の「唐山鋼鉄」従業員が同5月にこのギョーザを食べて中毒症状を訴え、病院に運ばれていた。横流しは、地元政府機関が経営難に陥った天洋食品の救済のため国有企業に購入を指示したもので、改めて食の安全をめぐる中国のずさんな管理が浮き彫りになった。
 唐山鋼鉄では同5月ごろ、会社側から福利厚生として従業員や家族らに天洋食品製「中華deごちそう ひとくち餃子」が数万袋の規模で無料配布された。中国では08年1月に日本で発覚した同社製の中毒事件が大きく報道されておらず、従業員らは危険性を知らされずに食べたとみられる。
 関係者によると、地元国有企業を監督する河北省国有資産監督管理委員会が唐山鋼鉄の親会社、河北鋼鉄集団側に冷凍ギョーザの購入を指示。同集団を通じて複数の傘下製鉄会社の従業員に無料配布、または販売された。
 日本政府は事実関係を中国側に問い合わせているが、中国側は「把握していない」と確認を避けている。
 中国では同6月にも同社製の冷凍ギョーザを食べた4人が中毒になった。関係者によると、この4人も河北鋼鉄集団の傘下の「承徳鋼鉄」(同省承徳市)の関係者だという。
 横流しされたギョーザは日本で中毒事件が発覚する直前まで天洋食品で製造していたギョーザと同じ製品であり、安全性は確認されていなかったという。

◎中国製ギョーザ:河北省指示で天洋食品分横流し、中毒発生(2009年1月24日、毎日新聞)
 【北京・浦松丈二】中国製冷凍ギョーザによる中毒事件で、製造元の「天洋食品」(河北省石家荘市)が回収、保管していたギョーザ約15万食が08年4~6月にかけて複数の地元国有企業に横流しされていたことが分かった。複数の関係者が24日明らかにした。同省唐山市の「唐山鋼鉄」従業員が同5月にこのギョーザを食べて中毒症状を訴え、病院に運ばれていた。横流しは、地元政府機関が経営難に陥った天洋食品の救済のため国有企業に購入を指示したもので、改めて食の安全をめぐる中国のずさんな管理が浮き彫りになった。
 唐山鋼鉄では同5月ごろ、会社側から福利厚生として従業員や家族らに天洋食品製「中華deごちそう ひとくち餃子」が数万袋の規模で無料配布された。中国では08年1月に日本で発覚した同社製の中毒事件が大きく報道されておらず、従業員らは危険性を知らされずに食べたとみられる。
 関係者によると、地元国有企業を監督する河北省国有資産監督管理委員会が唐山鋼鉄の親会社、河北鋼鉄集団側に冷凍ギョーザの購入を指示。同集団を通じて複数の傘下製鉄会社の従業員に無料配布、または販売された。
 日本政府は事実関係を中国側に問い合わせているが、中国側は「事実関係を把握していない」と確認を避けている。
 中国では同6月にも同社製の冷凍ギョーザを食べた4人が中毒になった。関係者によると、この4人も河北鋼鉄集団の傘下の「承徳鋼鉄」(同省承徳市)の関係者だという。
 横流しされたギョーザは日本で中毒事件が発覚する直前まで天洋食品で製造していたギョーザと同じ製品であり、安全性は確認されていなかったという。

◎「日本の“中古品”なぜ」回収ギョーザ中毒で怒る従業員(2009年1月24日、産経新聞)
 中国河北省唐山市の鉄鋼メーカー、唐山鋼鉄で昨年4~5月に配布された天洋食品(同省石家荘市)製のギョーザは、食べた一部の従業員が中毒症状を起こしたが、ほかの多数の従業員は「日本で中毒を起こした“中古品”をなぜわれわれに食べさせるんだ」と懸念し、封も切らずに廃棄していた。
 昨年1月末に日本で事件発覚後、中国公安省は2月末に中国国内での混入の可能性を否定していた。今回発覚した無料配布は、6月の中国での中毒事件で国内混入が決定的になる前。天洋食品を監督する河北省国有資産監督管理委員会は「安全」と判断、監督下の企業に配布させたが、従業員らは当初から「危険性」を感じていたようだ。
 配布を受けた従業員の中には「食べた。結構おいしかった」(男性従業員)と話す人が半数程度いる一方で、「もらってすぐに捨てた。中毒事件で回収されたギョーザでしょ」(女性従業員)と安全性を疑問視する声もあった。
 また、別の女性従業員は「なぜ日本のお古を中国人が食べなくてはいけないのか。日本人は中毒になるけど、中国人なら大丈夫ということか」と不快感を隠さなかった。

◎中国・天洋食品、回収ギョーザ大量横流し(2009年1月24日、日本経済新聞)
 【石家荘(中国河北省)=尾崎実】昨年1月に千葉、兵庫で被害を出した中国製冷凍ギョーザ中毒事件で、製造元の天洋食品(中国河北省)が回収したギョーザが同年6月までに、河北省の複数の鉄鋼メーカーに大量配布され、製品を食べた一部の従業員や家族が中毒症状を訴えていたことが24日、関係者の話で分かった。食品安全問題を巡る中国側のずさんな管理体質が改めて浮き彫りになった。
 日本での事件後、天洋食品が回収・保管した製品が再び出回り、中国国内で4人が有機リン系殺虫剤メタミドホスによる中毒被害を受けたことが既に判明しているが、「横流しルート」が具体的に明らかになった。中国公安当局は一連の事件について解明を進めているが、配布は地元政府が指示したとみられる。
 複数の関係者によると、問題のギョーザを従業員らに配布したのは、いずれも河北省に本社を置く唐山鋼鉄、邯鄲鋼鉄、承徳鋼鉄の3社。天洋食品側から300万元(約4000万円)相当の製品を分配された。昨年6月上旬、唐山鋼鉄と邯鄲鋼鉄は従業員らに製品を無料で配布。承徳鋼鉄は社員食堂で販売した。

◎被害者90%が賠償受け入れ 中国汚染粉ミルク事件(2009年1月24日、産経新聞)
 23日の中国中央テレビによると、中国乳製品工業協会は、有害物質メラミンが混入した汚染粉ミルク事件で、被害に遭った乳幼児の約90%に当たる26万2600人余りの患者の遺族や家族がメーカー側から賠償金を受け取ったことを明らかにした。
 中国衛生省の調査では、これまでに29万人以上が腎臓結石などにかかり、うち6人が死亡。工業協会は死亡者や連絡が取れた891人の重症者のうち、2人の家族らを除いて賠償を受け入れたとしている。同テレビは軽症者の詳しい受け取りの状況は伝えていない。
 賠償金額は死亡者が20万元(約260万円)、重症者が3万元、軽症者が2000元とされ、家族らから「低額すぎる」と批判が出ていた。

◎中国粉ミルク汚染:メラミン粉販売業者に死刑、地裁(2009年1月23日、毎日新聞)
 【北京・浦松丈二】新華社通信によると、中国で化学物質メラミンが混入された粉ミルクを飲んだ乳幼児が腎臓結石になった事件で、河北省石家荘市中級人民法院(地裁)は22日、メラミンの粉末を製造販売した業者1人に死刑、仲間の業者1人に無期懲役の判決を、また、最大の被害者を出した「三鹿集団」(破産)の元董事長兼総経理(会長兼社長)の田文華被告に無期懲役の判決を言い渡した。業者2人は、生乳のたんぱく質含有量を多く見せかけるためメラミンを混ぜた「たんぱく粉」を酪農家に売り、公共安全危害罪に問われた。

◎メラミン混入犯3人に死刑判決、中国・汚染粉ミルク事件(2009年1月22日、産経新聞)
 【石家荘(中国河北省)=矢板明夫】中国国営新華社通信によると、有害物質メラミンが混入した粉ミルクを飲んだ乳幼児ら29万人以上に被害が出た事件で、河北省石家荘市の中級人民法院(地裁)は22日、メラミンを混入したとして公共安全危害罪などに問われた元酪農業者、張玉軍被告ら3人に死刑(うち1人は執行猶予2年付き)、同市の乳製品メーカー「三鹿集団」の前会長、田文華被告ら3人に無期懲役を言い渡した。他の被告6人は懲役15~5年の実刑判決を受けた。
 2008年9月、中国甘粛省で同社の粉ミルクを飲んだ乳児が相次いで腎臓結石にかかったことで事件が発覚。その後、同社など22社の粉ミルクや牛乳へのメラミン混入が判明した。健康被害は、邦人を含む乳幼児ら約29万6000人に広がり、うち6人が死亡した
 地元検察当局によると、張被告は07年~08年8月、水を入れて量を増やした牛乳のタンパク質含有量を高くみせかけるため、メラミンを混入した物質約776トンを製造。うち600トン余りを牛乳業者などに販売、三鹿集団も粉ミルクの原料に使っていた。同社はメラミンが検出された後も汚染粉ミルクの製造・販売を続け、被害が拡大した。
 中国外務省の姜瑜報道官は22日の定例記者会見で、「中国政府は食品の安全、品質を重視し、法に基づき厳正に処理してきた」と述べ、事件後、法整備を進め、食品の安全性に関する監督を強化してきたことを強調した。

◎中国の粉ミルク汚染、メラミン混入関与の業者に死刑判決(2009年1月23日、読売新聞)
 【北京=佐伯聡士】新華社電によると、中国で有害物質メラミンが混入された粉ミルクを飲んだ乳幼児が腎結石などにかかった事件で、河北省石家荘市中級人民法院(地裁)は22日、メラミン入り原料の粉を製造・販売などし、公共安全危害罪などに問われた業者2人に死刑、1人に執行猶予付きの死刑判決を言い渡した。
 粉ミルク汚染事件で判決が出たのは今回が初めて。
 また、事件の発端となった粉ミルクを製造し、劣悪品生産・販売罪に問われた同市のメーカー「三鹿集団」の田文華・前会長には無期懲役の判決を言い渡した。
 事件で健康被害が出た乳幼児は中国全土で約30万人に上っており、死刑判決は「食の安全」に対する不信感が国内外で強まる中、この問題を重視する姿勢を示す狙いがあるとみられる。
 業者は、メラミンが化学工業製品で食べてはいけないことを知りながら、牛乳中のたんぱく質含有量を多く見せるため、メラミン入りの粉を大量に生産・販売、生乳に混入させていた。三鹿集団も、メラミン混入を知っていながら、粉ミルクの生産・販売を停止せず、被害を拡大させたという。

◎中国:メラミン混入業者に死刑判決、「三鹿」元会長に無期(2009年1月22日、毎日新聞)
 【北京・浦松丈二】新華社通信によると、中国で化学物質メラミンが混入された粉ミルクを飲んだ乳幼児が腎臓結石になった事件で、河北省石家荘市中級人民法院(地裁)は22日、メラミンの粉末を製造販売した業者1人に死刑、仲間の業者1人に無期懲役の判決を、また、最大の被害者を出した「三鹿集団」(破産)の元董事長兼総経理(会長兼社長)の田文華被告に無期懲役の判決を言い渡した。
 業者2人は、生乳のたんぱく質含有量を多く見せかけるためメラミンを混ぜた「たんぱく粉」を酪農家に売り、公共安全危害罪に問われた。一方、田被告は昨年8月にメラミン混入を確認しながら政府に生産停止を命じられる9月まで生産、販売を続けていたことで劣悪製品生産販売罪に問われていた。

◎中国、9.0%成長に減速、08年、6年ぶりに1ケタ成長(2009年1月22日、日本経済新聞)
 【北京=高橋哲史】中国国家統計局は22日、2008年の国内総生産(GDP)が実質で前年に比べ9.0%増えたと発表した。中国の成長率が一ケタ台に落ち込んだのは2002年(9.1%)以来、6年ぶり。金融危機に端を発する世界経済の低迷で輸出の不振が鮮明になり、固定資産投資や生産活動が減速した。中国政府は内需拡大を通じて雇用と社会安定の維持に必要とされる「8%成長」の確保に全力を挙げる。
 08年10―12月期のGDP伸び率は前年同期比6.8%だった。
 07年のGDP伸び率は13.0%だったので、08年は4.0ポイント低下した。落ち込み幅は天安門事件が起きて7.2ポイントの急減速となった1989年以来、19年ぶりの大きさ。08年のGDPの規模が2年連続で米国、日本に次ぐ世界3位になったのは確実だが、1人当たりでみるとなお100位以下の低水準にとどまる。

◎中国GDP、10~12月6.8%、減速さらに強まる(2009年1月22日、朝日新聞)
 【北京=琴寄辰男】中国国家統計局が22日発表した08年10~12月の国内総生産(GDP)実質成長率は前年同期比6.8%だった。7~9月の9.0%からさらに減速し、01年10~12月の6.6%以来、7年ぶりの低成長となった。
 中国政府は「保八」(成長率8%維持)を掲げて内需拡大策に取り組むが、足もとでの大幅減速は強い逆風となる。世界経済の先行きにも影響を与えそうだ。
 08年の実質成長率は9.0%。6年ぶりに10%を下回り、13.0%に上方修正された07年から大きく減速した。名目GDP総額は30兆670億元(約391兆円)で、07年に続いて米国、日本に次ぐ世界3位を維持した。
 成長が一段と減速したのは、欧米向けを中心に輸出が落ち込んだためだ。10月こそ前年同月比19.2%増だったが、11月は同2.2%減と7年5カ月ぶりに前年同月を割り込んだ。12月も同2.8%減とマイナス幅はさらに広がった。11月以降、米国向け、欧州連合(EU)向けとも前年同月を割り込み、中継貿易の拠点である香港向けも同15%を超える減少が続く。
 輸出の減少は生産の大幅な調整を招いている。工業生産(年間営業収入500万元以上の企業)の前年同月比の伸びは10月に、旧正月の影響で比較できない1、2月を除くと約7年ぶりに10%を割り込み、11月には5.4%増と、94年に月次統計を取り始めて以来最低を記録した。
 内需では、企業の設備投資、建設投資などの固定資産投資が08年に25.5%増、消費動向を示す小売総額が08年に21.6%増で、足もとでも数字上は堅調。ただ、高額品の消費は伸び悩んでいる。

◎ギョーザ事件:捜査情報に懸賞金、中国当局と天洋食品(2009年1月21日、毎日新聞)
 【石家荘(中国河北省)浦松丈二】中国製冷凍ギョーザによる中毒事件で、中国公安当局と製造元「天洋食品」(河北省石家荘市)が合計65万元(約850万円)の懸賞金をかけて容疑者を追っていることが分かった。同社社員が17日証言した。
 懸賞金額は当地の物価水準では異例の高額。懸賞金は当初、公安当局が犯人逮捕につながる情報提供者に対して30万元の支払いを約束していたが、有力情報が集まらないため、同社工場長が最近、懸賞金に35万元を上乗せすることを社内の会議で約束した。
 同社工場は生産を停止しているが、正社員は捜査に協力するため出勤を命じられている。工場には月曜から金曜までほぼ毎日、捜査員7、8人が訪れ、製品のギョーザに接触できるなど条件を満たした社員を連行し、無実が完全に証明されるまで拘束し厳しく事情を聴いているという。

◎中国:鳥インフルエンザの死者3人目(2009年1月21日、毎日新聞)
 【上海・鈴木玲子】中国国営新華社通信によると、強毒性鳥インフルエンザ(H5N1型)に感染し8日発病した貴州省の男子学生(16)が20日、湖南省の病院で死亡した。5日に北京市の女性(19)、17日に山東省の女性(27)が死亡。今年に入り中国での鳥インフルエンザによる死者は3人目となった。
 一方、20日付の中国紙「第一財経日報」は、鳥インフルエンザで重体の山西省の女児(2)の母親が6日ごろ「重症肺炎」で死亡していたと報じた。親子ともニワトリとの接触があったとされ、鳥インフルエンザによる死亡の可能性もある。

◎中国:共産党部長、招請受け平壌へ(2009年1月21日、毎日新聞)
 【北京・西岡省二】中国国営新華社によると、中国共産党の王家瑞・対外連絡部長が21日夜、北朝鮮の朝鮮労働党の招請を受け、平壌へ向かった。王部長は北朝鮮の最高指導者、金正日(キムジョンイル)総書記との親交が深く、健康状態が回復基調にあると伝えられる総書記との会見が実現する可能性が強い。
 金総書記が会見すれば昨年8月に脳卒中で倒れて以来、初めての外国高官との面会となる。
 王部長は、26日からの春節(旧正月)を前にした胡錦濤総書記(国家主席)のメッセージを北朝鮮側に伝達し、中朝国交樹立60周年関連行事などについて協議するとみられる。
 王部長は04、05、08年も春節に合わせて訪朝し、金総書記と会談している。北京の外交関係者は「金総書記との会談が実現すれば中国メディアが取材することになり、健康状態を確認できる機会になる」と話している。

◎中国共産党部長が訪朝、金総書記との会談焦点(2009年1月21日、日本経済新聞)
 【北京=佐藤賢】新華社電によると、中国共産党の王家瑞対外連絡部長が21日、北朝鮮を訪問した。中国共産党と朝鮮労働党の友好相互訪問の一環とみられる。王部長は昨年1月の訪朝で金正日総書記と会談しており、健康悪化説がくすぶる金総書記との会談が実現するか注目される。
 王部長は胡錦濤国家主席から金総書記へのメッセージを伝達する見通し。北朝鮮の核問題についても意見交換するとみられる。中朝の国交樹立60周年となる今年を「中朝友好年」としており、関連行事や往来についても話し合う見込みだ。
 王部長は昨年1月のほか2004年1月と05年2月に訪朝した際にも金総書記と会談するなど金総書記と親交が深い。05年と昨年は金総書記が会談後、王部長ら訪朝団のために宴(うたげ)を開いて歓待している。

◎「台湾スパイ容疑はねつぞう」中国報道官(2009年1月21日、日本経済新聞)
 【北京=佐藤賢】中国国務院台湾事務弁公室の楊毅報道官は21日の記者会見で、台湾総統府職員が中国に機密資料を漏らしたとして逮捕された事件について「機密資料を渡したという報道は全くの捏造(ねつぞう)だ」と否定した。

◎中国3社の意匠権侵害、独バスメーカーが勝訴(2009年1月21日、日本経済新聞)
 【重慶=多部田俊輔】独バスメーカーのネオプランが意匠権を侵害されていたとして中国のバス製造・販売会社3社を訴えていた訴訟で、北京市第一中級人民法院は製造販売の中止と2116万元(約2億8000万円)の損害賠償を中国3社に命じた。中国側は独自のデザインなどと主張したが、法院は外観に差がほとんどないと判断した。
 中国紙の京華時報が21日に報じた。製造販売中止などを命じられたのはバス製造販売の江蘇塩城中威客車(江蘇省)など3社。

◎メラミン賠償金求め最高裁に提訴、中国下級裁不受理で(2009年1月20日、産経新聞)
 有害物質メラミンによる中国の粉ミルク汚染事件で、被害に遭った乳幼児の親ら213人が、最大の被害を出したメーカー、三鹿集団(河北省石家荘市)などに対し、計約3600万元(約4億7000万円)の賠償金を求める訴えを、最高人民法院(最高裁)に起こした。親らの代表が20日明らかにした。
 親らは石家荘市の地裁と河北省の高裁で、いずれも訴えが受理されなかったため最高裁に訴えた。しかし最高裁も同日、審査が必要として受理せず、1週間以内に受理するかどうか決めるという。
 賠償金は被害の程度によって最高で1人60万元を要求。三鹿などは、約30万人の被害乳幼児を対象に1人2000元、死者の遺族には20万元支払うと決定、一部の親は既に受け取っている。

◎鳥インフルエンザ、中国で今年3人目の死者(2009年1月20日、朝日新聞)
 【北京=坂尻顕吾】新華社通信によると、鳥インフルエンザ(H5N1型)に感染して治療中だった中国貴州省出身の男子学生(16)が20日、湖南省の病院で死亡した。中国では今月、北京市の女性(19)と山東省済南市の女性(27)も鳥インフルエンザで死亡しており、今年の死者は3人目となった。
 学生は8日に貴州省で発症し、16日に隣接する湖南省の病院に入院。17日に省衛生当局が学生からH5N1型ウイルスを検出していた。

◎中国軍「海洋や宇宙に拡大」、海軍力を強化、国防白書(2009年1月20日、読売新聞)
 【北京=佐藤賢】中国政府は20日、2年ぶりの国防白書「2008年中国の国防」を発表した。国防政策として「海洋や宇宙、電磁空間の安全を守る能力を高める」と明記。遠洋での作戦能力や宇宙・サイバー戦への対応を増強する方針を示した。日本について前回は集団的自衛権行使などへの警戒を示したが、今回は艦艇の相互訪問などで「日中の防衛関係は進展した」と指摘した。
 国防政策では「情報化の条件の下での局地戦争勝利」との基本方針を維持したうえで、脅威の多様化に対応して任務の幅も広げる必要性を強調。領土、領海、領空だけでなく、海洋や宇宙、電磁空間に活動範囲を拡大する。「強大な海軍の建設に努力する」とも明記し、特に海軍力の増強に力を入れることを鮮明にした。
 テロ対策や国連平和維持活動(PKO)に重点を置く方針も明示。国内の脅威にも触れ、台湾独立や新疆ウイグルの東トルキスタン独立、チベット独立を求める運動が「国家の統一と安全を脅かしている」と指摘した。

◎中国で「言論の自由」訴訟、ブログ運営業者相手取り(2009年1月20日、読売新聞)
 【北京=杉山祐之】北京市の会社役員が19日、政治改革を求める論文を掲載した自らのブログについて、ブログを運営するインターネット業者がアクセスを禁じたのは、中国憲法に定める「言論の自由」への侵害などとして、同市海淀区人民法院(地裁に相当)で、この業者を相手取り、閲覧再開などを求める訴訟を起こす手続きを行った。
 法院は7日以内に受理するかどうかを判断する。
 訴えたのは、元安徽省人民政治協商会議常務委員で北京在住の汪兆鈞(おうちょうきん)氏(60)。先月31日、独裁の弊害と民主化の重要性を訴える「全国人民に告げる書」と題する論文を発表したが、ブログは即日、アクセス禁止となった。
 中国では先月、知識人ら303人が一党独裁を批判する「08憲章」を発表。今月には22人が「洗脳を拒絶する」として中央テレビの視聴ボイコットを宣言するなど、民衆の反政府感情の高まりを背景に、ネットを舞台にした民主化要求が相次ぎ公然化しており、「言論の自由」を掲げた今回の提訴に大きな注目が集まりそうだ。
 汪兆鈞氏が発表した論文「全国人民に告げる書」の要旨は以下の通り。
 09年は、社会転換が始まる年にしなければならない。
 株式市場で政府が優先的に守らなければならないのは共産党の利益だ。多くの地方政府は土地売却、住宅建設で生命をつないでいるが、建設された住宅を買える人はいない。中国経済の問題は、党が政治を握り、銀行、資本市場を独占していることだ。党は、徹底的に反省し、自ら改革する決意を下すべきだ。
 民主的社会制度がなければ、社会矛盾は広がり、冤罪(えんざい)が激増する。(直訴者らは)動乱を起こさないよう注意しなければならない。
 党の思想、世論封鎖を打破してこそ、国家の誤りを終結させられる。インターネットが封殺されれば裁判所に訴え、受理されなければデモ行進を行い、デモが認められなければ同じ色の旗を掲げればよい。
 党はそんなに批判が怖いのか。党はメディアとネットに対する監督、検査を停止すべきだ。封鎖をやめて初めて、本当の人民の声を聞くことができる。
 国軍を政党の軍隊に変えているのは憲法違反だ。
 大学生が社会的責任を意識し、巨大な力を示す時、新たな光明を迎える。
 胡錦濤国家主席と温家宝首相は、このまま「成り行きに任せ」れば、退任後、必ず責任を追及される。
 台湾の民主を学ばなければならない。民主化すれば中国は大きく飛躍できる。

◎中国、「MSN中国」も低俗と批判(2009年1月19日、産経新聞)
 9日付の中国各紙によると、中国政府は8日、社会道徳にそぐわない「低俗な内容」が多数含まれているとして、ソフトウエア最大手の米マイクロソフトが運営するインターネットの中国語版ポータルサイト「MSN中国」など14サイトを新たに「低俗サイト」として公表した。
 中国政府が今週着手したネット上のわいせつ情報などの取り締まり強化対策の一環で、リスト公表は2回目。1回目の「低俗サイト」リストでは、米ネット検索大手グーグルなど19のサイトが名指しで批判を受けた。
 MSN中国については、一部に「大量の低俗な絵や写真が含まれている」と指摘している。

◎中国、新たに12の「低俗サイト」を公表(2009年1月19日、産経新聞)
 新華社電によると、中国政府は19日、わいせつ情報が含まれているとして、新たに12のウェブサイトを「低俗サイト」として公表した。政府が5日から着手したネット上のわいせつ情報などの取り締まり強化策の一環で、リストの公表は4回目。
 これまでに米ネット検索大手グーグルを含む計50の「低俗サイト」が公表され、約720のサイトが閉鎖されている。

◎「サイト閉鎖は違憲」と初の提訴、北京の会社経営者(2009年1月19日、産経新聞)
 中国の大手ニュースサイト「新浪網」が民主化要求の文書を掲載したウェブサイトを閉鎖したのは、表現の自由を保障した憲法に違反するとして、文書を発表した会社経営者の男性(60)=北京市=が19日、新浪網を運営する会社に、サイトの再開を求める訴えを起こした。
 中国でインターネットは共産党の管理下にあり、党を批判する内容のサイトは日常的に閉鎖されている。男性の弁護士によると、サイト閉鎖を違憲とする提訴は初めてとみられる。
 しかし裁判所は、審査が必要だとして同日は提訴を受理しなかった。今後も受理されない可能性がある。
 男性は昨年12月31日「共産党の執政になってから人民に言論の自由はない」と党を批判し民主化を求める文書を発表。一党独裁体制の廃止などを呼び掛けた文書「08憲章」が国内のネットで閲覧できないことも批判した。サイトは数日で閉鎖された。

◎中国側「ギョーザ事件進展なし」、警察庁に回答(2009年1月19日、産経新聞)
 警察庁は19日、中国警察の中央機関である公安部との定期協議を都内で開き、中国製冷凍ギョーザ中毒事件についても協議。中国側から「いまだに解明には至っていない」との説明を受けた。
 協議には、警察庁から金高雅仁・総括審議官ら幹部が、公安部側は張巨峰・国際協力局副局長らが出席。犯罪情勢全般に関する全体会合後、個別事件などを協議する分科会に移り、ギョーザ事件についても、課長級幹部同士が情報交換した。
 中国側はこの際、ギョーザ事件の捜査状況について「長期間にわたって大規模な態勢で捜査しているが、いまだに解明には至っておらず、進展はない」と説明。引き続き両国の捜査機関が連携を強化していくことで合意した。
 日中間では昨年12月、「刑事共助条約」が調印。起訴、公判に必要な証拠物については外交ルートを通さず、捜査機関同士が直接要請が可能となったが、警察庁によるとギョーザ事件についてはこれまでに、中国側から証拠提供の申し入れはないという。

◎鳥インフルエンザに感染、27歳女性死亡、中国・山東省(2009年1月19日、読売新聞)
 【北京=佐伯聡士】中国衛生省は18日、山東省済南市在住の女性(27)が鳥インフルエンザウイルス(H5N1型)に感染し、17日夜死亡したと発表した。
 今月5日に北京で鳥インフルエンザによる初の死者が出たほか、17日にも山西省で2歳の女児が重体になっていることが判明したばかり。

◎公安省幹部2人取り調べ、中国(2009年1月19日、産経新聞)
 19日付の中国紙、新京報は、中国有数の富豪として知られる家電販売最大手「国美電器」の創業者、黄光裕氏の経済事件に関連し、中国共産党の規律検査委員会が公安省の鄭少東次官補兼経済犯罪捜査局長と相懐珠副局長の2人を取り調べていると伝えた。
 黄氏の経済事件では、黄氏のマネーロンダリング(資金洗浄)に関与した疑いで香港とマカオの賭博業界の関係者が取り調べを受けており、鄭次官補らは同関係者との関連が指摘されている。
 また、国美電器は18日、黄氏が取締役会議長などの役職から離れたと発表した。ただ、黄氏は同社の35・55%の株式を保有し続けている。

◎中国製ギョーザ中毒:中国当局、捜査情報に懸賞金、天洋食品が上乗せ(2009年1月18日、毎日新聞)
 【石家荘(中国河北省)浦松丈二】中国製冷凍ギョーザによる中毒事件で、中国公安当局と製造元「天洋食品」(河北省石家荘市)が合計65万元(約850万円)の懸賞金をかけて容疑者を追っていることが分かった。同社社員が17日証言した。
 懸賞金額は当地の物価水準では異例の高額。懸賞金は当初、公安当局が犯人逮捕につながる情報提供者に対して30万元の支払いを約束していたが、有力情報が集まらないため、同社工場長が最近、懸賞金に35万元を上乗せすることを社内の会議で約束した。
 同社工場は生産を停止しているが、正社員は捜査に協力するため出勤を命じられている。工場には月曜から金曜までほぼ毎日、捜査員7、8人が訪れ、製品のギョーザに接触できるなど条件を満たした社員を連行し、無実が完全に証明されるまで拘束し厳しく事情を聴いているという。

◎ギョーザ事件:捜査情報に懸賞金、中国当局と天洋食品(2009年1月18日、毎日新聞)
 【石家荘(中国河北省)浦松丈二】中国製冷凍ギョーザによる中毒事件で、中国公安当局と製造元「天洋食品」(河北省石家荘市)が合計65万元(約850万円)の懸賞金をかけて容疑者を追っていることが分かった。同社社員が17日証言した。
 懸賞金額は当地の物価水準では異例の高額。懸賞金は当初、公安当局が犯人逮捕につながる情報提供者に対して30万元の支払いを約束していたが、有力情報が集まらないため、同社工場長が最近、懸賞金に35万元を上乗せすることを社内の会議で約束した。
 同社工場は生産を停止しているが、正社員は捜査に協力するため出勤を命じられている。工場には月曜から金曜までほぼ毎日、捜査員7、8人が訪れ、製品のギョーザに接触できるなど条件を満たした社員を連行し、無実が完全に証明されるまで拘束し厳しく事情を聴いているという。

◎中国のGPSが2020年完成、空母戦闘群と連動(2009年1月18日、朝日新聞)
 【北京=佐伯聡士】中国が構築を進めている中国版GPS(全地球測位システム)「北斗」の地球規模の運用態勢が2020年までに整う見通しとなった。
 中国紙「中国国防報」などが伝えた。すでに衛星5基を打ち上げて軍民両用で地域的な運用が始まっているが、最終的に30基余りを使用する予定で、今年は一気に3~4基の衛星を打ち上げる。
 米国のGPSに依存しない北斗の地球規模のカバーは、建造に向けて本格的な研究が始まった空母戦闘群と密接な関係を持つ。ミサイル駆逐艦、艦載機の精密誘導兵器などを駆使する空母戦闘群にとって、独自技術による測位システムは欠かせない。有事の際、米国がGPSをコントロールし、空母などが機能不全に陥る事態を避けるためだ。外交筋の間では「空母建造の時期は北斗の完成をにらんだもの」との見方が出ている。
 03年5月から正式に運用を開始した北斗は、中国とその周辺地域を対象に、軍だけでなく、漁業、気象、交通などの分野で幅広く利用され、昨年5月の四川大地震の際には軍の救援活動で威力を発揮したという。精度などレベルを大幅に向上させた第2世代の整備も07年4月から始まっている。
 衛星測位システムは、米国のGPSのほか、ロシアの「グローナス」が10年のシステム完成に向けて急ピッチで態勢を整えている。

◎中国当局、メタミドホス混入疑いで「天洋」関係者を聴取(2009年1月18日、読売新聞)
 【北京=佐伯聡士】中国製冷凍ギョーザ中毒事件で、中国公安当局が昨秋以降、製造元の天洋食品(河北省石家荘市)の工場関係者数人を有機リン系殺虫剤メタミドホスを混入させた疑いがあるとして拘束し、事情聴取を進めていたことが分かった。
 関係筋が17日明らかにした。ただ、混入が立証できず、捜査は暗礁に乗り上げている。中毒被害事件が発覚してから今月30日で1年を迎えるが、解決は難しそうな情勢だ。
 関係筋によると、当局は、北京五輪閉幕後の9月頃から捜査を本格化。工場関係者の家族3代まで聴取の範囲を広げ、反日的な背景がないかどうかを含めて調べを進め、数人を拘束した。だが、容疑を否認しているほか、殺虫剤混入を立証できる決定的な物証や動機が見つかっていないという。

◎天安門事件の再評価厳しく、趙元総書記死去から4年(2009年1月17日、産経新聞)
 【北京=野口東秀】民主化運動を武力弾圧した天安門事件(1989年6月4日)で失脚した中国共産党の趙紫陽元総書記が死去してから17日で4年。祭壇が設けられた北京市内の趙氏の自宅には、軍の発砲などで子供を失った母親らが続々と駆けつけた=写真(野口東秀撮影)。今年は同事件から20年にあたり、当局は世論の引き締めを格段に強化している。趙氏の名誉回復と「反革命暴乱」と定められた同事件の見直しは厳しい情勢だ。
 趙氏宅には天安門事件で息子を亡くし、一党独裁の終結を求めた「08憲章」の最初の署名者でもある丁子霖・元中国人民大学助教授らが姿をみせ、趙氏の大きな写真が掲げられた書斎は花束で埋まった。
 記帳簿には「人民はあなたを忘れない」「現在の社会はあらゆる腐敗が蔓延(まんえん)している」などの言葉が書き込まれ、片足を失った民主活動家のほか、国家政権転覆扇動罪で服役中の胡佳氏(代理人署名)らの名前などがみられた。
 趙氏の娘、王雁南さんは「天安門事件の再評価は時間の問題だと、官僚も庶民もわかっている。必ず社会正義が実現し、政治体制の進歩がなされると信じる」と強調した。
 指導部は2005年、1987年に失脚し、追悼大会が天安門事件につながった胡耀邦元総書記を事実上“再評価”している。しかし趙氏については「動乱を支持し党分裂を図った」とし、名誉回復は否定したままだ。

◎ギョーザ中毒事件で元従業員を拘束、聴取 中国当局(2009年1月17日、産経新聞)
 【北京=野口東秀】中国製ギョーザ中毒事件で、中国公安当局は製造元の天洋食品(河北省石家荘市)に勤めていた男性従業員ら3人前後を容疑者として絞り込み、事情聴取していることが17日までにわかった。中国筋が明らかにした。男らは容疑を認めていないが、当局はさらに徹底した捜査を継続する方針だ。
 容疑者の一人は、ギョーザを冷凍庫で保管する段階にかかわる従業員とみられ、昨年秋の時点ですでに拘束されていた。当局は絞り込んだ男らが共謀した可能性を視野に入れているもようだ。しかし供述は二転三転するなど、あいまいだという。
 当局は、延べ約1000人から事情聴取し、管理記録や出勤状況を調査したほか、監視カメラの映像などを分析してきた。さらに、家族や友人、同僚らも聴取するなどし、その結果、昨年秋から冬にかけて3人前後に絞り込んだ。
 容疑が完全に固まっていないため、当局は事情聴取のための拘束という形式で、釈放、再拘束を繰り返すなどして調べているが、毒物混入を立証できる決定的物証に欠けており、解決までにはなお時間がかかる可能性がある。
 事件をめぐっては、昨年6月に、天洋食品が日本での事件後に回収したギョーザを従業員の親戚(しんせき)らに販売、4人が中毒症状を起こし、日本と同じ農薬成分メタミドホスが検出された。この事件は中国製食品への不信が急速に高まるきっかけとなり、日本の対中感情を悪化させる要因にもなった。

【用語解説】中国製ギョーザ中毒事件
 2007年12月~08年1月に、中国河北省石家荘市の天洋食品製の冷凍ギョーザを食べた千葉県と兵庫県の3家族計10人が下痢や嘔吐の症状を訴え9人が入院、女児1人が一時意識不明となった。検査で具や包装から有機リン系の殺虫剤メタミドホスが検出され、中国製食品に対する不安が拡大した。日本国内ではメタミドホスは使用禁止。中国でも07年に使用が禁止され、08年1月に製造・販売も禁じられた。08年6月に中国でも食中毒被害が発覚。中国国内での故意の混入が疑われてきた。

◎中国、わいせつ500サイト閉鎖(2009年1月16日、産経新聞)
 16日付の中国紙、経済日報によると、中国工業情報省は15日、政府が先週から始めたインターネット上のわいせつ情報などの取り締まり強化策として、既に500以上のウェブサイトを閉鎖したことを明らかにした。
 ネット上で違法にわいせつ情報を流したとして公安当局が拘束した容疑者も、数十人に上るという。
 中国政府はネット情報に対する監視を強めてきたが、今回は1カ月かけて、わいせつ情報などを掲載している「低俗」サイトに対する取り締まりを強化。米ネット検索大手グーグルや米マイクロソフトが運営する「MSN中国」を含む50サイトが「内容が低俗」として名指しで批判されている。

◎中国のネット利用者、2億9800万人、08年末41%増(2009年1月15日、日本経済新聞)
 【上海=渡辺園子】中国インターネット情報センターは、2008年末の同国のネット利用者数が前年同期比41.9%増の2億9800万人に達したと発表した。農村での利用者が6割増と大幅に増えた。人口普及率は22.6%。7割超の日本や米国よりはまだ低いが「初めて世界平均(21.9%)を上回った」という。
 中国のネット利用者数は既に米国を抜き、世界一。ネット上のサービスで利用率が高いのは音楽ダウンロード(83.7%)やニュース配信(78.5%)。株取引の利用率は11.4%で、株価低迷を背景に07年末比で6.8ポイント低下した。携帯電話でのネット接続の利用者は07年末比2.3倍の1億1760万人に急増した。

◎ニセ1万円札2390枚両替、中国国有企業の理事長起訴(2009年1月15日、読売新聞)
 【香港=竹内誠一郎】15日付の香港各紙によると、香港の銀行で日本円の偽1万円札2390枚を両替したとして、中国本土出身の男(56)が14日、偽造通貨行使の罪で起訴された。
 男は「偽札だとは知らなかった」と主張している。
 「明報」紙によると、男は中国国有企業の理事長で、7日、仲間の女に1万円札2390枚を預け、196万香港ドルに両替させた。銀行はその後、すべて偽札だったと気づき、警察に通報。男は、女が逮捕されたあと、警察に出頭した。

◎中国産ウナギに殺虫剤、首都圏に販売、千葉県が回収命令(2009年1月15日、朝日新聞)
 千葉県は15日、同県成田市の輸入業者「丸勝」(西勝光治社長)が中国から輸入した活(い)きウナギから、基準値の3倍の殺虫剤が検出された、と発表した。印旛保健所は立ち入り調査を実施し、同日、食品衛生法違反で丸勝に回収命令を出した。健康被害の届け出はないという。
 県衛生指導課によると、殺虫剤は「ジコホール」で、国内では現在、生産されていない。活きウナギは3日に中国から1500キロ輸入され、東京、埼玉、千葉の卸売業者に販売されたという。成田空港検疫所が検査したところ、基準値(0.01ppm)を超える0.03ppmが検出されたことが14日に分かり、厚生労働省が県に連絡した。

◎中国で大量の偽札出回る、100元札受け取り拒否も(2009年1月14日、産経新聞)
 【北京=矢板明夫】昨年末から今年初めにかけて、中国各地で100元(約1300円)の偽造紙幣が大量に出回り、相次いで見つかっている。北京紙「新京報」などは「銀行の偽札鑑別機を通り抜ける」とその精巧ぶりを報じたところ、市民の間で不安が広がり、100元札の受け取りを拒否する商店やタクシー運転手も現れている。
 中国メディアによると、12月初めまでは広東省周辺で、出稼ぎ労働者らに支払われる給料の中から偽札が集中的に見つかったが、その後、福建省、四川省など全国に広がったという。一部の工場経営者が偽札業者から大量購入して給料として従業員らに配り、旧正月の帰省ラッシュに伴って全国に広がった可能性もあるという。
 偽札は、その紙質や精巧な印刷からホンモノと見分けがつかないといわれている。偽札は、紙幣の下部に印刷されている通し番号がHD90から始まるものが多いとされる。だが、同番号のホンモノの紙幣もあり、それだけで判断はできないという。密造の場所は特定されておらず、台湾で作られた可能性が高いともいわれているが、一部のネット情報では北朝鮮から流入したとの説もある。
 中国では、偽札を発見し銀行などに届け出ても、没収されるだけでまったく補償されないため、偽札を手にしたら黙ってそれを使おうとする人が多い。そのため、警察に寄せられる情報は少なく、捜査は難航しているという。
 中国人民銀行(中央銀行)の貨幣金銀局の葉英男局長は8日、記者会見し「一部の小売店で使用されている偽札検査機は、品質が悪く判別能力に欠けている。これが偽札流通の要因となっている」と述べ、今後は国家質量技術監督局と連携し、偽札検査機の品質向上に引き続き努めたいとの意向を示した。
 米国営短波ラジオ放送局のボイス・オブ・アメリカ(VOA)は10日、「偽造紙幣の流通は、人民元に対する信用を失墜させた」と報じている。

◎「国営テレビは洗脳番組」、中国内の学者ら視聴拒否宣言(2009年1月14日、朝日新聞)
 【北京=坂尻顕吾】「中国中央テレビの洗脳番組を拒絶する」。中国内の学者や作家、弁護士ら22人が連名で国営テレビを「国家宣伝」と位置づけ、ネット上で視聴拒否を宣言した。体制批判は避けているが、共産党や政府の統括下にある中核メディアの是非を知識人が正面から取り上げた動きだ。
 宣言文は12日付で公表された。中国中央テレビについて、(1)ニュース番組は民衆の集団抗議など社会矛盾を取り上げない、(2)国内報道は紋切り型の慶事報道に偏重している、(3)大量の宮廷ドラマは征服された側の民族感情に配慮していない、などと指摘。「われわれには視聴を拒否する権利がある」と訴えた。
 宣言文に署名した弁護士の1人は14日、朝日新聞の取材に「三鹿集団による粉ミルク事件では被害者の側に立った報道がほとんどないなど、以前からメディアのあり方に疑問を持っていた」と話した。

◎300人が人権問題で抗議、北京、警察が100人連行(2009年1月14日、産経新聞)
 中国政府で対外宣伝部門を主管する国務院新聞弁公室の庁舎前で14日午前、各地の当局の腐敗や非人道的な対応に怒った陳情者ら300~400人が「中国には人権がない」などと抗議し、100人以上が警察車両で現場から連行された。
 中国では当局への抗議行動が活発化しているが、新聞弁公室前での集団抗議は珍しい。
 目撃者によると、抗議に参加したのは世界人権宣言の採択から60周年の昨年12月10日に外務省前で「人権状況の改善」や中国政府の「国家人権行動計画」への参画を訴える抗議行動を行ったグループが中心。外務省は同月18日、同計画を作成した新聞弁公室が1月14日に訴えを受け付けるとグループに回答していたため、現場に集まった。
 当初は数十人だったが、北京に長期滞在している地方の陳情者が続々と集まり、抗議文書を掲示するなどの行動に発展したという。

◎「低俗サイト」第3弾公表、中国政府、国内で運営の17サイト(2009年1月14日、産経新聞)
 14日付の北京晨報によると、中国政府はサイトの一部に社会道徳にそぐわない「低俗な内容」が含まれているとして、新たに17のサイトを「低俗サイト」として公表した。
 政府が5日から着手したネット上のわいせつ情報などの取り締まり強化策の一環で、リストの公表は3回目。17サイトは中国紙、京華時報のニュースサイト「京華網」などすべて中国国内の会社が運営しているもの。
 これまでの2回では、米ネット検索大手グーグルを含む計33のサイトが「低俗サイト」として公表された。

◎中国:貿易伸び10%台に、黒字額は世界一へ(2009年1月13日、毎日新聞)
 【北京・大塚卓也】中国税関総署が13日発表した最新の貿易統計によると、輸出と輸入を合わせた08年の貿易総額は前年比17.8%増の2兆5616億ドルだった。貿易黒字額は前年比12.5%増の2954億ドルで、4年連続で過去最高を更新した。貿易総額、黒字額とも07年に首位だったドイツを超え、貿易総額では米国に次ぐ2位に、黒字額では首位に立つ可能性が高い。
 08年の輸出は前年比17.2%増の1兆4285億ドル。ドイツの08年1~11月の輸出額は9278億ユーロ(約1兆2300億ドル)で、輸出額でも中国がドイツを超え、世界でトップとなる見通しだ。ただ、輸出入額は、金融危機の影響で先進国向けの輸出にブレーキがかかったため、昨年11月にWTO加盟(01年12月)以来初めて前年実績を下回った。

◎中国3G免許交付は「世界トップ奪取」の大号令(2009年1月13日、日本経済新聞)
 3Gの検討開始から11年、中国の通信産業を主管する工業・信息化部は1月7日、チャイナモバイル、チャイナテレコムそしてチャイナユニコムの3キャリアに対して、それぞれTD-SCDMA、CDMA2000およびWCDMAの3G免許を交付した。当日は記者などを一切シャットアウトし、関係者だけの極めて静かな船出となったが、世界の通信業者にとってインパクトは絶大に違いない。(肖宇生)
 「中国3G免許はいったいいつ交付されるのか」。この極めて複雑な命題を読み解こうと、世界中の通信関係者が何度もチャレンジし、その度に予想を裏切られてきた。ただし、長らく免許交付のアキレス腱となっていたTD-SCDMAの実用化と通信キャリアの再編などの課題は2008年中にクリアされ、発表は時間の問題だったといえる。
 今回の免許交付は満を持してのデビューともいえるが、正直なところ2009年旧正月前に正式発表されるかどうかには確信を持てなかった。しかし、急速に進行する世界同時不況が、発表のタイミングを見計ってきた中国政府の決断を後押ししたに違いない。
 なぜなら、4兆元の景気対策を打ち出した中国政府にとって、3G投資は持って来いのカードだからだ。ネットワーク投資だけでも今後2年間2800億元(約4兆2000億円)が必要とされ、関連産業の投資を含めると2兆元(約30兆円)に上るともいわれている。中国経済も減速が余儀なくされているなか、3Gスタートは久々の明るいニュースといえよう。
 TD-SCDMA実用化に向けた検証作業、キャリア再編の完了、そして景気対策の起爆剤としての期待。3G免許は結果として、絶好なタイミングで交付されたのである。
 去年の再編を終えて3大キャリアに集約された中国通信業界だが、今のところはチャイナモバイルの一人勝ちだ。ユーザー数も財務体質も収益レベルも他の2社を圧倒している。
 しかし、GSM時代にわが世の春を謳歌してきたチャイナモバイルも3Gでは全く未知数のTD-SCDMAを担うことになり、不確定要素がにわかに高まる。去年の試運用を経て北京などの大都市を中心に10都市にTD-SCDMAネットワークを構築したが、去年12月時点で1万7672という基地局数ではまだ足りないのは明らかだ。
 もちろん、失敗が絶対許されないプロジェクトだけに、チャイナモバイルもネットワークの構築に血眼になっている。今年だけでもインフラに588億元(約8820億円)を投じ、6万カ所の基地局を設置するという。エリアも今の10都市から238都市へ拡大し、全国の中規模都市の70%をカバーする。それでもTD-SCDMA陣営の一番の弱みは端末で、質・量とも改善されてきたとはいわれながらも、他2規格と比べるとその貧弱さを否めない。
 一方、チャイナテレコムとチャイナユニコムは、サービス開始時期ではチャイナモバイルに先行を許しているものの、すでに成熟している規格だけに追いつくのは早いと見られる。両社ともネットワークの構築とバージョンアップを急ぎ、CDMA2000とWCDMAのブランド力を最大限に生かしてチャイナモバイルからユーザーを奪い取ることを狙っている。得意の固定通信分野で培ってきた企業顧客資源を活用し、固定・携帯を統合したサービスでドル箱の法人分野も開拓する腹積もりだ。
 鍵を握っているのは魅力あるソリューションの提供や投資体力、そしてブランド力の確立だ。ガリバーのチャイナモバイルに対しチャイナテレコムとチャイナユニコムが挑むという構図は今後何年間かは続くだろう。それでも3社に与えられた時間はさほど多いとはいえない。
 勝負の行方が見えないキャリア業界をよそに、通信設備メーカーからは高笑いの声が聞こえそうだ。特に中国二強である華為技術と中興通信は、WCDMAとCDMA2000のいずれでも着々実績を残し世界トップ5にも入っている。中国3Gのスタートでさらに追い風が吹きそうだ。
 お家芸のTD-SCDMAはもちろん、CDMA2000とWCDMA分野においてもここ数年間は2社合計で50%以上の中国国内シェアを確保できるとみられる。保守的に計算しても売り上げで毎年100億~300億元(約1500億円~4500億円)の上積みが見込める。
 両社はこれまで価格競争力とスピードを武器に海外市場で欧米メジャーと渡り合ってきた。世界不況で欧米メーカーが苦戦し海外市場の急激な回復も望めないなか、今回の地元の競争で海外勢と市場シェアを分け合う気持ちは更々ないだろう。
 世界の通信市場が頭打ちになるなかで、中国の3Gはスタートした。しかし、それはあくまでも通過点である。では、中国の通信業界はどこへ向かうのか。そこで注目すべきなのは、独自規格TD-SCDMAを背負うチャイナモバイルの動向である。なぜならチャイナモバイルはその目線をすでに4Gに向けているからだ。
 3Gの運営は4Gへのスムーズな移行を図るためのツールにしか過ぎない。すでに最大のネットワークを持つチャイナモバイルは、中国だけでなく新興国を中心とした海外進出にも乗り出している。TD-SCDMAの運営で実績を示せれば、4G時代の規格策定などにおいてその発言力をより高められることは間違いない。
 それは通信設備メーカーも同じだ。最近は特許数や国際組織への寄稿数などが急増しており、開発力も高まってきた。エリクソンなどの欧米メジャーに追いつき、そして追い越せるかどうかはここ何年かが正念場になるだろう。過去20年、規格や技術の主導権を欧米メジャーに握られ苦しんできた中国通信業界だが、10年後にその立場が逆転することも夢ではない千載一遇の好機を迎えている。

◎上海市、9%成長に減速、09年目標、高成長に陰り(2009年1月13日、日本経済新聞)
 【上海=戸田敬久】上海市は13日、人民代表大会(議会)を開き、2009年の成長率の目標を9%に設定した。10%前後だった08年実績に比べ減速し、1991年(7.1%)以来の低い水準となる。高成長を続けてきた上海経済にも陰りが見え始めた。一方、09年の同市の税収入は6%増と、08年の13.3%増に比べて大幅に鈍る見込みだ。失業率は4.5%前後に抑える計画だという。

◎【メラミン混入】低額賠償金の受け取りを拒否(2009年1月13日、産経新聞)
 有害物質メラミンによる粉ミルク汚染事件で、中国の粉ミルクメーカーが支払う賠償金について、被害に遭った乳幼児の親ら200人以上が、一生分の治療費負担が必要などとして、低額の賠償金受け取りを拒否する署名活動を始めた。親の代表が13日、明らかにした。
 活動は、インターネット上で11日夜に始め、12日夜の時点で200人以上が署名しており、さらに広がることは確実。親らは、1回の賠償金支払いだけでなく、後遺症が出た場合の補償や、これまでの治療費の返還などを求めている。
 最大の被害者を出した粉ミルク製造元の三鹿集団(河北省石家荘市)などは、被害に遭った約30万人の乳幼児を対象に一人2000元(約2万6000円)、死者の遺族には20万元の賠償金を支払うことを決めている。

◎上海ディズニーランド、開業へ調印、早ければ14年(2009年1月13日、朝日新聞)
 【上海=西村大輔】中国中央テレビなどは13日、上海市政府と米ウォルト・ディズニー社が「上海ディズニーランド」開業の取り決めに調印した、と伝えた。早ければ2014年にも開業する見通しで、東京、香港に次いで東アジアで3カ所目となる。
 報道によると、運営会社の持ち株比率は上海市政府傘下の企業が57%、ディズニー側が43%。244億8千万元(約3300億円)を投じ、最終的には香港ディズニーランドの数倍にあたる6~8平方キロの規模になるという。
 建設地は明らかになっていないが、これまでの地元報道によると浦東国際空港に近い同市東部の浦東新区内とみられている。

◎ペット犬大量死、中国でドッグフード回収(2009年1月12日、産経新聞)
 12日付の上海紙、東方早報によると、上海の販売業者がオーストラリアのメーカーから中国に輸入したドッグフード「優格(中国でのブランド名)」を食べたペット犬が吐血して死ぬ例が相次ぎ、店頭からの製品回収を急いでいる。発がん性のあるカビの一種が混入した可能性があり、食べた後すぐに中毒死した小型犬も報告された。これまで100頭前後が死亡したとの情報もある。米国では2007年に中国産の原料を使ったペットフードを食べた多数の犬や猫が死んで社会問題となったことがある。

◎中国、抗生物質乱用で毎年8万人死亡(2009年1月12日、産経新聞)
 12日付の中国紙、中国青年報によると、中国の医学専門家は医療施設で抗生物質の乱用により毎年約8万人が死亡し、約800億元(約1兆500億円)の医療費の浪費を招いていると指摘した。
 専門家の推計では、2005年に薬の副作用で死亡した患者約20万人のうち、40%は抗生物質の乱用が原因だった。外国では安全性に問題があるため使用禁止となったのに、中国内では依然広く使用されている抗生物質もあるという。
 乱用の理由について、医療水準の低さや投薬による利益獲得があるとしている。

◎中国の新車販売938万台、08年、6.7%増に急減速(2009年1月12日、朝日新聞)
 【北京=琴寄辰男】中国自動車工業協会は12日、08年の新車販売台数が938万台だったと発表した。国営新華社通信が伝えた。金融危機の影響による販売不振で、前年比6.7%増と、98年(2.4%増)以来の低い伸びにとどまり、20%を超えた07年から急減速した。08年年初には1千万台突破が見込まれていたが、夏前から富裕層や企業の購買意欲が急速に冷え込み、達成できなかった。
 08年の生産台数は5.2%増の935万台だった。
 中国自動車市場は、06年に25%を超える伸びを記録し、日本を抜いて米国に次ぐ世界第2位に躍進。07年も22%増の879万台に達した。だが08年は夏前から販売が急減速し、8月に05年2月以来3年半ぶりに前年同月比マイナスに転落。その後も、10月を除いて前年同月割れが続いた。
 地元企業との合弁会社を通じて中国市場に参入している海外大手メーカーも、08年は伸び悩んだ。07年は33.7%増だったホンダは11.7%増の47万3千台に、07年は62%増だったトヨタ自動車も、17%増の58万5千台にそれぞれとどまった。米ゼネラル・モーターズは6%増と、99年の中国市場での販売開始以来初めて10%を割った。独フォルクスワーゲンは、香港、マカオでの販売を含めて12.5%増だった。
 北米、日本市場が不振を極め、各メーカーの期待が中国市場に集まるなか、09年は「市場全体で5%程度の伸びを見込むが、それも景気がいつ底入れするか次第」(日系メーカー)。1千万台達成は09年も難しい、との見方が早くも出ている。

◎街角:中国・吉林省、値切り交渉の報い(2009年1月11日、毎日新聞)
 吉林省長春から300キロ北上した農村の長距離バスターミナル。無許可で「白タク」営業している運転手が次々に声を掛けてきた。
 取材で市内を回った後、250キロ離れた黒竜江省ハルビンへ行くと説明すると、30歳前の運転手は「高速料金を含めて800元(約1万1000円)」と吹っかけてきた。この辺の農民の1カ月の平均収入を超える額だ。路面が凍結しているとか、空車で戻らなければならないとか、いろいろ理由を並べ立てる。
 冗談を言うな、と笑い飛ばしながら掛け合っていると、集まり始めた他の運転手に「上客」を奪われると思ったのか、「500元でいい」と乗車をせかされた。
 トウモロコシが刈り取られた畑が延々続く舗装路を時速80~90キロで飛ばす。外気は氷点下15度。夕刻前なのに人影はない。2時間以上走った。
 前方の橋に「改修中」の札が掛けられていた。吉林と黒竜江を隔てる拉林河。幅30メートルほどの水面は氷結していた。別の道を尋ねると、運転手は「遠すぎる」と沈黙した後、道路をそれて河原の土手を下り始めた。
 まさかとは思ったが、運転手は氷の表面にタイヤのわだちがうっすら残っているのを指さし、「仕様がない」と車を滑らせ始めた。対岸まで約10秒。私は助手席で体をこわばらせていた。反対の土手に上がった途端、運転手も「フー」と肩で息をした。
 片道90元の高速料金を切り詰めるため、迂回(うかい)路を走ったという。値切り交渉には自信を持っていたが、とんだ落とし穴だった。【大塚卓也】

◎中国、精巧なにせ札で騒動、検札機すり抜け(2009年1月11日、日本経済新聞)
 中国で通し番号が「HD90」から始まる高精度のニセ100元(約1300円)札が出回り、従来の検札機では識別できずに騒動になっている。中国人民銀行(中央銀行)は急きょ、にせ札について説明資料を公開するなど注意を呼びかけている。
 中国の小売店の大半はにせ札に対応するため、店頭に100元札用の検札機を備えている。だが、人民銀によると「HD90」のにせ札は、偽造防止処理の多くを模し、検札機で識別するのが難しい場合があるという。(上海=戸田敬久)

◎中国、世論統制を強化、記念日続々「敏感な1年」に警戒感(2009年1月11日、産経新聞)
 【北京=野口東秀】中国共産党は、報道や学術・文化界を含めた世論・思想の引き締めを強化する方針をこのほど打ち出した。経済の悪化で失業者が増大し、民衆の暴動が各地で吹き荒れる中、政治的に敏感な記念日がめじろ押しのためだ。公安当局は、民主化の動きを警戒、徹底してその芽を摘む構えで、宣伝工作と治安対策を格段に強化する見通しだ。指導部は、社会の安定を最大の政治原則として建国60周年を乗り切る構えをみせている。
 香港誌「開放」「争鳴」の最新号は、中国共産党が2008年12月、「世論宣伝の管理を強化する」内容の「24号文書」を党内に伝達したと報じた。胡錦濤国家主席(党総書記)が「西洋化と(体制内の)分裂に反対する旗を高く掲げる」よう指示したという。文書の通達は「金融危機で経済が衰退する時期には、特に世論を厳しくコントロールし、(党に歯向かう)異分子に打撃を与え、『社会の安定』を維持する必要がある」(争鳴)からだ。
 胡主席は12月中旬、「西側の政治制度をモデルにすることは絶対にない」と明言した。当局は、一党独裁体制を批判し、政治体制の改革を求めた「08憲章」の起草者で、著名な作家の劉暁波氏を拘束した。関係者によると、当局は、同憲章に署名した70人以上を尋問し、署名撤回を要求している。同憲章に関する取材や報道を禁止する通達も出された。
 「社会の安定」重視は、尖閣諸島(中国名・釣魚島)の領有権を主張する反日団体が1月10日に湖南省で開く予定だった会議が当局の意向で突然中止となったことにも表れている。
 共産党は1月4、5日、全国宣伝部長会議を開催。思想部門を統括する李長春・党政治局常務委員が「統一された宣伝・思想・文化工作」を展開し、社会の安定を維持する方針を打ち出した。国内の報道機関は08年8月の北京五輪期間中、社会の不安定化につながる報道を規制されていたが、今後、統制は一層強化されそうだ。
 09年は政治的に「敏感な年」(当局者)と認識しているからで、党中央組織部長の李源潮政治局員は「党と国家にとり、試練の年になる」と表明した。
 中国は、10月1日の国慶節(建国記念日)に大規模な軍事パレードを10年ぶりに実施し、大々的に国威発揚を図りたい考えだ。関係者によると、パレードに治安維持を担う武装警察部隊が初めて参加する方向で調整中だ。胡主席は1月4日、武装警察部隊幹部と会見し、「職責と使命は極めて重大だ」と激励した。

・中国の今年の主な記念日
 3月10日:チベット仏教最高指導者ダライ・ラマ14世の海外亡命(同月17日)につながったチベット動乱から50年。
 4月25日:非合法の気功集団「法輪功」メンバーが権力の中枢、北京の中南海を包囲し、党中央に衝撃を与えた事件から10年。
 5月4日:反日愛国運動(五四運動)90年周年。
 5月12日:約8万7000人の死者・行方不明者を出した中国・四川大地震から1年。
 6月4日:民主化運動を武力弾圧した天安門事件から20年。
 10月1日:建国60周年(国慶節)。

◎中国「西側の技術盗んでない」、高速鉄道で(2009年1月11日、日本経済新聞)
 【北京=共同】中国鉄道省の王勇平報道官は10日、テレビ中継された記者会見で中国の高速鉄道について「自国の知的財産権による成果で、西側の技術の窃取は存在しない」と強調した。
 フランス鉄道車両大手アルストム・トランスポールの最高経営責任者(CEO)が、中国は海外メーカーの技術を転用した車両を輸出しようとしているなどと、年初の英紙フィナンシャル・タイムズ上で非難したことに反論した。
 報道官は、2004年以来、ドイツや日本、フランスなどの企業と協力、時速200キロレベルの技術を導入、吸収した上で300~350キロレベルの車両を自主開発したと述べた。

◎DOWA、中国で家電再利用事業、金・銅など抽出(2009年1月11日、日本経済新聞)
 非鉄大手のDOWAホールディングスは年内にも中国で家電リサイクル事業を始める。不要になったテレビや冷蔵庫、洗濯機など当面、年40万台程度を回収して金や銅などの金属資源を抽出、再利用する計画。中国では今後、老朽化して廃棄対象になる家電や自動車が大量発生する見込みだ。このため中国政府は今月から資源再利用などを促す新法を施行しており、先行してノウハウを蓄積してきた日本企業の商機が広がりそうだ。
 中国での自動車や携帯電話の年間販売台数は世界全体の1割を超え、日本を上回る消費大国に成長した。今後も急ピッチでの需要拡大が続けば部品に使う金属資源などが世界的に不足する恐れが強く、同国でのリサイクル体制の整備は世界の資源需給の行方を大きく左右することにもなる。

◎鳥インフルで街に警戒感、北京近郊、感染源で消毒(2009年1月10日、産経新聞)
 北京市で5日、鳥インフルエンザにより死亡した女性がアヒルを購入した河北省三河市の行宮市場では連日、徹底的な消毒が続いている。北京市では初の死亡例で、街には変異する恐れがある新型インフルエンザ発生への警戒感も強まってきた。
 感染源と疑われている家禽(かきん)類が売られていた同市場の一画は、黄色いテープで隔離されたまま。「消毒作業はいつまで続くの。商売どころか、寝る場所もない」。売り場に住んでいた女性が嘆いた。
 両市は隣接しており、境界には道路や鉄道に検疫所が設けられ、北京市への生きた家禽類の搬入を厳しく制限している。
 一方、北京市内の市場では、煮沸したニワトリやアヒルが売られているが、感染を恐れる市民はほとんど手を伸ばさない。

◎中国:ネットで2億人がニュースを見る(2009年1月10日、毎日新聞)
 インターネット社会が急速に進む中国で、ネット利用者の8割に当たる2億600万人がネットでニュースや情報を見ていることが明らかになった。中国の政府系シンクタンク、中国社会科学院が発表した「09年社会青書」の中の「08年中国インターネット世論分析報告」で発表された。
 中国のネット利用者は08年上半期で2億5300万人に達し、世界一に躍進した。報告によると、利用者は30歳以下の若い世代が中心で全体の68.6%を占める。国営新華社通信のウェブサイト「新華網」など3大ニュースサイトと「新浪」など4大ポータルサイトでは、1日に2万件のニュースが更新され、平均アクセス数は20億件に上る。
 08年は特にニュースへのアクセス数が急増した。同年上半期にはネットでニュースを見る利用者は5164万人増の2億600万人に上った。「(四川大地震や北京五輪など)大きな出来事が続いたため」と分析する。
 中央政府は民衆の意見を把握するため、ネット重視の姿勢を示す。一方で、政府に都合の悪い事件や情報は強制的に削除するなどネット監視体制を続ける。

◎女児を殺害、遺体の一部を火鍋で食った!?中国・広州の「食人」事件(2009年1月10日、産経新聞)
 中国の広州市で、女児(4)を殺害し、バラバラに切断した遺体を冷蔵庫に保管していた男(33)が逮捕された。報道によれば、男は遺体の一部を「火鍋」に入れて食べた疑いが強いことが地元の警察当局の調べで判明したという。付近では、幼い子供が相次いで行方不明になっており、連続「食人」事件に発展する可能性も出てきた。もともと奇行が目立った男の“猟奇的”な犯罪の一部始終を、報道を元にたどった。(桜井紀雄)
 「広州日報」や「信息時報」などの地元紙や、香港紙「星島日報」の報道を総合すると事件の概要はこうだ。
 事件は1月2日、中国南部沿海部の都市、広州郊外の集合住宅で起きた。被害にあったのは、両親と3人で暮らす李伶俐ちゃん。隣には祖父母が住み、ひとりっ子として両親、祖父母から溺愛(できあい)されていた。
 その家族が外出したすきの犯行だった。午前8時ごろ、父親は1月1日に買ったばかりの服とくつを伶俐ちゃんに着せ、妻とともに近くの縫製工場に出勤。祖母も仕事に行き、祖父は近所の女性に孫を預けて廃品回収に出かけた。
 「いつもこうでした。1時間ちょっとすれば戻りますし、いつもなら何も起きなかったのに…」地元記者を前に祖父はそう唇をかんだという。
 だが、9時半過ぎに帰宅した祖父は孫娘がいないことに気付く。「玄関で遊んでいたと思ったら目を離したすきにいなくなったの」と伶俐ちゃんを預かった近所の女性は説明した。「友達とでも遊んでいるんだろう」と近所を聞いて回ったが、見当たらず、昼に戻った両親らと警察に届け出た。
 狭い通路を隔て20平方メートル足らずの部屋が100世帯以上長屋状に密集する住宅地。警察は一軒一軒くまなく当たったが、まったく手掛かりがつかめなかったという。
 「あいつじゃないかと真っ先に思いました」取材に訪れた報道陣に、こう話したのは祖母だった。祖母は正午ごろ、日ごろから不審な言動が気になっていた「張」という姓の近くの男の家を訪ねた。
 「見てないけど」男はしらばっくれたという。
 近所の人と男の部屋を確認すると、異臭が漂っていたうえ、女性や女の子ものの大量の服が床一面に積み重ねられていた。だが、孫娘の姿はなく、部屋を後にしたという。
 「伶俐はあの服の山に隠されていたかもしれないのに…」。祖母の悔やんでも悔やみきれない様子が報道されている。
 それでも疑念が晴れなかった祖母は2時間後に再び男の自宅を訪ねた。さっきはなかったはずの血がドアに付いているのを見た。まだ、乾いてもいない。
 だが今度は、男はドアを開けようとしない。近所の人と力ずくでドアを開けると、絨毯が真っ赤に血で染まっていた。「これは何?」問いつめる祖母に、男は「鴨の血ですよ」と平然と言ったという。「鴨はどこなの!」言葉を継ぐ祖母に、男は押し黙った。
 警察が踏み込み、部屋を捜索したが、伶俐ちゃんはいない。あるのはワンドアの小型冷蔵庫だけ。冷蔵庫の扉を開けた捜査員の目に飛び込んできたのは、切断された女児の頭部と体の一部だった。
 「お前はそれでも人間か!!」捜査員の怒号が響き渡ったという。警察は殺人容疑で男を緊急逮捕。近所の人たちは、無表情なまま連行される男をただ見つめていた。
 報道によれば、警察は男の部屋から冷蔵庫や凶器とみられる大小複数の刃物を押収した。男は殺害と遺体損壊の事実を全面的に認めているという。遺体は8つに切断したとされるが、6部位しか見つかっていない。
 調べでは、残る2つの部位は、煮立った「火鍋」に入れ、調味料を掛けて食べた疑いが強いという。6部位は「後で味わうため」冷蔵庫に入れていた可能性が高いとみて捜査している。
 男は中国内陸の四川省の出身で、2年前からこの住宅地に住み始めた。いつも1人で、近所付き合いはなく、男のフルネームを知る人もほとんどなかった。近所の人の話では、縫製工場に勤めていたが、今は失業して終日、家にこもりきりだったという。
 だが、奇行ぶりは有名で、伶俐ちゃんの失踪を聞いて「男の仕業では」と思った住民は祖母ばかりでなかった。女性服を集めるだけではなく、自ら女性もののワンピースを着て出歩くこともあった。ある朝には、ブラジャーなど女性ものの下着姿で、玄関先で平然と歯を磨く男を住民が目撃していた。
 住宅内には街頭テレビが設置され、住民らが集まって見るのが習慣だという。男はドラマには見向きもしないのに、戦争映画だけは食い入るように見つめ、殺害シーンになると興奮しだして独り言をつぶやいていたという。
 殺害シーンが映し出されたとき、男がつぶやくのをそばにいた人が耳にしている。「人肉はうまい。本当にいい味だ」
 男は住宅地からの出入りを繰り返していた。最初は数カ月で別の場所に引っ越していったが、昨年に戻ってきた。だが、夜中に叫んだり、長刀を振り回して住民を威嚇したため、住民らの不安を訴える声に追い出された。それがどういうわけか、昨年11月に再び戻ってきたのだ。
 伶俐ちゃんの祖母は、玄関先で男が子供たちにあめをあげ、喜ぶ姿を目にしていた。「その中でも特に伶俐ちゃんをかわいがっていたようだった」という。
 帝塚山学院大の小田晋教授(犯罪精神医学)は「女児への強烈な性愛が殺害し、解体する行為をへて、食べることで自分のものとして完全に支配するという異常行動に結び付いたのではないか」と分析する。
 「この事件が初めてのはずがない」「大量の女の子の服は盗んだものと思っていたが、既に殺されてしまった子のものじゃないか」。住民らは事件後、取材に対し、口々にこう話した。街では約2年前から児童が突然いなくなる事件が相次いでいる。「この子を捜しています」と書いた張り紙も目につくという。
 住民の1人は「3カ月前にも3歳の女の子がいなくなった。あの子も食べられてしまったのでは…」と話したという。
 警察も連続「食人」事件の疑いもあるとみて、専門捜査チームを立ち上げ、失跡児童宅を回って今回の事件との関連を調べ始めた。
 さらには300人近い行方不明児童の父母が住民組織を立ち上げ、「子供を返して」と訴え始めた。伶俐ちゃんの遺族をはじめ、警察や行政の不備を追及する声も高まっているという。
 「現代に食人文化が残っているわけもなく、事件は犯人の性向によるところが大きいだろう」と中国事情に詳しいジャーナリストの富坂聰氏は指摘する。
 「伶俐ちゃんは誕生日を迎えたばかり。かわいく、賢く活発で、家族は宝のようにかわいがっていました」近所の住民は取材にこう答えている。事件後、母親は病に倒れたという。「部屋に入り、孫のズボンや靴を見るだけで耐えられない。全部処分してしまおうと思う」祖母の声だ。
 家宅捜索で、大量の女の子の服が押収された男の自宅前には、ピンクの女の子のくつがぽつんと残されていたが、伶俐ちゃんのものでないことは父親が確認したという。くつの持ち主は依然見つかっていない。

◎上海にディズニーランド、米ディズニーが計画書を提出(2009年1月10日、日本経済新聞)
 米ウォルト・ディズニーが「上海ディズニーランド」の建設を目指し、事業計画書を上海市に提出したと、9日付の米ウォールストリート・ジャーナル(電子版)が伝えた。同社が43%、上海市が57%を出資する合弁会社を設立し、35億9000万ドル(約3200億円)を投資する。中国政府の認可が必要となるが、2014年にも開業する計画。実現すれば、中国では香港に続く2カ所目のディズニーランドとなる。

◎メタミドホス:中国産に多量の不純物、東京農業大が検出(2009年1月10日、毎日新聞)
 本山直樹・東京農業大学総合研究所客員教授は9日、中国産メタミドホス製剤(有機リン系殺虫剤)に多量の不純物が含まれていたと発表した。中国製冷凍ギョーザ中毒事件の警察の分析でも、ギョーザから検出されたメタミドホスに不純物が含まれていた。
 本山教授は、中国・浙江省の農薬メーカーが製造し、ペルーに輸出・販売されたメタミドホス製剤「MTD600」を分析した。その結果、農薬を溶かす溶剤のジエチレングリコールのほか、トリメチルホスホロチオエートやジメチルチオメチルホスフェートなど5成分の不純物を検出した。日本ではメタミドホスの試薬品がわずかに流通しているが、不純物がほとんどない。
 警察は昨年の捜査で「中国の製造段階での意図的な混入の可能性が高い」とし、本山さんは「ギョーザのメタミドホスの不純物と照合すれば原因がより明らかになる」と警察側から求めがあれば協力する意向だ。分析結果は3月17~19日の日本農薬学会でも発表する。

◎中国、「MSN中国」も低俗と批判(2009年1月9日、産経新聞)
 9日付の中国各紙によると、中国政府は8日、社会道徳にそぐわない「低俗な内容」が多数含まれているとして、ソフトウエア最大手の米マイクロソフトが運営するインターネットの中国語版ポータルサイト「MSN中国」など14サイトを新たに「低俗サイト」として公表した。
 中国政府が今週着手したネット上のわいせつ情報などの取り締まり強化対策の一環で、リスト公表は2回目。1回目の「低俗サイト」リストでは、米ネット検索大手グーグルなど19のサイトが名指しで批判を受けた。
 MSN中国については、一部に「大量の低俗な絵や写真が含まれている」と指摘している。

◎鳥インフル、北京で初の死者、中国政府、拡大防止急ぐ(2009年1月8日、日本経済新聞)
 北京市で鳥インフルエンザ(H5N1型)に感染した女性(19)が死亡したことを受け、同市政府など一帯の地方政府は7日までに一斉に感染の拡大防止に乗り出した。26日の春節(旧正月)に伴う大型連休を控え、首都で初めてとなる感染死亡事案に中国政府は危機感を強めている。
 国営の新華社によると、北京市は6日、指揮センターを立ち上げ、生きた家禽(かきん)の市外からの持ち込みを禁止するとともに、市内の養殖現場では防疫管理の強化を始めた。

◎北京市、家禽流入を禁止、鳥インフル対策強化(2009年1月7日、産経新聞)
 新華社電によると、北京市衛生当局は7日、市内に住む女性が鳥インフルエンザウイルスに感染して死亡したことを受け、生きた家禽(かきん)類の市外からの搬入を原則禁止するなど感染拡大防止対策の強化に乗り出したことを明らかにした。
 中国紙、京華時報によると、北京で鳥インフルエンザ感染による死者が出たのは初めて。女性がアヒルを買った河北省の市場は北京、天津両市の間にあり、天津市当局も警戒を強めている。
 北京市では、市内に通じる道路や鉄道などに検疫所を設け、運び込まれる動物に対するチェックを強化。市内の養鶏場でも消毒に力を入れているという。

◎中国政府、ポルノ規制でウェブ企業に圧力、グーグルや百度がやり玉に(2009年1月7日、日本経済新聞)
 中国政府が、オンラインのアダルトコンテンツに対する規制を強化し、Googleを含む複数の企業に対してポルノの入手しやすさを制限するよう通告した。遠回しだが見え透いた法的な脅しと言えそうだ。
 中国の政府機関7部門は、合同で行った現地時間1月6日の発表で、「低俗なコンテンツ」へのアクセスを違法に提供しているとして19のサイトを挙げた。その中には、Googleのウェブ検索と画像検索や、百度のウェブ検索サイトとブログサイト、「Sohu.net」などが含まれている(Googleは不正な行為を否定した)。
 国務院新聞弁公室の発表は、「全国的な犯罪撲滅」運動と銘打って、国民に違法な投稿やウェブサイトを報告するよう呼びかけている。中国政府の統制下にある中国日報は、公表された企業は「ポルノを広め、若者の道徳を脅かしていることが判明した」と報じるとともに、取り締まりが実施される可能性があると警告している。
 中国のネット検閲についてはこれまで、主に政治関連サイトに注目が集まっていた(ニュースサイトや人権問題サイトは頻繁にアクセスを制限されている)。だが、同国を統治する中国共産党は長年にわたり、ポルノの排除にも関心を寄せてきた。CNET Newsでは1996年の時点ですでに、中国のインターネットユーザーが「ポルノの作成や入手を違法とする一連の規則に署名する」よう求められたと報じている。
 最近の例では、中国公安部が2007年に、ポルノやオンラインのストリップショー、さらには官能小説をも捜査対象とすると述べている。2008年に開催された北京五輪中に実施されたネット規制は、同年12月の数週間に一部復活した。
 中国の当局者はこれまでに奇妙な発言を何度か行っている。アテネで開催されたインターネット関連の国際サミットでは、中国政府の代表が懐疑的な聴衆に向けて、「私は、中国でBBCを閲覧できないとか遮断されているという話を聞いているが、人々がなぜそんなことを言うのかわからない。われわれは規制を全く行っていない」と述べた(この発言を聞いた法輪功の信者たちは驚いたことだろう)。
 仮に規制の対象が単に政治の言論だったなら、米国の議員たちは間違いなく、儀礼化した公聴会を開いて中国政府やGoogleなどの各社を報道陣の前で形式的に非難する気になったはずだ。だが、話題に上がっているのはポルノなので、おそらく中国の検閲政策を称賛する上院決議案が提出される可能性のほうが高いだろう。

◎中国:鳥インフルで北京の女性死亡(2009年1月6日、毎日新聞)
 【北京・浦松丈二】中国北京市衛生局は6日、鳥インフルエンザ(H5N1型)に感染した北京市の女性(19)が5日に死亡したと発表した。新華社通信によると、この女性を看病した看護師が一時発熱した。看護師の詳しい症状などは伝えられていない。
 同市衛生局によると、女性は同市朝陽区在住で12月24日に発病、同27日から入院していた。新華社電によると、女性は12月19日に北京郊外の河北省の市場でアヒル9羽を購入して解体し、うち3羽を父親、叔父、友人にプレゼントした。
 この女性とは家族や隣人ら116人と一時発熱した看護師を含む医療スタッフ102人が接触していたという。
 世界保健機関(WHO)によると、6日現在、中国国内でこれまでに31人が鳥インフルエンザに感染し、21人が死亡している。うち昨年は3人が死亡した。

◎中国で連続人食い事件?女児バラバラ殺人容疑で男拘束(2009年1月7日、読売新聞)
 中国広州市で、4歳の女児がバラバラ遺体となって発見される事件があり、警察は6日までに、30歳代で失業中の隣人の男を、殺人の疑いで拘束した。
警察は、男が女児の遺体を食べた疑いがあるとして調べている。女児宅の周辺ではほかにも、幼児の行方不明事件があり、地元メディアは、「連続食人事件」との見方を伝えている。
 広州日報によると、女児の遺体は男の部屋の冷蔵庫に隠されており、2日、捜索中の警察官が発見したが、遺体の一部は見つからなかった。(香港・竹内誠一郎)

◎グーグルなど「低俗」批判、中国、ネット統制強化(2009年1月6日、産経新聞)
 6日付の中国各紙によると、中国政府は5日、インターネット上のわいせつ情報などに対する重点取り締まりに着手する方針を決め、米ネット検索大手グーグルなど19のサイトについて「低俗な内容を含んでいる」として公表、批判した。
 中国政府は急速な勢いで拡大するインターネットに対する統制を強めてきたが、今回は1カ月かけてネット上のわいせつ情報などを取り締まり、悪質な場合は閉鎖するとしている。
 「低俗」批判を受けたのは、グーグルのほかは主に国内のサイト。グーグルについては、ウェブ検索と画像検索が多数のわいせつサイトにリンクしているとしている。

◎製薬、中国開拓へ攻勢、「世界2位の市場」に布石(2009年1月4日、日本経済新聞)
 アステラス製薬など国内製薬大手が中国市場の開拓に乗り出す。人口の増加と所得水準の向上などを受けて中国の医薬品市場は年率2ケタ増のペースで拡大しており、近い将来、日本市場を抜いて米国に次ぐ世界第2の市場に成長する見通し。景気悪化で米欧の医薬品市場の伸びが鈍化してきているため、中国で主力薬の発売や営業員の増員を進める。
 アステラス製薬は2009年夏にも主力薬「ベシケア」を中国で売り出す。ベシケアは世界売上高が600億円強に達する薬剤で、泌尿器分野を得意とする同社が主力薬と位置付ける製品。頻尿や尿失禁などの症状が起きる過活動ぼうこうの治療に使う。

◎中国当局、五輪との関連初めて認める、粉ミルク・メラミン混入事件(2009年1月2日、産経新聞)
 【北京=矢板明夫】中国で粉ミルクに有害物質メラミンが混入された事件で、製造元の「三鹿集団」の元経営陣に対する刑事裁判が河北省石家荘人民法院(地裁)で始まった。31日の初公判では、検察側が「北京五輪への影響を避けるために被害状況を隠蔽(いんぺい)した」と指摘したのに対し、被告側は「公表が遅れた責任は地元政府にある」と激しく対立。北京五輪が粉ミルク事件の被害拡大の原因の一つであることを、中国当局が初めて認めた形となった。
 1日付の中国政府系英字紙「中国日報」によると、劣悪生産販売罪などを問われた三鹿集団前会長の田文華被告(66)の公判で検察側は、「ミルクを飲んだ子供たちに健康被害が起きていることを知りながら、田被告は昨年8月1日の社内の幹部会議で、『公表すれば北京五輪に悪影響を及ぼすほか、会社に大きな損害を与える』と話すなど、事実隠蔽を指示した」と指摘。これに対し田被告は「五輪開幕前の8月2日に、被害状況を河北省の石家荘市に書面で報告しており、公表が遅れた責任は行政側にある」と主張した。
 事件は9月中旬、上海の地方紙が「三鹿集団のミルクを飲んだ多くの乳幼児が入院」と報じたことで明らかになった。その後の調べで同社の経営陣は少なくとも8月初めから汚染の実態を把握していたが、公表しないまま1月以上も約900トンの汚染粉ミルクを生産し、被害を拡大させた。
 事件発覚後、中国国内のネットや欧米などのメディアは、「公表が遅れたのは中国が国家の威信をかけた北京五輪への影響を避けるため」とする分析記事を掲載しているが、中国メディアは事件と五輪と結び付けることを避け、企業の責任のみを追及した。
 三鹿集団のトップを長年務めた田被告は、中国有数の女性企業家として知られるが、国有系企業である同社の重大不祥事の公表は、所轄する地元政府の同意が必要だといわれている。中国の社会問題専門家も、「事件と五輪の関係を認めたのは一歩前進だが、一企業が北京五輪への影響を考慮する必要はなく、行政責任を追及すべきだ」と指摘している。
 事件で29万人の乳幼児に腎臓結石などの異常が見つかっており、うち6人が死亡した。中国メディアによれば、田被告は死刑か無期懲役の判決を受ける可能性もあるという。

◎判明後も汚染粉ミルク生産、三鹿集団前会長の初公判(2008年12月31日、産経新聞)
 中国河北省石家荘市中級人民法院(地裁)で31日、有害物質メラミンで汚染された粉ミルクを製造した三鹿集団(石家荘市)の前会長、田文華被告(66)ら経営幹部4人の初公判が開かれた。検察側は三鹿がメラミン検出の判明後も1カ月余りの間、約904トンの汚染された粉ミルクを生産したことを明らかにした。
 中国メディアによると、田被告は三鹿を中国有数の乳業メーカーに育て上げた著名な女性経営者だが、三鹿は事件で経営が悪化し破産宣告を受けた。田被告は劣悪品生産販売罪に問われており、最高で無期懲役になる可能性があるという。

◎中国公安当局が警備強化、失業増の治安悪化など警戒(2008年12月31日、産経新聞)
 31日付の香港紙、明報は、企業倒産や失業者の増加に伴う治安悪化などを警戒し、中国各地の公安当局が12月から警察官らの休暇を返上し、警備強化に乗り出したと伝えた。
 同紙によると、少なくとも北京、上海、広州各市や四川大地震の被災地域の公安当局では12月の休暇を返上。1月末の春節(旧正月)や3月開催予定の第11期全国人民代表大会第2回会議に向け、警戒態勢のレベルを格上げした。
 また2009年は建国60周年、天安門事件20周年の節目にあたり、政治的に敏感な年となることから、北京市では五輪が開催された08年並みの警戒態勢が敷かれる見通しという。

◎「日本軍医の美談」日本語教材から削除、中国側のご都合歴史教育(2008年12月30日、産経新聞)
 【北京=矢板明夫】日本のNPO法人が編集した日本語教材が中国で今秋出版されたが、原本に史実として収録されていた「旧日本軍医が多くの中国人を助けた」との内容に対し、中国側が「問題がある」として削除していたことが29日までにわかった。中国では愛国主義教育の一環として、日本軍の残虐さを誇張して描写した書籍が大量に出版されており、こうした日本軍のイメージと矛盾しているため中国側が難色を示したとみられている。
 この日本語教材は、北京の大手出版社「外語教学と研究出版社」が9月に出版した「日語読庫」で、日本のNPO法人、日本語多読研究会(本部、東京)が外国人向けに編集した「日本語多読ライブラリー」(アスク出版)を原本にしている。
 日中の両出版社は当初、同じ内容の掲載を前提に話を進めていた。ところが、中国側が突然、変更を求めてきたという。
 この教材にはもともと、「雪女」「走れメロス」など日本のおとぎ話や短編小説、伝記など5つの文章が収録されていたが、中国側が問題視したのは「永井隆、原爆の地長崎に生きて」という文章だった。
 長崎に原爆が投下された後、自分も被爆しながら、多くのけが人を治療した医者、永井隆氏の生涯をつづった文章で、1937年に永井氏は軍医として中国に赴き、日本人だけではなく、病気や負傷をした中国人を多数治療したことも紹介されている。
 そのうち、「1939年には1年間で4000人の中国の人々を助けた」などの部分について、中国の出版社が「記述に問題がある」として日本側に手直しを求めてきた。
 日本側は、執筆の際に参考にした「永井隆全集」など多くの史料を中国側に送り、説得しようとしたが、結局「永井隆」の部分はすべて削除して出版された。
 アスクの担当者は産経新聞の取材に対し、「この教材は外国人向けの読み物であり、日本人の中には永井隆博士のように素晴らしい人物がいることを、ぜひ中国の皆さんに知ってもらいたかった」と述べた。中国側と何度も交渉したこの担当者は「削除は中国側の出版社の現場の意見ではなく、上の方の判断」との印象を受けたという。中国の外語教学と研究出版はこの件について「ノーコメント」としている。
 同教材は2007年10月に韓国で出版され、来春は台湾でも出版される予定だが、いずれも原本のままで、内容については問題視されていない。

◎中国、輸出時の「減税」拡大、輸出下支え狙う(2008年12月30日、朝日新聞)
 【北京=琴寄辰男】中国政府は29日、工業用ロボットなど高水準の技術を使った553品目を対象に、メーカーが輸出時に税金の還付を受ける比率を来月1日から引き上げると発表した。実質的な減税措置で、輸出の下支えが狙い。8月以降で4回目。
 中国の輸出は、金融危機の影響で11月に約7年半ぶりに前年同月比マイナスに転じるなど厳しさを増している。還付率の変更は、工業用ロボットや航空機の慣性航法装置などは13~14%から17%へ、バイクやミシンなどは11~13%から14%へ引き上げる。

◎粉ミルク汚染で30万人に補償金、中国の製造22社(2008年12月28日、日本経済新聞)
 【北京=佐藤賢】新華社電によると、中国乳製品工業協会は27日、中国で有害物質メラミンに汚染された粉ミルクを飲んだ乳幼児が腎臓結石などになった事件で、粉ミルクを製造した22社が、被害を受けた乳幼児30万人近くに補償金を支払うことを明らかにした。
 補償金総額は不明だが、多数の被害を出して破産した三鹿集団は9億200万元(約119億円)を拠出している。22社は乳幼児が後遺症になった場合、医療費を補償するため共同で医療賠償基金も創設した。

◎中国で改正特許法可決、海外直接出願認める、事前審査義務付け(2008年12月28日、日本経済新聞)
 【上海=渡辺園子】中国の全国人民代表大会(全人代=国会に相当)常務委員会は27日、改正特許法を可決した。知的財産権保護の徹底を狙い、他人の特許を詐称した場合の罰金を増額。国際競争力を高める理由から、中国での特許出願を経ずに海外に直接出願することも認めた。ただ、中国当局による安全保障上の事前審査を義務付けており、不透明さも残る内容となった。
 改正特許法は2009年10月1日に施行される。改正は00年に続き3回目。27日に記者会見した国家知識産権局の尹新天・広報担当官は改正目的について「(自主開発能力を備えた)創新型国家の建設へ向け、自主創新能力を高める」と説明した。
 他人の特許を詐称した場合、現行法では違法所得を没収し、最高で3倍の罰金を科すことができる。新華社電によれば、改正法は最高罰金額を違法所得の4倍に増額。違法所得がない場合の最高罰金額も現行の5万元を20万元に増額する。

◎中国粉ミルク汚染:業者2人を起訴、最高で死刑(2008年12月27日、毎日新聞)
 【北京・浦松丈二】中国で粉ミルクに化学物質メラミンが混入した事件で、メラミンを製造・販売した業者2人の初公判が26日、河北省石家荘市中級人民法院(地裁)で開かれた。新華社通信によると、検察側は「多くの消費者、特に乳幼児の健康、生命に深刻な損害を与えた」として、最高刑が死刑の公共安全危害罪で起訴したことを明らかにした。
 業者はメラミンが健康被害を引き起こすことを知りながら、原料乳のたんぱく質含有量を多く見せかけるため、昨年10月~今年8月に約775トンを製造、600トン余りを酪農家らに販売したとされる。

◎中国メラミン汚染ミルク事件、破産の製造元が119億円賠償(2008年12月27日、日本経済新聞)
 【北京=尾崎実】中国で有毒物質メラミンに汚染された粉ミルクを飲んだ乳幼児が腎臓結石などになった事件で、多数の被害を出して破産した製造元の三鹿集団(河北省石家荘市)が26日までに、被害者への治療・賠償費として9億200万元(約119億円)を全国乳業協会に支払った。同日付の中国紙、新京報などが報じた。
 一方、メラミン入りの粉を製造、販売した男2人の初公判が26日、同市中級人民法院(地裁)であり、検察側は最高刑を死刑と定めた公共安全危害罪で起訴したことを明らかにした。
 一連の事件は、患者数が約29万4000人に上るなど、中国全土に深刻な被害をもたらした。中国当局は被害者への賠償を急ぐとともに、関与した者には厳罰で臨むことで、事態の収拾を急ぎたい考えだ。

◎メラミン:中国・三鹿集団が破産、回収で多額負債抱える(2008年12月27日、毎日新聞)
 【北京・大塚卓也】有害物質メラミンで汚染された粉ミルクを製造していた中国河北省の乳製品大手、三鹿集団が同省の裁判所から破産を宣告されたことが24日分かった。同社の大株主であるニュージーランドの同業最大手フォンテラが発表した。汚染ミルクの回収で多額の負債を抱え、金融機関のつなぎ融資も得られなかった。
 今年9月、同社の汚染粉ミルクを飲んだ複数の乳幼児が腎臓結石で死亡したことが表面化して以降、中国では他のメーカーの乳製品からも次々にメラミンが検出された。中国政府は一連の汚染粉ミルクで乳幼児29万人以上に泌尿器異常などの被害が出たと発表している。
 同社の負債額は明らかではないが、中国の週刊誌「財経」によると、同社は出荷済みの粉ミルク1万トン以上を回収、その賠償金だけで7億元(約95億円)にのぼる。さらに被害者への補償費は、他社製品による被害を含め40億元前後にのぼり、このうち9億元前後が同社の負担になると見込まれている。今後、破産管財人が同社の資産売却を進めるが、賠償資金を捻出(ねんしゅつ)できるかどうかははっきりしていない。

◎中国:ミャンマーのパイプライン経営権を取得(2008年12月27日、毎日新聞)
 【北京・浦松丈二】ミャンマーを経由して中国の雲南省昆明に石油・天然ガスを運ぶパイプライン計画について、ミャンマー軍事政権が中国に経営権を付与したことが26日明らかになった。ミャンマーが資源産業の経営権を外国に与えるのは初めて。軍事政権の「後ろ盾」となってきた中国は資源の見返りを手に入れた形になった。
 計画は、中国が中東などからタンカーで輸送してきた石油と、ミャンマー沖で産出される天然ガスを2本のパイプラインで中国に輸送する。ミャンマー西部チャウピューから中部マンダレーなどを通り、昆明を結ぶ。
 パイプラインを設置・運営する企業の詳細はこれまで明らかでなかったが、中国商務省によると、中国石油天然ガス集団(CNPC)が過半数の50.9%、ミャンマー国営石油ガス企業(MOGE)が残る49.1%を出資することで合意。中国側が事実上、経営権を握ることになった。
 エネルギーの需要急増が見込まれる中国にとって、安全上の懸念があるマラッカ海峡を迂回(うかい)するミャンマー経由のパイプライン建設は長年の「悲願」(中国紙)だった。近く着工し、2013年の稼働を目指す。
 天然ガスはパイプラインの起点に近いミャンマー沖のベンガル湾で韓国の「大宇グループ」などが開発するシュエ・ガス田から供給する計画で、大宇グループと中国のCNPCなどが24日、30年間の売買契約に調印した。
 中国は07年1月、シュエ・ガス田の主要17鉱区のうち、CNPCが3鉱区計1万平方メートルの探査権をミャンマー側から譲り受けていた。この譲渡契約が結ばれる直前には、国連安全保障理事会でミャンマー民主化要求決議案が提出され、安保理常任理事国の中国が拒否権を行使したことから、事実上の見返りとみられていた。中国が今回、パイプラインの経営権を取得したことで、ミャンマーの資源開発で上流(探査)から中下流(輸送、販売)を押さえることになる。

◎中国:メラミン製造・販売業者2人、最高刑なら死刑も(2008年12月27日、毎日新聞)
 【北京・浦松丈二】中国で粉ミルクに化学物質メラミンが混入した事件で、メラミンを製造・販売した業者2人の初公判が26日、河北省石家荘市中級人民法院(地裁)で開かれた。新華社通信によると、検察側は「多くの消費者、特に乳幼児の健康、生命に深刻な損害を与えた」として、最高刑が死刑の公共安全危害罪で起訴したことを明らかにした。
 業者はメラミンが健康被害を引き起こすことを知りながら、原料乳のたんぱく質含有量を多く見せかけるため、昨年10月~今年8月に約775トンを製造、600トン余りを酪農家らに販売したとされる。

◎中国:メラミン混入で22社、乳幼児30万人に賠償金(2008年12月27日、毎日新聞)
 【北京・浦松丈二】新華社通信によると、中国で粉ミルクなどに化学物質メラミンが混入した事件で、中国乳製品工業協会は27日、国内のメーカー22社が健康被害を受けた乳幼児30万人に賠償金を支払うことを明らかにした。
 被害者たちは各地の地裁に集団訴訟を起こそうとしているが、地裁は一律に受理していない。中国政府はメーカー側の自主賠償で早期解決を目指す方針とみられる。
 報道によると、22社はすでに同協会に資金を拠出しており、近く支払いが始まる。また共同で医療賠償基金も設立し、後遺障害が発見された患者には医療費を補償するとしている。賠償総額や基準などは明らかになっていない。

◎中国の腐敗摘発、ネットが後押し、社会の不満解消狙う?(2008年12月27日、日本経済新聞)
 官僚腐敗などが深刻な中国で、インターネットでの市民の告発を端緒に、捜査当局が不正摘発に乗り出すケースが相次いでいる。共産党や中央政府に批判的な意見は従来通り規制しており、「市民参加型」による末端幹部らの立件や処分を、社会の不満解消につなげる狙いがあるとみられる。
 浙江省温州市の党委幹部4人が今月初め、部下19人とともに65万元(約860万円)の公費を使って米国に旅行したとして、厳重警告などの処分を受けた。発覚のきっかけは11月下旬、ネット上に掲載された匿名の書き込み。内部文書も添付されていたことから、市党委などが調査を開始した。

◎中国、不正摘発にネット活用、市民の声拾い不満解消?(2008年12月26日、日本経済新聞)
 官僚腐敗などが深刻な中国で、インターネットでの市民の告発を端緒に、捜査当局が不正摘発に乗り出すケースが相次いでいる。共産党や中央政府に批判的な意見は従来通り規制しており、「市民参加型」による末端幹部らの立件や処分を、社会の不満解消につなげる狙いがあるとみられる。
 浙江省温州市の党委幹部4人が今月初め、部下19人とともに65万元(約860万円)の公費を使って米国に旅行したとして、厳重警告などの処分を受けた。発覚のきっかけは11月下旬、ネット上に掲載された匿名の書き込み。内部文書も添付されていたことから、市党委などが調査を開始した。

◎製造元が119億円賠償へ、中国の汚染粉ミルク(2008年12月26日、産経新聞)
 26日付の中国各紙によると、有害物質メラミンが混入した粉ミルクで健康被害が生じた問題で、最大の被害者を出し、破産した粉ミルク製造元の三鹿集団(河北省石家荘市)は被害者への賠償のため9億200万元(約119億円)を全国乳業協会に支払った。石家荘市当局が25日、明らかにした。
 中国当局は被害者による個別の損害賠償請求訴訟を封じ込めているが、同協会を通じて賠償問題を解決する意向とみられる。
 同紙によると、賠償費用は40億元程度と見積もられ、このうち医療検査費26億元は政府が負担、残りを三鹿などの製造元22社で分担するという。

◎北京大出身者だけで1兆3000億円! 中国人富豪ランク(2008年12月26日、産経新聞)
 26日付の中国紙、京華時報によると、中国の大学同窓会などで組織する中国校友会は25日、過去10年間に国内外で発表された中国人富豪ランキングに入った1500人余りの出身校を調査した結果、北京大学出身者が35人でトップだったことを明らかにした。
 2位は民間企業が多数集まる浙江省の浙江大学で23人、3位は理工系の名門校として知られる北京の清華大学で22人だった。ランキング入りした北京大学出身者の財産は、合計で1000億元(約1兆3000億円)を超えているという。

◎中国粉ミルク汚染:三鹿集団が破産、回収で多額負債(2008年12月25日、毎日新聞)
 【北京・大塚卓也】有害物質メラミンで汚染された粉ミルクを製造していた中国河北省の乳製品大手、三鹿集団が同省の裁判所から破産を宣告されたことが24日分かった。同社の大株主であるニュージーランドの同業最大手フォンテラが発表した。汚染ミルクの回収で多額の負債を抱えていた。

◎居眠り幹部6人を更迭、中国湖南省衡陽市(2008年12月25日、産経新聞)
 新華社電などによると、中国湖南省衡陽市共産党委員会は25日、会議中に居眠りした6人の幹部を、社会に悪い影響を与えたとして更迭すると決定した。
 衡陽市軽工総公司の劉梓恒社長兼党委員会書記ら6人は、18日に開かれた衡陽市の改革・開放30周年記念大会に出席、居眠りしている様子が写真付きで新華社など多くのニュースサイトで報じられた。
 インターネット上では「会議に中身がないから居眠りしても仕方がない」と擁護する声もあるが、「厳しく処分すべきだ」との意見が多かった。

◎パンダ:中国から台湾に贈呈、つがいが台北に到着(2008年12月24日、毎日新聞)
 【台北・庄司哲也】中国が台湾への贈呈を決めていたつがいのジャイアントパンダが23日、四川省から台北に到着した。台湾にパンダが来るのは初めて。「大陸からのクリスマスプレゼント」と歓迎ムードが広がっているが、中国側の思惑に警戒する声も出ている。受け入れ先の台北市立動物園は来月下旬の春節(旧正月)休暇に合わせ、一般公開を予定している。
 2頭は中国四川省臥竜のパンダ保護研究センターで飼育されていた雄の「団団(トアントアン)」と雌の「円円(ユエンユエン)」で、ともに4歳。2頭の名前を並べると「団円」になり、中国語で「(長く離れた)家族の再会」を意味し、中国側の将来の中台統一の意図も見え隠れする。
 馬英九政権の急速な対中接近に反対する野党・民進党の関係者からは「政治色が強過ぎる」として、改名を求める声も上がる。だが、動物園側は「ペアで一つの名前になり、親しまれる」として改名は予定していない。
 パンダのレンタル料は、希少動物を中台間で交換する方式のためにかからないが、台北市は飼育費用として来年度予算に3800万台湾ドル(約1億円)を計上している。

【ことば】パンダ贈呈
 パンダの贈呈は05年春に台湾の連戦・国民党主席(当時)が中国を訪問し、国共トップ会談が60年ぶりに実現した際に中国側が表明。パンダの移動は希少生物の国際取引を禁じるワシントン条約で規制され、「国際取引」か「国内移動」かの政治的な問題が生じたが、馬英九政権は台湾の希少動物を中国側へ贈り、交換という方法で問題をかわし、受け入れが実現した。

◎粉ミルク汚染の三鹿が破産(2008年12月24日、日本経済新聞)
 粉ミルクへの有害物質メラミン混入事件を起こした中国の乳製品メーカー、三鹿集団(河北省石家荘市)が河北省の裁判所から破産宣告を受けたことが24日、明らかになった。三鹿の筆頭株主でニュージーランドの乳製品メーカー、フォンテラが発表し、中国メディアが一斉に報じた。
 三鹿の粉ミルクを飲んだ多数の乳幼児が腎臓結石などにかかり、数人が亡くなったとされる。中国内外で社会問題となり、同社は経営難に陥っていた。地元政府によると、破産手続きに入っても被害者への賠償を優先するとしている。(中国総局)

◎中国の貧困人口4300万人に(2008年12月23日、産経新聞)
 中国誌「財経」(電子版)によると、中国政府はこのほど貧困層の基準を来年より現行の「年収786元(約1万400円)以下」から「1067元以下(同1万4100円)」に変更することを決めた。これにより貧困人口は、1479万人から約4320万人へと大幅に上方修正される見通しとなった。
 中国政府は貧困の基準を生存確保ぎりぎりの「絶対的貧困層」と、低収入の「相対的貧困層」の二段階に分類。内外から分かりづらいなどと批判が出たため基準を一本化することにしたという。

◎【中国改革・開放30周年】広がる格差、腐敗の矛盾(2008年12月22日、産経新聞)
 1978年12月の中国共産党中央委員会総会(三中総会)で改革・開放に転じて30年。中国は社会主義体制の下で市場経済を導入、年平均9・8%という驚異的な成長を続け、30年前には1億ドル余しかなかった外貨準備高は2兆ドル、米国債の最大の保有国になった。国内総生産(GDP)は30年前の約70倍、年内にドイツを抜き米日に次ぐ世界3位になるのは確実だ。
 歴史的にもまれな急成長を生んだ改革・開放は、「第二の革命」と呼ばれる。それを導いたトウ小平氏は、毛沢東の第一の革命とは対照的に、個人の思想や欲望を解き放ち、外資導入など社会主義のタブーを次々に打破、経済発展を促すのに成功した。
 しかしトウ小平氏が描いた中国の理想像は、毛沢東のそれと通じるものがあった。万民が平等で豊かな大同社会の実現であり、改革・開放はその手段だった。トウ氏が晩年、貧富の格差拡大や腐敗の蔓延(まんえん)を強く嘆いたのもそのためだった。
 中国はこの30年間に大きく変わった。社会も人びとの意識も国際化、国民多数の生活水準は上がり、文化芸術面でも多様になった。しかし貧富の格差は拡大する一方だし、社会的な差別や不公正も深刻なままだ。
 胡錦濤国家主席は18日に行われた改革・開放30周年記念大会で、「偉大な成果」を誇示し、共産党の指導で改革を進める方針を強調した。世界金融危機が中国を直撃する中で、さまざまな問題、矛盾を解決するには一党独裁の社会主義体制の堅持が不可欠との考えだ。
 89年6月の天安門事件で中国は大きく動揺しながら、その後に起こったソ連・東欧の激変に耐え、経済第一主義によって一党体制を維持したが、国民の間では、民主化要求が潜在する半面、毛沢東信仰も根強く、中国の今後の社会経済には不安定要素が多い。
 来年の建国60周年を前に、一部の知識人は「08憲章」なる民主化宣言を発表した。それが直ちに影響力を広げるとは思えないが、中国共産党が「第二の革命」を超え、政治改革という「第三の革命」を起こす圧力は次第に強まっていくだろう。

◎禁輸和牛をベトナム経由で“堪能”、中国富裕層(2008年12月20日、産経新聞)
 【バンコク=菅沢崇】ベトナムの冷凍和牛の輸入量が過去3年で20倍増を記録した。同国では伝統的に牛肉の消費はほとんどなく、食肉加工業者によると、和牛は直接輸入を禁じられている中国に闇ルートで搬出され、富裕層の元に届いているという。上海などで空路での和牛の密輸摘発が相次ぐ中、ベトナムを隠れみのにした「おいしい和牛」の密輸ルートが定着しつつある。
 ベトナムの食肉は、豚と鶏の消費だけで全体の約9割を占める。しかし、日本の農水省によると、2005年に13.5トン(9400万円)だった和牛の輸入が07年には80トン(4億9300万円)に増え、今年は10月末までに267トン(17億3100万円)と激増。日本料理店などで需要が急増している様子もなく、関係者によると「業者が中国に搬出している」という。
 中国当局は牛海綿状脳症(BSE)の発生で和牛の輸入を01年に禁止した。しかし、富裕層の間で人気は衰えず、今年5月にはズワイガニと偽って和牛を持ち込もうとした日本の業者が摘発されるなど、密輸が相次いでいる。ベトナムは正規輸入が認可されているが、同国と中国間では陸路、海路とも密輸の摘発が行き届かず、関税を支払わずに和牛が中国側にわたっているとみられる。

◎反中国の取締法に反対デモ、返還9年のマカオ(2008年12月20日、産経新聞)
 中国返還から9年を迎えたマカオで20日、地元労働者や民主派議員ら約1000人(主催者発表)がデモ行進を行い、マカオ政府が準備を進めている反中国活動を取り締まる「国家安全法」の制定に反対を訴えた。
 香港からも同法制定に反対する立法会(議会)の民主派議員らがデモに参加しようとマカオに向かったが、議員8人を含む20人以上がマカオ当局に「公共秩序を守るため」などとして入境を拒否された。
 マカオ政府は10月、マカオ基本法(憲法に相当)に基づき、中国政府転覆や国家分裂などを禁じる国家安全法の草案を発表。2009年中の制定を目指している。(共同)

◎中国の人権派元弁護士に実刑判決、「人権弾圧」と支援者(2008年12月18日、産経新聞)
 北京五輪関連の土地再開発に絡み、公務執行妨害罪で起訴された中国の人権派元弁護士、倪(げい)玉蘭被告(48)の初公判が18日、北京市の裁判所で行われ、裁判は同日中に結審、倪被告は懲役2年の実刑判決を受けた。
 倪被告は自宅の立ち退き問題だけでなく、各地で起きる強制収用に対し立ち退き被害者の権利を守る抗議活動を展開してきた。支援者は「人権弾圧」と批判を強めている。被告は判決を不服として上訴する方針。
 倪被告は4月、自宅を強制的に取り壊そうとした業者に抗議したところ「業者を殴った」として拘束された。その後の警察の調べに対し、拘束への抗議をしたことが「公務執行妨害」とされ、起訴された。自宅は11月に取り壊されたが、補償金は支払われていない。

◎中国広東省、中小企業の生産停止や廃業加速、10月8513社(2008年12月18日、日本経済新聞)
 中国の改革・開放でけん引役を務めてきた南部の広東省で、中小企業の淘汰が加速している。同省で10月、生産停止や廃業に追い込まれた中小企業は合計8513社に達し、単月で1~9月の累計(7148社)を上回った。世界的な景気低迷で輸出頼みの労働集約型企業の環境が厳しさを増している。
 同省によると生産停止・廃業したのは電機・機械部品、紡織、建築材料など低付加価値品を生産する小規模メーカーが中心。省内で登記する企業は約100万3000社で、その大半は中小企業とされる。就業人口7000万超の約65%は中小企業で働いており、失業増大で社会不安が広がる恐れもある。(広州=阿部将樹)

◎中国でタクシースト拡大、当局軟化、他業種に飛び火も(2008年12月18日、朝日新聞)
 【北京=峯村健司、広州=小林哲】中国各地にタクシー運転手によるストライキが広がっている。当局が、ストを認めないこれまでの強硬路線を転換し、運転手の求めに応じて補助金を交付するなど柔軟姿勢を示したため、一気に拡大した。ストに関する報道も事実上解禁され、他の業種にまで飛び火し始めた。
 発端は11月3日からの重慶市のストライキだった。「重慶市の全市でタクシースト」。新華社通信の速報記事は政府内やメディア界に衝撃を与えた。中国当局が04年「社会不安につながる」として記事での使用を禁止した「罷工(スト)」という言葉を使っていたことに加え、労働条件の改善を求めるタクシー運転手が早朝からストに突入し、スト破りのタクシーを別の運転手が襲うなど暴動化して警察車両3台を含む約20台が襲撃されたと、これまでになく詳しく伝えたからだ。
 新華社は翌日から「罷運(輸送をやめる)」という言葉に置き換えたが、「当局がスト権を事実上容認した」(大手紙記者)という観測が広まった。多くの地方紙やインターネット新聞が「罷工」を見出しに使って大々的に報じ始めた。
 中国ではかつては憲法上、スト権が認められていたが、82年に「社会主義体制下、ストで労働問題を解決する必要はない」として削除された。ストが起きた場合、当局は首謀者を割り出して見せしめに逮捕するなど強硬姿勢をとってきた。
 しかし今回、重慶市当局の対応は違った。「我々の政策に何が足りなかったのかについてしっかりと検討したい」。共産党指導部の政治局員である薄熙来・市党委員会書記が運転手の代表者と会談して陳謝した。1台当たり1日50元(約700円)の補助金を出すことも決めた。柔軟姿勢の背景には、暴力行為の広がりとネット世論がストを支持したことがある。
 こうした措置は「成功例」として、メディアや携帯電話のネットワークを通じて全国に広がった。広州市では12月1日、ほとんどのタクシーが姿を消し、駅や繁華街に長い列ができた。2万台と言われるタクシーの約7割の運転手が携帯電話で連絡をとりあい、「サービス中止」と書いた張り紙をフロントガラスに張って営業を停止した。
 ストの背景は労働条件の悪化だ。1日12時間労働でほとんど休日もなく、会社への上納金や燃料費を払うと売り上げの1~2割しか手元に残らない。手取りはよくて月3千元(約4万円)。運転手の男性(45)は「政府からは税金、会社からは費用の支払いを求められる」と不満を訴える。広州市当局は、重慶にならって、運転手の負担を毎月最大800元下げる通達を発表。現地紙がこの対応を手厚く報じ、事態は収束した。
 中国政府関係者によると、報道されていないものを含め、この1カ月余りで約20の省と市でタクシー運転手のストが起きた。タクシー運転手だけにとどまらず、学校教師や工場労働者にも波及し始めた。この関係者は「人民重視は大切だが、際限なく広がると体制や治安を脅かしかねない」と懸念する。

◎警官17人殺害の襲撃犯2人に死刑、中国(2008年12月17日、産経新聞)
 新華社電によると、新疆ウイグル自治区カシュガルの地裁は17日までに、8月の警官隊襲撃事件で殺人罪などに問われたウイグル民族の男2人に死刑判決を言い渡した。
 事件は8月4日朝に発生。2人はジョギング中の武装警察部隊員の隊列にダンプで突っ込み、刃物や手製爆弾で警官17人を殺害、15人を負傷させた。
 北京五輪が行われた8月には新疆で警官が襲われる事件が相次いで発生、中国当局は北京五輪妨害を狙ったウイグル民族独立派によるテロと断定している。

◎強毒性ウイルスと確認、香港の鳥インフル(2008年12月12日、産経新聞)
 香港当局は12日までに、香港の養鶏場で検出された鳥インフルエンザウイルスは毒性の強いH5N1型だったと確認した。当局は養鶏場の外部からウイルスが入ったとみて感染経路を調べている。
 また12日付の香港各紙によると、香港の養鶏業界で中国本土から養鶏用の受精卵が違法に持ち込まれているとの疑惑が持ち上がり、香港当局は感染との関連も含め調査する方針を決めた。
 香港当局は9日、九竜半島の養鶏場で採取した鶏の死骸(しがい)などからH5型のウイルスが検出されたと発表していた。(共同)

◎中国:輸出、初の減、「世界の工場」に不況余波、11月(2008年12月11日、毎日新聞)
 【北京・大塚卓也】中国税関総署が10日発表した11月の貿易統計によると、輸出は前年同月比2・2%減の1149億8700万ドルで、中国が世界貿易機関(WTO)に加盟した01年12月以降、初めて減少に転じた。
 世界的な景気減速による市場縮小の余波が「世界の工場」にも本格的に押し寄せた形だ。輸出企業が集中する沿海部などでの雇用問題が深刻化するのは確実だ。
 輸出の減少は01年6月以来、7年5カ月ぶり。輸入も同17.9%減の748億9700万ドルで、05年2月以来の減少となった。輸入減少は原油価格などが急落した影響と見られる。貿易収支は400億9000万ドルの黒字と、4カ月連続で単月の過去最大を更新、初めて400億ドルを突破した。

◎中国:民間航空機180機解約指示、メーカー減産必(2008年12月11日、毎日新聞)
 【北京・大塚卓也】中国民用航空局が中国国内の航空会社に対し、09年に引き渡しが予定される航空機の契約取り消しか、納期の先送りを指示する通達を出したことが分かった。中国国営新華社が伝えた。金融危機による旅客減や不採算路線の拡大で苦境に陥っている航空各社の経営悪化に歯止めをかける狙い。中国航空業界を最大顧客にしている米ボーイングや欧州エアバスなど大手航空機メーカーの生産計画に影響が出るのは必至とみられる。
 民航局は同通達で、航空機納入契約の取り消し・延期を「できる限り奨励する」と指示したほか、09年内にリースの満期がくる航空機の契約更新停止、老朽航空機の売却を進めるよう要請した。10年までは貨物を含む新会社の市場参入を認めない方針も示した。
 新華社系ネットサイト「新華網」によると、中国航空各社は04年以降、毎年20%のペースで保有旅客機を拡大。ボーイングとエアバスがほぼ二分する形で市場を独占しており、09年は計180機の納入を予定していた。
 両社の07年の全世界での民間機納入実績はボーイングが441機、エアバスが453機で、中国各社が来年納入予定の180機をすべてキャンセルすれば、両社は2割前後の減産が避けられないことになる。
 中国には中国国際、中国南方、中国東方の国営大手3社を含め24社の航空会社がある。四川大地震などの大規模災害、北京五輪時の入国規制による旅客急減に米国発金融危機が追い打ちをかけ、大手3社は先月までに政府に公的資金による資本注入を申請。すでに中国南方に対する30億元(約405億円)の資金支援が決まっている。

◎不祥事は直接北京へ「私たちの報道に報復できない」、中国地方政府と中央メディア対立(2008年12月9日、産経新聞)
 【北京=矢板明夫】中国の国営中央テレビ(CCTV)の女性記者が今月初め、山西省太原市の検察庁に収賄容疑で逮捕された事件が中国国内で注目を集めている。同記者が検察庁の不祥事を取材中に起きた事件であり、北京の各紙は「拘束は違法」として女性記者を応援している。最近、不祥事報道をめぐり中央メディアと地方政府が対立することが多くなっており、中国メディアの報道姿勢は確実に変化してきたようだ。
 8日付の北京紙「北京青年報」は1ページ半を使ってこの事件を詳報した。それによると、この記者は李敏といい、4日夜、山西省からやってきた検事ら4人に北京市内の自宅から連行された。その際、取材相手から20万元(約280万円)相当の金品を受け取った容疑を告げられたが、同紙は「取材相手は李氏の恋人でもあり、受け取った金品はわいろに当たらない」と指摘。同時に李氏は現在、同検察庁の職権乱用事件を取材している最中であり、11月、李氏はほかの2人の記者とともに同検察庁幹部から「罰を受けても後悔するなよ」と脅迫されていたことも報じた。
 同様の事件は今年1月にも起きている。全国紙「法制日報」傘下の雑誌「法人」が遼寧省鉄嶺市西豊県の立ち退きに絡む不祥事を伝えると、同県の党委書記の指示を受けた警察官3人が北京の雑誌社を訪れ、名誉棄損容疑で女性編集長を逮捕しようとした。北京の各メディアは「言論弾圧だ」と一斉に反発、この結果、最終的には中央政府も動いて同書記が免職された。
 中国のメディアの予算や人事権などは原則として、各地の共産党宣伝部の管理下にあるが、十数年前から、民間資本の参入などが徐々に認められるようになったため、メディア間の競争が激しくなり、スクープや調査報道の数が増えた。とくに影響力の大きい北京のメディアは、中央政府への批判こそしないが、地方に起きた不祥事を積極的に報道するようになった。
 一方、各地域で絶大な権力を持つ地方政府は、地元の司法やメディアを完全にコントロールしている。そこで弱者は不満があると、中央メディアに直接訴え、それを報道してもらうことが増えた。
 8日付の北京紙「新京報」は、山東省新泰市が地元政府に対する不満を北京へ直訴しようとした多数の陳情者を精神病院に強制的に入院させたことをスクープし、ネットで大きな反響を呼んだ。同紙の関係者は産経新聞の取材に対し「私たちは党中央宣伝部直轄なので、山東省は私たちに報復できない」と話している。中国共産党によるメディア統制は、ほころびつつある。

◎「国辱だ」水着で中国旗にねそべったアイドル、ネットで“炎上”、著名人狩りの実態(2008年12月7日、産経新聞)
 日本で活動する中国出身アイドルの1枚のグラビア写真が、中国でバッシングの標的になっている。水着で中国国旗に寝そべるカットが「国家を侮辱している」というのだ。利用者が2億5000万人を超す中国のネット社会では、これまでも五輪選手や著名人らが非難の的にされ、謝罪に追い込まれたり、個人情報をさらされる被害を受けている。愛国心に名を借りた中国「網民」(ネットユーザー)の“暴走”がとまらない。(桜井紀雄)

・「神聖な国旗をけがした!」網民らが猛反発
 中国で騒動の的になっているのは、杭州出身のアイドル、ローラ・チャン=中国名・陳怡=さん(21)。
 チャンさんは、中国の人気オーディション番組に出場したのをきっかけにスカウトされ、昨年5月に来日。NHKの「テレビで中国語」のレギュラーを務めたほか、多くのバラエティー番組に出演し、今秋にはドラマデビューを果たしたアイドルだ。
 北京五輪もあって、グラビアアイドルとしても引っ張りだこで、各雑誌のグラビアにも登場したが、学習研究社(学研)発行の月刊誌に掲載された1枚の写真が今回、非難の対象となった。
 写真は、紺の競泳用水着を着たチャンさんが日本と中国の国旗を敷いたソファに寝そべって笑顔でポーズを取ったもの。健康的な印象を受けるが、写真がネットで中国に流出し、論議を呼んだ。
 中国の国旗が腰の下敷きになっているため、「国旗を尻に敷いて扇情的写真を撮るとは、国旗をないがしろにしている」とネット上で批判が殺到したのだ。
 ネット上の騒ぎを新聞など中国メディアが紹介し、騒動を知らなかった人の怒りも増長させた。
 《彼女の行為は神聖な国旗をけがした》《中国国旗は無数の革命の先人たちが命に代えて守ってきたものだ》…。中国紙にはこうした「網民」らの声とともに「著しく原則を逸脱している」との専門家の意見も載った。
 これらの記事が大手ニュースサイトに転載され、《われわれの国旗を金もうけに使うのは許せない》とそれに対する新たな書き込みを生む負の拡大再生産が続いている。

・「国旗法違反?」アイドル側は困惑
 騒ぎは法律論争にまで飛び火した。
 中国の法律家の1人は中国紙の取材に、中国の「国旗法」には「商標や広告に使ってはならない」「燃やしたり汚したり破損させ侮辱してはならない」との規定があるとした上で、「中国では刑事責任が問われるが、日本の雑誌となると、彼女の法的責任を追及できないのではないか」との見方を示した。
 ネットでは、《個人の自由じゃないか。彼女を責めるべきではない》との意見も書き込まれたが、それに対して1000件もの反対意見が殺到。膨れあがった怒りの声にかき消された。
 あるサイトには、「恥だ」36.1%▽「国旗をないがしろしている」31.5%▽「こっけいだ」15.6%との網民への調査結果まで掲載された。
 写真はもともと、8月発行の雑誌に掲載されたものだった。それが在日中国人が「中国では知られていないアイドル」として、ネットに写真を転載したのが、本国に伝わり、法律論争まで引き起こす皮肉な結果を招いたようだ。
 この騒ぎにチャンさんの所属事務所では「騒動は承知しているが、出版社の企画に沿って撮影したものであり、ノーコメントとさせていただきたい」としている。
 写真を掲載した学研側は「北京五輪直前ということで、五輪を盛り上げるため、日中の友好をテーマに企画しました。中国出身のチャンさんの持ち前の明るさを前面に押し出したつもりですが…」と戸惑う。
 「発行からこれだけたってからの予期しない事態に残念というほかありません」(学研)。当事者だけではなく、日本人であれば、こんな事態を誰が予想できただろうか。

・旭日旗ファッションの女優も強烈なバッシング
 「愛国心をあおる国旗という話題に、アイドルというネット世代が最も食いつきやすいキーワードがそろい、ここまで広がることになった」
 ネット事情に詳しく中国のネット炎上に関する著書もある中国在住のライター、山谷剛史氏はこう指摘する。
 「この手の話題は、アクセスも増えるため、どこのポータルサイトもこぞって掲載したがる」とサイト運営側の事情にも触れた。
 似たケースは過去にもあった。
 有名女優のヴィッキー・チャオ=中国名・趙薇=さん(32)が日本の旭日旗をイメージするデザインの服を着た写真が2001年、ファッション誌に掲載されたところ、批判が殺到した。チャオさん側は「雑誌の要望に応えただけ」としたが、テレビに映像を流さないといった女優生命の危機に立たされ、結局、「歴史認識の浅さを痛感し、反省する」と謝罪した。
 台湾のアイドル、レイニー・ヤン=中国名・楊丞琳=さん(24)もテレビ番組で03年、日中戦争の期間を問われ、「11年」と回答。司会者から「8年」と正され、「たったの8年」と答えたことから中国で非難が相次いだ。
 「私の前世は日本人」といった日本びいきの発言もあり、CDなどの不買運動に発展。「彼女は南京事件の死者を『たった数十万』と発言した」と歪曲(わいきょく)した話題がネットでくすぶり続け、昨年、北京で涙ながらに謝罪する事態に追い込まれた。
 最近でも映画「紅いコーリャン」や「覇王別姫」で知られる大物女優、鞏俐(コン・リー)さん(42)が夫と同じシンガポール国籍を選択したところ、ネット上で「裏切り者」「売国奴」といったバッシングが巻き起こっている。

・「人肉検索」で執拗な攻撃、個人情報の公開も
 チベット騒乱や聖火リレー妨害、四川大地震、北京五輪…。今年は中国人の愛国心をあおるニュースが続いた。
 五輪では、アテネで金メダルを獲得し、英雄視されていた陸上百十メートル障害の劉翔選手(25)が途中棄権し、ネットで大バッシンされたことは記憶に新しい。
 チベット騒乱をめぐっては、米国の大学で、中国人女子学生がチベット支持派と中国人学生の対立回避を呼び掛けたところ、ネットを通じて中国国内でも「売国奴」と非難が起きた。中国の実家の住所がネットでさらされ、「売国奴を殺せ」と実家の壁に落書きされた。
 「人肉検索」。集団で個人情報をたどり、ネットで公開する行為を中国でこう呼ぶ。
 人肉検索の恐怖は四川地震後にも吹き荒れた。被災地復興のための寄付をしなかったり、寄付が少額だった企業経営者や著名人は情報がネットにさらされ、攻撃の的になった。
 ネットで不適切な書き込みをした女子学生も個人情報を公開され、休学に追い込まるなど、網民による目に見えない“集団リンチ”が拡大し続けている。
 「80後」。中国で1980年以降に生まれ、改革開放期に育った世代をこう称する。教育の影響もあり、ほかの世代に比べても愛国的発言を好む傾向にあるとされる。「この世代とネット世代が重なる」と山谷氏は指摘する。
 ネット利用者が2億5000万人を超し、世界一のネット大国となった中国だが、ネットが普及したのはここ数年のことだ。
 ユーザーが若い世代に集中していることもあり、「日本のユーザーに比べて一体となってあおる傾向が強いうえ、愛国的話題になると、沸点が低い」(山谷氏)。
 「80後」は一人っ子政策で過保護に育ったとされるが、四川地震では、被災地に大挙してボランティアに駆け付け、政府を驚かせた。ネットは地震の惨状を世界に発信し続け、閉ざされた中国のイメージに変化をもたらせた。まさにもろ刃の剣だ。
 巨大化した中国ネットは、一大勢力となった網民らは、どこに向かおうとしているのか。グラビア問題にとどまらず、日本人も無関係ではいられない時代が訪れようとしている。

◎粉ミルク汚染の中国・石家荘市、「食品安全都市」アピール(2008年12月7日、読売新聞)
 【北京=佐伯聡士】新華社電によると、有害物質メラミンが混入した粉ミルクを製造した「三鹿集団」がある中国河北省石家荘市で6日、「食品安全都市」を建設し、イメージアップを目指す式典が開かれ、当局者や食品関係者ら約10万人が署名活動に参加した。
 メラミン汚染粉ミルク事件は、国内外で「食の安全」に対する信頼性を一層低下させるきっかけになり、腎結石などの健康被害を受けた乳幼児は全国で29万4000人に上っている。
 同市トップの車俊・共産党委員会書記が「三鹿(粉ミルク)事件は市のイメージを著しく損ねた。事件を教訓に食品安全・安心都市を建設しよう」と訴えた。
 同市には、冷凍ギョーザ中毒事件で問題になった「天洋食品」もあるが、国内でほとんど報じられていないことから、ギョーザに関して新華社電は伝えていない。

◎100人以上の陳情者を拘束、北京、土地強制収用抗議で(2008年12月4日、産経新聞)
 北京市中心部にある中国国営の中央テレビ前で4日、各地で相次ぐ不当な土地強制収用や公安当局者らによる市民への暴行などに抗議するため地方から集まった100人以上の陳情者が拘束され、バスに強制的に乗せられて連行された。
 4日は、中国で法治徹底を図るため制定された「法制宣伝日」。陳情者は中央テレビに対し、法に基づく統治の徹底を地方政府に促すよう求めて集まったが、逆に北京五輪後もデモ行為に対する厳しい規制が続く現状が浮き彫りになった。
 陳情者はこの日早朝から中央テレビ前に集まり始め、周辺には数百人の警官と警察車両数十台が待機して警備。陳情者が来るたびに公安当局が借り上げたバスに力ずくで乗せ、北京市南部の収容施設に連行した。また、公安当局者は外国メディア記者の写真撮影や陳情者への取材を妨害した。

◎中国当局幹部「ギョーザ事件は人為的混入」と強調(2008年12月3日、産経新聞)
 来日中の中国輸出入食品安全局の林偉副局長は3日、中国製ギョーザ中毒事件について「人為的な混入事件であり、一般的な(食品の)安全性の問題ではない」との見方を示した。
 東京都内で開かれた中国産食品の安全性に関するシンポジウムで発言した。「中国は食品について管理監督を強化しており現在、中国で食品安全法が議論されている」とも話し、今後さらに監督体制が強化されるとの見通しを明らかにした。
 同席した中国の前外相李肇星氏も「刑事事件であれば、両国関係部門は犯人を逮捕し、国民に損害を与えないようにしなければならない。食の安全について日中で定期的に交流することが必要だ」と述べた。

◎中国:人民元、上昇ストップ、輸出企業支援へ(2008年12月2日、毎日新聞)
 【北京・大塚卓也】05年7月の為替制度改革以降、上昇を続けてきた中国の通貨・人民元の対米ドル相場が3カ月以上足踏みし、元安に振れる局面が目立っている。米国発の金融危機で成長率鈍化が鮮明になった9月下旬以降、中国政府が「積極財政と適度の金融緩和」に政策転換し、為替政策も従来の元高容認方針を撤回。苦境に陥った輸出企業の支援にかじを切った可能性が指摘されている。
 上海市場の人民元相場は1日夕、銀行間取引で1ドル=6.8848元を付けた。中国人民銀行が設定した中間値が同6.8505元と前週末より0.2%強の元安になり、当局が本格的な元安誘導を始めたとの観測が広がった。人民元の1日あたりの変動幅は中間値の上下0.5%以内に制限されているが、1日の下落率は0.49%強で、05年の制度改革以来で最大の下げ幅。
 制度改革以降、ほぼ右肩上がりで上昇した人民元相場は6月中旬に1ドル=6.8元台に突入したが、それ以後は減速し、10、11月は変動率が2カ月連続でマイナスになった。
 金融危機が表面化した9月以降、繊維など労働集約型企業の倒産や操業停止が相次ぎ、社会不安の増大を恐れる中国政府は10月以降、輸出税の還付率引き上げなど相次ぐ救済策を打ち出した。
 中国人民銀の周小川総裁が11月10日に「元切り下げの可能性を排除しない」と発言したことをきっかけに、市場では「為替政策も方向転換が明確だ」(為替ディーラー)との指摘が相次いでいる。

◎中国・家電量販最大手の創業者に株価操作の疑い、「国美ショック」の波紋(2008年12月2日、日本経済新聞)
 中国の家電量販店最大手「国美電器」の創業者である黄光裕氏が過去の株価操作の疑いで公安当局から取り調べを受けたことが11月最終週に明らかになった。このニュースは瞬時に広がり、国民は億万長者ランキング1位に輝いたばかりの時代の寵児の転落に驚きを隠せない。「国美ショック」は何を示唆しているのか?(肖宇生の中国IT最前線)

・立志伝中の大富豪の転落
 全国をカバーする1300カ所の店舗網、1000億元(約1兆5000億円)を超える売上高、パートも含めて30万人近くの従業員――。国美電器はどれをとってもライバルを圧倒する中国家電量販店の最大手だ。
 業績面でも中国屈指で、フォーブス誌のアジア太平洋のベスト上場会社のトップ50、ビジネスウィーク誌のアジアベストパフォーマンスカンパニートップ50などにランクインする。創業してまだ20年しか経っていないのも驚きだが、それを作り上げた黄氏も立志伝中の人物、中国屈指の大富豪として常に注目の的となってきた。
 黄氏はよくあるアメリカ帰りのITエリートではなく、貧しい家庭に生まれ中学校も卒業できなかったが、こつこつと商売を拡大させ頂点まで上り詰めた。中国大富豪ランキングでは、2004年と2005年、そして10月に発表されたばかりの2008年番付でも再びトップに立っている。そのサクセスストーリーは庶民の共感を呼び、2007年に業界3位の永楽電器と同4位の大中電気を相次ぎ買収した豪腕ぶりでスーパースター経営者の名を確かにした。 その黄氏の突然の不正疑惑である。今回の事件はまだ詳細が明らかになっていないが、株価操作以外にも賄賂やマネー・ロンダリングなどの疑いもとりざたされている。真実であれば、関係する金額の巨大さや範囲の広さから大型事件に発展する可能性もある。正に天から地への転落となる。

・鍵を握るベンダーの動き
 黄氏の事件が発覚した後、国美電器は法人としての国美電器とは関係がないことを訴えるのに躍起になっている。11月24日から香港証券取引所での取引が一時停止されている国美電器は28日に公告を出し、今回の取り調べはあくまでも黄氏個人へのものであると公安当局から通達があったことを明らかにした。
 さらに、臨時役員会を開いてCEO代理やCFOを選任し、外部機構の監査を受け入れることも表明した。外国人の社外取締役からなる特別委員会を設立するなどコーポレートガバナンスの透明度を高めるための施策も相次ぎ打ち出して、不穏な空気を収めようと懸命だ。 ただし今の国美電器には、より差し迫った問題がある。それは来年1月下旬の旧正月まで続く年間最大の商戦期間中に十分な商品を確保できるかどうかという問題だ。その鍵を握っているのがベンダーの動向である。
 これまで国美電器に頼ってきたベンダーの大多数は表向きに国美支持を打ち出している。ほとんどのベンダーにとって国美電器は最大の流通チャネルであり、国美電器に莫大な売掛金を抱えているからだ。
 国美電器の経営が混迷を深めれば、ベンダーも無傷ではいられない。しかし、その支持はあくまでも黄氏事件と国美電器に関係がないことが前提だ。今後の捜査で万一でも会社の関わりが判明するような事態になれば、ベンダーも難しい対応を迫られるだろう。
 いずれにしてもベンダーは今、国美電器がシロなのかどうかを固唾を飲んで見守っている。そして、彼らの行動は国美の今後に大きな影響を及ぼすだろう。

・一企業にとどまらない「国美ショック」
 「国美ショック」はそれだけにとどまらない。そもそも国美電器は中国市場における家電製品の流通シェア15%という絶大な存在である。世界同時不況が懸念されるなか、中国の家電産業にはただでさえ逆風が吹いており、最大の流通チャネルである国美電器が何かあれば死活問題だ。家電産業は中国の改革開放の尖兵として経済を牽引してきた存在であり、その影響は経済全体に及びかねない。
 いまのところ国美電器にすぐに取って代わる会社はない。ライバルの蘇寧電器は最近株価も上昇し販売でも積極攻勢に出ているが規模的に大きく劣っている。特に雇用面では、直接雇用30万人、物流やメンテナンスなどを含むと50万人といわれ、ベンダーなどの関連業界まで含めれば短期的な影響は計り知れないだろう。
 輸出不振などで雇用環境が悪化するなか、経済落差の拡大に怒りを向ける庶民層の反発に神経を尖らせている中国政府も気が気ではない。つまり、黄氏事件の国美電器への飛び火はすでに単一企業を超える問題となっている。中国政府も含めて多くの関係者が会社の無事を祈っているに違いない。

・曲がり角迎える中国経済改革の鑑になるか?
 黄氏だけでなく、中国で成功している企業家はこのところ常に議論の的となっている。普段は世間から羨望の眼差しが注がれるが、一旦何か非があると思われれば猛烈なバッシングを受ける。もちろん、企業家が地位に相応しい言動を求められるのは当然だが、国民感情にも複雑な一面がうかがえる。その根底にあるのはやはり経済格差の問題だ。
 中国の改革開放政策が始まって30年近く経った。これまでは2ケタ成長が当たり前だったが、そうした時代はいつまでも続くはずはなく、今後はある程度規律のある成長軌道に向かうだろう。企業家にとっても同じだ。法律も整備されないまま、法意識も薄い改革当初の環境のなかでは「何でもありの経営」で急激に富を蓄積できた企業家も少なくないはず。しかし今後はそれが許されなくなっていくだろう。
 中国市場にはホットマネーが溢れている。中国の企業家は機会が多いゆえだろうが、その魅惑に負けて安易にマネーゲームに手を出す傾向がある。しかし、自分の成功の歴史、そして自社の永続になりうる事業をもう一回見直す必要があるのではないだろうか。
 政府も同じだ。国美電器の行方はまだ分からないが、たとえクロであるとしてもマイナスの影響の大きさばかりを考えて温情処理や隠蔽などをせずに、厳正に処理すべきだろう。短期的に動揺があるかもしれないが、長期的に見ればそれはより秩序ある市場を育てていくのに不可欠なのだ。
 すでに経済大国に成長した中国の政府としてはその度量も必要とされ、その余裕もあるはずだ。いずれにしても、曲がり角を迎えようとしている中国マクロ経済環境において、政府も企業家も今回の事件を鑑(かがみ)にできるかどうかが今後の中国発展の鍵を握っているのは間違いなさそうだ。

◎中国でタクシーのスト続発、「二重三重の搾取」に不満爆発(2008年12月2日、読売新聞)
 中国各地で11月からタクシー運転手のストライキが続発、香港誌などによると、これまでに重慶市、海南省三亜、広東省広州など15地域以上でストが発生する異常事態となった。
 各地の同業者が波状的に動き出し、事実上連帯する「ストの連鎖」が、共産党政権に対する強烈な圧力となっている。震源となった重慶から飛び火した三亜を中心に、その状況を探った。

◆「10%」
 中国では一般的に、地方政府がタクシーの総数を規制、営業権を台数単位で企業に売り渡し、企業がそれを運転手に請け負わせている。関係者によると、運転手の多くは元農民。違法の高利貸から借りた金を元手にし、「二重三重に搾取されている」という。
 会社への支払いや経費などを除いた収入は「売り上げの10%程度」と言われる。しかも、搾取を嫌った無許可の“白タク”がまん延、三亜では「正規車の3倍以上いる」という。
 こうした状況は各地に共通する。運転手は「経済的弱者」と呼ばれ、その不満は全国に充満していた。

◆「大成功」
 11月3日、重慶市で8000台以上がストに入り、市政府は負担軽減を約束。6日には党最高指導層の政治局員である薄煕来・市党委員会書記が運転手代表との対話に応じた。
 「勝報」は、全国の運転手を刺激、三亜ではストを呼びかけるビラがすぐに出回った。作成者は不明。だれも知らず、知っていても話さない。「市当局が逮捕に動いたから」だ。
 9日夜、約300人の運転手が、浜辺の芝生で集会を開いた。「我々の意見を市に伝えよう」という声は、「直訴じゃだめだ」という声にかき消され、スト決行の流れが決まった。
 10日早朝、数百台が一斉ストを開始。「スト破り」の正規タクシーは壊され、すぐに営業をやめた。14日、市交通局幹部3人の辞任、タクシー会社による不正徴収金の返還、白タク摘発の強化などの成果を得て、ストは終息した。だれもが「大成功だった」と口をそろえる。

◆「事実上の組織」
 タクシー問題に詳しい中国政法大の王軍博士は「事実上の『組織』が存在して、初めて集団行動が取れる。携帯電話などの通信機器が、こうした組織の結成を容易にした」と語った。同じ問題に直面するタクシー運転手は「均質化」された集団であり、通信手段があれば簡単に結合するという。
 三亜の30代運転手は「勝因」をこう総括した。「ばらばらだと警察に威圧されておしまい。成功のコツは大勢が一緒に事を起こすこと。農民蜂起と同じだ」
 タクシー運転手の動きを、民衆の互助、自衛組織としての役割を持っていた中国古来の民間秘密結社になぞらえる専門家もいる。三亜の40代運転手は「このストの『指導者』を探したい。お礼をしたいし、次にストをする時、また頼らなくてはいけないから」と話した。

◆政権の恐れ
 共産党関係者は「地方指導者はいま、民衆の集団行動を非常に恐れ、穏便に事を済まそうとしている。武力鎮圧などで事態を悪化させれば、自分が責任を取らされる」と話す。安定を死守したい党中央も、激増する民衆抗議への対応方針を「鎮圧から隔離へ」(中国筋)と転換している。
 政権の慎重姿勢もあり、三亜の「成功」はさらに飛び火していった。タクシーストは、1件ごとに孤立した民衆暴動や集団抗議とは違い、人々が同じスローガンを共有する反日デモに近い。それを防ぐのは困難だ。タクシーストにとどまる保証もない。この秋、四川省や重慶などでは、教師のストも続発している。(三亜で 杉山祐之)

◎中国粉ミルク汚染:乳幼児被害、中国全土で29万人(2008年12月2日、毎日新聞)
 【北京・浦松丈二】中国衛生省は1日、化学物質メラミンに汚染された乳児用粉ミルクで健康被害を受けた乳幼児が中国全土で29万4000人に上ったと発表した。うち死亡した6人は粉ミルク飲用が原因だった可能性があるという。
 同省がメラミン汚染が発覚した9月10日から11月27日までの被害件数をまとめた。大手乳製品メーカー「三鹿集団」など問題の粉ミルクを飲んだ可能性がある2238万人が診察を受け、症状が重く入院した患者は延べ5万1900人で、現在も861人が入院している。多くが泌尿器系に結石があると診断された。

◎メラミン被害の乳幼児29万人余、中国衛生省が発表(2008年12月2日、読売新聞)
 【北京=佐伯聡士】2日付の中国各紙によると、中国衛生省は1日、有害物資メラミンに汚染された粉ミルクで腎結石などの健康被害を受けた乳幼児が全国で29万4000人に上ったと発表した。
 9月10日から11月27日までの状況をまとめたもので、入院治療を受けた5万1900人中861人が今も入院中という。
 メラミン混入事件発覚後、死亡した乳幼児は報告されていないが、発覚前に甘粛省などで死亡した計6人については、粉ミルクとの関連性を排除できないという。

◎中国メラミン粉ミルク事件、乳幼児29万人が異常(2008年12月2日、朝日新聞)
 【北京=峯村健司】中国衛生省は1日、粉ミルクに有害物質メラミンが混入した事件で、中国全土で計29万人余りの乳幼児に腎臓結石など泌尿器系の異常が見つかったと発表した。衛生省はこれまで約5万人の乳幼児が治療を受けたとしていたが、被害の深刻さが裏付けられた。
 11月27日までに計5万1900人が入院し、うち861人が入院中だ。衛生省によると、全国各地から11人の死亡報告があったが、調査の結果、うち6人が汚染粉ミルクとの関連が認められたが、ほかの5人については因果関係がなかったとしている。

◎中国:HIV感染者、26万人を超す(2008年12月1日、毎日新聞)
 新華社電によると、中国衛生省は30日、9月末現在の中国のエイズウイルス(HIV)感染者の報告数が26万4302人となったと発表した。今年1月以降で約4万4800人増加した。
 感染者のうち発症した患者は7万7753人。死者は3万4864人となった。
 未報告も含めた推定の感染者数は約70万人といわれている。

◎女優コン・リーさんのシンガポール国籍取得、ネット上で非難噴出(2008年11月30日、読売新聞)
 【北京=佐伯聡士】映画「紅いコーリャン」などで国際的に知られる中国出身女優、鞏俐(コンリー)さん(42)がシンガポール国籍を取得したことから、中国のインターネット上で「裏切り者」との非難が噴出している。
 北京五輪聖火リレーなどを機に沸騰した過激なネット民族主義の新たな標的になった形だ。
 中国紙などによると、コン・リーさんは、文化人代表として人民政治協商会議(政協)委員を務めたこともあるだけに、ネット利用者から「彼女の根は中国にあり、事業も中国にあるのに、他国の国籍を取得するのは不適切だ」との批判が集中した。
 さらには、「国の恥」などとして、出演映画のボイコットすら呼びかける動きもあるほどだ。
 外国での活動に便利なため、米国籍やカナダ国籍を取得するスターは少なくない。
 だが、共産党機関紙「人民日報」によると、大手ポータルサイトの調査で、「スターの外国国籍取得を理解できる」と答えたのはわずか7%にも満たなかったという。

◎スパイ罪で科学者の死刑執行、中国(2008年11月29日、産経新聞)
 中国当局は28日、台湾に軍事情報を流したとして、スパイ罪で死刑判決を受けた中国人科学者、沃維漢氏の死刑を執行した。オーストリア国籍の娘のチェン・ランさんが明らかにした。
 チェンさんが北京のオーストリア大使館から得た情報によると、死刑は28日朝、銃で執行された。チェンさんは「強いショックを受けている。私たちは父の身に何が起きていたのか知る権利が否定された」と話している。
 沃氏は2005年にスパイ容疑で逮捕された。チェンさんらは、当局から沃氏との面会を認められ、27日朝に逮捕後、初めて面会。チェンさんは同日記者会見を開き、死刑執行の中止を求めていた。

◎中国:エアバス社製旅客機150機の納入延期(2008年11月29日、毎日新聞)
 【パリ福井聡】欧州航空機大手エアバス社(本社・仏南部トゥールーズ)は27日、中国への旅客機計150機の納入が中国側からの通告で延期されたと発表した。
 サルコジ仏大統領が12月6日に予定するチベット仏教最高指導者ダライ・ラマ14世との会談を理由に、中国は同1日に仏東部リヨンで温家宝首相が出席予定だった欧州連合(EU)中国サミットの延期を発表していた。納入延期の通告もこれに伴う措置としている。
 サルコジ大統領の昨秋の訪中時、エアバス社は中国の航空各社との間で「A320」110機と「A330」40機の受注契約を結んでいた。中国では今春、パリでの北京五輪聖火リレー妨害を巡り、仏系スーパーへの不買運動も起きた。

◎上海に高さ632メートル、121階建てビル建設へ(2008年11月27日、産経新聞)
 上海市政府は27日、同市の金融街に高さ632メートル、121階建ての超高層ビル「上海タワー」を建設すると発表した。2014年に完成予定で、中国で最も高い建造物になる。
 上海の国有企業3社が出資した会社が開発を手掛け、総投資額は148億元(約2060億円)で、金融機関や高級ホテルが入居する予定。金融危機や上海の不動産市場の低迷で資金調達を懸念する声も出ているが、開発担当者は「ビルが完成するまでに景気も回復する」と強気の構えだ。
 森ビルが建設した高さ492メートルの「上海ワールド・フィナンシャル・センター」や、420メートルの「金茂ビル」の隣に建設。上海の金融街に3つの超高層ビルがそびえることになる。

◎解雇の補償金不満、広東省の工場でデモ、警察と衝突(2008年11月27日、朝日新聞)
 【香港=奥寺淳】中国広東省東莞のおもちゃ工場で25日夕、出稼ぎ労働者が解雇補償金の金額が少なすぎるとしてデモを起こし、警官隊と衝突した。国営新華社通信によると、労働者が警察車両と小型パトカーの計5台をひっくり返し、事務所を襲い、パソコンなどの機器を破壊した。
 デモの原因は、工場が216人の雇用契約を26日に終了しようとしたこと。AFP通信によると、デモは最大約2千人に達し、警察との衝突で6人がけがをしたという。

◎低賃金、タクシー運転手の反乱、中国各地に飛び火(2008年11月26日、産経新聞)
 【北京=矢板明夫】中国北西部の陝西省周至県で24日早朝、県中心部の雲塔広場に百数十台のタクシーが集まり、運転手たちが待遇改善などを求めてストライキに突入した。25日付の地元紙「西安晩報」などが伝えた。11月になってから、このようなタクシーストは重慶市、海南省など各地で相次いでいる。
 運転手たちは過酷な労働条件を強いられており、高額な管理費を徴収し続ける当局に対する不満が一気に噴出したとみられる。
 今回の一連のストは中南部の重慶市から始まった。3日早朝、市内の約1万6000台のタクシーが一斉に止まり、同市の交通網を完全にまひさせた。運転手たちは「管理費の値下げ」「違法経営の白タクの一掃」「ガソリン料金の値下げ」などを当局に要求したという。
 中国メディアの報道によると、同市のタクシー運転手は毎月約7000元(約10万円)の管理費を納めるほか、ガソリン代として2000~3000元を自己負担しなければならない。休まずに毎日13時間以上働いても、毎月の売り上げ(約1万2000元)の6分の1しか自分の収入にならない状況が長年続いているという。
 最近の景気低迷で収入はさらに減少しており、管理費とガソリン料金を下げようとしない当局に対する怒りが爆発した格好だ。
 中国ではこれまでも北京や長春などで小規模なタクシーストが起きているが、その際、当局は「社会安定を乱す行為」として、リーダーを逮捕するなど高圧的な対策を採ってきた。
 しかし、重慶市政府は今回、ストが大規模でネットなどの世論が運転手たちを支持していることなどを考慮し、柔軟な対応を選択。管理費の値下げに応じ、白タクの取り締まり強化を約束し、運転手側の要求を一部受け入れた形で、事態収拾を図った。
 ところが、重慶市の対応がメディアで報じられると、タクシーストが一気に全国に飛び火した。海南省三亜市と甘粛省永登県で10日、広東省スワトー市で20日にそれぞれ大規模ストが起き、同省広州市や山東省の済南市でもストの動きがあったという。
 中国の法律では、労働者にはストの権利を認めていない。国有企業などには形だけの労働組合はあるものの、共産党の下部組織となっており、当局は、ストが各地に発生する事態に対応するマニュアルをもっていない。
 対応を一歩誤れば、ストはさらに拡大しほかの業種にも及ぶ可能性もあり、社会不満が一気に広がりかねない。

◎中国、1%超す大幅利下げ、国内景気の下支え(2008年11月26日、朝日新聞)
 【北京=琴寄辰男】中国人民銀行(中央銀行)は26日、金融機関の預金・貸出金利を27日から引き下げると発表した。1年物で1%を超える大幅な引き下げだ。6年7カ月ぶりに金融緩和に転じた9月以降、利下げは4回目だが、下げ幅は最大となる。金融危機の影響で減速する国内景気を下支えするのが狙いで、金融機関の預金準備率も来月5日から引き下げる。
 金利の引き下げ幅は1年物で1.08%と、過去3回の引き下げ幅(1年物で0.27%)を大幅に上回る。1年物で預金金利が2.52%、貸出金利は5.58%になる。預金準備率は大手国有商業銀行などで1%、中小金融機関で2%引き下げる。

◎警官6人殺害で死刑執行、ネットでは「英雄」視、中国・上海市(2008年11月26日、産経新聞)
 中国のニュースサイト「新華網」によると、中国上海市で7月に警官6人が刺殺された事件で、死刑判決が確定していた楊佳死刑囚に26日、死刑が執行された。
 北京市出身で無職の楊死刑囚は上海市公安局閘北分局が入った建物に押し入り、刃物で警官9人を刺し、6人を死亡させた。
 楊死刑囚は昨年、自転車窃盗の疑いで同分局の警官に拘束され、その後、精神的ダメージを受けたとして賠償を求めたが拒否され、報復のために襲撃したとされる。
 中国では、公安当局の腐敗への不満が高まっており、インターネット上では楊死刑囚を「英雄」扱いする意見も出ていた。

◎中国の大富豪、相場操縦関与で取り調べ(2008年11月24日、産経新聞)
 24日付の中国紙、第一財経日報などは、北京市公安局の専門捜査チームが、中国の家電販売最大手「国美電器」創業者、黄光裕氏(39)を相場操縦などに関与したとして拘束、数日間取り調べを続けていると伝えた。
 経済誌、財経(電子版)によると、黄氏の兄が代表を務める不動産会社の株価が昨年、値幅の上限(ストップ高)を三十数回記録するなど大幅に上昇した。黄氏はこの過程で、同社株の相場操縦に関与した疑い。
 黄氏は中国の代表的な企業経営者として知られ、米経済誌フォーブスの2006年版中国富豪番付で資産総額が首位となり、今年も2位だった。

◎中国有数の富豪拘束、経済事件に関与か(2008年11月22日、産経新聞)
 22日付の香港各紙は、中国有数の富豪で知られる家電販売大手「国美電器」創業者、黄光裕氏(39)が経済事件に関与したとして公安当局に拘束され、取り調べを受けていると伝えた。黄氏は先月、米経済誌フォーブスが発表した「2008年版中国の富豪400人」の番付で、資産総額2位に入っている。
 各紙によると、黄氏は20日午後、北京で公安当局に拘束された。銀行との取引をめぐって違法な行為があったとされるが、容疑の詳細は不明。
 国美電器は1987年に設立。中国国内280以上の都市に1200以上の直営店を構えている。

◎ミカン農家が新聞社に抗議、中国、「ウジ虫」報道で販売不振(2008年11月20日、産経新聞)
 20日付の中国系香港紙、文匯報によると、上海市でミカンを栽培している農民100人以上が19日午前、ミカンからウジ虫が見つかったとの報道で売れ行きが悪くなったとして、同市の共産党機関紙、解放日報に押し掛け、抗議の座り込みを行った。
 解放日報グループの新聞晨報は先月24日、上海市民が庭に植えたミカンからウジ虫が見つかったと報道。
 ミカン農家側はこれにより被害を受けたとして、ロビーなどに座り込み、一部農民はミカンを買い取るよう要求したが、警官に説得され、19日夕方、解散した。
 中国ではこのほど、四川省産のミカンからウジ虫が大量に見つかり、ミカンを敬遠する動きが広がっていた。

◎米国債保有、中国が1位に、約57兆円で日本抜く(2008年11月19日、朝日新聞)
 【ワシントン=星野眞三雄】米財務省が18日発表した9月の国際資本統計によると、中国の米国債保有高は9月末時点で5850億ドル(約56兆7千億円)となり、首位を続けていた日本(5732億ドル)を抜き、世界最大の米国債保有国となった。
 米国発の金融危機が世界的に広がっているが、中国は米国債への投資を続けていることが確認された。米財政赤字が拡大する中、米国債の安定的な引受先となっている。
 国・地域別の米国債保有高で、中国は前月に比べ436億ドル増え、日本は128億ドルの減少。3位は英国で3384億ドルだった。海外全体では2兆8605億ドルで、前月より1106億ドル増えた。
 中国の米国債保有高は、00年9月末時点では621億ドルだった。8年間で10倍弱も増えたことになる。中国は多くを米国債などのドル資産で持つ外貨準備高が06年1月に日本を抜いて世界一となっている。

◎中国で住民2000人が市庁舎襲う、仮設住宅中止に反発か(2008年11月18日、CNN)
 北京(CNN) 中国国営新華社通信は、北部の甘粛省隴南市で18日未明、住民ら約2000人の集団が市庁舎を襲ったと伝えた。
 隴南市は5月の四川大地震後、市庁舎を別の場所に移す計画を進めていたが、移転に反対する住民約30人が17日に集会を開催。その日のうちに数千人の集団に膨れ上がって市庁舎を襲い、車両や建物を破壊した。
 非公認の市民ブログは、集まった人の数を1万人と伝えている。ある書き込みによれば、市庁舎の移転計画のせいで数千家族が住む仮設住宅の建設がストップし、多くが移転を強いられそうだという。集まった人たちが暴徒化したのは、武装した警官が配備され、市当局が対話を拒んだためだと記した書き込みもある。
 隴南市では四川大地震で275人が死亡、6000人が負傷し、住宅100万棟以上に倒壊などの被害が出た。

◎貴州暴動で6人に有罪、中国(2008年11月15日、産経新聞)
 中国の通信社、中国新聞社によると、中国貴州省瓮安県で6月末に起きた大規模暴動で、同県の人民法院(地裁)は14日、社会秩序かく乱や放火の罪などで住民5人に懲役16-5年の実刑判決を言い渡した。別の1人は自首したため、執行猶予付きの懲役2年を言い渡された。
 暴動は女子中学生の死亡事件に対する公安局の処理に不満を持った住民らが数万人規模で公安局の建物を焼き打ちするなどした。
 事件では、当局の対応にも問題があったとして県トップの書記らが免職処分となった。

◎中国、家畜飼料への混入調査(2008年11月11日、産経新聞)
 中国各地で卵から有害物質メラミンが相次いで検出された問題で、中国政府はメラミンが家畜の飼料の原料に混入されていたとみて調査に乗り出した。メラミン入りの飼料は業界内では「公然の秘密」(中国紙、南方日報)とされ、温家宝首相が「1、2年以内に解決」と大号令をかける「食の安全」への信頼が取り戻せるかは不明だ。
 同紙によると、5年前から養殖魚の飼料にメラミンが混入され、乳牛、豚、鶏など広く家畜の飼料にまん延した。タンパク質の含有量を多く見せ掛けるためで、偽の「タンパク質エキス」として出回っている。
 化学業界の製品製造過程などで出る廃棄物のメラミンを使用。被害が卵だけでなく、家畜の肉にも拡大するとの懸念が広がっている。

◎10月の中国貿易黒字が過去最高に(2008年11月11日、ロイター)
 中国税関当局が11日発表した10月の同国の貿易黒字は352億4000万ドルで、過去最高を記録した9月の293億ドルを大幅に上回った。10月の輸出は前年比19.2%増、輸入は同15.6%増。
 市場予想は、貿易黒字が313億ドル、輸出が18.8%増、輸入が19.0%増。
 1─10月の貿易黒字は2159億9000万ドル。

◎中国 都市部でも暴動頻発、失業や社会不安、当局への不満増大(2008年11月10日、産経新聞)
 【北京=矢板明夫】中国南部の広東省深●(=土へんに川)市では7日、約2000人の民衆が警察庁舎に押しかけて警察車両に火を放つなどの暴動が起きた。最近の景気低迷で失業者が急増したこともあり、腐敗した地方政府や横暴な警察に対する民衆の不満はさらに増大。農村部を中心に起きていた暴動は今年になってから、都市部でも頻発する様相を呈している。社会不安への発展を恐れる当局は、失業対策を手厚くするなどして火消しに躍起となっているが、先行きは不透明な情勢だ。
 国営新華社通信などによると、暴動のきっかけとなったのは交通取り締まり中に起きた死亡事故だった。同市宝安区で7日、無免許でオートバイを運転していた男性(31)が、同市管理委員会が設置した検問所を突破した。男性を止めようとした職員の一人がトランシーバーを投げつけたところ、男性は街路灯に衝突して死亡した。遺族は「警察が人を殺した」として男性の遺体を警察庁舎に運び込み抗議。同日夜になると、やじ馬を含め約2000人の民衆が集まり、庁舎を包囲して投石するなど騒ぎは大きくなった。
 当局は遺族に一時金として20万元(約280万円)を支払うとともに、トランシーバーを投げつけた職員を拘束したことで、事態はようやく沈静化した。
 中国政府の統計によると、中国では昨年、農村部を中心に土地収用問題をめぐる暴動が約9万件発生したが、都市部は比較的に静かだった。しかし、失業者の急増や株価の低迷などの影響が都市部住民の生活を直撃したことで、当局への不満を爆発させる形の暴動や警察襲撃事件が都市部でも起きるようになった。
 上海では7月に、警察の不当捜査への報復で6人の警官が刺し殺される事件が起きた。犯人はその後、死刑判決を受けたが、インターネットでは、彼を「人民の英雄」と称賛する意見が数多く寄せられた。
 広東省の東莞市では10月中旬、工場の閉鎖により失業した労働者1000人以上が未払い給料を求めて、抗議デモを起こし、それが暴動にまで発展した。
 広東省や上海などの都市部周辺には、製造業を中心に約2億人の出稼ぎ労働者が集まっているが、輸出不振と景気低迷で今年上半期だけで、その1割に当たる2000万人が失業した。若年失業者が一気に都市部で増えることを警戒した当局は、「職業紹介所」を各地に新設するとともに、未払い給料や帰郷の交通費を立て替えるなど失業対策を実施しているが、失業者急増のペースに追い付いていないのが実態のようだ。
 深●(=土へんに川)市の暴動を現場で取材した香港の男性記者によると、死者は地方からの出稼ぎ労働者。警察庁舎で暴れた人たちの多くは死者と面識はないが、死者と同じく最近失業した地方からの出稼ぎの若者が多かったという。同記者は「政府に対する不満が鬱積(うつせき)している。理由などはいらない。きっかけさえあればいつでも暴動は起きる状態だ」と話している。

◎オバマ陣営のコンピューターにハッカー侵入、外国政府機関の仕業か(2008年11月7日、産経新聞)
 【ワシントン=有元隆志】米大統領に当選した民主党のオバマ上院議員の選対本部のコンピューターに今年夏、ハッカーが侵入していたことが6日、明らかになった。英紙フィナンシャル・タイムズ(電子版)は中国からのサイバー攻撃と報じた。共和党候補マケイン上院議員の陣営も、8月にFBIから同様の警告を受けたという。
 米政府当局者は同紙に対して、サイバー攻撃が中国の政府機関によるものか、政府とは関係ないハッカーによるものかは解明されていないと語った。
 米誌ニューズウィークなどによると、ボルテン大統領首席補佐官はオバマ陣営の選対責任者デービッド・プラフ氏に、「あなたたちは大きな問題に直面しており、早急に対処する必要がある」と警告した。陣営の内部資料などが大量に流出したという。
 中国からのサイバー攻撃をめぐっては、昨年6月にゲーツ国防長官の執務室で使用する電子メールシステムがハッカーの侵入で停止状態となった。フィナンシャル・タイムズは国防総省筋などの話として、この侵入を「中国軍によるもの」と報じた。

◎ラサ暴動で55人に有罪判決、中国、拘束は1300人超(2008年11月5日、産経新聞)
 新華社電などによると、中国チベット自治区幹部は4日、3月に区都ラサで起きたチベット民族住民らによる暴動で、これまでに55人に有罪判決が出たことを明らかにした。自治区を訪問したオーストラリア下院議員との会談で語った。
 自治区幹部によると、暴動に絡み警察当局が1317人を拘束。うち1115人は犯罪が軽微で、反省もしているとして釈放された。判決を受けた55人の具体的な量刑は不明だが、同幹部は「証拠は明らか」と指摘した。
 同幹部は中国政府とチベット仏教の最高指導者、ダライ・ラマ14世側との対話に、「成否はダライ・ラマ本人(の対応)で決まる」と述べ、ダライ・ラマにチベット独立運動に携わらないよう求めた。

◎重慶のタクシーストで暴動、警察車両を襲撃、中国(2008年11月3日、産経新聞)
 中国重慶市で3日、労働条件の悪さや厳しい取り締まりへの不満からタクシー運転手が早朝からストライキに突入した。一部ではスト破りのタクシーを別の運転手が襲うなど暴動となり、警察車両3台を含む約20台が襲撃された。新華社などが伝えた。
 運転手側はタクシーの初乗り運賃が5元(約70円)と安いのに、会社側が売り上げから徴収する毎月の管理費が7000-8000元と多すぎるなどと訴えていた。交通違反に対する罰金が高すぎることも一因と話す関係者もいたという。
 重慶市内には約1万6000台のタクシーがあり、このうち市中心部は9000台。朝のラッシュアワーの時間帯から営業中のタクシーが見つからない状態になったが、午後には一部が地元当局者の保護を受けながら業務に復帰したという。

◎重慶のタクシーがスト(2008年11月3日、産経新聞)
 3日の新華社電は、中国重慶市のタクシー運転手が3日早朝からストライキに入ったと報じた。朝のラッシュアワーの時間帯から営業中のタクシーが見つからない状態という。
 運転手側は「初乗り運賃が5元(約70円)と安い上、1台当たりの月の売り上げから会社が徴収する7000から8000元の管理費が高すぎる」と訴えている。管理費と諸経費を除いた分が運転手側の取り分になる。
 同時に、市交通当局に対しても無許可タクシーの取り締まりが不十分などと指摘している。
 重慶市内のタクシーは1万6000台で、このうち市中心部は9000台。

◎光緒帝の死因はヒ素中毒、清朝末期、専門家調査で「謎」を解明(2008年11月3日、産経新新聞)
 中国の通信社、中国新聞社によると、清朝末期の光緒帝(1871-1908年)の死因がヒ素中毒であることが2日までに、専門家の調査で分かった。この研究成果は、国家清史編さん委員会による「清史」に組み入れられるという。
 専門家チームは2003年に調査を開始し、光緒帝の遺髪や遺骨、衣服などをエックス線などで科学的に調査。衣服の一部や頭髪から致死量を超えるヒ素が検出された。
 光緒帝は幼少期に即位したが、西太后らが実権を握る期間も長く、日清戦争の敗戦にも見舞われた。光緒帝と西太后はほぼ同時期に死去。光緒帝の死因については諸説あり、歴史の謎とされてきた。

◎中国、メラミン使用は「公然の秘密」、中国紙報道(2008年11月1日、読売新聞)
 【北京=佐伯聡士】中国製粉ミルクへの混入で問題化した有害物質メラミンが中国産の卵からも検出され、社会に不安が広がっている。
 中国紙「南方日報」(電子版)は30日、動物の飼料へのメラミン混入は業界全体の「公然の秘密」で、5年前に水産物養殖の飼料から始まり、家畜に広がったと伝えた。メラミンが食品業界で幅広く使用されている実態が浮かび上がってきた。
 問題の卵を生産した養鶏場の親会社「大連韓偉集団」(遼寧省大連市)は、養鶏場で使った飼料の原料から、9月22日にメラミンが検出されていたことを認めている。同集団によると、この原料を製造した同省瀋陽の業者はすでに拘束され、工場は閉鎖されたという。業者が、粉ミルク同様、たんぱく質の含有量を多く見せるため、原料にメラミンを添加していたものとみられる。
 その後、山西省と湖北省の企業が生産した卵からもメラミンが検出された。いずれも北京市内では販売されていないが、市内の卸売市場で、卵を買い控えて一時価格が下がったほか、周辺の農村でも卵が売れないなどの影響が出ている。
 南方日報は、広東省の飼料業者の話として、メラミンが水産物養殖業から家畜まで幅広く使用され、その影響は粉ミルクをはるかに超えていると指摘。メラミンは、実際にたんぱく質を含んだ原料の代替品として飼料に添加され、特に中国南部ではスッポンやウナギの養殖に使われている。
 衛生省によると、粉ミルク汚染による腎結石などの健康被害で入院している乳幼児は10月29日現在も、2390人に上っている。

◎中国が今年3回目の利下げ、市場の資金不足解消狙う(2008年10月29日、読売新聞)
 【北京=寺村暁人】中国人民銀行(中央銀行)は29日、今年3回目となる利下げに踏み切った。
 主要政策金利の一つで金融機関から企業などに貸し出す際の「法定貸出金利」を30日から期間1年物で0.27%引き下げ、年6.66%とする。同時に、預金金利も1年物で0.27%引き下げる。中国は今月9日にも利下げをしたばかりだ。世界的な金融危機の影響を抑制するため、1か月半の間に3回という異例の対応となった。
 中国では、サブプライム問題による金融機関の直接の損失は多くないが、市場の一部では資金不足が生じている。

◎中華レストランの「かぼちゃ饅頭」からメラミン検出(2008年10月29日、読売新聞)
 すかいらーくの子会社でバイキング形式の飲食店を全国展開する「ニラックス」(東京都武蔵野市)は29日、中華レストラン「ブッフェグランチャイナ」で販売した中国製「かぼちゃ饅頭」から有害物質メラミンが41ppm検出されたと発表した。
 同社によると、かぼちゃ饅頭は、ファミリーレストラン「サイゼリヤ」でメラミンが検出された冷凍ピザと同様、「ザ・ベスト創食」(大田区)が中国広東省の「金城速凍食品」から輸入した。9月11日から10月1日まで東京都町田市、昭島市、八王子市、千葉県印西市、神戸市、岡山市、広島市、福岡市の8店舗で販売され、すでに6189個が客に提供された。検出量は、体重60キロの人が1日30個食べなければ摂取許容量を超えないため健康への影響はないという。
 ニラックスは、金城速凍食品製の「エッグタルト」からメラミンが検出されたとの報道を受け、今月2日、同社製の2品を販売中止にして自主検査したところ、かぼちゃ饅頭からの検出が判明。原材料の練乳にメラミンが混入していたとみられる。
 ニラックスは在庫をすべて廃棄するが、客への返金は考えていないという。

◎中国製「かぼちゃ饅頭」からメラミン(2008年10月29日、スポーツニッポン)
 外食チェーン「ニラックス」(東京都武蔵野市)は29日、同社が運営するレストラン8店舗で提供した中国製の「かぼちゃ饅頭」から微量のメラミンが検出されたと発表した。客から健康被害の連絡はないという。
 ニラックスによると、かぼちゃ饅頭は9月11日から10月1日まで神戸市や広島市、福岡市などのレストランで計6189個が提供された。原料に練乳を使用しており、同社の自主検査で1ロ当たり41ミリグラムが検出された。同社は「健康への影響がない程度の量」としている。

◎上海の森ビルオープンセレモニー、カレーラスが世界1展望室で熱唱(2008年10月25日、産経新聞)
 上海の新ランドマークとなった「上海環球金融中心(ワールド・ファイナンシャル・センター)」のオープニングセレモニーが25日、元首相の中曽根康弘氏らを招いて行われた。会場の世界1の高さを誇るガラス張り展望ルーム=473メートル=では「世界三大テノール」の一人、ホセ・カレーラスがオープンを祝って熱唱した。
 通称「上海ヒルズ」と名付けられた同ビルは高さ492メートル、地上101階建て。ビルには高級ホテルや日本のメガバンクなどが入居している。

◎狂犬病相次ぎ、犬1万匹捕殺、中国雲南省(2008年10月25日、産経新聞)
 25日付の中国紙、新京報によると、中国雲南省弥勒(みろく)県で狂犬病による死者が相次ぎ、当局がこのほど、県内の犬と猫をすべて捕らえて殺すよう指示を出した。県内では9万匹以上の犬が飼われているが、すでに1万1500匹が殺されたという。
 弥勒県で最初に狂犬病の死者が出たのは今年7月で、これまでに6人が死亡。県内の犬約8万4000匹は免疫の注射を打っており、住民からは「犬がいなければ防犯に困る」と不満も出ているが、県当局者は「ウイルスが(免疫効果のないタイプに)変異する可能性もあり、動物防疫法に基づき一律に捕殺する」と説明している。

◎狂犬病の死者相次ぎ犬・猫1万匹殺す、中国・雲南省(2008年10月25日、朝日新聞)
 【北京=峯村健司】中国紙、都市時報によると、中国雲南省弥勒県で狂犬病による死者が相次いだため、地元当局が病気が発生した半径5キロ以内にいるすべての犬と猫を殺す指示を出した。すでに約1万1千匹が殺されているが、「ワクチンを打った犬まで殺すのはやり過ぎだ」と住民から不満の声が上がっている。
 弥勒県では今年7月以来、6人が死亡している。県内の約8万4千匹の犬は免疫の注射を打っているが、県当局は「人命がペットより重要なのは当然で、ウイルスがワクチンの効かないタイプに変異する危険性がある」として、動物防疫法に基づき一律に殺すことを決めた。

◎中国、衛星2基打ち上げ(2008年10月25日、産経新聞)
 新華社電によると、中国は25日、山西省の太原衛星発射センターから宇宙空間観測衛星「実践6号」2基を打ち上げた。2006年に打ち上げた同様の衛星2基を引き継ぎ、宇宙空間の環境や放射線などを測定する。
 打ち上げには中国が独自開発したロケット「長征4号B」が使われた。

◎日清食品カップめん、4月以降で防虫剤成分検出26個(2008年10月25日、読売新聞)
 神奈川県藤沢市と横須賀市で、「日清食品」製の「カップヌードル」などから防虫剤成分が検出された問題で、同社は24日、東京・新宿の東京本社で記者会見を開き、両市のケース以外に、今年4月以降、20件計26個のカップヌードルなどから防虫剤成分のパラジクロロベンゼンやナフタレンが検出されていたと発表した。
 同社は「製造時に混入した可能性は低く、保管時ににおいが移った疑いがある」との見解を表明した。
 これに関連し、今月20日、カップヌードルを食べて嘔吐(おうと)した藤沢市の女性宅と、先月27日、食べる直前に異臭を感じた横須賀市の男性宅には、商品から検出された成分を含む芳香剤や防虫剤があることが同県警の調べでわかった。いずれも購入から約1か月間、近くに芳香剤や防虫剤が置かれており、県警幹部は「成分が気化して容器内に染み込んだ可能性が高い」との見方を示した。
 県警幹部によると、容器にも目立った穴は確認されなかった。藤沢市の女性宅には、パラジクロロベンゼンを含む芳香剤が、横須賀市の男性宅には、パラジクロロベンゼンを含む芳香剤とナフタレンを含む防虫剤があったという。
 一方、日清食品によると、両市のケース以外に特に今年7月以降、「薬品のようなにおいがする」という苦情が全国から相次ぎ、このうち日本生活協同組合連合会(東京都渋谷区)が「CO・OPコープヌードルしょうゆ」などのブランドで製造委託した2件4個から最大92ppmのパラジクロロベンゼンが検出された。また18件22個からも、測定できないほど微量のパラジクロロベンゼンやナフタレンが検出された。健康被害は報告されていない。
 同社は防虫剤の近くで保管すると、成分が容器を通って浸透し、内部のめんに付着することが実験で確認されたと説明。特に4月から導入した新容器「ECO(エコ)カップ」は、臭気が浸透しやすいとして容器を改良する方針を明らかにした。日生協も24日、同社に製造委託した5商品の出荷を停止するとともに各地の生協の店頭から撤去した。

◎中国で製造・輸入の「カップ春雨」から微量メラミン(2008年10月25日、読売新聞)
 食品卸業「龍口食品」(東京都文京区)は25日、中国から輸入したカップ春雨「龍口春雨 野菜たまご(55グラム)」のスープのもとから有害物質メラミンが検出されたため、すでに出回っている分について自主回収を始めたと発表した。
 検出したメラミンの量は1キロあたり2.3ミリ・グラム。米食品医薬品局(FDA)の基準では健康に影響がないレベルで、これまでに健康被害の報告はないという。
 同社によると、この商品を製造したのは、中国・福建省の工場。今月1日に輸入した商品を自主検査したところ、メラミンが検出され、24日に出荷を停止した。同時に輸入した商品は保管したままで、流通していないという。メラミンが混入した経緯は不明。
 同じ工場で製造された商品は2007年10月から約110万個が輸入され、うち約100万個が全国のコンビニエンスストアやスーパーなどに出荷された。問い合わせは同社(0120・56・3037)。

◎北京、農民らが政府に抗議デモ、厳戒下、異例の出来事(2008年10月25日、朝日新聞)
 【北京=峯村健司】アジア欧州会議(ASEM)首脳会合が始まった北京市中心部にある公安局の施設前で24日、中央政府に陳情に来た農民ら約60人が、地方政府や裁判所による不正の告発や問題解決を訴えるためのデモをした。厳戒警備下の首都での抗議活動は異例だ。
 政府の開発で土地や家を奪われたり、警察当局の暴行でけがをしたりした人たちで、公安当局に促されて1時間ほどで解散した。

◎警官による暴行死で騒動、中国浙江省(2008年10月24日、産経新聞)
 香港の人権団体、中国人権民主化運動ニュースセンターは23日、中国浙江省温州市の派出所で、出稼ぎ労働者が拘束中に警官に殴られて死亡したとみられる事件があり、抗議する労働者ら1000人以上が22日、派出所を取り囲む騒ぎがあったと伝えた。
 同センターによると、労働者の中にはれんがで派出所の設備を壊す者もいたといい、100人以上の警官隊が出動した。警官の暴行が原因で住民が死亡したとみられる事件は今月に入り、河南省と黒竜江省でも起きている。

◎拘留中の不審死に怒り、千人が派出所襲う、中国浙江省(2008年10月24日、朝日新聞)
 【南寧(中国広西チワン族自治区)=奥寺淳】香港の中国人権民主運動情報センターによると、中国浙江省温州で22日、派出所に拘留された出稼ぎ労働者が不審死したことに怒った住民約1千人が詰めかけ、警察と衝突した。住民は周辺の道路を埋め尽くして、抗議デモも行った。
 拘留中に亡くなったとされるのは江西省からの出稼ぎ労働者で、遺体に多数の傷跡が残っていたという。このため労働者の友人や親族らが派出所前に集結し、派出所の一部設備を破壊した。同センターによると、派出所は拘留中に人が死亡し、抗議行動があったことは認めたという。

◎中国の結婚披露宴で食中毒が相次ぐ(2008年10月22日、産経新聞)
 [北京、21日、ロイター] 北京郊外の同じレストランで17日と18日に行われた結婚披露宴で、約250人の出席者のうち少なくとも60人が食中毒になり、数日内に病院に搬送された。
 新京報は「結婚披露宴で嘔吐(おうと)や下痢に見舞われたことをほかの人に話さなければならないなんて恥ずかしかった」とのある村人のコメントを伝えた。
 中国では今月に入って、河北省で行われた結婚披露宴でも塩と間違えてさび取り剤が入れられた料理を食べ、約170人の招待客が食中毒となっていた。
 さらにその前日には、中国北西部に位置する甘粛省の結婚披露宴で、ゲスト61人が食中毒に見舞われた。
 中国では近年、食の安全が揺らいでおり、最近では汚染された粉ミルクにより多くの乳幼児に健康被害が出ており、4人の赤ちゃんが死亡したことも報告されている。

◎米、ベビーベッドで2人死亡、中国製など160万台回収(2008年10月21日、朝日新聞)
 ロイター通信によると、米国のベビー用品メーカー、デルタ・エンタープライズは21日までに、中国などで製造されたベビーベッドを使用して乳幼児2人が死亡する事故があったとして、約160万台をリコール(回収・無償修理)すると発表した。インドネシア、台湾製もあった。日本で販売されていたかどうかは不明。
 同社のホームページによると、問題のベッドは95~07年に製造された。ベッドの留め具に不具合があるという。

◎サイゼリヤでもメラミン、中国製生地ピザ4万8600枚に使用(2008年10月21日、読売新聞)
 イタリア料理のファミリーレストラン「サイゼリヤ」(本社・埼玉県吉川市)は20日、関東や東北地方の店舗で調理、販売したピザの生地から、有害物質メラミンが検出されたと発表した。
 生地は中国の業者が製造したもので、冷凍商品として輸入されていた。メラミンは4.3ppmと微量だが、厚生労働省が自主回収の目安にしている2.5ppmを超えていた。ピザはすべて消費されたが、現在までに健康被害は出ていないという。
 同社や厚労省、埼玉県によると、冷凍ピザ生地は広東省沸山市の金城速凍食品有限公司が製造。先月10日にザ・ベスト創食(東京都大田区)が5.7トンを輸入し、サイゼリヤに納入した。
 サイゼリヤはメラミンの混入の有無を自主検査するため、先月29日までに専門機関にピザ生地のサンプルを提供し、メラミンが検出されたとする検査結果は今月16日に届いた。しかし、同社は結果が出る前の今月1~2日に、関東、東北地方の約540店舗でピザを提供し、すでに4万8600枚が消費されていた。同社は3日以降、粉乳を使用しないピザ生地に切り替えていた。
 一方、ザ・ベスト創食では先月中旬、中国国内でメラミン汚染が広がったことを受け、金城速凍食品に商品に使用される粉乳のメラミン検査を依頼。同社からは「検出されなかった」との回答を得ていたという。
 金城速凍食品は、JTBのグループ会社「JTB商事」が今月初め、メラミンが検出されたことで自主回収を発表した菓子「エッグタルト」も製造していた。
 サイゼリヤは全国にチェーン展開するファミリーレストラン。同社のホームページによると、昨年8月現在で761店舗。

◎サイゼリヤのピザ生地からメラミン検出、中国の業者が製造(2008年10月20日、読売新聞)
 イタリア料理のファミリーレストラン「サイゼリヤ」(本社・埼玉県吉川市)は20日、関東や東北地方の店舗で調理、販売したピザの生地から、有害物質メラミンが検出されたと発表した。
 生地は中国の業者が製造したもので、冷凍商品として輸入されていた。メラミンは4.3ppmと微量だが、厚生労働省が自主回収の目安にしている2.5ppmを超えていた。ピザはすべて消費されたが、現在までに健康被害は出ていないという。
 同社や厚労省、埼玉県によると、冷凍ピザ生地は広東省沸山市の金城速凍食品有限公司が製造。先月10日にザ・ベスト創食(東京都大田区)が5.7トンを輸入し、サイゼリヤに納入した。
 サイゼリヤはメラミンの混入の有無を自主検査するため、先月29日までに専門機関にピザ生地のサンプルを提供し、メラミンが検出されたとする検査結果は今月16日に届いた。しかし、同社は結果が出る前の今月1~2日に、関東、東北地方の約540店舗でピザを提供し、すでに4万8600枚が消費されていた。同社は3日以降、粉乳を使用しないピザ生地に切り替えていた。
 一方、ザ・ベスト創食では先月中旬、中国国内でメラミン汚染が広がったことを受け、金城速凍食品に商品に使用される粉乳のメラミン検査を依頼。同社からは「検出されなかった」との回答を得ていたという。
 金城速凍食品は、JTBのグループ会社「JTB商事」が今月初め、メラミンが検出されたことで自主回収を発表した菓子「エッグタルト」も製造していた。
 サイゼリヤは全国にチェーン展開するファミリーレストラン。同社のホームページによると、昨年8月現在で761店舗。

◎サイゼリヤのピザ生地からメラミン検出、中国の業者が製造(2008年10月20日、読売新聞)
 イタリア料理のファミリーレストラン「サイゼリヤ」(本社・埼玉県吉川市)は20日、関東や東北地方の店舗で調理、販売したピザの生地から、有害物質メラミンが検出されたと発表した。
 生地は中国の業者が製造したもので、冷凍商品として輸入されていた。メラミンは4.3ppmと微量だが、厚生労働省が自主回収の目安にしている2.5ppmを超えていた。ピザはすべて消費されたが、現在までに健康被害は出ていないという。
 同社や厚労省、埼玉県によると、冷凍ピザ生地は広東省沸山市の金城速凍食品有限公司が製造。先月10日にザ・ベスト創食(東京都大田区)が5.7トンを輸入し、サイゼリヤに納入した。
 サイゼリヤはメラミンの混入の有無を自主検査するため、先月29日までに専門機関にピザ生地のサンプルを提供し、メラミンが検出されたとする検査結果は今月16日に届いた。しかし、同社は結果が出る前の今月1~2日に、関東、東北地方の約540店舗でピザを提供し、すでに4万8600枚が消費されていた。同社は3日以降、粉乳を使用しないピザ生地に切り替えていた。
 一方、ザ・ベスト創食では先月中旬、中国国内でメラミン汚染が広がったことを受け、金城速凍食品に商品に使用される粉乳のメラミン検査を依頼。同社からは「検出されなかった」との回答を得ていたという。
 金城速凍食品は、JTBのグループ会社「JTB商事」が今月初め、メラミンが検出されたことで自主回収を発表した菓子「エッグタルト」も製造していた。
 サイゼリヤは全国にチェーン展開するファミリーレストラン。同社のホームページによると、昨年8月現在で761店舗。

◎中国:警官6人刺殺の被告、2審も死刑、上海の高裁(2008年10月20日、毎日新聞)
 中国新華社通信によると、上海市高級人民法院(高裁)は20日、市内の警察署で7月、警官6人を刺殺した楊佳被告に対し、死刑とした1審の同市第2中級人民法院(地裁)判決を支持し、被告側の控訴を棄却した。中国は2審制だが、死刑執行は最高人民法院(最高裁)が審査のうえ許可する。

◎中国:成長率1ケタに減速、危機感浸透、景気対策実施へ(2008年10月20日、毎日新聞)
 【北京・大塚卓也】中国の四半期ベースの経済成長率が1ケタ台に落ち込んだことを受け、中国政府が投資、輸出、国内消費を全面的に底上げする景気対策を実施する方針を鮮明にしている。米国発の金融危機が世界的な景気の下押し圧力となる中、先進国経済を支えてきた中国にも企業の倒産や不動産市場の冷え込みなどの影響が広がり、北京五輪後の景気減速が想定を超えかねないとの危機感が政府・共産党幹部に浸透し始めたためだ。
 米国の低所得者向け高金利住宅ローン(サブプライムローン)問題は昨年夏から徐々に拡大し始めたが、これまで中国の統計に目立った影響は出ておらず、「米国経済が落ち込んでも新興国は高成長を続ける」との楽観論が濃厚だった。しかし、9月の工業生産の伸び率は前年同月比11.4%と、8月から一気に1ポイント以上低下。「世界の工場」として豊富な資本を海外から集めてきた足場が揺らぎ始めている。
 国家統計局の李暁超報道官は20日の記者会見で、世界的な金融危機について「(中国のような)新興国、発展途上国などへの影響は予想をはるかに超えている」との危機感を表明した。さらに、「税、財政、融資、貿易政策を総動員する」と、減税や財政出動に踏み込む可能性を示唆した。
 政府・共産党内では「成長率が7~8%を下回ると、毎年900万人以上といわれる新規雇用を吸収できず、政権への批判が高まる」との懸念が広がっている。温家宝首相も9月、「比較的早い成長を維持することが中国の世界に対する最大の貢献」と明言しており、市場関係者は「97年のアジア通貨危機以来の規模の景気対策を打つ」との見方を強めている。

◎上海の警官殺傷被告、死刑確定、傍聴席から「人民英雄」の声(2008年10月20日、読売新聞)
 【上海=加藤隆則】不当捜査への報復が招いた上海市の警官殺傷事件について、上海市高級人民法院(高裁)は20日、故意殺人罪に問われた楊佳被告(28)に対する1審の死刑判決を維持し、刑が確定した。
 中国では、警察の無法ぶりに対する庶民の不満が高まっており、傍聴席からは楊被告を「人民の英雄」と称賛する声も聞かれた。
 事件は昨年10月、楊被告が同市内で、警察から無実の自転車窃盗容疑で拘置されたのが発端。7月1日の事件発生後、インターネット上では、楊被告が供述したとされる「(不正な取り調べについて)お前が答えをくれないなら、おれが答えを出す」との言葉が支持を集め、「侠客(きょうかく)」と英雄視する書き込みが多数登場した。
 判決公判では、警察当局が数百人規模の警備で不満市民を排除したが、それでも100人を超える人だかりができた。傍聴席にいた上海市の男性は「被告の名は『人民の英雄』として永遠に残る」と話した。
 判決は、楊被告が警官に反抗的な態度をとり、不当捜査に対する損害賠償請求を拒否されたため、市内の警察署を襲撃、包丁で警官6人を殺害、4人を負傷させたと認定。「(警官から)殴るけるの暴行を受けた」とする同被告の訴えは、「証拠がない」と退けられ、聴取にあたった警官への証人尋問も却下された。
 中国では、一党独裁の下で司法による紛争解決が事実上マヒし、警察があらゆる紛争の場に介入する傾向が支配的だ。警察の権力行使をチェックする機能も働いていない。

◎中国製添加物からメラミン、台湾、回収し輸入禁止に(2008年10月19日、産経新聞)
 台湾の衛生当局は18日、中国から輸入した食品添加物から高濃度の有害物質メラミンを検出したとして、添加物の回収を指示、中国からの輸入禁止措置を取ったことを明らかにした。健康被害の報告は伝えられていない。
 19日付の台湾紙、聯合報などによると、添加物は、庶民的な食べ物である「油条」と呼ばれる揚げパンやビスケットなどに使われる重炭酸アンモニウム。膨張剤として使われる。
 台北の食品業者が今年1月から、河北省石家荘と福建省福州のメーカーから約400トンを輸入。当局は既に約130トンを回収したという。

◎北京市元副市長に死刑判決、五輪開発でわいろ、愛人(2008年10月19日、産経新聞)
 【北京=矢板明夫】北京五輪施設周辺などの土地開発問題に絡み、不動産業者から多額のわいろを受け取ったとして、収賄罪に問われた北京市元副市長の劉志華被告は18日、河北省衡水市中級人民法院(地裁)で、執行猶予2年付き死刑判決(2年後に無期懲役に減刑される可能性のある死刑)を受けた。
 判決によると、劉被告は1999年から2006年まで、副市長の職権を乱用して土地開発や不動産販売の許認可などで業者に便宜を図り、計約700万元(約1億円)のわいろを受け取った。劉被告の愛人で、建設会社経営の王建瑞被告も同罪で起訴された。
 劉被告は、06年6月に別の愛人の告発で「生活の腐敗と堕落」を理由に副市長と北京五輪関連施設建設の最高責任者を解任され、身柄を拘束された。中国当局は北京五輪のイメージ低下を最小限に食い止めるため五輪が終了するまで初公判を開かず、劉被告の汚職事件の詳細を報道することを禁じたといわれている。
 しかし、香港のメディアが、劉被告には十数人もの愛人がおり、劉被告が愛人たちのために150部屋もある北京郊外のホテル式マンションを用意したなどと、その腐敗ぶりを報道して大きな話題となった。最近も、劉被告の元愛人が2人の赤裸々な関係を書いたとされる告発文がネットの掲示板に転載され、「党は彼のようなモラルの低い人間をなぜ登用したのか」などといった共産党政権への厳しい意見が数多く寄せられていた。
 中国では昨年、汚職などで立件された公務員は4万人以上、地方各省トップを含む閣僚級は6人、中央、地方の局長級は167人に上る。土地開発に絡む収賄事件は特に多く、汚職官僚のほとんどは複数の愛人を持つとされる。
 今回、劉被告が受けた死刑判決は、今年4月に同じく収賄罪に問われた上海市の陳良宇元書記が受けた懲役18年の判決と比べてかなり重い。五輪後、胡錦濤政権が「高官の腐敗」と戦う姿勢を改めて内外に示したものとみられる。

◎元北京市副市長に猶予付き死刑判決(2008年10月19日、日本経済新聞)
 【北京=高橋哲史】19日の中国紙、京華時報によると、収賄罪に問われていた北京市元副市長の劉志華被告が18日、河北省衡水市中級人民法院(地裁)で1審判決を受け、執行猶予2年付きの死刑を言い渡された。判決によると、劉被告は副市長在任中に市内の土地開発を巡って業者や知り合いの個人に便宜を図り、見返りとして愛人とともに計約700万元(約1億円)を受け取った。

◎中国民衆くすぶる不満、党・地方幹部の更迭相次ぐ(2008年10月19日、朝日新聞)
 【北京=坂尻顕吾】北京五輪を終えた中国で、中央や地方政府の幹部更迭が相次いでいる。いずれも被害の大きい事件や事故、不正疑惑などの責任を問われた形だ。各地で広がる民衆の不満に火がつけば「共産党一党支配」の正統性が揺らぎかねず、更迭の背後には胡錦濤(フー・チンタオ)指導部の強い意向がうかがえる。
 農村改革をテーマに、12日に終わった共産党の第17期中央委員会第3回全体会議(3中全会)。突然、文化省次官だった于幼軍・中央委員の解任が決まった。深セン(センは土へんに川)市長時代の不正疑惑が取りざたされ、北京の消息筋は「来年3月の全国人民代表大会ですべての肩書が剥奪(はくだつ)されるだろう」と予測する。
 山西省で9月上旬に発生した土石流災害では、同省人民代表大会常務委員会で孟学農省長らの解任が決まった。死者が250人以上に広がり、そもそも鉱山会社の違法採掘を摘発できなかったことが理由とされたが、委員会には胡氏の側近とされる李源潮(リー・ユアンチャオ)・党中央組織部長がわざわざ北京から駆けつけ、「党と政府のイメージを大きく損なった」と発言した。
 有害物質メラミン入り粉ミルク事件でも、発端となった「三鹿集団」本社がある河北省石家荘市の党委書記や市長が解任、閣僚級の幹部も食品検査態勢の不備を指摘されて事実上、更迭された。党関係者は「閣僚のクビを切ってでも態勢を立て直す姿勢を示さなければ、子育て中の両親の怒りは鎮まらない」と語る。
 胡指導部が厳しい姿勢で臨むのは、これ以上、民衆の不満が拡大すれば政権批判につながりかねないと懸念しているためだ。北京外交筋は「中国は五輪成功を掲げて社会問題を力ずくで抑え込んできた。そのタガがはずれた今、ちょっとした事件や事故で抑えていた民衆の不満に火がつくことを最も恐れている」と指摘する。
 今年12月の「改革開放政策」満30年を前に、指導部は「科学的発展観」を党の指導理念として定着させるべく、党や政府の各部門で勉強会を繰り返す政治キャンペーンを始めている。「調和の取れた発展」をうたっているが、経済発展重視の従来の基本路線は変更しない構えだ。
 だが、都市と農村の格差や幹部の腐敗問題など、改革開放路線がもたらした負の側面を指摘する声は絶えない。相次ぐ幹部更迭の背景には「見せしめとして、理念に反する者を抑え込む狙いがあるのかもしれない」(日本大使館幹部)との見方も出ている。

◎メラミン:日本人2歳児が被害、粉ミルクで腎臓結石、中国(2008年10月18日、毎日新聞)
 【北京・浦松丈二】中国で化学物質メラミンに汚染された粉ミルクを飲んだ乳幼児が腎臓結石などになった問題で、中国山東省在住の日本人男児(2)が粉ミルクを飲んで腎臓結石にかかっていたことが分かった。北京の日本大使館当局者が18日明らかにした。中国のメラミン汚染で日本人の健康被害が判明したのは初めて。
 男児は生まれて間もないころから中国の大手乳製品メーカー、「三鹿集団」(河北省石家荘市)の粉ミルクを飲んでいたため、メラミン汚染を報道で知った親が心配して地元医療機関で診察を受けた。診察によると、男児の腎臓には小さな結石が確認され、粉ミルクとの関係が強く疑われている。
 ただ、自覚症状はなく入院の必要はないと判断された。初診から3カ月後に再検査を受けることになっているという。中国国内では粉ミルク汚染で診察を受けた乳幼児が5万人以上に達し、なかでも高濃度のメラミンが検出されている「三鹿」を飲んだ乳児に被害が集中している。
 腎臓結石になった男児の父親は日本生まれ、母親は中国生まれ。

◎中国、取材規制緩和を継続、五輪時限措置を条例化(2008年10月18日、朝日新聞)
 【北京=坂尻顕吾】中国外務省の劉建超報道局長は17日深夜の臨時記者会見で、中国における外国記者の取材活動に関して新たな条例を発表した。北京五輪の臨時措置だった「取材先の同意があれば当局の許可は不要」とする規制緩和を継続する内容で、劉局長は「改革開放の精神に照らし、臨時規定を長期にわたって有効とする」と説明した。
 07年1月に施行された臨時規定は、外国記者の取材に当局の許可を義務づけていた部分を改め、北京パラリンピック終了後の同日までの時限措置としていた。
 この日施行された新条例は一方で、常駐外国記者証など許可証を持たずに取材した場合は「公安機関が取材の停止を命じることができる」と定め、規定や手続きに従っていない場合は「常駐許可の取り消し」も可能とした。取材規制の緩和継続は中国の対外イメージ改善を狙ったとみられるが、地方での取材妨害や記者拘束は続いており、新条例の徹底が今後の課題となりそうだ。

◎<金融危機>破産より中国への身売りを選択へ、欧米企業(2008年10月18日、livedoor news)
 2008年10月16日、ロイター通信社はコラムで、世界的な金融危機が中国の資源企業に海外進出の絶好のチャンスを与えている、と論じた。資金繰りに苦しむ欧米企業は「破産するくらいなら中国企業に身売りするほうが良い」と考え始めているようだ。
 コラムによると、世界第4位の経済規模を誇る中国は長い間、石油や金属など海外の資源関連企業に対する買収や出資を望んできた。だがその道が険しかったことは、05年に中国の国有石油大手、中国海洋石油が米石油会社ユノカル(Unocal Corporation)をライバルである米石油大手シェブロンテキサコ(ChevronTexaco)より有利な条件で買収提案したにも関わらず、中国脅威論が高まっていた当時の米議会の反発を受け、撤退した例が象徴的といえる。
 世界大手の監査法人であるプライスウォーターハウスクーパーズ(PWC)の駐オーストラリア採掘業チーフのTim GoldsmITh氏は、「多くの鉱業プロジェクトが資金不足で頓挫している。オーストラリアは特に厳しい状況だ」と現状を語る。また、中国能源(エネルギー)網の韓暁平(ハン・シャオピン)副総裁は「以前は自ら門を閉ざしていた欧米企業が、『破産するよりは』と進んで身を預けてくるようになった」と指摘した。(翻訳・編集/NN)

◎<カップル就活>就職難で窮余の策!?失業と失恋防止で、上海市(2008年10月18日、livedoor news)
 2008年10月16日、大学生の就職難が続く中、あの手この手で職探しをする学生の中に、恋人とペアで売り込む“珍種”の就職活動を行うカップルがいることが分かった。履歴書の左右に男子学生と女子学生の個人情報が記載してあるという。新民ネットが伝えた。
 このほど上海市の同済大学で行われた外資系企業の就職説明会に参加した大学4年の学生は、自分は企業から就職の声がかかっているがガールフレンドはまだ就職の当てがなく、「2人の履歴書をセットにして一緒に提出するしかない」と言う。
 これには反対する親もいる。有名大学に通う息子を持つ母親は「息子はペア求職をやめたならば6000元(約9万円)の給料で採用するといわれたが、これを拒絶。いまだに就職が決まっていない。専門学校に通うガールフレンドが息子の足を引っ張っている」と訴える。
 ペア就職を望む学生らは卒業と同時に職と恋人を失う「二重の危機」を回避するため、就職活動を共にし同じ会社に入社しようというのだという。
 一方、企業の就職説明会コーディネーターは、ペア求職に難色を示す企業は少なくないという。理由は、社内での2人の接触時間が多くなり仕事に影響する、2人の関係が密接すぎて部門の情報が漏れる恐れがあるなど。同済大学学生就職課も「職業は自分の特性に合わせて選ぶもので、ガールフレンドと一緒に求職し、進退を共にするものではない」とのコメントを発表した。(翻訳・編集/汪葉月)

◎中国製の乾燥全卵からメラミン検出(2008年10月16日、読売新聞)
 三井物産(東京都千代田区)は16日、中国の業者から輸入した乾燥全卵から、有害物質メラミンが検出されたと発表した。
 日本国内で中国産卵製品からメラミンが検出されたのは初めて。検出されたメラミンは4.6~2.8ppmと微量だが、厚生労働省が自主回収の目安にしている2.5ppmを超えており、同省では中国産鶏卵の輸入業者に自主検査の徹底を指示した。現在までに健康被害は報告されていない。
 三井物産などによると、乾燥全卵を製造したのは、中国・大連の大連韓偉食品有限公司。三井物産は先月1日に約20トンを輸入し、全量を食品大手「キユーピー」の子会社「キユーピータマゴ」(調布市)に販売した。このうち、約400キロが岩手県内の製パン会社に納入された。約50万~60万個の菓子パンが製造され、すべて消費された可能性が高いという。
 三井物産には今月6日、大連韓偉食品から「飼育しているニワトリのエサからメラミンが検出された」と連絡が入り、保管していた乾燥全卵の三つのサンプルを検査したところ、そのすべてからメラミンが検出された。一方、キユーピータマゴが4種類の菓子パンを調べたところ、メラミンは検出されなかった。
 三井物産によると、大連韓偉食品は中国最大級の卵製品メーカー。

◆乾燥全卵=鶏卵の黄身と白身を乾燥させ、粉状にしたもので、パンやめん類、菓子などの風味付け、ペットフードの原料に使用される。鶏卵に比べ長期保存が可能。農水省によると、国内に流通するほとんどが輸入品で、2007年度の輸入量は3368トン。米国からが2303トンで最も多く、中国は3位の265トン。

◎中国産インゲンから農薬、1人体調不良、東京・八王子(2008年10月14日、日本経済新聞)
 厚生労働省は15日、東京都八王子市内のスーパーで販売された中国産冷凍インゲンを食べた同市の女性が体調不良を訴えたと発表した。インゲンからは基準値を最大で約3万4500倍上回る高濃度の有機リン系農薬ジクロルボスが検出されたという。同省は「残留ではなく、混入の疑いが高い」として注意を呼びかけるとともに、自治体を通じて商品の販売中止と回収を指示した。
 八王子市保健所は同日、警視庁八王子署に通報。同署は、何者かが混入した疑いもあるとみて捜査を始めた。
 同省によると、女性は11日に八王子市のイトーヨーカドー南大沢店で購入し、12日夜に調理。味見したところ味に異変を感じ、石油のようなにおいを感じたという。女性は舌のしびれやむかつきを感じ、東京都町田市内の病院を受診。一晩入院したが退院し、